公開日:2022/09/16
更新日:2023/02/26

ブレンド型学習とは?活用する5つのメリットと有効性を高める方法を解説

ブレンド型学習とは?活用する5つのメリットと有効性を高める方法を解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

ブレンド型学習とは、eラーニングと対面型学習の組み合わせなど、複数の学習形態を組み合わせた学習を指します。本記事では、ブレンド型学習で導入されることが多い学習形態や活用のメリット、ブレンド型学習の有効性を高める方法を解説しています。育成担当者はぜひ参考にしてください。

 

01ブレンド型学習とは

ブレンド型学習とは、さまざまな学びの要素を組み合わせた学習形態です。代表的なものに、eラーニングと対面型学習の両方を組み合わせるブレンド型学習が挙げられます。また、受講生が自ら学習のペースや順序、スケジュールをカスタマイズ可能な点が特徴です。 オンラインでの学習には、eラーニングや動画学習といった要素が、対面型学習にはOJTなどの要素が含まれることがあります。このように、さまざまな要素をブレンドする学習形態であるため、ブレンド型学習と呼ばれています。

 

02ブレンド型学習で使われやすい学習形態

ブレンド型学習で使われやすい学習形態は次の4つが存在します。

  • ・対面型
  • ・OJT
  • ・eラーニング
  • ・動画学習

ここでは、ブレンド学習で用いられやすい学習形態についてそれぞれの特徴を説明します。

対面型の特徴

対面型学習は、教室や研修会場へ受講者が直接足を運び、講師やほかの受講者と対面しながら行う学習形態です。対面型学習は、ブレンド型学習のひとつの要素として取り入れられることがあります。 オンライン環境による遅延がなく、リアルタイムで講師やほかの受講者とやり取りができるため、グループワークや質疑応答をスムーズにできるメリットがあります。一方で、会場へ移動する時間と費用面でのコスト、会場にかかる費用が発生するという特徴もあります。

OJTの特徴

OJTとは、実際に職場で働きながら、業務で必要な知識やスキルを身に付ける学習形態です。対面型学習のいち手段として、ブレンド型学習に組み込まれることがあります。新入社員や若手社員に対して、先輩社員や上司が仕事の進め方や心構えを指導します。実際に仕事をしながら学習するため、実践的なスキルが身に付く点と、指導する側のマネジメントスキルが向上する点がメリットです。しかし、指導する側の力量によっては、十分な学習効果を見込めない恐れがあります。

▼OJTについて詳しく知りたい方はこちらから▼
【関連記事】成功するOJT研修とは?

eラーニングの特徴

eラーニングとは、インターネット環境とPC・スマートフォン・タブレット端末とを組み合わせて行う、オンライン学習形態です。対面型学習と対照的な学習形態として、ブレンド型学習に取り入れられることがあります。eラーニングで使用する教材は、動画やテキストのほか、音声データが代表的です。 こうした教材のほか、ゲーム感覚で取り組めるコンテンツを取り入れれば、受講者のモチベーションアップにつながりやすい点がメリットです。講師やほかの受講者とビデオ通話を行うことで、対面型学習と同様にグループワークも可能ですが、インターネット環境によっては遅延が発生する特徴が挙げられます。

▼eラーニングについて詳しく知りたい方はこちらから▼
【関連記事】eラーニングとは?意味・メリットデメリット・実施方法について解説

動画学習の特徴

動画学習とは、あらかじめ講師が収録した動画教材を用いて、受講者のPC・スマートフォン・タブレット端末上で学習を行う形態です。eラーニングのいち手段として、ブレンド型学習に導入されることがあります。インターネット環境さえあればどこでも受講できるため、時間と費用がかかりにくい点がメリットのひとつです。 また、動画を視聴していて不明な点があれば、巻き戻して繰り返し確認できる柔軟性があります。一方で、基本的に受講者は一人で学習するため、モチベーションを継続しにくい点に注意が必要です。

 

03ブレンド型学習が注目される理由

ブレンド型学習が昨今のビジネスシーンで注目される背景には、情報技術の著しい発展が存在しています。最近では、快適なインターネット環境を誰しも使えるようになり、業務上でもデジタル端末を使いこなすことが一般的になりました。 その結果、場所や時間に縛られずに、一人ひとりが質の高い学習コンテンツに触れられるようになり、オンラインでの学習が普及したのです。

しかし、すべての学習をオンラインに移行するのではなく、OJTや対面型での研修など従来のようなオフラインの学習も残している企業がほとんどです。その背景には、オンライン学習とオフライン学習とのそれぞれにメリット・デメリットがあることから、どちらも有効活用して学習効果を高めようとする企業側の狙いがあります。 このように、情報技術の発展によってオンライン学習が普及しつつも、従来のオンライン学習のメリットも活かすという目的から、ブレンド型学習が注目を集めているのです。

 

