更新日:2026/03/28

アファメーションとは?メリットとから注意点まで、効果の出し方を解説

アファメーションとは?メリットとから注意点まで、効果の出し方を解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

「自分に自信を持ちたい」「目標を達成したい」と感じたことはないでしょうか。その手がかりの一つになり得るのが「アファメーション」という手法です。アファメーションは、自分の価値観や望ましいあり方を言葉にして繰り返し確認する実践で、捉え方や行動選択に影響する場合があります。本記事では、アファメーションのメリットから実践方法、効果を高めるコツについて解説します。

 

01アファメーションとは?定義について

アファメーションとは、目標達成後の状態や望ましい行動を言葉にし、繰り返し確認することを指します。例えば「私は目標を達成できる」「私は行動に移す勇気を持っている」など、望ましい状態を肯定的な言葉で表現するのが特徴です。これにより、自分の意識や行動選択が整いやすくなり、結果として「できないかもしれない」という思考から「まずはやってみよう」へと切り替える助けになる場合があります。


 

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アファメーションの実践例

自分自身に肯定的な言葉をかけるアファメーションの実践は、スポーツ選手のエピソードや取り組みの中に見られることがあります。

例えば有名なものとして、元サッカー日本代表の本田圭佑氏が小学生の時に書いた文集があります。同氏は卒業文集内で「ヨーロッパのセリエAに入団します。そして、レギュラーになって、10番で活躍します」と書き記し、実際にイタリアのセリエA・ACミランで背番号10を背負いプレーしました。このように、未来の理想状態を断定形で表現するのは、よく用いられるアファメーション表現の一つです。

また、陸上選手がアファメーションをレースパターンに関する課題の克服に活用したケーススタディも報告されています(白木・木越,2019)。この実践例で著者らは、鮮明にイメージできる完成度の高いアファメーションが、理想のイメージの潜在意識への刷り込みに貢献する可能性を示唆しています。

参考:「本田だけが予測していた」セリエAで10番...小学校の卒業文集、ミラノで現実に - 産経ニュース
白木駿佑, 木越清信.『ある男子400m走競技者を対象としたアファメーションによるレースパターン変容の試み』コーチング学研究. 2019, vol. 32, no. 2, p. 253-264.

アファメーションの例文

アファメーションの例文

Schoo for Businessの授業『口ぐせで心の免疫力を上げる』に登壇する中島輝先生は、アファメーションを「自分で自分に良い言葉を言ってあげること」「誰かから言われたら嬉しい言葉を自分で言ってあげること」と説明しています。加えて授業では、以下のような声かけが例として紹介されています。

  • ・「私にはできる、なんとかなる」
  • ・「安心、楽しい、大丈夫」

その他、ポジティブな自分への声掛けが、大学生のスピーチに対する不安に影響を与えるかを評価した研究でも、自己肯定的な言葉を唱えた学生は、そうでない対照群と比べて不安が低下したと報告されています。

▶︎参考:Shadinger, D., Katsion, J., Myllykangas, S., & Case, D. (2020). The impact of a positive, self-talk statement on public speaking anxiety. College Teaching.


 

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02アファメーションの効果・メリット

アファメーションには、主に以下の5つの効果・メリットがあります。

  • ・思考が前向きになり、感情が安定する
  • ・自己肯定感が上がり、自信がつく
  • ・最大限の能力を発揮しやすくなる
  • ・行動力が向上する
  • ・習慣化に役立つ

ここでは、これらのアファメーションの効果・メリットについて詳しく説明します。

思考が前向きになり、感情が安定する

アファメーションを習慣的に行うことで、ネガティブな思考パターンが和らぎ、感情の切り替えがしやすくなる可能性があります。肯定的な言葉を繰り返すことは、外的な出来事に直面したときの受け止め方や意義付けを整える助けになり得るためです。

例えば、想定外の出来事が起こった時に過度に動揺してしまう癖のある人が、意図的に「私は大丈夫。いつも落ち着いて対応できる」と唱えることで、意識的に状況の中にある「対処可能な要素」に目を向けやすくなります。

ただし、もともと強いストレスやうつ症状を抱えている場合には、アファメーションだけで感情の安定を図ることは難しいこともあるため、専門家への相談が優先されるべきケースもあります。

自己肯定感が上がり、自信がつく

自己肯定感とは、自身の否定的な側面もふくめた「ありのままの自分」を受け入れて価値を認める感覚を指します。そのためアファメーションによって、自分のありたい姿を具体的な言葉にして繰り返し唱えることは、自己イメージの向上を通じて自己肯定感を高める可能性があります。

また一般に、自己肯定感の高い人はトラブルなどがあったときの立ち直りが早いと言われています。失敗をしても、自分の存在と出来事を切り離して捉えることができるためです。自分自身への安定的な信頼は、再チャレンジへのハードルを引き下げ、結果として成功体験の獲得や自信の高まりにも寄与し得ます。

