公開日:2022/08/30
更新日:2024/06/24

観察力とは?観察力を身に付けるメリットや高めるための方法を解説

観察力とは?観察力を身に付けるメリットや高めるための方法を解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

観察力とは、物事を注意深く観察し、違いや変化に気付ける能力です。本記事では、観察力がある人の特徴や、ビジネスにおいて観察力を身に付けるメリットを解説しています。また、観察力を高めるための方法も紹介しているため、人事・育成担当者はぜひ参考にしてください。

 

01観察力とは?

観察力とは、身の回りの状況や事象を注意深く観察することで、様々な知見や気付きを得られる能力です。また、観察を通して物事の変化や違いに気付ける能力でもあります。ビジネスにおける観察力は、人物に対する能力と物に対する能力に分けられます。 人物に対する観察力とは、同僚や上司、部下や取引先に対し、仕草や外見をよく観察することで、その人の人柄や考えに気付けるスキルです。一方で、物に対する観察力では、職場内にある備品や業務で使うツールを観察し、老朽化や誤りを発見できます。例えば、会議で使用する資料に誤字脱字があることや、営業先で配布するパンフレットの情報が古いことが、観察結果の一例です。 急速に変化する昨今のビジネスシーンにおいては、物事の変化にいち早く気が付いて行動につなげられる観察力は、重要なスキルとして注目を集めています。

洞察力との違い

観察力と類似した言葉に、洞察力があります。洞察力とは、物事に潜む本質を見抜く能力です。洞察力が高い人は、なぜそのような状況になったのか、課題の本質的な部分は何なのか、といったことを過去の経験やほかの事象からひも解いていくことが可能です。 あくまで表面的な事象を対象とする観察力とは異なり、洞察力では深層的な部分まで思考を巡らせる点が異なります。どちらの能力もビジネスシーンにおいて重要な能力ですが、観察力は洞察力の基礎であるため、観察力の強化が洞察力の土台作りにつながります。

注意力との違い

観察力に関連する概念に、注意力が挙げられます。注意力とは、特定の物事に対して気持ちを向け続ける能力です。注意力は、集中力という言葉に言い換えられることもあります。 注意力は観察力の強化に関わる、重要な能力です。それは、物事にしっかり注意を向けなければ、些細な変化に気が付かないおそれがあるからです。身の回りの状況や人物に気持ちを向けられる注意力があるからこそ、変化や違いを発見する観察力が身に付きます。このことから、観察力の強化を考えるうえでは、注意力は欠かせない能力のひとつと言えます。

 

02観察力がある人の特徴

観察力がある人には、日常的に周囲をよく観察していたり、色々な物事に興味関心を持っていたりといった特徴があります。それでは、観察力がある人の特徴を詳しく見ていきます。

  • 1.日常的に周囲をよく観察している
  • 2.柔軟な思考で物事をみることができる
  • 3.色々な物事に興味関心を持っている
  • 4.わからないことを自ら積極的に調べる

1.日常的に周囲をよく観察している

物事の変化に気が付くためには、変化前の状態をよく覚えておく必要があります。そもそも変化前の状態を知らなければ、変化した箇所どころか変化したという事実も見落としてしまいます。しかし、観察力がある人は、日常的に周囲の物や人をよく観察しているため、何かしらの変化や違いが起こった際にいち早く気が付くのです。 例えば、取引先がよく身に付けている物を、日頃から観察している営業担当がいるとします。そのような人は、取引先がいつもと違うアイテムを身に付けてきたときに、すぐに変化に気が付いて雑談のタネにできる強みがあります。他にも、日常的に職場内の備品に気を配っている人は、老朽化している箇所をいち早く察知できるのです。 このように、観察力がある人には、日常的に周囲の人や物をよく観察しているという特徴があります。

2.柔軟な思考で物事をみることができる

物事に対して固定観念を強く持っているような人は、周囲の人や物に対する視野が狭いため、何か変化があっても見落とすおそれがあります。固定観念の例としては、過去に変化がなかったため「今後も変わるはずがない」、「このような状況ではミスは起こるはずがない」といった考えが挙げられます。固定観念に捉われている状態では、物事の変化や違いを正しく受け止められない可能性があります。 一方で、固定観念に縛られない柔軟な思考の人は、広い視野で多角的に物事を観察するため、変化や違いを発見しやすくなるのです。また、過去の経験や常識に捉われることなく、自分が置かれた状況や周囲の物事を柔軟に受け止めて、ほかの人では気が付かないようなことを発見できます。