04ブレンド型学習を活用する5つのメリット

ブレンド型学習を活用することで、受講者同士の交流が活発になったり、時間の有効活用が実現したりといったメリットを期待できます。ここでは、ブレンド型学習を活用することで、受講者や企業側にどのようなメリットを期待できるのか、詳しく見ていきます。

  • 1.受講者同士の交流機会が増える
  • 2.質疑応答に対応できる
  • 3.学習理解度をより明確に確認できる
  • 4.コスト削減につながる
  • 5.時間の有効活用が可能になる

1.受講者同士の交流機会が増える

ブレンド型学習では、オンライン学習だけではなく、対面型の学習も取り入れます。そのため、ほかの受講者と直接顔を合わせてグループワークを行う機会が増えて、受講者同士の交流が活発になるメリットがあります。 またオンライン学習においても、受講者は講義をただ聴くだけではなく、チャットやビデオ通話を通じて受講者同士の交流を図ることが可能です。受講者同士の交流が活発になれば、モチベーション維持や理解度のアップといった副次的効果も期待できます。

2.質疑応答に対応できる

ブレンド型学習では、従来の集合研修のように受講者が一方的に話を聴くだけではなく、受講者と講師との間で、質疑応答の時間がしっかり設けられます。そのため、受講者は学習していてわからない点を理解できるようになり、講師は受講者の学習理解度を確認しやすくなります。オンライン学習の場合でも、ビデオ通話やチャットを取り入れれば、受講者からの質問に講師が答えられます。

3.学習理解度をより明確に確認できる

講師が受講者の学習理解度をチェックできれば、理解が進んでいない部分を集中的に取り扱うといった対策が取りやすくなるはずです。その結果、受講者は理解できていない点を自覚できるうえに、講師が取る対策によって理解度をしっかり高められると期待できます。 また、ブレンド型学習の一環として、学習後の確認テストをオンラインコンテンツとして提供すれば、受講者はスキマ時間に学習理解度をチェックできるようになります。学習効果を高めるためにも、学習理解度を把握して対策を講じることは重要です。

4.コスト削減につながる

ブレンド型学習にオンライン学習を取り入れた場合、対面型学習だけの場合よりも、費用を安く抑えられます。対面型学習では、研修会場の用意にかかるコストや会場までの移動コストといった費用がかかりますが、オンライン学習ではそのような費用が不要です。代わりに、インターネット環境とデジタル端末を用意する必要がありますが、一度用意してしまえばずっと使い続けられます。

5.時間の有効活用が可能になる

ブレンド型学習には、動画学習やeラーニングなど、受講者が好きなタイミングと場所で学習できる方法が取り入れられます。こうした学習方法の導入によって、通勤の途中や仕事の合間などのスキマ時間で、受講者が気軽に学習できるようになります。その結果、時間を有効活用できて、スムーズな学習が実現するはずです。


 

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05ブレンド型学習の有効性を最大限に発揮するためには

ブレンド型学習にはさまざまなメリットが存在していますが、ブレンド型学習の有効性を最大限に発揮するためにはどのような点に注意すべきなのでしょうか。それでは、ブレンド型学習のメリットを高めるために注意すべき点を解説していきます。

ブレンド型学習の目的を明確にする

ブレンド型学習は、決まったやり方があるものではなく、育成担当や受講者自身が学習のスケジュールを考えます。したがって、ブレンド型学習の目的を明確にすれば、育成担当や受講者が目的に沿って学習スケジュールを構成しやすくなります。 例えば、単に知識を身に付けたいのか、それともほかの受講者と交流することで実践的スキルを身に付けたいのかなど、目的に応じてどのような学習形態を取り入れれば良いかが変わってきます。そのため、ブレンド型学習の計画を立てる際には、まず学習の目的を明らかにするようにしてください。

フィードバックを行い定期的に学習理解度を確認する

ブレンド型学習では、講師が一方的に講義を行うのではなく、学習の随所にフィードバックを取り入れることが一般的です。受講者の学習理解度を定期的に確認することで、講師が学習スピードや解説方法をブラッシュアップしやすくなり、学習効果が高まると期待できます。 また、講師と受講者との間だけではなく、受講者同士でのフィードバックの機会も重要です。自分の意見に他者の意見を取り入れて客観的な目を養うことで、受講者の学びの精度が高まるはずです。

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ポジティブフィードバックとは人や物・出来事の良い面を指摘するフィードバックの一種です。このコースでは、チームのモチベーションをアップさせ、パフォーマンスを改善させる手法について学びます。

