公開日:2021/05/28
更新日:2022/05/27

OJT計画書とは?作成方法と人材育成に活用するためのポイントを解説

OJT計画書とは?作成方法と人材育成に活用するためのポイントを解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

OJTを実施するのは、その場、その場での対応では期待する結果をうみだすことは困難です。今回は、OJTを成功させるための計画書の作成方法とポイントについて解説していきましょう。

 

01人材育成を成功させるにはOJT計画書が必要不可欠

人材育成を成功させるには、OJT計画書が必要と言われています。なぜOJT計画書は必要なのでしょうか。まず、その必要性から確認していきましょう。

人材育成にOJT計画書が必要な理由

現場で実際に業務を行いながら行う為、OJTについての計画書は不要という方もいます。しかし、OJT計画書を作成していない場合には、その時、その時に発生した業務のみをOJTすることになり、トータル的な業務説明を行えないなどの問題が生じる可能性が大きくなります。 OJT計画書では、業務を一人で行っていける様になるために業務を漏れなくレクチャーするために作成していきます。OJT計画書を作る目的は、育成を受ける人がどの業務を理解しているのか、どこまで出来る様になるべきか、そして、育成したい業務を漏れなく説明することにあります。こうした一連の内容を計画書に整理し記載することで、育成したい事柄を漏れなく説明することが可能になります。 育成における目的や内容を整理し、もれなく指導していく為にOJT計画書が必要になります。

OJT計画書がないと失敗の可能性は大きくなる

OJTが必要な理由をご紹介している通り、OJTで漏れなく業務をレクチャーする為にはOJT計画書が必要です。OJT計画書がなければ、その場での業務のみをレクチャーすることなどもあり、覚えて欲しい業務の説明が漏れること可能性は格段に増えます。結果として、一人でこなして欲しい業務を説明し理解する機会を損失してしまいます。また、本来 あれば説明しておかなければいけない事項について、ミスや漏れの防止につなげることができるでしょう。こうした意味からも、OJT計画書を事前に作成することは重要といえます。

 

02OJTのメリットとデメリットを整理する

人材育成に不可欠とさえ言われているOJTについても、メリットやデメリットは存在します。今度は、OJTのメリットとデメリットを整理していきましょう。

メリット

先にご紹介するのは、OJTを実施する事のメリットです。 OJTを行う最大のメリットは、「実務へのコミット」です。実務を通して受けるレクチャーにより、早いタイミングから実務に触れることができ実践的な業務ノウハウを蓄積することが可能になります。また、全ての研修を人事主体で行うことではないため、人事部門の負荷を軽減することも可能になります。OJTを通して、新入社員が周囲のメンバーと交流を持つことも容易となり、早期に人間関係を構築するきっかけにもなります。OJTを実施することで、業務遂行の戦力化も早期に行える点もあり、OJTの実施は人材育成においてメリットの多い育成方法であることを理解して頂けるはずです。

デメリット

最大のデメリットは、指導方法や育成効果のばらつきが生じることです。OJT計画書に準じてOJTを推進している場合でも、トレーナーのスキルに応じて指導方法やその効果についてバラツキが起きやすくなります。OJTで経験する業務にもよりますが、指導者のスキルを一定にすることは難しい点が最大のデメリットになります。このデメリットを抑制する観点として、定期的な理解度確認を行い業務の理解度を一定レベルになる様にしていくことが最適な解決策になります。

 

03OJT計画書の作成ポイント

ここからは、実際にOJT計画書を作成するポイントをテーマに、より具体的なポイントについてご紹介していきます。OJT計画書を作成する上で予めおさえておくことで、OJTを成功に近づけるOJT計画書が作成できるようになります。

目的と実施計画の明確化

最も重要視したいのが「OJT実施の目的」そして、目的を達成するための「実施計画」の作成です。盛り込むべき事項は、後述にて詳細を紹介させて頂きますが、目的の設定は育成を行う上で最も大切な事項になります。研修の最終目的を定義すると同時に、研修期間中の要所、要所で到達すべきゴールも明確にしておくと良いでしょう。実施計画については、必要事項(後ほどご紹介します)を整理して記載します。この実施計画は社内で周知をすると同時に、実施プログラムの内容はOJTを付けるメンバーにも周知しておきます。メンバーについても周知することで、自分自身がどこの研修を行っているかを把握することが可能になり、自分が受けている研修の全体像を理解することが可能になります。

