更新日:2026/03/14

人事DX(HRDX)とは?目的から進め方、成功のためのポイントまで解説

人事DX(HRDX)とは?目的から進め方、成功のためのポイントまで解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

人事DX(HRDX)とは、データとデジタル技術を活用して人事業務を効率化したり、戦略的な人材マネジメントを実現したりするための取り組みです。単なるデジタル化にとどまらず、人事の業務、組織、企業文化などを根本から変革し、企業の競争優位性を確立する戦略的取り組みを指します。

 

01人事DX(HRDX)とは

人事DX(HRDX)とは、データとデジタル技術を活用し、人事の業務や組織、企業文化などを変革することです。これは、単に定型業務をデジタル化して効率化するだけではありません。既存の手法そのものを刷新することや、デジタル技術の活用によってこれまでにない新しい人事制度のあり方を確立するといった、「変革」のニュアンスを強く含みます。

例えば、新たに従業員データを収集・可視化する仕組みを作り、人材配置の最適化や戦略的な人事施策の立案・実行に繋げる「ピープルアナリティクス」の取り組みなどは、人事DXの取り組みの一つです。

最終的には、従業員や組織全体のパフォーマンスを向上させ、企業の競争上の優位性を確立することを目的とした戦略的な取り組みを指します。

DXとは

経済産業省の定義によると、DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」です。

DXを進めるうえで、既存の業務をデジタル化することは多くの場合必要になりますが、必ずしもデジタル化とDXはイコールではありません。DXの目的は、ビジネスモデルや組織のあり方そのものを根本から再構築し、新たな価値を創造する、経営レベルの戦略的な変革を指します。

▶︎参考:経済産業省「デジタルガバナンス・コード3.0~DX経営による企業価値向上に向けて~」(2020年11月9日策定、2024年9月19日改訂)

HRISとの違い

HRISとは、人事情報システム(Human Resource Information System)を指す言葉です。情報技術と人材マネジメント業務を組み合わせ、さまざまな人事業務を効率化、または強化するためのシステムを指します。例えば、従業員データを一元管理しながら、入退社手続き、勤怠・給与、福利厚生などのコアな人事業務を支えるシステムなどが該当します。

HRISと人事DXの主な違いは、それが「目的」なのか「手段」なのかという点にあります。HRIS(人事情報システム)は、業務効率化や生産性の向上を目的としたシステムであり、手段です。DXの実現のために、これらツールが活用されることは一般的ですが、HRISの導入そのものはあくまで手段の位置づけです。


 

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02人事DX(HRDX)の主な目的とメリット

人事DX(HRDX)の主な目的とメリットは、主に以下の3つがあります。

  • ・人事業務の効率化
  • ・企業競争力の強化
  • ・従業員満足度の向上

ここでは、それぞれの目的・メリットについて詳しく紹介します。

人事業務の効率化

人事DXの主な目的とメリットの1つに、人事業務の大幅な効率化があります。

例えば採用活動では、AIを活用した動画面接などを導入することで、採用にかかる時間とコストを大幅に削減できるかもしれません。また、年末調整や入社手続きといった定型業務は、クラウドシステムを導入することで、紙の書類のやり取りや手作業でのデータ転記をなくし、担当者の負担を軽減できます。

こうした効率化により生まれた時間を、人事戦略の立案といった、より付加価値の高い戦略的な業務に充てられるようになります。

企業競争力の強化

ピープルアナリティクスを推進し、企業の競争力を強化することも、人事DXの重要な目的です。従業員のスキルや評価、経歴といった人材データを分析・活用し、勘や経験だけに頼らない客観的な人事戦略を実行することは、従業員の持つ力を最大限引き出すことにつながります。

また、自社データの分析はよりよい組織作りにも活用できます。例えばGoogle社では、「優れた上司の条件は何か」「効果的なチームを可能とする条件は何か」といった問いに対して、データ分析を用いて仮説を検証するプロジェクトを運用しています。

