HRMとは?求められる背景や実施する上でのポイントを解説

「従業員はコスト」と捉えられていた時代から、「従業員は価値を生む資産」であるという考え方へと、大きなパラダイムシフトが起きています。テクノロジーの急速な進化やグローバル競争の激化など、ビジネス環境が複雑さを増す中で、採用・育成・評価・配置といった人材に関わる施策を戦略的に管理するHRMは、人的資本経営を推進するための土台として近年注目を集めているのです。本記事では、HRMの基礎知識から、注目されている背景、そして組織課題を解決へと導く具体的な活用法までを解説します。
- 01.HRMとは
- 02.HRMが求められている背景
- 03.HRMで押さえたいマネジメントの3つの視点
- 04.HRMの頻出モデル
- 05.HRMを実施する上での課題
- 06.HRMを実施する上での注意点
- 07.HRMの実践事例
- 08.人的資源の価値向上ならSchooのオンライン研修
- 09.まとめ
01HRMとは
HRM(Human Resource Management)とは、人的資源管理や人材マネジメントを指す概念で、組織内の人材を経営資源として体系的に管理・活用する仕組みのことです。具体的には、採用・育成・配置・評価・報酬といった人材に関わる施策を戦略的に構築・運用します。中小企業白書(2022年版)でも、直面する経営課題として「人材」を重要と認識している経営者の割合が8割を超えているという調査結果が紹介されており、HRMへの関心は高まっています。他の経営資源であるモノ・カネ・情報は、最終的にすべて人が管理・活用して初めて効果を発揮します。そのため、人材は組織活動の根幹を担う重要な資源と考えられており、適切なHRMを実践することで従業員の能力やモチベーションが向上し、企業の成長や業績改善にもつながります。
▼参考:中小企業庁|2022年版「中小企業白書」 第2節 人的資本への投資と組織の柔軟性、外部人材の活用
人的資源とは
「人的資源」とは、組織の活動を支えるために活用される個人の能力やスキル、知識、経験などの総称です。人的資源は企業経営にとって重要な要素であり、適切な採用・育成・配置を行うことは、組織活動の効率化と目標達成に大きな影響を与え得ます。
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HCM(人的資本管理)とは
HCM(人的資本管理)とは、Human Capital Managementの略で、人材への投資を通じてその能力や価値を高め、企業価値の向上につなげる経営の考え方です。HRMと重なり合う部分も多い概念ですが、HRMが採用・育成・評価・報酬といった人材に関わる施策を広く体系的に管理する枠組みであるのに対し、HCMはその中でも特に「人材を資本として捉え、投資によって価値を最大化する」という視点を強く打ち出している点に特徴があります。
なお、Schoo for Businessの授業『人的資本の最大化に向けて必要なこと 』では、株式会社NEWONE代表の上林周平先生が、HCMの重要性について詳しく解説しています。上林先生は、人的資本における「資本」とは投資によってレバレッジ効果を生み出す可能性を指すものであり、人そのものを消費していく「資源」とは本質的に異なると説明しています。
TM(タレントマネジメント)とは
タレントマネジメントとは、文脈によって様々な定義がありますが、企業戦略における重要なポジションの特定や、そのポジションを充足するための人材プールの確保・育成、人材の有効活用を可能にする仕組みの構築などの活動の総称です。言い換えると、人材のスキルや能力を経営計画に沿って戦略的に活用していく取り組みであり、育成・配置・登用を含むため、HRMの一部に位置づけられるとも考えられます。また、タレントマネジメントの「従業員の能力を計画的に開発していく」という側面は、HCMとも重なる内容です。
▼参考:鈴木好和(2022)「人的資源と人的資本」『東北学院大学経営学論集』第19号
PM(人事労務管理)とは
「PM(Personnel Management)」は、「人事労務管理」を指す言葉です。従業員の雇用、配置、労働条件、給与計算、労働時間管理、法令順守など、人に関わる管理業務を幅広く扱います。従来はこうした領域をPMと呼ぶことが多く、近年では、これに加えて人材の活用や育成を経営戦略と結びつけて捉えるHRMという考え方が広がっています。
▼PM(人事労務管理)について詳しく知りたい方はこちらから▼
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▼参考:森永雄太(2026)「人的資本経営:戦略的人的資源管理論とウェルビーイング視点からの考察」『産業医学レビュー』第38巻第3号、144-166頁
02HRMが求められている背景
HRMが重要視される背景には、企業を取り巻く経営環境の大きな変化があります。人的資本経営コンソーシアムの資料をもとに、HRMが今日の経営において不可欠となった主な理由を3つの観点から解説します。
