公開日:2022/03/11
更新日:2022/10/20

IoTとは?IoTの仕組みや実現できる機能と活用事例を紹介

IoTとは?IoTの仕組みや実現できる機能と活用事例を紹介 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

IoTは、モノのインターネットと言われ、さまざまなモノがインターネットでつながり、情報をやり取りできる技術やサービスです。本記事では、IoTの仕組みをはじめ、実現できる機能や活用事例を紹介します。

 

01IoTとは?

IoTとはInternet of Thingsの頭文字をとったもので、モノのインターネットと言われています。私たちが日常的に使用しているテレビや冷蔵庫といったさまざまなものがインターネットでつながることで、情報のやり取りができるようになります。こうした技術やサービスは、多くの分野で活用されはじめています。ここでは、IoTの仕組みとAIとの関係性について解説します。

IoTの仕組み

従来インターネットに接続されていなかったモノのデータが、ネットワークを通じてサーバーやクラウドに接続され、相互に情報交換する仕組みがIoTです。 IoTのThingsが意味するモノとは、単に衣服や家電、建物といった物理的に存在する物だけではなく、気象データなどの自然現象や生物の行動までを含みます。多くのモノや人間の行動、自然現象は日々膨大なデータを生成しています。こうした情報を収集し、可視化することで、さまざまな問題解決につながります。

M2Mとの違い

M2M(Machine-to-Machine)とは、人が介在することなく機械同士がネットワークを介して動作するシステムのことです。エレベーター監視や高速道路の渋滞情報、ビルの自動照明制御システムなどに活用されています。 IoTとの大きな違いは、情報をインターネットやクラウドに送る機能が備わっていない点です。また、分析した結果を機械にフィードバックしデータを機器の制御に利用するといった高度な分析をしないことがあげられます。

IoTとAIとの関係性

AIは非常に幅広い概念であり、その定義は専門家の間でも意見が異なり明確には定められていませんが、簡単にいうと「考える機械」です。特定の分野においては人間の能力を上回るAIが存在し、さまざまな技術の開発でAIは飛躍的に進化しています。 AIの研究が加速度的に変化した要因のひとつに、膨大なデータを表す「ビッグデータ」とビッグデータを分析して学習できる「機械学習」が挙げられます。まさにIoTの中核となるのは、データを収集することです。 なかでも、機械学習法のひとつであるディープラーニングはコンピューターみずからがデータの分析・予測を可能にしました。第4次産業革命を牽引する技術として位置付けられているのがAIとIoT、ビッグデータといった先端情報通信技術です。既存の産業革命に比べて、早く広範囲に広がると考えられています。

 

02IoTとICTの活用で実現できる機能とは

IoTの概要についてみてきました。IoTとICT(情報通信技術)の活用により実現できる機能には、データ収集と送信のほか、受信データに基づく操作やデータ蓄積、分析など多岐にわたります。ひとつずつ詳しい内容を解説します。

データの収集と送信

IoT機器は、取り付けたセンサーでさまざまなデータを収集できます。カメラや照度センサーを取り付けると視覚情報のデータ収集を行い、マイクや音量センサーを取り付けると聴覚情報のデータ収集が可能です。ほかにも味覚、嗅覚、触覚といった人間の五感に加えて、人が入力した情報、ログ情報、電波や紫外線なども感知し計測できます。

受信データに基づく動作

分析結果や受信したデータを有効活用して、自動的に機器の動作や人の行動に変化を及ぼします。例を挙げると、エアコンの温度調節は自動的な機器の動作にあたり、スマートフォンの通知に基づく健康管理や、販売データの分析結果に基づいた仕入れ内容の調整などは、人の行動に変化を及ぼす動作といえます。

データの蓄積

一般的に、IoT機器本体は記憶容量が小さく、記憶するパーツを保持していない場合が多いため、収集したデータはクラウドなどインターネット上のサーバーに送信され、保存されます。サーバーには、大容量データが保存可能で、長期間にわたり膨大なデータを蓄積できます。その結果、いつでも円滑なデータの集約と蓄積が可能になります。