こうしたデータドリブンな人事戦略が、人的資本の価値を最大化し、企業の持続的な成長を支えるのです。

▶︎参考:Google re:Work - ガイド: 「効果的なチームとは何か」を知る

従業員満足度の向上

人事DXは、従業員満足度の向上にも大きく貢献します。従業員のスキルやキャリア志向といったデータを活用し、一人ひとりに合ったキャリア形成を支援できるためです。

また、ピープルアナリティクスを通じて個々の能力や適性を分析し、客観的なデータに基づいた適材適所の人材配置を実現することで、従業員が活躍できる環境を整えることができます。

さらに、エンゲージメントサーベイで組織課題を可視化して労働環境を改善したり、労務管理のデジタル化で従業員の負担を軽減することも可能です。こうした取り組みは従業員のエンゲージメントを高め、モチベーション向上に繋がり得ます。


 

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03人事DX(HRDX)の進め方

人事DXの進め方

ここまで見てきた通り、人事DXとは最終的に組織のオペレーションや施策・制度に大きな影響を与え得るものです。しかし、いきなり制度変更やデータの収集を大規模に展開することにはリスクが伴います。影響範囲や課題、期待効果の予測が粗い状態で推進すれば、現場の混乱やパフォーマンスの低下につながることもあるでしょう。

Schoo for Businessの授業『人事領域における「意識の変化」と人事データを使った最先端の仮説構築・検証方法を学ぶ』に登壇する小川先生は、データドリブンな人事組織作りや施策推進に必要な考え方として、小さく始めて手堅く成功する「Small Start, Quick Win」の考え方を紹介しています。以下では、授業の内容を参考に、人事DXの進め方を解説します。

  • パナリット株式会社 Co-founder & CEO

    新卒でワークスアプリケーションズに入社。グーグルに転職後は採用・人材開発業務に従事し、2015年よりグーグル米国本社にて人事戦略部におけるシニアプロジェクトマネジャーとして、グーグルの全社的な人事制度改革、人事戦略業務に従事。2014年のAPAC People OperationsサミットでMOST INNOVATIVE & CREATIVE AWARDを受賞。現在はピープルアナリティクス専門のソリューション、パナリットの日本法人社長を勤める。

解決すべき課題の特定

人事DXの進め方における最初のフェーズは、解決すべき課題を明確に特定することです。データ活用という手段が目的化しないよう、まずは成果創出や組織の成長のために、どんな課題があるのかを明確にすることから始めます。

例えば「離職率が高い」という課題がある場合、それは誰が言っているのか、何と比較して高いと言えるのか、どの層で離職が起きているのか、といった要素を明確にする必要があります。データだけで見るのではなく、現場へのインタビューを行うといった定性的な調査も実施し、離職率につながる要因(例:給与・評価・キャリアなど)に仮説を立てます。

このようなアプローチをたどることで、課題を明確化し、時には当初の認識とは異なる真の課題にたどり着くことができます。

スモールスタートと段階的な導入

課題を特定した次のフェーズでは、いきなり大規模な変革に着手するのではなく、「小さく始めて手堅く成功を積み重ねる(Small start, quick win)」アプローチを取ります。

人事施策は非常に複雑なため、導入した施策が、別の側面で予期せぬ悪影響を及ぼすこともあります。例えば、採用の効率化を目指した施策が、候補者や面接官の満足度を下げてしまうといったことも珍しくないのです。

そのため、まずは限定的な範囲でパイロットテストを行い、小さな失敗や学びを得ながら改善を重ねることで、大きな失敗のリスクを回避し、着実な変革へと繋げます。

検証と改善を繰り返す

施策をスモールスタートで実施したら、パイロットテストの結果を評価し、次の施策に繋げます。この段階では、得られた成果と改善すべき課題の両方を点検することが重要です。