教育内容の最適化

OJT計画書を作成することで、教育テーマを整理することが可能になります。計画書の作成については、関連部署での検討を行いテーマに漏れが無いようにしていくこともポイントです。それによって、トレーナーが異なっても教育するテーマをチェックしながらOJTを進めることが出来るため、教育内容を最適化することが可能です。実務を通して教育を行うOJTにおいては、目先の業務を優先して説明をする傾向があります。OJT計画書があれば、説明する内容に漏れがおきることを抑制し必要な教育を対象者全員に行うことが可能になります。

フィードバックの実施

OJT計画書には、必ずOJT実施後のフィードバックの実施を盛り込むことが必要です。日次、週次、月次とサイクルを決め複数回のフィードバックを盛り込んでください。フィードバックの場については、個別に行う場合と集団で行う場合とをセットしておきます。業務における指導やメンタル面でのフォローアップなどは個別に行うことが必要です。集団 行う場合には、月次単位なので全体的なフォローアップを行うなど用途に応じての設定が必要となります。

 

04OJT計画書に盛り込む要素

次に、より具体的にOJT計画書に盛り込む要素(項目)について解説していきましょう。

指導者と受講者の基礎情報

OJTを行う指導者と受講生に関する情報を整理しておく必要があります。 指導者については、社歴や業務の経験年数や経験してきた業務に関しての情報を整理し、どのテーマのOJTを担当させることが適しているかを判断します。受講生については、学歴や配属の希望などの基礎情報を整理しておくことも必要です。配属が確定していなくても問題ありません。あくまで、希望レベルで問題ありません。

実施期間と実施場所

今度は、OJT の基本情報となる実施期間と実施場所を明確化していきます。実施期間 ついては、大きなマスタスケジュールと個々人別の詳細スケジュールを整理しておきます。ただし、理解度の判定によりスケジュールが多少前後する可能性をもち予備日などをセットしておく考慮も必要です。そして、各テーマ別に実施場所を選定しておきます。配属先が決まっている場合には実際の配属部署となりますが、それ以外の場合にはトレーナーと大きく席が離れてしまわない方が効果的です。

最終ゴールと項目別目標の設定

作成ポイントにも記載していますが、最終ゴールの定義は重要な要素です。OJTの終了により、何をどこまで理解して欲しいかについて明確に設定します。それだけではなく最終ゴールに向うまでに項目別目標を設定することで、1つ1つをクリアする度に達成感を感じ、最終ゴールに対して現在はどの位置付けに居るかを容易に判断することを可能にしておきます。

指導方法と注意点

指導方法に関しての留意点や注意点についても記載しておくべきです。特に、OJTを行う上で考慮しなければいけない観点を整理しておきます。例えば、OJTを行う上で注意しなければいけない業務やOJT中には行ってはいけない禁止事項の整理、設備の利用に関する注意点なども整理しておきましょう。また、受講者に関して留意しなければいけない身体上の問題などについても整理しておく必要があります。

評価方法

OJTで説明した業務をどこまで理解しているかを判断する評価方法についても予め定めておく要素の1つです。確認テストを行うのか、処理件数を行うことで合格とするのかなどの基準を設けておくことで、評価者に変更があった場合にも適切な評価を行うことが可能になります。

 

05OJT計画書にはブラッシュアップが必要

1度作成したOJT計画書については、定期的な見直しが必要です。OJTを行っている最中にトラブルがある場合には、その都度となりますが基本的にはOJT期間が終了した段階で関係者による見直しを実施していきます。繰り返しブラッシュアップすることで、自社にあったOJT計画書を作り上げることができます。

観点1|記載項目について

見直しの観点の1つが記載項目に関してです。記載している項目に過不足がないかどうかの観点でブラッシュアップしていき不十分な場合には追加を行います。逆に、記載レベルが細かすぎた場合などについても見直しが必要です。これを繰り返すことで、記載項目の整理が可能になります。

観点2|指導方法について

同じ項目で再びOJTを行う場合などには、行ったOJTで課題だと感じたことを追記しておきます。OJTで上手く行ったことやそうでないことに関しての備忘録を記載しておくことで、次にOJTを行う際の指導方法を整理することが可能になります。

観点3|評価方法について

評価方法についても他の項目と同じ様に、ブラッシュアップを行いたい項目です。確認テストの内容や処理件数などの設定が妥当であったかどうかや、結果として不十分ではなかったかなどを協議しブラッシュアップしていきます。評価方法が厳しすぎた場合も想定されます。その場合には、どこまで緩和できるかについても見直しをしておきましょう。

 