▼参考:人的資本経営の現状・課題とトップランナーたちの取組 -人的資本経営コンソーシアム
有形資産から「人的資本」への価値転換
かつて企業の競争力の源泉は、設備や施設といった有形資産にあると考えられてきました。しかし、IoTやAI、ビッグデータなどの技術革新が進む現代においては、経営人材の育成を含む人的資本や知的財産などの無形資産こそが、企業価値を創造する源泉であるという価値観に移行しつつあります。また、人材をコストとして捉え、積極的な投資を行わない姿勢が企業の成長余力を削いできたという反省もあり、人材を「資本」として捉え直し、その価値を最大限に引き出すHRMの重要性が高まっているのです。
外部ステークホルダーからの「見える化」要請
投資家をはじめとする外部ステークホルダーからも、人的資本に対する注目が急速に高まっています。企業の持続的な成長には人材投資が重要だと考える投資家は多く、人的資本情報をもとに投資先を選定する動きも広がっています。また、働き手側も企業の人材活用方針を職場選びの重要な判断基準の一つとして重視するようになっており、企業は人的資本経営の取り組みを積極的に発信・開示していくことが求められています。
人材獲得競争の激化
少子高齢化による労働人口の減少やDXの加速に伴い、高い専門性を持つ人材の確保は企業経営における重要な課題となっています。実際に、2026年3月公表の改訂版『人的資本可視化指針』によれば、投資家は特に、人材戦略が企業価値の向上につながるストーリーや、人材戦略が影響を与える経営戦略・事業戦略・財務指標に関心を持っています。企業が将来の成長・収益力を確保するためにどのような人材を必要としていて、具体的にどのような取り組みを行っているか、人材戦略に関する経営者からの説明が求められています。
03HRMで押さえたいマネジメントの3つの視点
HRMは主に人事担当が担う業務ですが、その内容は給与などの金銭管理にとどまりません。個人の技能や業務目標、モチベーションなどを総合的に把握し、それらを向上させるための仕組みを設計することが求められます。こうした仕組みを計画・立案するうえで理解しておきたいマネジメントの手法について、以下3種類をご紹介します。
マクロマネジメント
マクロマネジメントとは、細かなプロセスには口を出さず、目標や成果に集中してマネジメントを行うスタイルを指します。アウトプット重視のマネジメントを機能させるには、組織目標に沿った評価基準の設定、キャリアパスの明確化や生産性の定量評価、KPIの設定などが重要になります。客観性が高く評価の公平性を担保しやすい傾向がありますが、制度を設けるだけで自動的に公平性が実現するわけではありません。マネジメント層が制度の趣旨を正しく理解し、適切に運用することが前提となります。また、画一的・無機質と感じる従業員もいるため、メンター制度のような個人をケアする仕組みを並行して設けると効果的です。
ミクロマネジメント
ミクロマネジメントとは、従業員一人ひとりの状況や特性に応じて、きめ細かく支援や指導を行う考え方です。上司が部下に寄り添いながら指導する形になるため、適切に運用すればマクロマネジメントでは実現しにくい成長を促せる可能性があります。ただし、過度な介入が従業員の自主性を損なうリスクもある点には注意が必要です。良い影響を与えられるマネージャーの育成や、メンバー間のコミュニケーションを適切に調整できる仕組みづくりが、ミクロマネジメントを機能させる鍵となります。
セルフマネジメント
セルフマネジメントとは、従業員自身が自分を管理していく手法です。自分の業務や価値観と向き合い、仕事への姿勢を主体的なものへと変えていくことを目指します。「やらされる仕事」を「やりがいのある仕事」として再定義できるよう、マインドフルネス研修やメンタルヘルスケア研修、キャリアデザインを促す研修などを計画するとよいでしょう。
Schoo for Businessの授業『人の成長とセルフ・マネジメント』では、株式会社オズビジョンCOOの松田光憲先生が、自社の取り組み事例をもとに、セルフマネジメントの実践について解説しています。同社では、いつ・どこで働くかを社員自身が自由に決める完全自律型勤務制度を採用しており、目的やゴールは組織が示しつつ、その手段は個人に委ねるという考え方を大切にしています。また、役割等級制度を通じて期待役割と目標をチーム内でオープンに共有し、各自が自分の目標をブレークダウンして考える仕組みを整えています。上司の指示に依存するのではなく、自律型人材として自分の意思で行動できる状態をゴールとして設定することが、セルフマネジメントの本質といえます。
04HRMの頻出モデル
HRMにおける目的や取り組み内容は多岐にわたるため、実際に何から手をつければよいか迷ってしまう企業も少なくありません。そこで活用したいのがHRMのフレームワークです。人材を組織的に育成・活用するための枠組みとして、フレームワークごとに異なるアプローチや特徴があります。ここでは代表的な考え方として、「ハーバードモデル」「ミシガンモデル」「タレントマネジメント」「AMO理論」「PIRKモデル」をそれぞれ解説します。