3.色々な物事に興味関心を持っている

観察力の高い人は、日頃から色々な物事に興味関心を持っていることが多いです。様々な情報を収集するクセが付いているため、些細な変化や新しい物事についてのアンテナが高い傾向にあります。 例えば、新聞やビジネス雑誌の記事などを定期的にチェックするだけでなく、日常で触れる広告や使ってみたサービスを通して、「自社に活かせることはないか」「なぜこのような反響を受けているのか」など、日々の仕事だけでは触れづらい、気付けない点を観察して思考することなどが挙げられます。

4.わからないことを自ら積極的に調べる

観察力の高い人は日頃から情報を集めるだけではなく、疑問点を解決しようと積極的に調査をします。その過程で、今まではわからなかった事象を理解できるようになったり、自分とは異なる意見に触れたりして、物事に対する考え方の引き出しが増えるのです。その結果、物事を柔軟に思考できるようになって視野が広がり、観察力が磨かれる可能性があります。

 

03ビジネスにおける観察力のメリット

ビジネスにおいては、観察力を身に付けることで、コミュニケーションの円滑化やケアレスミスの防止などのメリットを期待できます。また、トラブル時に情報収集を冷静に行える可能性もあります。ここでは、ビジネスにおける観察力のメリットを解説します。

  • 1.他人とのコミュニケーションが円滑になる
  • 2.業務上でのケアレスミスを減らせる
  • 3.トラブル時にも冷静に対応できるようになる

1.他人とのコミュニケーションが円滑になる

観察力が身に付くと、会話の相手の表情や身振り手振りをしっかり観察できるようになります。その結果、相手の気持ちの変化に気が付くようになり、コミュニケーションにおいて気配りをしやすくなるのです。 また、観察力が高い人は相手の外見の変化にいち早く気が付くため、相手と親睦を深める話題に困りません。例えば、「そのネクタイはいつも身に付けている雰囲気とは違って新鮮ですね」「髪型変えました?夏らしくて素敵です」といった話題が考えられます。 このように、観察力は他人とのコミュニケーションを円滑にするメリットがあり、商談や職場内での雑談のシーンで大いに役立つ能力なのです。

2.業務上でのケアレスミスを減らせる

観察力がある人は、固定観念に縛られることなく柔軟な思考で業務に取り組めます。客観的な観点で自分の業務をチェックするため、いつもとは違うミスをしてしまったときにも、いち早くミスを発見できる可能性が高いです。 どんなに小さなミスでも、気付かずに放置し続けるといずれ大きなミスに発展することは少なくありません。一度ミスをしてしまうと、取引先からの信頼が低下したり、貴重なビジネスチャンスを逸失したりといった事態も懸念されます。 したがって、業務上の小さなミスにも気が付く観察力は、ビジネスにおいて大きなメリットであると言えます。

3.トラブル時にも冷静に対応できるようになる

ビジネスにおいては、トラブルが発生するなどのイレギュラーな事態は避けられないものです。そのようなときでも観察力があれば、様々な物事に注意を向けて、状況の打開につながる情報を集められます。トラブル時には冷静さを欠いてしまいがちですが、観察力が高い人は問題解決への糸口を焦らずに見つけられると期待できます。

 

04観察力を高めるための方法

観察力を高めることで様々なメリットを期待できますが、どのような方法で観察力を身に付ければ良いのでしょうか。ここからは、従業員が日々の業務で行えることから、人事担当者が行えることまで、観察力を高めるための方法を見ていきます。

  • 1.会話中は相手のボディランゲージに注目する
  • 2.身の回りの物事に興味関心を持つようにする
  • 3.他部署とのコミュニケーションを促進する
  • 4.研修で観察力を高めるメソッドを学ぶ

1.会話中は相手のボディランゲージに注目する

観察力を高める方法としては、会話中に相手の表情や身振り手振りといったボディランゲージに注目することがおすすめです。普段とは違う部分がないか、会話の冒頭から変化した箇所がないかという観点から、相手をよく観察してみてください。相手のボディランゲージに注目するクセを付けることで、潜在的な観察力がアップするはずです。 また、ボディランゲージだけではなく、相手の服装や髪型などの外見にも注意を払い、変化を感じたら話題にしてみることも良いでしょう。

