公開日:2022/11/25
更新日:2023/02/01

革新力とは?人材に求められる理由や必要となるスキルについて解説

革新力とは?人材に求められる理由や必要となるスキルについて解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

革新力はイノベーション創出にもつながることから、革新力を持った人材確保や社員への育成、浸透などに積極的に取り組む企業も少なくありません。しかしながら、社員の革新力を高めるにはどうすればよいか分からない人事部の方も多いのではないでしょうか。本記事では革新力とは何か、革新力を高めることが重要な理由、必要な能力などを解説していきます。

 

01革新力とは?

革新力とはまだ世の中にない斬新なアイデアを出し、それを推し進めていける能力のことです。新商品のアイデアをいくつも出したり、新規事業を積極的に立ち上げたりできる方は革新力に優れていると言えます。革新力を高めるには、斬新なアイデアを思いつく発想力はもちろん、アイデアを具現化するための行動力、他の人に協力を仰ぐための巻き込み力・リーダーシップ力、事業を推進するためのマネジメント力などが必要でしょう。

イノベーション創出には革新力が重要

イノベーション創出には革新力が重要と言えます。イノベーションとはサービスや仕組み、ビジネスモデルなどに全く新しい発想を取り入れ、社会を変えていくことを意味します。例えば、スマホの発明は代表的なイノベーションの成功例と言えます。スマホの普及によってガラケーがシェアを独占しなくなったほか、SNSやWebサービスなどが一般に普及し始めました。このような世の中を大きく変える商品・サービスを発明すれば大きなマーケットを開拓することが可能です。企業にとって、いかに社内でイノベーションを起こさせるかは永遠の課題と言えるでしょう。

日本企業の多くは革新力が課題となっている

日本企業の多くは革新力が課題となっていると言われています。世界知的所有権機関(WIPO)が発表する「グローバル・イノベーション・インデックス (GII)」において、日本のイノベーションレベルは2022年度において世界13位でした。近隣の国と比べると、韓国は6位、シンガポールは7位、中国は11位といずれも日本より高いランクとなりました。日本企業は新商品などの開発に積極的な投資をしないこと、労働人口の減少になる生産性の低下、グローバルネットワークからの孤立、などの理由で、イノベーションを生み出しにくくなっているとされています。

▶︎参考:WIPO:グローバル・イノベーション・インデックス (GII) 2022年版

 

02革新力を高めることが重要な理由

革新力を高めることの重要性は以前に比べ増していると言えます。その理由は次の3つに分けられます。

  • 1.変化の激しい時代であるため
  • 2.国内だけでなく海外との競争力が高まっている
  • 3.労働人口の減少により生産性の向上が求められる

1.変化の激しい時代であるため

昨今は物事の移り変わりが激しいVUCA時代と言われています。IT技術の発展や日本の経済状況、発展途上国の急成長など大きく変化しており、将来を予測するのが難しくなっています。さらに、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、サービス形態などにも変化が発生しています。このような変化の激しい時代では、従来と同じ事業を行っても成長する見込みは薄いと言えます。社員の革新力を高め、新しい事業に積極的に取り組むことが重要になります。

2.国内だけでなく海外との競争力が高まっている

昨今はグローバル社会と言われており、国内だけでなく海外企業とも競争しなくてはいけない時代に突入しています。例えばWebサービスなどはTwitter、TikTokなど海外のサービスの人気が高く、新しくSNSを開発するならこれらに対抗できる魅力を生み出す必要があります。先程解説したように、日本はイノベーションの面において海外に遅れを取っています。海外との競争に打ち勝つには、負けないくらいのイノベーションを生み出す必要があります。

3.労働人口の減により生産性の向上が求められる

昨今は少子高齢化の影響により労働人口が減少しています。特に中小企業では人材を多く確保するのが難しくなっており、質より量を重視するような事業を行いにくくなっています。商品・サービスの質を高め生産性を向上させるには、やはり他企業にはない独自の魅力を生み出す必要があると言えます。このような観点からも革新力が重要であることがお分かりいただけるでしょう。

 

03革新力を身につけるために必要な能力

革新力を身につけるには、次の5つの能力を高めることを日々の業務で意識すると良いでしょう。

  • 1.現状を分析する能力
  • 2.新しいアイデアを創出する能力
  • 3.アイデアを実現する能力
  • 4.周囲を説得できるだけの巻き込み力
  • 5.新規事業を引っ張るマネジメント力

1.現状を分析する能力

アイデアを思いつく前に、現状を分析し企業のどこに課題があるのか分析しなくてはいけません。過去のデータを収集し傾向を分析するには、論理的思考力が必要不可欠と言えます。論理的思考力の高い人は物事を「なぜ?」と深堀して考えていくことができ、本当の原因を明らかにすることができます。さらに、現状を分析したら、その結果を分かりやすく資料にまとめる能力があります。