ハーバードモデル
ハーバードモデルは、1980年代にハーバード大学で研究されたHRMの代表的な理論モデルの一つです。経営陣が経営戦略や今後の事業計画を立てる際に、人材マネジメントも主導的に行いますが、それらが一方的なトップダウンにならないように従業員に配慮することで信頼関係を築き組織力の向上を目指していきます。 特性上、従業員は自らの声が組織運営に反映されていくため、帰属意識の醸成が行えたり、従業員満足度が高くなる傾向などがあります。
ミシガンモデル
ミシガンモデルは、ハーバードモデルと同年代に、ミシガン大学で研究されていたモデルです。 ミシガンモデルの特徴は、ミッション・経営戦略・組織構造とHRMを適合させることを重視する点です。 まず初めに組織経営や戦略があり、それらにそって人材を採用・育成などを行っていきます。 特性上、戦略と人材活用の整合性を高めやすく、組織目標の達成に向けた制度運用につなげやすい点がメリットといえます。
タレントマネジメント
タレントマネジメントは、優れた人材を見つけ、育成し、組織にとって最も価値のある資源として活用するためのアプローチです。主な目的は、組織の競争力を向上させるために、適切な人材を確保し、育成することです。主なプロセスとして、次が挙げられます。
- ・採用
- ・育成
- ・キャリア開発
- ・パフォーマンス評価
多様化する現代において、上記を実施することで、従業員を適材適所に配置できたり、計画的に育成することが可能になります。
▼タレントマネジメントについて詳しく知りたい方はこちらから▼
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AMO理論
AMO理論とは、Abilities(能力)、Motivation(動機付け)、Opportunity(機会)の3つの要素が、従業員のパフォーマンスを通じて組織成果に影響するという考え方です。従業員の能力と意欲を最大限に引き出すことで、企業の競争優位と業績向上を同時に達成しようとする人事管理の仕組みである「高業績HRM(高パフォーマンス人的資源管理)」を支えるモデルです。この3要素をバランスよく高めることで、組織全体の成果向上につなげることを目的としています。具体的には、従業員のスキルや知識を伸ばすための育成施策、モチベーションを高める報酬設計やキャリアパスの整備、そして個々の能力を発揮できる環境や機会の提供が求められます。
PIRKモデル
PIRKモデルは、組織の高業績を促進するためのアプローチを示すものです。PIRKとは、Performance(業績)、Integration(統合)、Retention(留保)、Knowledge(知識)の頭文字を表しています。それぞれは次の要素が強調されます。
- Performance(業績): 優れた業績を達成するための目標設定と評価
- Integration(統合): 組織のビジョンや価値観に従って、従業員を統合し、組織文化を強化すること
- Retention(留保): 優れた人材を保持するために、報酬やキャリアの成長機会を提供すること
- Knowledge(知識): 従業員の知識とスキルを向上させるための研修や学習の機会を提供すること
これらは、組織が人的資源を戦略的に管理し、高い業績を達成するための指針となります。
05HRMを実施する上での課題
HRMモデルを実施する上での課題として、次のようなものが挙げられます。
- ・業績要因の特定の難しさ
- ・従業員の主体性維持の難しさ
- ・組織行動のコントロールの難しさ
これらの課題に対処するためには、組織や従業員のニーズや特性をより深く理解し、柔軟性を持って対応することが重要です。また、定期的なフィードバックやコミュニケーションを通じて、問題の把握や改善策の検討を行うことも重要です。ここでは、課題の詳細について解説していきます。
業績要因の特定の難しさ
HRMでは、人材の育成や配置、組織文化の構築など、多様な要素が業績に影響を与えます。しかしこれらの要因は複雑に絡み合っているため、「どの施策が業績向上につながったのか」を一つひとつ明確に特定することは容易ではありません。効果的な改善策を講じるためにも、定期的なデータ収集や分析を通じて、業績への影響を丁寧に把握していく姿勢が重要です。
従業員の主体性維持の難しさ
HRMでは従業員の自律的な行動や自己啓発が重視されますが、目標設定や評価基準が組織側から一方的に押しつけられたり、成果のみを過度に重視する運用になったりすると、従業員の主体性が失われてしまうことがあります。組織の目標や方針に対する共感が薄れると、自ら考えて動く意欲が低下し、結果として業績や生産性の低下につながるリスクもあります。従業員が組織の方向性に共感し、自分ごととして行動できるような働きかけが求められます。
組織行動のコントロールの難しさ