06テンプレートを活用することで負荷を削減できる

実際にはOJT計画書を一から作成することは大変だと思う方も多いのでないでしょうか。そうした場合には、インターネット上で公開されているテンプレートを活用して作成負荷の削減を図りましょう。ただし、テンプレートを利用する際には注意が必要です。インターネットで検索すると沢山のテンプレートがヒットします。その中で、利便性や記載項目が自社にあっているかを吟味して利用する必要があります。あっていないテンプレートを利用してしまうとOJTが開始された後に内容が不十分であり再作成の必要が出てしまいます。そうならない為にもテンプレートの選択には慎重に行う必要があります。


 

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07Schooビジネスプランの特徴

Schooビジネスプランでは約8,000本の授業をご用意しており、様々な種類の研修に対応しています。その上、自己啓発にも効果的な内容の講座を毎日配信しているため、研修と自己啓発の両方に対応することができるシステムになっています。研修と自己啓発を掛け合わせることにより、誰かに要求されて学ぶのではなく、自発的に学び、成長していく人材を育成することが可能になります。ここでは、Schooビジネスプランの具体的な活用方法と、特徴、さらにはどのようなメリットがあるのかを解説します。

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1.研修と自己啓発を両方行うことができる

schooビジネスプランは社員研修にも自己啓発にも利用できるオンライン学習サービスです。通常の研修動画は、研修に特化したものが多く、社員の自己啓発には向かないものも少なくありません。しかし、Schooの約8,000本にも上る授業では、研修系の内容から自己啓発に役立つ内容まで幅広く網羅しているため、研修と自己啓発の双方の効果を得ることができるのです。

2.OJT研修におすすめのSchooの研修パッケージ

様々な研修に対応できるSchooビジネスプランの研修パッケージですが、もちろんOJT研修にも対応しています。OJT研修を初めて担当する方や、OJTがなかなかうまくいかない、と言う方に向けて、OJTに関する講座を組み合わせて体系的に学べるようにした研修パッケージをご用意しています。基礎的なOJTの知識やノウハウから、部下のマネジメント・コーチングの方法、さらには、オンラインでOJTを行うことを想定した講座も組み込んであり、このパッケージを受講することでOJTに関する知識を一通り身につけることが可能な内容になっています。

  • 中堅社員を対象とした、OJT研修に関するカリキュラムです。中堅社員がOJTを通じてどのように部下を育成していけばいいかを学べる内容になっています。
  • 若手社員など、始めてOJT研修を担当する方向けのパッケージです。後輩の力を引き出すメンタリングや、指導方法について学ぶことができます。
  • コーチングの基礎については習得しているけれど、さらにスキルアップしたいという方向けの研修パッケージです。コーチング時に必要となる質問力や課題解決力を磨くことができます。
  • マネジメントのスキルをレベルアップさせたいという方向けの研修パッケージです。チームや部下をマネジメントする際に必要な「即断力」について学び、「部下が自主的に動いてくれない」、「ルールを決めても守らない」といったお悩みを解消する「壁マネジメント術」について学ぶことができます。
  • 働き方改革が進み、リモートワークやオンラインでの会議が増える中、必要性が急速に増しているのがオンラインコミュニケーション力です。こちらの研修パッケージではオンラインでの伝え方のポイントやこれからの時代の働き方について学ぶことができます。

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3.管理画面で受講者の学習状況を可視化できる

Schooビジネスプランには学習管理機能が備わっているため、研修スケジュールの作成を容易に行うことができます。さらに、社員の学習進捗度を常に可視化することができる上に、レポート機能を使って学んだことを振り返る機会を作ることも可能です。ここでは学習管理機能の使い方を簡単に解説します。

管理画面の使い方1

まず、Schooビジネスプランの管理画面を開き、「研修を作成するという」ページで作成した研修の研修期間を設定します。ここで期間を設定するだけで自動的に受講者の研修アカウントにも研修期間が設定されるため、簡単にスケジュールを組むことができます。

管理画面の使い方2

この、管理者側の管理ツールでは受講者がスケジュール通りに研修を受けているかを確認することができます。もし決められた研修をスケジュール通りに行っていない受講者がいれば注意したり、話を聞くことができるなど、受講者がしっかりスケジュールを守っているかを確認することができます。

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08まとめ

OJTを行う際には、OJT計画書の作成が必要であることをご理解いただけたのではないでしょうか。OJTを成功させるためには、その準備として作成するOJT計画書が重要な役割を担います。OJTを成功させるためにも、是非、OJT計画書を作成して頂き人材育成に役立ててください。

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