2.身の回りの物事に興味関心を持つようにする

観察力は、身の回りの物事に興味関心を持つクセを付けることでも、高められる可能性があります。興味関心の幅が広がれば、より多くの情報を収集できるようになって、些細な変化や違いに気付くきっかけが増えるのです。

3.他部署とのコミュニケーションを促進する

いつも同じ人と話してばかりでは、固定観念に縛られてしまい、物事の変化に気が付けなくなってしまいます。したがって、観察力を高めるためには、普段話さないような人とコミュニケーションを取る機会が必要です。 例えば、業務効率化について他部署の人同士が一堂に会し、意見交換を行う場面を設けるといった取り組みがおすすめです。こうした取り組みはいち従業員が行うのが難しいため、管理職や人事担当者が声掛けするのが良いでしょう。

4.研修で観察力を高めるメソッドを学ぶ

観察力を妨げる要因として、こうあるべきだという固定観念が挙げられます。観察力を高めるためには固定観念を取り払う必要があるのですが、潜在的に固定観念に捉われているケースが多く、自分の力だけでは難しいものです。 そのため、研修で専門講師の力を借りて、自分の思考のクセやパターンを客観的に見つめ直すことをおすすめします。また、観察力の向上に精通した講師であれば、日々の業務で観察力を高めるメソッドを学べるため、効率的な観察力アップが実現します。研修では、参加者同士でグループワークをして、お互いに変化や違いを見つけ合う演習を行うのも良いでしょう。

 

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アイデア・企画を具体的な仕事につなげる技術

この授業では、「企画に苦しむ若手ビジネスパーソン」のために、アイデアの発想法と、仕事で結果を残していくためのヒントについて考える授業です。

 
  • テレビ朝日 コンテンツビジネス局

    1967年大阪府生まれ。 1989年テレビ朝日入社後、2年目から若くしてキャラクター番組プロデュースデビュー。 2005年「ドラえもん」リニューアルのほか、30作以上のアニメ特撮番組および映画作品を手掛ける。 「クレヨンしんちゃん」「あたしンち」「平成仮面ライダーシリーズ」「スーパー戦隊シリーズ」「機動新世紀ガンダムX」など、国民的キャラクター作品を主に担当。 現在はコンテンツビジネス局でキャラクター作品のマルチユース戦略部署に所属。 東京藝術大学大学院映像研究科 非常勤講師(2010-2011)

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本授業は、努力しているのにアイデアが浮かばない人のために新しいマーケティング手法の1つである「新奇事象」を通じて「アイデアの種」をゲットしてもらう授業です。

 
  • マーケター

    1984年生まれ。龍谷大学法学部卒業後、データサイエンスの重要性を痛感し、多摩大学大学院で"学び直し"。 その後、株式会社デコムなどでデジタルマーケティング、消費者インサイト等の業務に携わり、現在は「テクノロジーで『今起きていること』を明らかにする報道機関」を目指す報道ベンチャーにてマーケティング全般を担当している。 政治、経済、文化など、さまざまなデータをデジタル化し、分析・予測することを得意とし、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌にも登場している。 ◇主な著書 「なぜ「つい買ってしまう」のか?~「人を動かす隠れた心理」の見つけ方~」(光文社)2019 「誤解だらけの人工知能」(光文社)2018 「データサイエンス「超」入門 嘘をウソと見抜けなければ、データを扱うのは難しい」(毎日新聞出版)2018

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06まとめ

物事の変化や違いにいち早く気が付く能力である、観察力。観察力を高めることで、業務上のミスを防止できたり、他人とのコミュニケーションを円滑にできたりといったメリットを期待できます。また、冷静な情報収集が必要なトラブル時にも、スピーディーに問題解決の糸口を見つけられるはずです。 ビジネスにおいて多くのメリットを期待できる観察力ですが、自分の力だけでは観察力の強化に限界があるため、専門講師による研修の実施がおすすめです。客観的に自分の思考を見つめ直して、観察力の向上を拒む固定観念を、意識的に取り除いてみてはいかがでしょうか。

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