例えば小川先生がGoogle社で勤務していたときに主導した面接効率化プロジェクトでは、エンジニアの技術面接(コーディング面接)のデジタル化に、大きな改善の余地があると仮説を立てました。この検証のために、いきなり面接用のアプリ開発をするといった手段は取らず、まずは既存のGoogleドキュメントを使ったβテストから始めました。そこを起点に見えた課題に改善を重ねることで、最終的に大きな効率化を達成しました。

始めから大きなリスクを追わず、小さな失敗を前提として小さく始めることが、「後戻りできない失敗」の発生を抑え、完成度の高い施策の立案につながります。

適応範囲を広げる

人事DXの最終フェーズは、検証と改善を繰り返した施策の「適応範囲を広げる」ことです。パイロットテストで有効性が確認され、課題点が解消された施策を、次の段階として展開範囲を拡大していきます。

例えば、上でご紹介したGoogle社の面接デジタル化プロジェクトでは、検証と改善を重ねた後、まずは一部のオフィスから導入を開始し、次にアメリカ全土、最終的にはアジアやヨーロッパへと段階的に展開されました。

人事施策は、従業員の評価や処遇に関わるものも多く、一度展開したものを頻繁に変更すると現場に混乱をもたらし得ます。このように展開フェーズでも段階を踏むことで、リスクを最小限に抑えながら、組織の成果へと着実に繋げていくことが可能です。


 

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04人事DX(HRDX)の具体例

ここでは、人事DX(HRDX)の具体例を領域ごとに紹介します。

  • ・採用活動のDX
  • ・タレントマネジメントのDX
  • ・人事系バックオフィス業務のDX
  • ・人材戦略へのデータ活用
  • ・従業員エンゲージメントの測定
  • ・人材育成・学習のDX

採用活動のDX

採用活動のDXでは、応募者の増加や選考の属人化といった課題に対し、Web面接システムやAIの活用による効率化と選考精度の向上が進んでいます。

たとえば消費財大手のUnilever社では、年間約180万件の応募を処理するなか、AIによるゲーム型適性検査と動画面接分析の導入によって、対応リソースを大幅に短縮しました。またこの取り組みでは、全ての応募者に、ゲームや面接におけるパフォーマンスや、合わなかった場合はその理由などのフィードバックが送られます。

この事例は、デジタル技術の活用は採用の効率化を進めるだけでなく、応募者体験の向上にも役立てられることを示しています。

▶︎参考:The Amazing Ways How Unilever Uses Artificial Intelligence To Recruit & Train Thousands Of Employees

タレントマネジメントのDX

タレントマネジメントのDXとは、従業員のスキルや経験、キャリア志向といった人材データを一元管理・分析し、戦略的な人材配置や育成プランの立案に活用する取り組みです。

ソフトバンク社では、ピープルアナリティクスを用いて従業員の性格特性データを分析し、部署ごとの「性格フィットスコア」を算出しています。ソフトバンクニュースの公式記事によれば、この客観的な指標を本人の希望やキャリア志向と組み合わせることで、従来の面接官の印象だけに頼らない、より精度の高い配属判断をサポートしています。なお同社では、あくまで検証段階の取り組みと位置づけており、最終的な意思決定は人が行うという運用方針を明確にしている点も特徴的です。

こうした取り組みは、個々の従業員に合ったキャリア形成の支援と、組織全体の生産性向上の両立を目指すものといえます。

▶︎参考:人材配置にもDXの波が。人 ✕ 部署の性格マッチ率で配属先決定をサポート - ITをもっと身近に。ソフトバンクニュース

人事系バックオフィス業務のDX

人事DXの一環として、人事労務のバックオフィス業務を効率化する取り組みがあります。これは、クラウド型の給与計算システムや勤怠管理システムを導入し、給与計算や年末調整といった定型業務のデジタル化・自動化、標準化を進めることです。