最大限の能力を発揮しやすくなる

精神状態や思考の癖によって、パフォーマンスが低下することは珍しいことではありません。例えば、スポーツの試合や大人数の前でのスピーチなど、特別な舞台で緊張して思うような成果が出せなかったという経験がある方も少なくないでしょう。アファメーションを活用して、活躍する自身の姿をリアルに想像することは、本番に向けたイメージトレーニングの一環となり、本来持つ実力を発揮するために役立つ可能性があります。

▶︎参考:白木駿佑, 木越清信.『ある男子400m走競技者を対象としたアファメーションによるレースパターン変容の試み』コーチング学研究. 2019, vol. 32, no. 2, p.253-264.

行動力が向上する

行動する上で常に目標を意識することは大切です。例えば業績目標も、日々進捗を目にしていると達成に向けた調整やアクションを起こしやすくなりますが、半年に一度しか振り返らなければ状況を適切に把握できず、行動を取るのが難しくなります。

この観点から、アファメーションは理想の未来や目標を日々思い出すきっかけとなり、目標に沿った行動を後押しする場合があります。また、目標が想起されることで日常の中で関連する情報や機会に気づきやすくなり、物事への積極性を生み出す推進力にもなり得るでしょう。

習慣化に役立つ

アファメーションは、理想の自分に近づくための行動を言葉に含めることで、その行動を意識にのせ続ける助けになります。例えば「毎朝勉強する」といった地道な取り組みも、理想の未来を定期的に想起することで意味づけが強まり、継続のモチベーションにつながる可能性があります。

 

03アファメーションの注意点

アファメーションは広く知られている手法ですが、必ずしも万能ではありません。以下の点を理解したうえで取り組むことで、より建設的な実践につながります。

注意点の1つ目は、自己肯定感が極端に低い状態で現実とかけ離れた高い理想を宣言すると、かえって自己否定感が強まるリスクがある点です(Wood et al., 2009)。そのため、自分が受け入れられる範囲の言葉から始めることが推奨されます。

もう一つは、アファメーションだけに頼り具体的な行動を伴わない場合、「言っただけで満足する」状態に陥るリスクがある点です。アファメーションはあくまで心理的な土台づくりであり、行動と組み合わせることで初めて成果につながりやすくなるという点を意識しておくことが大切です。

▶︎参考:Wood, J. V., Perunovic, W. Q., & Beebe, J. W. (2009). Positive self-statements: Power for some, peril for others. Psychological Science, 20(7), 860–866.

 

04アファメーションの実践方法3ステップ

アファメーションは、以下の手順で実践します。

  • ・1.目標や自分にとっての意義を明確にする
  • ・2.現在形を使って具体的な言葉にする
  • ・3.毎日繰り返して定着させる

ここでは、これらのアファメーションの実践方法について詳しく説明します。

1.目標や自分にとっての意義を明確にする

最初のステップは、自分が本当に望む目標や将来像を明確にすることです。もし言葉がすぐに出てこない場合、それは目標がまだ具体化されていないサインかもしれません。

大切なのは、周囲の期待や世間の価値観に流されず「自分が心から望んでいること」を見つめ直すことです。私たちが求めているのは、物や地位そのものよりも、それを得ることで感じられる「感情」であることが多いとも言われます。「なぜそれを達成したいのか」という背景を掘り下げることで、宣言に実感がこもりやすくなるかもしれません。

目標設定の際には、具体性・測定可能性・期限を意識することがポイントです。「成功したい」のような漠然とした願望よりも、「来年12月31日までに、TOEICを◯点上げる」のように数値や期限を含めると、達成状況を自分で評価しやすくなります。

2.現在形を使って具体的な言葉にする

一般にアファメーションの言葉を作る際は、「現在形」を使い表現することが多いです。例えば、「〜になりたい」という未来形ではなく、「私は〜である」「〜している」といった表現を用います。これは、「すでに実現している自分」の感覚を想起しやすくするための書き方とされています。

また、できるだけ具体的な表現を用いるのもポイントです。アファメーションを陸上競技のパフォーマンス改善に活用したケーススタディ(白木・木越,2019)でも、レース中の身体の使い方を細かく描写したアファメーションが用いられました。鮮明にイメージできる言葉を選ぶことで、頭の中で状況を具体的に思い描きやすくなり、日々の取り組みにつなげやすくなるでしょう。

3.毎日繰り返して定着させる

具体的でイメージしやすいアファメーションを作成したら、それを毎日繰り返し言葉にすることで定着を図ります。継続の工夫としては、紙に書いて部屋の壁やドアに貼ったり、スマートフォンの待ち受け画面に設定したりするなど、常に目に留まるようにすることが効果的です。また、朝起きたときや寝る前など、日々のルーティンに組み込むことも習慣化に役立つでしょう。