2.新しいアイデアを創出する能力

革新力の肝となるのはやはりアイデアを創出する能力でしょう。市場にこれまでになく、かつ需要のある新商品・サービスを生み出すには発想力が必要不可欠です。発想力は生まれもった才能であると思われがちですが、ある程度後天的に鍛えることもできます。例えば頭に浮かんだことを書き留めていくフリーライティングを行うことで、普段意識していない自分の発想に気がつくことができ、アイデアを生み出すための材料を得ることが可能です。このようなトレーニングによって発想力を身につけることがビジネスにおいて重要です。

3.アイデアを実現する能力

アイデアの実行方法を具体的に考える能力も必要です。単発的なアイデアは思い浮かんでも、具体的に行動にまで落とし込むには難易度が上がります。例えば新しいWebサービスを思いついた場合、各ページにどのようなコンテンツを掲載するか、どの層をターゲットにするか、デザインはどうするか、などを決めていかないといけません。各要素をひとまず大雑把に決め、それを分かりやすく企画書にまとめる能力が必要となります。

4.周囲を説得できるだけの巻き込み力

周囲を説得できるだけの巻き込み力も必要です。新しいアイデアの実現には障壁も多く、周囲の人の協力を仰ぐ必要があります。経営層や顧客を説得するためのプレゼン能力や部下のモチベーションを高める能力が重要と言えます。思いついたアイデアを説得力あるように説明し、周りに真に協力したいと思わせることが条件となります。

5.新規事業を引っ張るマネジメント力

新規事業をリードしていくにはマネジメント力が必要不可欠です。全体のスケジュール管理を行える能力や、トラブル時の解決、部下のモチベーション管理などができる必要があります。本当の初期段階であれば、単独ないしは少数のメンバーで推進することも考えられますが、通常事業の規模を大きくするフェーズでは組織のサイズも大きくなります。そのため「イノベーションを起こしたい」という希望がある方は、早めにマネジメントについて勉強することをおすすめします。マネジメントスキルは日々の仕事では身につけにくいため、マネジメント関連の研修に参加したりビジネス本を読んだりして自己学習に励むことが重要です。

 

04社員の革新力を高めるためのポイント

社員の革新力を高めるためには、3つのポイントをおさえたうえで実行すると良いでしょう。以下で、それぞれの詳細について解説します。

  • 1.アイデアの創出や挑戦を行った人を評価する
  • 2.多様な価値観を受け入れられる労働環境の整備
  • 3.研修を活用し革新力を高める

1.アイデアの創出や挑戦を行った人を評価する

結果を出した人を評価するのはもちろんですが、アイデアの創出や挑戦を行った人を評価する仕組みを作っても良いでしょう。もし新規事業が上手く運ばなかったとしても、事業をリードした人を表彰するなどの制度を設けます。評価されることによってモチベーションが高まり、アイデアを積極的に出す社員が増えるでしょう。また、失敗を恐れなくても良いという認識が広まり、社員が萎縮せずに新しいことに取り組むようになります。

2.多様な価値観を受け入れられる労働環境の整備

多様な価値観を受け入れられる労働環境を整備することも大切です。例えば、打ち合わせで新人が突拍子もない発言をしたとしても、それを否定しない風土を作ることが重要です。どんな意見もまず受け入れる姿勢を作ることで、社員が意見を出す精神的ハードルを下げることができます。また、多様性を尊重することで幅広いアイデアが生まれるようになり、イノベーションを起こせる確率を高めることが可能です。

3.研修を活用し革新力を高める

社員の革新力を高めるためにも研修を積極利用することも有効です。イノベーションに関連する研修では、斬新なアイデアを出すための思考法などを学ぶことができます。例えば、物事の枠に囚われない発想力を培うためのラテラルシンキングや、アイデアを実用化させるためのロジカルシンキングなどを学ぶことが可能です。また、研修によってはグループワークを通じて、アイデアの創出から検討、具現化、発表までの手順を実際に行うため、どのような打ち合わせ手順を踏むべきかも学べます。このように、革新力育成に繋がるスキルをまんべんなく学べるのが研修の良いところでしょう。

 

05革新力向上に役立つSchooのオンライン研修

Schoo for Businessは、国内最大級8,000本以上の講座から、自由に研修カリキュラムを組むことができるオンライン研修サービスです。導入企業数は2,700社以上、新入社員研修や管理職研修はもちろん、DX研修から自律学習促進まで幅広くご支援させていただいております。

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革新力向上に役立つSchooの講座を紹介

Schooは汎用的なビジネススキルからDXやAIのような最先端のスキルまで、8,000本以上の講座を取り揃えております。この章では、革新力向上に役立つ関する授業を紹介いたします。