パフォーマンスをアップする「ポジティブフィードバック」

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  • 国際エグゼクティブコーチ

    株式会社グローバル・キャリアデザイン 代表取締役。 東京生まれ。ミラノ在住。コロンビア大学、INSEAD(インシアード・欧州経営大学院)MBA卒業後、国内外10カ国で、外資系の戦略コンサルタント、多国籍企業のマーケティング、新規事業の立ち上げ等、様々なキャリアを積む。 結婚後もプロジェクトリーダーを務めるなど、精力的に働いていたが、子どもが障がいを持って生まれたのを機に、自力だけではどうにもならないことがあると知り、働き方、あり方を見直す。様々な文化、考え方、事情を持つメンバーが一緒に仕事をし、結果を出すには、個々の良さを引き出し、最大限活用できる環境を作ることが必要だと考え、ポジティブフィードバックを実践しはじめる。 現在は、独立し、国際エグゼクティブコーチ、企業研修講師、コンサルタントとして活動。ポジティブフィードバックを活用したコーチングが好評を博し、法人、個人問わず、グループ面談やセミナーなどを提供。最近は、企業から依頼を受け、経営者、リーダー等にポジティブフィードバックを始めとするビジネススキルを伝承している。3児の母でもある。 また、HPやメルマガ、SNS等で、キャリアについて悩む人々に情報発信をしている。

マインドマップを導入する

マインドマップとは、中心にひとつの用語を書いて、連想ゲームのように関連する用語をどんどんつなげて書いていく図です。頭の中にあるアイデアや考えを可視化できたり、書いている人の発想力や理解力を高められたりといったメリットがあります。 マインドマップをブレンド型学習の一環として導入すれば、学習で得た知識を可視化できるうえに、受講者自身の理解度が高まると期待できます。 マインドマップの作成に詳しい育成担当が社内にいない場合、マインドマップの作成ポイントやノウハウを教えている専門講師から学ぶのがおすすめです。また、従業員へマインドマップの作成について研修を行えば、日々の業務に役立てられて生産性が上がる可能性があります。

<マインドマップについてのSchooおすすめ授業>

本授業は、学びの計画とふりかえりを定期的に行うことで、学ぶ楽しさを実感していただく授業です。
学びに終わりはありません。ずっと学び続けることで、本当に自分が興味のあること、向いていること、必要なことと出会いましょう。
そこで「マインドマップ※」と呼ばれるノートとペンさえあれば誰でも実践できるツールを活用します。

「学習マインドマップ -学びたいことに出会う-」

学習マインドマップ -学びたいことに出会う-

  • 株式会社ヒューマン・リスペクト 代表取締役

    千葉県船橋市出身。 「マインドマップの学校」(https://www.mindmap-school.jp/)代表、人材・組織開発コンサルタント、中小企業診断士。 上智大学卒業後、メーカー勤務等を経て2004年に株式会社ヒューマン・リスペクトを創業。大手・中小企業等に、コンサルティング業務を展開。総登壇日数2,000回超、総計1万人超に対し講演・講義経験を持つ。 また、東京ビッグサイトにおける展示会メインステージ、全国の商工会議所、 経営者協会、ロータリークラブ等で、講演者としても多数指名を受けている。 著書に「マインドマップ戦略入門〜視覚で身につける35のフレームワーク」(ダイヤモンド社)がある。

学習後のアウトプットまで行う

一般的に、学習効果を高めるためには、インプットとアウトプットの両方を行うことが重要です。ブレンド型学習では、オンラインで確認テストを受講生に課したり、研修で得た学びを受講生同士で話し合ってもらったりといった取り組みが考えられます。学習後のアウトプットまで徹底することで、受講者の学びが深まり、理解度が高まることが期待できます。


 

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■資料内容抜粋
・大人たちが学び続ける「Schoo for Business」とは?
・研修への活用方法
・自己啓発への活用方法 など

 

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06まとめ

オンラインでの学習や対面型学習など、さまざまなコンテンツを取り入れるブレンド型学習。いくつかの学習形態を組み合わせるため、それぞれのメリットを活かせる点が魅力的です。しかし、ブレンド型学習の有効性を高めるためには、学習目的を明確にしたり、それぞれの学習形態のメリット・デメリットを理解したりする必要があります。ブレンド型学習の活用方法について学びたい場合、学習形態について学べる研修に参加してみてはいかがでしょうか。

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働き方に関する制度改善を多数行ってこられた株式会社クロスリバー 代表取締役 越川慎司氏をお招きし、「残業削減ではない方法で働き方改革を行い、社員の自発性と意欲を著しく向上させ、離職率を低下させるための自律学習の制度設計」について語っていただいたウェビナーのアーカイブです。同社の調査・分析内容と自律学習の制度設計を深堀ります。

  • 登壇者:越川 慎司様
    株式会社クロスリバー 代表取締役

    ITベンチャーの起業などを経て2005年に米マイクロソフト本社に入社。業務執行役員としてパワポなどの責任者を経て独立。全メンバーが週休3日・リモートワーク・複業の株式会社クロスリバーを2017年に創業し、815社17万人の働き方と成果を調査・分析。各社の人事評価上位5%の行動をまとめた書籍『トップ5%社員の習慣』は国内外で出版されベストセラーに。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
Editor
Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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