公開日:2022/09/09
更新日:2023/02/02

ワークショップとは?ビジネス研修での取り入れ方から成功例までご紹介

ワークショップとは?ビジネス研修での取り入れ方から成功例までご紹介 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

ワークショップ形式のビジネス研修は人気が高いので、自社でも積極的に取り入れていきたいけれど、何から始めればよいかよくわからないと悩んでいる人はいませんか? この記事ではワークショップを研修に取り入れる方法から成功事例まで詳しく解説します。

 

01ワークショップとは?

ワークショップとは講習会の形式の1つで、参加者が主体となって行う体験型の講習会のことを指します。 ワークショップでは進行役となるファシリテーターが設定され、参加者がテーマに沿って発言したり、それぞれの意見に耳を傾けたりすることができます。 ワークショップは講習会の形式の中ではセミナーと混同されやすいですが、それぞれの違いは以下の表の通りです。

  主体 参加スタイル 得られる知識 メリット
ワークショップ ・参加者 ・体験型 ・テーマについて参加者全員で深堀りできる ・能動的に学べる
・幅広い考えに触れられる
セミナー ・講師 ・講義型 ・明確な知識を得られる ・進行がスムーズ
・内容が濃い

また、前半をセミナー形式、後半をワークショップ形式とするなど形式を組み合わせた講習会を行うこともあります。

 

02ワークショップがビジネス研修に取り入れられるようになった背景

ワークショップがビジネス研修に取り入れられるようになった背景にはどのようなことがあるのでしょうか。 3つご紹介します。

オンラインでも開催できる

ワークショップ形式のビジネス研修はオンラインでも開催できるため、オフラインの研修会場への移動時間が確保しにくい人や、会場から遠い場所で仕事をしている人が参加しやすくなります。 また企業にとっては、会場の手配にかかる時間や手間が削減されるというメリットがあるでしょう。 オンラインでワークショップ形式のビジネス研修を開催する際には、次のポイントに気を付けるとスムーズに進行ができます。

  • ・人数や予算を考えて内容を企画する
  • ・事前に参加者全員のインターネットへの接続環境を確認しておく
  • ・緊張感をほぐして心のバリアを取り除き、和やかな雰囲気を作り出すためアイスブレイクを行う
  • ・参加者が多い場合はグループ分けをして全員が意見を言えるようにする
  • ・適度に休憩を取り入れる

オンラインにおけるワークショップで忘れがちなのが休憩することですが、「15・45・90の法則」と言われるように人間の集中力の周期は15分・45分・90分なので、この時間に合わせて休憩を挟むとより参加者が集中してワークショップに取り組めるでしょう。

グループワークが主となるため社員同士のコミュニケ―ションが活発になる

ワークショップ形式のビジネス研修ではグループワークが主となり、講師の話を聴くだけではなく周囲と協力して与えられたテーマについて考察する必要があるため、社員同士のコミュニケーションが活発になります。 社員がグループワークでより意見交換をしやすくするためには、次のようなことに気を付けて会場の雰囲気作りをするとよいでしょう。

  • ・人数は意見を言いやすく聴きやすい5~6名とする
  • ・部屋は騒音がなく、参加者の人数に適した広さにする
  • ・机の配置をアイランド形式や対面形式にする

また各グループが今どのような状態かを見極めて、ファシリテーターが適切に介入するのもコミュニケーションを活発化させるには重要だと覚えておきましょう。

新しいビジネスアイデアが生まれやすい

ワークショップ形式のビジネス研修では与えられたテーマについて参加者全員が意見を言い、深堀りするため新しいビジネスアイデアが生まれやすいと言えるでしょう。 このことから業務改善やクリエイティブなどの内容でテーマを決めワークショップを行う と、現場で抱えている問題が見えやすくなり、その解決につながる新しいビジネスアイデアが見出せるかもしれません。

 

03ワークショップをビジネス研修に取り入れるメリット

ワークショップをビジネス研修に取り入れると、どのようなメリットがあるのでしょうか。

  • ・1.参加者に当事者意識が生まれる
  • ・2.参加者が多様性のある意見に触れられる
  • ・3.参加者の問題解決力が高まる

3つご紹介します。

1.参加者に当事者意識が生まれる

ワークショップ形式のビジネス研修では、参加者が能動的・主体的に研修に参加し話し合いをするため、与えられたテーマに対し当事者意識が生まれやすくなります。 今まで自分事として捉えたことのない内容について考察することで、仕事における新たな気づきが得られることもあるでしょう。

2.参加者が多様性のある意見に触れられる

ワークショップ形式でビジネス研修をする場合、グループワークやロールプレイングなどを通じて参加者がテーマについて多様性のある意見に触れ、それに関する考えを深めることができます。 1つの物事についてさまざまな視点から考えることができるのを知れば、今までにない新しい発想で仕事を進めることができるようになるかもしれません。

3.参加者の問題解決力が高まる

ワークショップ形式のビジネス研修においては、テーマに対する参加者の疑問点を整理し、解決への道筋を周囲と話し合いながら見出していくため、参加者一人一人の問題解決能力が高まるでしょう。 問題解決能力が高まることで自己肯定感も向上するため、参加者がそれぞれ自信を持って自分の仕事に取り組めるようになります。

