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ワークエンゲージメントとは?定義から高める方法まで詳しく解説

公開日:2021/07/20
更新日:2021/08/13
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ワークエンゲージメントとは?定義から高める方法まで詳しく解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

日本では働き方改革により多様な働き方が認められるようになってきましたが、一方で個人における働くことの意味やあり方が問われるようにもなってきています。この記事では仕事へのモチベーションや生産性を高めることに繋がる、ワークエンゲージメントについて詳しく解説します。

 

ワークエンゲージメントとは?

ワークエンゲージメントとは仕事に対してのポジティブで充実した心理状態を指し、オランダ・ユトレヒト大学のウィルマー・B・シャウフェリ教授によって提唱されました。 ワークエンゲージメントが、労働者の健康や仕事のパフォーマンスに与える影響の大きさについては日本でも関心が高く、2018年に厚生労働省が発表した「平成30年度版労働経済の分析」でも言及されています。 ワークエンゲージメントは労働者が仕事に対して一時的に抱く感情ではなく、持続的で全般的な感情であるのが特徴的と言えるでしょう。
参考:厚生労働省「平成30年度版労働経済の分析 コラム2-5ワーク・エンゲイジメントが労働者の健康・仕事のパフォーマンス等へ与える影響」

ワークエンゲージメントの3つの要素

ワークエンゲージメントは「活力」「熱意」「没頭」の3つの要素で構成されており、これらが満たされている状態を指します。 ワークエンゲージメントを高めるためには、この3つの要素全てにアプローチする必要があるため、それぞれの意味を見ていきましょう。

活力(Vigor)

活力(Vigor)とは仕事に取り組むエネルギーが高水準で、心理的な回復力があり、努力をいとわず、困難な課題への取り組みも積極的に行うことができる状態を指します。 労働者に活力のある状態ではストレスを感じにくく、仕事を楽しみながら行うことができるでしょう。

熱意(Dedication)

熱意(Dedication)とは、仕事に強い関心を持って熱中し、意味を見出し誇りを持って挑戦しようという意欲のある状態を指します。 労働者に熱意のある状態では、仕事に対する興味や探求心が旺盛になるため、新しい商品やサービスを生み出したり、キャリアアップのために努力を続けたりできるでしょう。

没頭(Absorption)

没頭(Absorption)とは仕事に取り組む際に幸福感や時間が早く経過する感覚を持ち、仕事が終わっても切り替えが難しい状態を指します。 労働者が没頭できる状態では業務の品質やスピードが向上し、業務の効率化や人為的なミスの削減にもつながるでしょう。

ワークエンゲージメントと関連する概念

ワークエンゲージメントと関連する概念としては「ワーカホリズム」「バーンアウト」「職務満足感」の3つの概念があります。 「ワークエンゲージメント」「ワーカホリズム」「バーンアウト」「職務満足感」の4つの概念と、「活動水準」と「仕事への態度・認知」の2軸を組み合わせてみると、労働者の持つ仕事への心理状態を4つに分類できます。 この分類方法では、ワークエンゲージメントは活動水準が高く仕事への態度・認知が肯定的である状態です。 「ワーカホリズム」「バーンアウト」「職務満足感」の意味について、それぞれご紹介します。
参考:厚生労働省「平成30年度版労働経済の分析 コラム2-5ワーク・エンゲイジメントが労働者の健康・仕事のパフォーマンス等へ与える影響」

ワーカホリズム

労働者の活動水準が高く、仕事への態度・認知が否定的である状態がワーカホリズムです。 ワーカホリズムは、労働者が職を失うことに対する不安を回避するために仕事をしなければならない状態に陥っていることを指します。 ワークエンゲージメントにおいては、労働者が「私は働きたい」という気持ちで仕事をしているのに対し、ワーカホリズムにおいては「私は働かなければならない」という気持ちで仕事をしているのが特徴的と言えるでしょう。

バーンアウト

労働者の活動水準が低く、仕事への態度・認知が否定的である状態がバーンアウトです。 バーンアウトは、仕事に対して過度なエネルギーを費やしたものの労働者が期待した結果が得られない不満と疲労感から、仕事に対する意欲や関心を失った状態を指します。 ワークエンゲージメントとは対極に位置する概念です。

職務満足感

労働者の活動水準が低く、仕事への態度・認知が肯定的である状態が職務満足感です。 職務満足感は、自分の仕事を評価してみた結果から生じるポジティブな心理状態を指します。 ワークエンゲージメントが仕事に取り組んでいる時の感情や認知を指すのに対し、職務満足感は仕事そのものに対する感情や認知を示すのが異なる点と言えるでしょう。

ワークエンゲージメントとES(従業員満足度)の違い

ワークエンゲージメントと似た概念としてES(従業員満足度)が挙げられますが、ESとは従業員が業務の内容や職場の環境、働きがいや人間関係などにおいて満足しているかどうかを示す指標です。 ESでは従業員にアンケート調査を行うことに主眼が置かれたため、ES向上により高まった組織の力を企業の成果に繋げる試みは積極的には行われませんでした。 しかしワークエンゲージメントの目的は、企業の業績向上と明確化されているのがESと異なる点と言えるでしょう。