例えばSmartHR社は、手芸専門店チェーンの藤久株式会社の事例を公開しています。同社ではクラウド人事労務ソフトを導入し、年末調整を電子化しました。その結果、従来手作業で行っていた膨大なチェック業務の負担が軽減され、従業員が提出した紙書類からのデータ転記も不要になったとされています。全国350以上の店舗との書類の往復も減り、コスト面に加えて、人事担当者と現場双方の負担軽減につながっています。

▶︎参考:年末調整を機にDXへ。350店舗を支えるHR変革ストーリー|SmartHR

人材戦略へのデータ活用

人事DXにおける人材戦略へのデータ活用とは、従業員データを分析し、客観的な根拠に基づいた人事戦略を立案・実行することです。

代表的な事例がGoogle社の「Project Oxygen」です。同社はパフォーマンスレビューやフィードバック調査など、10,000以上のデータポイントを分析し、優れたマネージャーに共通する行動特性を特定しました。当初は8つの行動特性として整理されましたが、その後の継続的な調査・分析を経て10の行動特性へと拡張されています。

この分析結果をマネージャーの育成プログラムや評価制度に組み込むことで、データに基づいて自社にフィットするマネジメントスタイルを定義し、戦略的な人材育成を推進しています。

▶︎参考:Google re:Work - Guides: Following the data: The research behind great managers at Google

従業員エンゲージメントの測定

人事DXの具体例として、エンゲージメントサーベイを活用した組織状態の可視化と改善があります。エンゲージメントサーベイとは、社員の貢献意欲や仕事への前向きさ(熱意)などを把握し、組織課題の発見や改善につなげるための調査です。

例えばメルカリ社は、エンゲージメントサーベイを「組織の定期健康診断」と位置づけ、「組織状態の可視化」と「改善のための計画立案」を目的に実施しています。またこの結果の共有を受けて改善を希望するチームにおいて、Organization&Talent Developmentチームがサポートする形でフィードバックミーティングを開催しています。フィードバックミーティングでは、チームメンバーが全員でサーベイから見えた課題に対して改善策を議論し、改善アイデアを出し合います。

▶︎参考:Engagement Surveyをもとに、全員で組織の改善アイデアを出し合うTnS Officeオフサイトを実施しました | mercan (メルカン)

人材育成・学習のDX

人材育成・学習のDX例としては、eラーニングやVRなどのデジタル技術の活用による、人材育成の効率化と標準化などが挙げられます。

例えば大阪ガスビジネスクリエイト社は、オンライン学習サービスのSchooを導入し、社員の自律的な学習を促進しています。学びを仕事に活かすことを目的に、人事がスキル要件に合わせた講座選定を行うなど環境整備を進めた結果、受講者の97.3%が「仕事をより良くできる・スキル向上につながる」と実感したとされています。

またイオンリテール社は、全店舗でVR研修を導入し、レジ操作などの実務トレーニングを実施しました。VRによって、テキストや動画の学習以上に実体験に近い学びが実現できることに加え、育成担当者の業務時間の削減といった効果が生まれています。

いずれの事例にも共通するのは、デジタル技術の導入自体が目的ではなく、「学習機会の均等化」や「教育品質の標準化」という明確な課題に対してテクノロジーを手段として活用している点です。

参考:大阪ガスビジネスクリエイト社
イオンが、全店舗でVRを従業員教育に導入。教育機会拡大と習得レベルの標準化を推進

 

05人事DX(HRDX)の課題

人事DX(HRDX)の課題は、主に以下の3つがあります。

  • ・従業員の抵抗
  • ・データの質と量
  • ・専門人材の不足

ここでは、それぞれの課題について詳しく紹介します。

従業員の抵抗

人事DXを推進する際、従業員の抵抗が課題となることがあります。特に、従業員個人のスキルや経歴といったデータはセンシティブな情報であり、十分な説明がないと「評価が悪くなるのではないか」「何に使われるのだろう」といった不安や不信感を招きかねません。

収集されたデータが、自分にとって不利益なことに使われるのではないかという懸念が、抵抗の大きな原因となります。また、新たな施策は変化を伴うため、従業員がメリットを感じられないと協力が得られにくいです。