基礎から学ぶ事業戦略策定のノウハウ

本コースでは、事業戦略策定の初心者の方向けに、ゼロから体系的に事業戦略の策定方法を学んでいきます。 多くの事例を見ていきながら、事業戦略策定の技術について学んでいきましょう。

 
  • 桜美林大学 ビジネスマネジメント学群 准教授

    1969年生まれ。NEC、NEC総研を経て、富士ゼロックス総合教育研究所(現・パーソル総合研究所)入社。戦略系の研修・コンサルティング、戦略策定合宿の企画・ファシリテーション、管理職研修、経営幹部候補者研修を担当。2020年より現職、および東証プライム上場企業社外取締役。その間、一橋大学非常勤共同研究員、東京都立大学ビジネススクール非常勤講師を歴任。 上智大学経済学部卒業、一橋大学大学院修士課程修了(MBA)、東京工業大学大学院博士後期課程修了(博士(技術経営))。主要著書に『事業戦略策定ガイドブック』、『事業戦略実践ガイドブック』、『戦略実行とミドルのマネジメント』(いれも単著、同文舘出版)。

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超解説「デザイン思考」―不確実性の時代にチームで成果を出す―

このコースでは、アイリーニ・マネジメント・スクール/デザイン思考研究所 代表の柏野先生に、「デザイン思考とは何か?」という基礎知識から、デザイン・テーマのつくり方やアイデアの生み出し方といった具体的な方法論、DXやAIといったテクノロジーとデザイン思考の組わせ、国内でデザイン思考を実践する組織事例から「デザイン思考をどう使うのか」などのテーマを用意し全5回の授業で学んでいきます。この機会に、不確実な時代にイノベーションを生み出すデザイン思考を学び、会社の新規事業の創出につなげていきましょう。

 
  • アイリーニ・マネジメント・スクール 代表

    慶應大学SFC在学中にスタンフォード大学へ留学し、デザイン思考を学ぶ。帰国後にデザイン思考研究所を設立し、国内でのデザイン思考普及に尽力。開発教材ダウンロード数16万回超、セミナー累計参加者数5,000名。2018年、組織のイノベーション支援を行う「アイリーニ・マネジメント・スクール」を設立。マイクロソフトやパナソニックなどの組織変革や事業開発を支援し、世界40カ国発行『Startup Guide』で日本を代表する教育機関に認定される。日経クロストレンド等で体系的にデザイン思考を解説。デザイン思考を個人の仕事術として整理した著書『地頭が劇的に良くなる スタンフォード式 超ノート術』は、ビジネス企画カテゴリーにてAmazon1位を獲得。Twitter@takanorikashino。
  • 日本電気株式会社 新規事業開発統括部

    新卒以来パナソニックにて携帯電話やカーナビなど既存事業の営業やプロジェクトマネジメントを国内外で経験。2013年に自動車用通信モジュールを使った新規事業を担当し、アジアでサービスを立ち上げた後、本社のR&D部門に異動し、デザイン思考や未来洞察など新しい手法を社外から取り入れ、社内に普及する活動を推進。アイリーニマネジメントスクールの他、東京工業大学、一橋大学、東北大学、東京大学などとの産学連携を通じて新しい発想や事業を生み出す方法についての研究や社内でのワークショップなどを展開。2020年からNECで自らがプロジェクトリーダーとして具体案件の事業開発に挑戦中。

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経営コンサルタントがやっている情報整理術

企業が抱える課題を明確にし、専門的な視点から解決手段を提案する経営コンサルタントが、普段どのように情報収集・情報整理をしているかを知り、その中からビジネス実務者がすぐに取り入れられるメソッドを学んでいきます。

 
  • 経営コンサルタントト

    大学卒業後、メーカーの調達部門に配属される。 調達・購買、原価企画を担当。 バイヤーとして担当したのは200社以上。 コスト削減、原価、仕入れ等の専門家としてテレビ、ラジオ等でも活躍。 企業での講演も行う。 著書に『調達力・購買力の基礎を身につける本』『調達・購買実践塾』『だったら、世界一の購買部をつくってみろ!』『The調達・仕入れの基本帳77』(ともに日刊工業新聞社刊)『牛丼一杯の儲けは9円』『営業と詐欺のあいだ』(ともに幻冬舎刊)など30冊を超える。。

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06まとめ

市場がレッドオーシャンになると現状を打破するためにイノベーションを起こす必要が出てきます。まずは社員に革新力の重要性を知ってもらうためにも、外部研修を導入するところから始めましょう。また、積極的に新事業に取り組んだりアイデアを出したりする人を評価する制度を導入することも、イノベーションを起こすうえで重要になります。

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