 

04ビジネス研修におけるワークショップの進め方

ビジネス研修におけるワークショップは、どのような進め方をするのが望ましいのでしょうか。

  • ・1.冒頭でスケジュールを説明する
  • ・2.グラウンドルールを共有する
  • ・3.最後にフィードバックや振り返りを行う

ポイントを3つご紹介します。

1.冒頭でスケジュールを説明する

ビジネス研修をワークショップ形式で行う場合、必ず冒頭でスケジュールを参加者に説明するようにしましょう。 コミュニケーションや議論をすると意外と人間は身体的にも精神的にもエネルギーを消耗するため、研修時間内のどこで力を注ぎ集中すればよいのかを参加者に最初にイメージしてもらうのです。 また、ある程度ゆとりを持ったスケジュールとし、参加者を急かせることのないよう配慮しましょう。

2.グラウンドルールを共有する

会議やワークショップを効果的に進めるために定めるルールをグラウンドルールと言いますが、ワークショップを行う前にこれを参加者と共有しておくことが大切です。 ビジネス研修におけるグラウンドルールでは、次のようなことを定めておくとスムーズに進行ができるでしょう。

    • ・どのような意見も一度受け入れること
    • ・ワークショップで出た意見はこの場限りのこととして扱うこと
    • ・共有された情報を他の社員への攻撃材料として用いないこと

参加者が安心して意見を言える環境を整えるためにも、グラウンドルールは丁寧に説明しましょう。

3.最後にフィードバックや振り返りを行う

ワークショップの最後には必ずフィードバックや意見を全体にシェアする時間を設けて、振り返りをすることが大切です。 参加者がそれぞれに感じたことや考えたことが他の参加者に与える刺激は大きく、発想や考え方の大きな転換につながることもあるためです。 出された意見は必ずデータ化し、参加者がさらにそれを見て学びを深められるように共有することを忘れてはいけません。

 

05ビジネス研修におけるワークショップでファシリテーターが気を付けたいこと

ビジネス研修におけるワークショップで、ファシリテーターが気を付けたいポイントにはどのようなことがあるのでしょうか。

  • ・1.最初にアイスブレイクを行う
  • ・2.心理的安全性を担保する
  • ・3.中立の立場を貫く

3つご紹介します。

1.最初にアイスブレイクを行う

ワークショップの最初には、必ずアイスブレイクを行いましょう。 アイスブレイクには緊張を和らげ、チームワークやコミュニケーションを円滑にできる効果があるためです。 自己紹介や今日の意気込みなどを参加者全員に言ってもらい、簡単なゲームなどを取り入れるのもおすすめです。

2.心理的安全性を担保する

心理的安全性とはグループの中で他の参加者が自分の発言を拒絶したり罰したりしないという確信を持てる状態のことを指す心理学の用語ですが、ファシリテーターは参加者全員が安心して発言できる場を作るよう心掛けましょう。 参加者一人一人を尊重しながら適切な進行も行う必要があるため、親しみやすさを感じさせながら一線を引くというバランスの取れた振る舞いや話し方をすることが大切です。

3.中立の立場を貫く

テーマについて議論をすると意見が参加者の間で分かれることがありますが、この場合ファシリテーターが片方の意見に肩入れしたり、どちらかの意見になるよう誘導したりするのは望ましいこととは言えません。 ワークショップにおける1つ1つの場面を客観視し、中立の立場を貫くことが重要です。

 

06ビジネス研修におけるワークショップの成功例

ビジネス研修におけるワークショップの成功例を2つご紹介します。

ダイソン問題解決ワークショップ

ダイソン問題解決ワークショップは中学校の技術・家庭科の技術分野において実施されるワークショップで、2010年以降9,000人以上が受講し2015年度「キャリア教育アワード」中小企業の部において経済産業大臣賞を受賞しています。 2015年よりこれを教員向けに体験してもらう場として用意されたのが教員対象のワークショップで、400人以上が受講しているのです。 教員対象ワークショップは財団の概要を理解する、ダイソンエンジニアリングボックスの分解・組み立てを行う、問題解決ワークショップの三部構成で、日常の問題解決を図るための新しい授業のあり方について考えることができます。

▶︎参考:THE JAMUS DYSON FOUNDATION「教員対象ワークショップ」

NECオンラインワークショップ体験

2020年12月23日にNECマネジメントパートナーが開催したオンラインワークショップ体験では、ZOOMを使用したウェビナーとワークショップの2部構成で、オンラインでも合意形成しやすいワークショップの実施ポイントについて講習会を実施しました。 参加人数を10名に絞り、1人1人の参加状況や学びの進捗状況をチェックしながら進めたため、オンラインでのワークショップが初めての人でも参加しやすい講習会だったと言えるでしょう。

▶︎参考:NECマネジメントパートナー「Webリニューアルを成功させたいご担当者様へ オンラインワークショップを体験しよう!」


 

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07まとめ

ワークショップとは講習会の形式の1つで、参加者が主体となって行う体験型の講習会のことですが、ビジネス研修に取り入れることで新たなビジネスアイデアを生む可能性や参加者の問題解決力が高まるメリットがあります。 この記事も参考にして、ぜひワークショップ型のビジネス研修を取り入れてみてください。

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