HRMの実行にあたって、組織や従業員が想定外の反応を示すケースは少なくありません。育成プログラムへの参加率が上がらなかったり、新しい組織文化の浸透に時間がかかったりすることもあります。
その場合、組織課題としての優先度をつけながら、施策進行のボトルネックを特定し、粘り強く改善を繰り返すことが求められます。たとえば、育成プログラムへの参加率が低い場合は、参加しない理由を従業員へのアンケートや1on1で直接把握し、業務負荷の調整や開催時間の見直しといった具体的な改善につなげることが有効です。また、組織文化の浸透を図る際も、管理職へのヒアリングを通じて現場の受け止め方を確認しながら、メッセージの伝え方や浸透施策の優先順位を調整していくことが求められます。
すべての施策を一度に完璧に動かそうとするのではなく、影響度の高いものから優先的に取り組み、従業員・管理職双方からの声をもとに改善サイクルを回し続けることが、HRMモデルを機能させる鍵となります。
06HRMを実施する上での注意点
HRMは基本的な考え方として非常に有用ですが、実践にあたってはいくつかの注意点があります。あらかじめこれらの要点を押さえておくことで、より効果的に活用することができます。
コミュニケーションが双方向性になるように心がける
HRMを実践する上で陥りやすいパターンの一つが、制度や方針の一方的な押しつけになってしまうことです。評価制度や育成プログラムを経営陣主導で設計・導入する際、従業員への説明や対話が不十分なままでは、「組織の都合を優先した制度」として受け取られ、従業員の納得感や参画意識が損なわれるリスクがあります。制度の趣旨や背景を丁寧に説明するとともに、従業員からの意見や現場の声を吸い上げる仕組みを設けることで、双方向のコミュニケーションを意識的に設計することが重要です。
Schoo for Businessの授業『社員の意識を合わせるためのコミュニケーション』では、株式会社パソナグループ広報部副部長の中村遼先生が、インターナルコミュニケーションのポイントとして「経営層との距離をできるだけ近くすること」を挙げています。経営層のビジョンや課題感を社員に正確に届けると同時に、現場の声を経営層へと届ける双方向の流れを作ることが、組織の一体感を生み出す土台になると述べており、HRMにおけるコミュニケーションのあり方を考える上でも参考になる視点です。
従業員のキャリアを考える
近年、従業員が自らのキャリアを主体的に考え、開発していく「キャリア自律」の考え方が広がっています。HRMの取り組みがこうした従業員側のキャリア開発と連動していない場合、制度として整備されていても動機づけが不十分になりやすく、エンゲージメントの低下や離職につながるリスクがあります。組織の人材戦略と個人のキャリア志向を結びつける視点を持ち、育成施策やキャリア支援の仕組みを設計することが、HRM実践における重要な注意点といえます。
07HRMの実践事例
経済産業省の「人的資本経営の実践事例集」をもとに、HRM(人的資源管理)を戦略的に導入し、組織の成長や個人の活性化につなげている企業の事例をいくつか紹介します。
▼参考:人的資本経営の実現に向けた検討会 報告書 実践事例集 ~人材版伊藤レポート2.0~ -経済産業省
伊藤忠商事株式会社
大手総合商社の中で最小規模の単体従業員数という条件の中、競争力を維持するためには一人ひとりの労働生産性を高めることが不可欠な状況でした。この課題に対し同社は、人事施策を重要な経営戦略と位置付け、「三方よし」の理念のもと、能力開発や効率性の追求など6つの人材戦略目標を策定しました。具体的な打ち手として、20時以降の残業を原則禁止する「朝型勤務制度」や、加入率98.8%(2020年度実績)の「従業員持株会」といった多面的な施策を展開し、その成果を具体的な数値として社内外へ開示しました。結果として、大手商社最少の社員数でありながら労働生産性は着実に向上し、業績を支える原動力となっています。また、4機関における就職人気企業ランキング(2022年卒/全業種)で1位を獲得するなど、労働市場でも高い評価を得る好循環を生み出しています。
花王株式会社
同社では、中長期的な経営目標の達成に向けて、社員を「最大の資産」と捉え、その可能性を引き出し活かすことが求められていました。しかし、従来の達成を前提としたKPIに基づく目標管理では、失敗を恐れず高い理想に挑む姿勢を十分に引き出せないという懸念がありました。そこで、成果の重視から「挑戦」の重視へと評価軸を大きく転換するため、OKR(Objectives & Key Results)を導入。社員自らが「ありたい姿」を描き、バックキャスティングで高く挑戦的な目標を設定する仕組みです。併せて、各部門と人事が連携した「Diversity推進計画」を実行し、多様な人材が能力を発揮できる土壌を整えました。導入後、社員からは「新しいことにチャレンジしたい」という主体的な声が次々と上がり、マネジメント層からも目標の視座が高まったと報告されるなど、挑戦を尊ぶ組織風土への変革が着実に進んでいます。
株式会社サイバーエージェント