データ分析

蓄積された膨大なデータを分析することで予測、課題解決のヒントが得られることがあります。IoT機器等で収集されたデータは、リアルタイム性があり膨大な量かつリアルタイムという特性を持っていて、ビッグデータと呼ばれています。ビッグデータの分析は、AIが自動的に行うケースが増えてきています。

 

03IoTで注目されている技術

IoT機器はインターネットに接続して使用するため、データ通信量が膨大になります。そこで、通信量の増加や多様な通信方法に対応するため、「5G」と「LPWA」という2つの通信技術が注目されています。ここでは、それぞれの内容について解説します。

5G

5Gは「5th Generation」の略称で、携帯電話などに用いられる次世代通信規格の5世代目という意味です。5Gは「高速大容量」、「高信頼・低遅延通信」、「多数同時接続」という3つの特徴を持っています。IoT機器が普及するにつれ、さらに膨大な通信データの処理が必要で、4GやLTEといった通信規格では対応しきれません。5Gに切り替わることによって、IoTの普及がより進んでいくものと考えられます。

LPWA

LPWAとは「Low Power Wide Area」の略称で、低消費電力で長距離のデータ通信を可能とする無線通信技術です。伝送速度は低速ではあるものの、LTE並みの広域・遠距離通信を低消費電力・低コストで実現できるという特徴があります。IoT機器の主な目的である遠隔操作等では、広域・遠距離通信が不可欠で、そういった場面でLPWAの活用が進んでいくものと思われます。

 

04IoT化を実現するため企業に求められることとは

IoTとは、モノにセンサーや通信機能を搭載し、インターネットへの接続やモノ同士の通信を可能にします。つまり、通信機能を保持しないアナログであったモノをデジタル化することです。ここでは、IoT化を実現するために、企業に求められることについて考えます。

広い視野からイノベーションの種を見つける

IoTの進展は、製造業の競争軸がモノの製造や販売にとどまらず、モノを介した顧客価値の提供全般へと広がっています。モノを取り巻くサービス、ユーザー体験を含めた、広い視野からイノベーションの種を見つけることが必要不可欠といえます。

新しい試みに迅速に挑戦する

IoT時代において、新しい試みに迅速に挑戦し、時代を先取りしたイノベーションを生み出す取り組みを続けることが重要です。そのためには、トライ&エラーを繰り返し、失敗をおそれず挑戦し続ける企業風土の醸成が不可欠です。IoTを推進する担当者だけにとどまらず、すべてのビジネスパーソンが認識しておくべき課題といえるでしょう。

他社との連携も視野に入れる

昨今、IoTを軸とした事業が相次ぐなか、自社にとどまらず他社との連携を視野に入れることで新たな関連サービスを生み出したり、他の事業との相乗効果を生み出したりします。同業他社のみならず、異業種を含めた大・中・小企業が連携し、イノベーションを興す時期にきているといえます。

 

05IoTの産業別活用事例

次に、農業、製造業、物流量、医療といった産業別にIoTがどのように活用されているか具体的な事例を紹介します。例えば農業でIoTを活用し、スマート農業技術が普及・拡大していくことで、深刻な人手不足の解消につながると考えられます。

農業

農業は、いち早くIoTが取り入れられている分野のひとつです。作物の生育データを収集するため、温度や湿度センサーを取り付けます。この生育データと気温・湿度・雨量といった気象データを掛け合わせることで、農場内の状況を的確に把握できるようになります。その結果、日照りによる水分不足や、湿度の上昇によるカビ増加防止に役立ち、ニーズに合わせた収穫量の設定や天候予測に合わせた作業計画の立案が可能になります。 宮城県の有限会社アグリードなるせでは、スマート農業の実現を目指してさまざまな取り組みをしています。そのひとつに、リモートセンシング技術を活用した生育状況の可視化およびデータを活用した生育診断があります。画像や温度などさまざまな情報をセンサーで計測・数値化することで、最適な肥培管理ができるようになり、品質の向上や最適な収穫時期の把握につながっています。