 

ワークエンゲージメントが注目される背景

ワークエンゲージメントが注目される背景には、労働人口の減少と人材の流動化が挙げられます。 企業の人手不足は年々深刻化し、人手不足で企業が倒産するのを防止するというのが現実的な経営課題になるほどだと言われているのです。 また会社の飲み会に代表されるコミュニケーションの場が減少したことや、副業の解禁などもあり、企業と労働者の関係性を維持することが年々難しくなってきています。 このような背景から企業は優秀な労働者を定着させるため、ワークエンゲージメントを高めるための活動に取り組むようになったのです。

 

ワークエンゲージメントの尺度と測定方法

ワークエンゲージメントを測定するための尺度を3種類ご紹介します。

MBI-GS(Maslach Burnout Inventory-General Survey)

MBIーGSはワークエンゲージメントを測定するために、ワークエンゲージメントそのものではなく対極に位置するバーンアウトを測定する方法です。 そのため数値が低いほどワークエンゲージメントが高いということになります。 具体的には労働者が「消耗感(疲労感)」「冷笑的態度(シニシズム)」「職務効力感」の3つの尺度について、16項目の質問に回答することで測定を行います。

OLBI(Oldenburg Burnout Inventory)

OLBIもMBI-GSと同様バーンアウトを測定する方法です。 具体的には、労働者が「消耗感」「冷笑的態度」の2つの尺度について、それぞれネガティブ項目とポジティブ項目から構成されている質問に回答することで測定を行います。

UWES(Utrecht Work Engagement Scales)

UWESは、ワークエンゲージメントを測定するために最も活用されている手法で、ワークエンゲージメントの高さを直接測定するのが特徴的です。 具体的には、「活力」「熱意」「没頭」の3つの尺度について、17項目の質問に回答することで測定を行います。 非営利目的であれば自由に使用可能で、20言語に訳され短縮版や学生版も存在します。

 

ワークエンゲージメントを高めるメリット

企業がワークエンゲージメントを高めるメリットには、どのようなことがあるのでしょうか。 3つご紹介します。

生産性の向上

ワークエンゲージメントを高めることで、労働者のパフォーマンスを最大化することができるため、企業の生産性や業績は向上するでしょう。 また労働者のモチベーションも高いままで維持できるため、新たなアイデアの創出やビジネスチャンスの獲得にも繋がりやすいと言えます。

メンタルヘルス対策

近年メンタルヘルス対策として企業でストレスチェックを定期的に行い、メンタルヘルスの問題を早期発見することができるようになりましたが、これはストレスが発生するのを前提とした対策のため、課題の根本的な解決には至っていないと言えるでしょう。 しかし、ワークエンゲージメントを高めることは、ストレスの発生そのものを予防する効果があるので、企業全体をストレスに強い組織へと変えていくことができます。

CS(顧客満足度)の向上

ワークエンゲージメントの高い労働者が企業でやりがいを持って働く姿や、自社の商品やサービスに自信を持って説明する姿を見た顧客は、CS(顧客満足度)を高めその企業に対して信頼感を持つようになるでしょう。 ワークエンゲージメントを高めることは社内に良い影響を及ぼすだけではなく、顧客にも良い影響を及ぼすのです。

 

ワークエンゲージメントを高める方法

ワークエンゲージメントを高める方法を2つご紹介します。

仕事の資源

仕事の資源とは仕事量などの負荷を減らしモチベーションを高める要因のことで、これを育てるとワークエンゲージメントは高まるでしょう。 具体的には次のことが仕事の資源に該当します。 ・パフォーマンスに対するフィードバック ・上司や同僚のサポート ・仕事の裁量権 ・トレーニングの機会 ・コーチング 仕事の資源が大きくなるほどワークエンゲージメントも高まることがわかっています。

個人の資源

個人の資源とは、心理的なストレスを軽減しモチベーションをアップするための労働者が持つ内的要因のことで、これも育てるとワークエンゲージメントが高まるのです。 具体的には次のことが個人の資源に該当します。 ・自己効力感 ・自尊心 ・ポジティブな考え方 ・仕事や組織に対する楽観性 仕事の資源が大きくなると個人の資源も大きくなり、特に密接な関係があるのがパフォーマンスによるフィードバックです。 フィードバックにはポジティブなものとネガティブなものの2種類がありますが、ポジティブフィードバックを積極的に行うよう心がけるということです。 またネガティブなフィードバックを行ったとしても、上司や同僚がフォローやサポートをして成功に繋げることが大切だと言えるでしょう。

 

まとめ

ワークエンゲージメントとは仕事に対してのポジティブで充実した心理状態を指し、企業の業績向上が目的であることから、高めることで生産性やCSが向上するなどさまざまなメリットがあることがわかりました。 ぜひワークエンゲージメントを日頃から意識し、労働者が健康的で長く働ける環境作りに取り組んでみてください。

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