そのため、DXを推進する目的や従業員に還元されるメリットを丁寧に共有し、信頼関係を築くことが不可欠です。

データの質と量

人事DXを推進する際に直面する「データの質と量」の課題は、主にデータの散在と低品質に起因します。

多くの企業では、人事データが人事部に集約されておらず、各部門で書類として保管されていたり、採用・労務など目的の異なるシステムにデータが分断・散在していたりします。また、属人的な入力によってデータに誤りや欠損が生じていることも珍しくありません。

対処の第一歩としては、まず「どのデータが、どこに、どのような形式で存在するのか」を棚卸しすることが有効です。すべてを一度に統合するのではなく、優先度の高いデータ(たとえば在籍者の基本情報や評価記録)から段階的に整備していくことで、少ないリソースでも着手しやすくなります。

専門人材の不足

人事DXを推進するうえで多くの企業が直面する課題が、専門人材の不足です。人事DXには、データアナリストやデータサイエンティスト、プロジェクトマネージャー、そして人事領域の専門家が部署を横断して連携する必要がありますが、こうした複合的なスキルを持つ人材の確保は容易ではありません。

IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が2025年に公表した「DX動向2025」によると、DXを推進する人材の「量」の確保について、日本は「やや不足している」「大幅に不足している」の割合の合計が85.1%となりました。加えて、DXを推進する人材の「質」の確保状況について、「過不足はない」と回答した企業の割合は、日本のデータでわずか3.8%であり、DX推進人材が量・質ともに不足している状況が浮かび上がります。

▶︎参考:IPA(独立行政法人情報処理推進機構)「DX動向2025」


 

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06人事DX(HRDX)の成功のためのポイント

人事DX(HRDX)の成功のためのポイントは、主に以下の3つがあります。

  • ・経営層と現場の連携
  • ・ガバナンスの強化
  • ・専門人材の確保と育成

この章では、それぞれのポイントについて詳しく紹介します。

経営層と現場の連携

人事DXの成功には、経営層の強いコミットメントと現場従業員の理解・協力が不可欠です。まず経営層がDX推進に積極的に関与し、「なぜDXを推進するのか」「どのようなメリットがあるのか」といった目的やビジョンを、トップダウンで全社に明確に共有することが重要です。

同時に、ボトムアップで現場の意見を吸い上げることも欠かせません。特に人事データの活用は従業員の不安を招きやすいため、目的を丁寧に説明して信頼を得て、協力を得ながら進めることが成功の鍵となります。この双方向のコミュニケーションが、組織全体の変革を進める力となります。

ガバナンスの強化

ガバナンスの強化

人事DXの成功には、人事データの健全な活用を担保するためのガバナンス強化が不可欠です。人事データはセンシティブな情報であり、データの持ち主である従業員との信頼関係を損なわないよう、データの用途を明確にしながら、想定外の利用がされないための仕組みづくりが重要です。

Schoo for Businessの授業『定常的にデータ運用するための仕組みづくり』に登壇する進藤竜也先生(株式会社人的資産研究所 代表取締役)は、自社の事例として、データ活用の目的や原則を定めた「デジタルHRガイドライン」を策定したことを紹介しています。同社では、ガイドラインでデータの利用指針を明文化するとともに、運用を監督する専門組織「デジタルHR委員会」を設置し、ガバナンスの強化を図っています。

専門人材の確保と育成

人事DXを成功させるには、データ分析と人事領域の専門知識を併せ持つ人材の確保と育成が重要です。社内にDXをリードできる人材が不足している場合、外部コンサルタントの専門知識を活用してプロジェクトを迅速に進めることも有効でしょう。

同時に、中長期的には社内人材のリスキリングを推進し、組織内にデータ活用のノウハウを蓄積する視点も重要です。このように、外部の専門性と内部の育成を両輪で進めることが、持続的なDX推進に繋がります。

 