製造業

製造面においては、機械の動作と不良品の発生データをセンサーから読み取ることで、機械のメンテナンスの時期などが把握できるようになります。加えて、全体の傾向を把握できるだけでなく、個々の機械や商品に応じた個別対応も可能になります。 在庫情報および入出庫情報のデータを収集し分析すると、作業効率アップにつながるほか、過剰在庫を抑えられるなどコスト削減が実現できます。

物流業

物流業においてIoT化が進むと、配送状況が可視化でき、タイムリーな対応ができるようになります。物流センターから配送先までの正確な位置情報が把握できるだけでなく、配車の積載情報データの収集もリアルタイムに行えます。配車の効率化に伴い、積載率の向上につながり、配送コストや人件費削減につながります。

交通業

バスやタクシー、電車といった交通業においてもIoTの導入が進んでいます。例えば、バスは電車と異なり運行時間が変動しやすい公共交通機関ですが、Webサイトや停留所にあるQRコードを読み取ることで、バスの到着時間などをリアルタイムで確認することができます。電車もバスと同様の技術が導入されています。また、タクシーにおいては配車アプリを使って自分の居場所までタクシーを呼ぶことが可能になっており、より利用しやすいサービスに生まれ変わっています。

医療

医療分野において、IoTは「IoMT(Internet of Medical Things)」と呼ばれています。医療現場で使われる設備や機器にIoTを導入することで、医療従事者にかかる負担を減らし、機器や設備の保守が容易になります。また、多くのデータを蓄積し、その分析をすることによって、医療精度の向上が期待されます。 IoTとAIを組み合わせた新たなテクノロジーにも注目が集まっています。例えばY's READING社の患者見守りシステム「ワイズキーパー」は、患者一人ひとりに送信機を持ってもらうことで、位置情報が確認でき、危険を回避できます。病院内や高齢者施設において、入院患者や入所者の様子をリアルタイムに把握できるようになるほか、移動履歴まで確認可能です。その他株式会社タニタの通信対応可能な体重計や歩数計を使用すると、無線でサイトやアプリに送信し記録され、健康管理を支援してくれます。

 

06Schooビジネスプランの特徴

Schooビジネスプランでは約8,000本の授業をご用意しており、様々な種類の研修に対応しています。その上、自己啓発にも効果的な内容の講座を毎日配信しているため、研修と自己啓発の両方に対応することができるシステムになっています。研修と自己啓発を掛け合わせることにより、誰かに要求されて学ぶのではなく、自発的に学び、成長していく人材を育成することが可能になります。ここでは、Schooビジネスプランの具体的な活用方法と、特徴、さらにはどのようなメリットがあるのかを解説します。

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1.研修と自己啓発を両方行うことができる

schooビジネスプランは社員研修にも自己啓発にも利用できるオンライン学習サービスです。通常の研修動画は、研修に特化したものが多く、社員の自己啓発には向かないものも少なくありません。しかし、Schooの約8,000本にも上る授業では、研修系の内容から自己啓発に役立つ内容まで幅広く網羅しているため、研修と自己啓発の双方の効果を得ることができるのです。

2.自発的に学ぶ人材を育成できる

上記でも説明したように、Schooでは約8,000本もの動画を用意している上に、毎日新しいトピックに関する動画が配信されるため、研修に加えて自ら学び、成長する人材の育成が可能です。近年の社会のグローバル化やテクノロジーの進化などにより、企業を取り巻く環境が刻々と変化しています。それに伴い、社員の業務内容や求められるスキルも早いスパンで変化しています。このような予測のつかない時代の中で会社の競争力を維持するためには、社員一人一人が自発的に学び、成長させ続けることができる環境、いわば「学び続ける組織」になることが必要です。

Schooビジネスプランでは、体系的な社員研修だけでなく、自己啓発を通じて自発的に学び、成長できる人材を育成することが可能です。 IoTに関する授業も多数ご提供しており、ここではいくつか紹介しますので、興味のある方は確認してみてください。