広告事業からメディア、ゲーム、テレビへと事業領域を継続的に拡大してきた同社にとって、新領域に必要な専門スキルの迅速な確保と若手の積極的な抜擢は、成長を続けるための重要な課題でした。この課題に対し同社は、数年ごとに必要なスキルを特定しながら、社外人材も活用した組織的なリスキリングを体系的に推進。年齢や経験にとらわれない大胆な登用により、これまでに新卒・若手社長を52名輩出しています(2022年5月時点)。また、役員と社員が経営課題を本気で議論する「あした会議」を設け、全社的な変化を促す仕組みも構築しました。さらに全社員のコンディションを毎月把握し、専任者が変化のサインを見逃さずケアできる体制を整えています。こうした取り組みの積み重ねにより、事業モデルの変化に即応できる動的な人材ポートフォリオが実現し、創業以来の持続的な事業成長と、社員が士気高く挑戦し続ける企業文化の両立に成功しています。
SOMPOホールディングス株式会社
同社は、会社主導の受動的なキャリア形成から脱却し、社員一人ひとりが自律的なプロフェッショナルとして行動する組織への変革を急務としていました。従来の「会社の中の自分」という意識から、「自分の中の仕事」というパラダイムシフトを図るため、社員が自らの使命を定義する「MYパーパス」の策定を促しました。具体的な打ち手として、コーチング技術を習得した上司がパーパスと仕事の重なりを深める「MYパーパス1on1」を導入したほか、自律的にキャリアを選択できる「ジョブ型人事制度」への移行を推進。結果として、個人のパーパスと会社の方向性が合致し、社員が自律的に自走する企業文化が醸成され、エンゲージメントの向上につながっています。また、デジタル人材などの特定領域でも、戦略的な人材ポートフォリオの構築が計画的に進む成果を得ています。
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■資料内容抜粋
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08人的資源の価値向上ならSchooのオンライン研修
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株式会社NEWONE 代表取締役社長
大阪大学人間科学部卒業。 アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)に入社。2002年、株式会社シェイク入社。企業研修事業の立ち上げ、商品開発責任者としてプログラム開発に従事。新人~経営層までファシリテーターを実施。2015年、代表取締役に就任。2017年9月、これからの働き方をリードすることを目的に、エンゲージメント向上を支援する株式会社NEWONEを設立。米国CCE.Inc.認定 キャリアカウンセラー。
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「人的資源」や「人的資本」は、昨今多様化していく社会において、企業が成長していく上で必要不可欠なものとなっています。この授業では、企業の「人的資本」について、具体的に投資家が何を期待しているのかを学び、「企業のダイバーシティの推進」や「情報開示」がなぜ求められているのか、理解を深めることができます。
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SDGインパクトジャパン 代表取締役Co CEO
国際機関、財団及び戦略コンサルタントとして、ビジネスを通じたSDGsの実現に携わる。日本の金融機関及び世界銀行で官民連携推進やプロジェクトファイナンス、政治リスク保証等の業務に関わったのち、2017年に当時アジア最大規模のインパクトファンド「アジア女性インパクトファンド」を創設。その後ファーストリテイリングにてダイバーシティのグローバルヘッド、人権事務局長、サステナビリティ広報部長を務め、2021年にSDGインパクトジャパンを設立。共同創業者兼CEOとしてESG及びインパクトベンチャーファンドの設立運営に携わる。東京大学経済学部卒、タフツ大学フレッチャー校修士(環境、金融)。国際協力機構海外投融資リスクアドバイザー、SMBC日興證券ESGアドバイザリーボード、明治ホールディングスESGアドバイザリーボード、W20日本デレゲートなどを務める。
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09まとめ
本記事では、HRMの概要から求められている背景、実施すべきマネジメント手法、代表的なフレームワーク、実践事例まで解説しました。人材を「コスト」から「資本」として捉え直す動きが加速する中、HRMへの注目度はますます高まっています。実践においては、経営陣と従業員の双方向コミュニケーションを大切にしながら、個人のキャリアと組織の目標を両立させる視点が重要です。まずは自社の現状と課題を整理するところから、HRMの取り組みを始めてみましょう。