07人事DX(HRDX)が学べるSchoo for Business

Schoo for Business

オンライン研修/学習サービスのSchoo for Businessでは約9,000本の講座を用意しており、DXほか様々な種類の研修に対応しています。

受講形式 オンライン
(アーカイブ型)
アーカイブ本数 9,000本
(新規講座も随時公開中)
研修管理機能 あり
※詳細はお問い合わせください
費用 1ID/1,650円
※ID数によりボリュームディスカウントあり
契約形態 年間契約のみ
※ご契約は20IDからとなっております
 

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人事DX(HRDX)に役立つ講座

この章では、オンライン研修サービスSchooの講座から、人事DX(HRDX)に役立つ講座を紹介します。

採用と育成における人事データの活用方法

採用と育成における人事データの活用方法

この授業では、DXを実際に推進されている企業の立役者に、DXを進める上で大切な点を事例として振り返っていただきます。採用や人材育成における人事データ活用について、実体験に基づくリアルな知見から学びを深めます。

  • 株式会社人的資産研究所 代表取締役

    株式会社人的資産研究所(株式会社セプテーニ・ホールディングスのグループ会社)代表取締役。2011年に早稲田大学創造理工学部を卒業後、株式会社セプテーニ・ホールディングスに新卒入社。採用・育成・配置の分野にアナリティクスの技術支援を行う。グループ内研究機関である人的資産研究所の所長を経て、2021年よりHRテクノロジー事業を開始。セプテーニグループの研究成果の社会提供をミッションとして活動。一般社団法人ピープルアナリティクス&HRテクノロジー協会 上席研究員/個人情報保護士。

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データ活用する人事が行う組織課題がわかる論点整理

データ活用する人事が行う組織課題がわかる論点整理

この授業では、データ分析を行う人事担当者やピープルアナリティクスのプロフェッショナルが実践しているデータ分析の方法をご紹介いたします。理論だけではなく人事データを活用している企業実例を紹介しながら、人事データの活用方法や自社で行うイメージをご紹介します。

  • 株式会社メルカリ HR Operations Manager

    大学卒業後、エン・ジャパン株式会社へ入社。複数の転職サイトのPdMを経験後、2018年3月に株式会社メルカリへ入社。HR Operations Managerとして人事プロセスを構築するHR Information System、人事データ活用を推進するHR Data Managementを統括。HR Techの導入、Employee Experienceの改善、人事データ分析基盤の構築等を担当。Women Empowermentを推進するWomen@Mercariに参加。

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DX時代のAIの使いどころ

DX時代のAIの使いどころ

この授業では、そもそものDXの定義から、業務でのAI活用方法まで、幅広く学ぶことができます。企業でのAI活用に興味はあるが、導入イメージが湧いていない方におすすめの授業です。

  • ディップ株式会社 AINOW 編集長

    「人間とAIが共存する社会をつくる」がビジョン。持続的な次世代社会を創るべく、コミュニケーションを起点に多角的に活動している。メディア運営に特化し、AI専門メディア「AINOW」編集長、SDGs専門メディア「SDGs CONNECT」編集長、45歳からのキャリア自律支援メディア「ライフシフトラボ・ジャーナル」編集長を兼任している。株式会社Cinematorico 共同創業者COO、合同会社BLUEPRINT PRディレクター、日本大学文理学部次世代社会研究センター プロボノ、フリーカメラマン。好きな食べ物は焼肉。

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08まとめ

人事DX(HRDX)は、データとデジタル技術で人事業務・組織・企業文化を変革し、企業競争優位性を確立する戦略的取り組みです。業務効率化、競争力強化、従業員満足度向上を主な目的とし、AI面接やピープルアナリティクスなどを活用します。解決すべき課題特定後、スモールスタートで検証・改善を重ね、段階的に展開するのが具体的な進め方です。従業員の抵抗や専門人材不足が課題ですが、経営層と現場の連携、ガバナンス強化、専門人材育成が成功の鍵となります。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
Editor
Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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