IoTテクノロジー解説

IoTテクノロジー解説
 

IoTテクノロジーを基盤としたDXを企画するにあたり、ビジネスサイドと開発サイドが共通言語を得ることを目的に、「そもそもIoTとは何か?」という所を学びます。

  • 株式会社ソラコム テクノロジー・エバンジェリスト

    IoTの活用事例やSORACOMのサービスを、企業や開発者に活用いただくための講演や執筆活動を担当。90年代のISP事業支援をキャリアスタートとし、2000年にはLinuxサーバーメーカーにて情報システムやEC事業を担当。2015年からはIoTの事業開発をリード、メガクラウドとの協業や、省電力無線通信を活用した先駆的なIoT導入事例に関わる。2017年3月より現職で、通算の登壇回数は400を超える。共著に『IoTエンジニア養成読本』(技術評論社)等。

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エンジニアのための今更聞けないIoT入門

エンジニアのための今更聞けないIoT入門
 
  • 授業アジェンダ
  • 1:IoT活用時代に必要とされる能力とは
  • 2:IoTの概要
  • 3:IoTと現在の産業との関連性
  • 4:これからのIoT技術発展の方向性
  • ライトハウスラボ株式会社 代表取締役

    大阪府出身。大学で情報処理工学を専攻。 卒業後、システムインテグレーターにて、金融デリバティブシステム、半導体生産管理システムなど多くの開発に携わる。 その後エンジニア育成の楽しさに目覚め、IT講師に転身し独立。 研修事業に本格的に取り組むため、2017年にライトハウスラボ株式会社を設立。 Java、Linux、ネットワークなど幅広く研修を担当。 最近はPythonの基礎からAIプログラミングの講座を多く行っている。

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IoTによるDXの推進

IoTによるDXの推進
 

DXの三種の神器のうち「IoT」を導入する事によるDXプロセスについて、更にその中で必要となるプロトタイピングについて学びます。

  • 株式会社CAMI&Co;. 代表取締役 / CEO

    1981年生まれ。東京都出身。
 慶應義塾大学環境情報学部(SFC)卒業後、同大学院政策・メディア研究科修了(國領二郎研究室)。日本ユニシス株式会社総合技術研究所でロボット・IT・観光を研究後、アクセンチュア株式会社の戦略部門を経て、2012年に株式会社CAMI&Co.を設立。経営・IT・ハードウェアの観点から、IoTプロデューサー兼コンサルタントとして多数のDX実現プロジェクトを推進。
 他、都立産業技術研究センターIoT化支援事業有識者会議委員、KDDI株式会社Ventures Program∞ラボ 社外アドバイザー、大阪市アクセラレーションプログラム専門家メンター、IBM Global Entrepreneur 審査員、品川情報クラスター発起人、慶應ビジネスコンテストメンター。

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3.受講者の学習状況を把握し、人材育成に役立てることができる

Schooビジネスプランには学習管理機能が備わっているため、社員の学習進捗度を常に可視化することができる上に、受講者がどんな内容の講座をどれくらいの長さ見ていたのかも把握することができるため、社員のキャリアプランの傾向を掴むことも可能です。ここでは学習管理機能の使い方を簡単に解説します。

管理画面の使い方2

管理画面では受講者それぞれの総受講時間を管理者が確認できるようになっており、いつ見たのか、いくつの講座を見たのか、どのくらいの時間見たのか、ということが一目でわかるようになっています。

管理画面の使い方1

さらに、受講履歴からは受講者がどのような分野の動画を頻繁に見ているかが簡単にわかるようになっており、受講者の興味のある分野を可視化することが可能です。これにより、社員がどのようなキャリアプランを持っているのかを把握できるだけでなく、社員のモチベーションを高めながら人材育成するためのヒントを得ることができます。

さらに、社員に自己啓発を目的として受講してもらっている場合、社員がどのような内容の授業を受講する傾向があるのかを把握できるため、社員のキャリアプランを把握することができます。

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■資料内容抜粋
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・自己啓発への活用方法 など


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07まとめ

IoTの仕組みや実現可能な機能、活用事例について解説してきました。今後、IoT技術の発展やデータの有効活用により、農業や製造業、交通、サービス業といった広範囲の産業分野において新たなビジネスチャンスが生まれる可能性があるといえます。

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