 

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05アファメーションの効果を高めるコツと具体例

アファメーションの効果を高めるコツは、以下の5つがあります。

  • ・明るい声・表情で言うようにする
  • ・根拠を自分で作る
  • ・目標はなるべく具体的で測定可能にする
  • ・主語を必ず「私」にする
  • ・肯定的な言葉を使う(否定語は使わない)

この章では、これらのアファメーションの効果を高めるコツと具体例について詳しく説明します。

明るい声・表情で言うようにする

Schoo for Businessの授業『口ぐせで心の免疫力を上げる』で講師の中島輝先生は、ポジティブな言葉を自分にかける際、明るい表情や声の調子を作ることが大切だと紹介しています。暗い声や表情で肯定的な言葉をかけても、効果が十分に発揮されにくくなる可能性があるためです。

これは、声色や表情自体が自身の感情に影響を与える可能性を示唆する研究結果とも整合します。例えば、笑顔とストレスの関係を調査した研究(2012)では、本物の笑顔だけでなく、作り笑いであっても、無表情と比較してストレス課題後の回復期における心拍数が低い傾向が示されました。

▶︎参考:Kraft, T. L., & Pressman, S. D. (2012). Grin and bear it: The influence of manipulated facial expression on the stress response. Psychological Science, 23(11), 1372–1378.

根拠を自分で作る

授業『口ぐせで心の免疫力を上げる』では、アファメーションは根拠がないものではなく、自分で根拠を作って言う事が大切であると紹介されています。

注意点でもご紹介したように、アファメーションは必ずしも万能のツールではありません。自分で現実味が感じられない内容を言葉にしても、具体的かつ臨場感のあるイメージができず、効果を得にくくなる可能性があります。

例えばスピーチの場であれば、事前に原稿を読み込み、しっかり準備を整えることが重要です。このような根拠となる行動があるからこそ、「スピーチの準備はできた。上手くいく。」といった前向きな言葉を、現実味をもって受け止めることができるのです。

目標はなるべく具体的で測定可能にする

アファメーションで目標を掲げる場合、具体的で測定可能な内容にすることもポイントです。例えば、「私は今月、新規顧客を5件獲得する」などのように、具体的な件数や期日を明確にすることで、紐づく行動を迷いなく実行できるようになるためです。これは、効果的な目標設定のためのフレームワークである「SMARTの法則」とも一致します。

一方、特にセルフイメージの書き換えを目的とするケースなどでは、数字や期日で厳格な表現をすることがかえってワクワク感を阻害する可能性もあります。前向きな気持ちを高めたいときには、「新規のお客様から感謝を伝えられ、喜びを感じている」のように、情景や感情を表現することが有効な場合もあります。アファメーションを実践する目的を踏まえ、バランスのよい文言を策定することが大切です。

主語を「私」にする

アファメーションを作成する時、主語は「私」にすることが一般的です。これは、アファメーションが本来、目標を「一人称的視点」で言葉にする手法だからです。「私が〜である」「私は〜している」と宣言することで、自分のなりたい姿を意識に刷り込むことを目指します。

肯定的な言葉を使う(否定語は使わない)

アファメーションを実践するときの表現のポイントとして、否定語を避け、肯定的な言葉を使うことが挙げられます。例えば「私は緊張せずに話す」と表現するのではなく、「私はリラックスして話す」と表現する方が効果的だと考えられています。

これは、人が「◯◯してはいけない」と念じると、かえって逆効果になることがあるためです。「絶対にミスをしてはいけない」と緊張した結果、普段ならしないミスをしてしまうといったケースが典型例です。

ハーバード大学のダニエル・ウェグナー氏の研究(1994)では、意図的に避けたい思考を抑えようとする際に、認知的負荷やストレス下では避けたい内容への感受性が高まって逆効果が起こり得る、と説明しています。

したがってアファメーションにおいては、「私は成功する」や「全教科で60点以上をとる」というように、自分が望む状態を直接的かつ肯定的な言葉で表現することが合理的です。

▶︎参考:Wegner, D. M. (1994). Ironic processes of mental control. Psychological Review, 101(1), 34–52.

 

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07まとめ

アファメーションは、肯定的な自己宣言を繰り返すことで自己変革を促す手法です。これにより、自己肯定感の向上、最大限の能力の発揮、行動力向上といったメリットが期待できます。一方、目標を実現するための行動が伴っていない状態では効果が出づらく、また自己肯定感が低いタイミングでの実践は逆効果になることもあります。

実践のポイントは、具体的で測定可能な目標を、「私は〜である」のように肯定的かつ現在形の言葉で表現し、毎日繰り返すことです。さらに、主語を「私」にする、否定語を使わないといったコツも効果を高め得ます。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
Editor
Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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