公開日:2021/05/27
更新日:2023/02/06

代休とは?その意味と詳しい内容を解説

代休とは?その意味と詳しい内容を解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

「代休」とは、休日出勤をした場合に代わりに取得する休日のことです。似た制度として「振替休日」があります。「休みの日に働いたため、代わりに別の日を休みにする」という意味であれば、代休も振替休日も同じように思えます。しかし、似ているようでこの2つは大きく異なるものです。正しくその違いを認識して使い分けなければ労働基準法などの違反となることもあります。 当記事では代休について、その意味と詳しい内容を解説していきます。

 

01代休とは何か

代休とは通常休みの日に出勤した代わりに別の出勤日を休みにすることです。厚生労働省は次のように定義しています。 「『代休』とは、休日労働が行われた場合に、その代償として以後の特定の労働日を休みとするもの」
引用:厚生労働省『労働基準法に関するQ&A』

つまり、本来は休みである日曜日に出勤した場合に、出勤日である次の水曜日に休みを取るというように、後から他の日で休みを調整することができるものが代休です。

振替休日とは異なる

代休に対し、振替休日について厚生労働省は次のように定義しています。 「『休日の振り替え』とは、予め休日と定められていた日を労働日とし、そのかわりに他の労働日を休日とすることを言います。これにより、予め休日と定められた日が『労働日』となり、そのかわりとして振り替えられた日が『休日』となります。」
引用:厚生労働省『労働基準法に関するQ&A』

つまり、「日曜日に出勤する代わりに水曜日に休んでもいい」と、休日をあらかじめ他の日に変更するのが振替休日です。休日と労働日を「事前に」交換するものが振替休日です。代休は、休日に出勤した「事後に」他の日を休みに変更するものです。この点が、2つの制度の違いです。

 

02代休の定義を正しく理解

「代休」は、休日出勤する代わりに他の日の勤務を免除するものです。そのため、休日出勤は「休日に出勤した」ものとして取り扱われ、代わりに休みを与えた日は「勤務日に休んだ(=勤務免除された)」ものとして取り扱われることになります。

代休を取得しても休日出勤の事実は残る

ここまで見てきたように、代休は休日出勤する代わりにほかの勤務日に休んでもいいという制度です。そのため、単純に休日を入れ替える振替休日とは異なり、「休日出勤した」という勤怠上の勤務記録は残ることになります。

割増賃金の対象となる

労働基準法は、休日出勤(法定休日の出勤)を行わせた場合には、休日出勤の手当として35%の割増賃金を支払わなければならないと定めています。代休の場合は「休日出勤」をしたことになるため、休日出勤の手当として35%の割増賃金の支払いが必要となります。

 

03振り替え休日との比較

振替休日は休日の入れ替え

振替休日の場合には、元々休みだった日を前もって労働日に変更し、労働日だった日を休日に変更したという、休日の交換(入れ替え)が行われただけということになります。 振替休日は、あらかじめ休日と定められていた日を労働日とし、その代わりにほかの労働日が休日となるよう振り替えたもののため、休日出勤にはならず、割増賃金は発生しません。休日に働いた分はあとから通常労働日として入れ替えることはできないため、振替休日は事前申請が必要となります。

 

04代休取得時に気を付けるべき点

代休取得時に気を付けるべき点

代休を取得する際に気をつけなければならないのは、未消化の休日が累積して労働基準法違反になってしまう可能性があることです。 労働基準法は第35条で、労働時間の限度を「週40時間以内」、「1日8時間以内」と定めており、休日を「週に1日以上」与えなければならないとしています。振替休日であれば、事前に平日のどの日を休みにするかを決めますが、代休申請は後から行うものなので、累積してしまう可能性があります。

上司や会社は正しく理解しているか

ここまで、代休と振替休日という、似て非なる制度について見てきました。この2つの制度の違いは、人事部はもちろん、会社全体や各部署の上司が理解しておくことが重要です。 振替休日や代休は速やかに付与することを前提とし、未消化分が既に累積してしまっている社員がいるような場合には、早期に休日を消化させるか、休日出勤の割増賃金を支払って清算するなどの対応を行ったほうがよいでしょう。 本来、割増賃金は、通常の賃金に休日出勤や時間外勤務分を合わせた135%や125%の支払いが必要です。振替休日や代休の場合は、代わりに与える休日の賃金と相殺して、割増部分の35%や25%のみを支払うことが一般的です。しかし、まだ与えていない休日の賃金を休日出勤の賃金と相殺して割増部分のみを支払うことは、賃金支払いの「全額払いの原則」に反することになるため、未消化の振替休日や代休が何日も累積しているという場合の多くは、労働基準法違反にあたります。

 

05勤務形態などによって異なる場合もある

代休は会社が任意で与えることができるため、正社員に限らず契約社員やアルバイト、パートタイマーなどの雇用形態の社員も取得することができます。あるいは、フレックスタイム制を採用している場合など、勤務形態が異なる場合でも、休日出勤した場合は代休を取得することが可能です。どのようなルールで代休を付与するかは、就業規則や労働契約書などにおいて明確に規定しておきましょう。

フレックスタイム制

法定休日のルールは、フレックスタイム制でも変わりません。代休であれば同一賃金支払期間内の付与であっても休日労働割増部分の賃金(35%)については支給が必要です。 一方、法定外休日の場合は時間外労働が清算期間単位(通常1カ月)のみで計算されます。また、完全週休2日制かどうかに限らず、休日労働を行った結果として、実際に取得する休日数が少なくなることがあり得るため、それに応じた割増賃金支払等が必要となります。

変形労働時間制

変形労働時間制においての時間外労働は、日・週・変形労働制を適用する期間、の3段階で計算します。法定外の休日出勤労働においては、1日に8時間を超えていない部分は、週40時間を超えているかどうかで時間外労働に該当するかどうかを判断します。超えていると判断したら、あとで代休を取得しても、時間外労働であると判断した事実はなくなりません。ただし、休日出勤と同一週で代休を取得した場合は、実働40時間超がどの時点で生じたかの問題となります。変形労働時間制においては、所定労働時間(日、週)と法定労働時間のどちらか長いほうが時間外勤務の計算計対象となります。


 

研修をしてもその場限り」「社員が受け身で学ばない」を解決!
研修と自己啓発で学び続ける組織を作るスクーの資料をダウンロードする


■資料内容抜粋
・大人たちが学び続ける「Schoo for Business」とは?
・研修への活用方法
・自己啓発への活用方法 など


Schoo_banner
 

06人材育成の手法としてのSchooビジネスプラン

Schooビジネスプランでは約8,000本の授業をご用意しており、様々な種類の研修に対応しています。その上、自己啓発にも効果的な内容の講座を毎日配信しているため、研修と自己啓発の両方に対応することができるシステムになっています。研修と自己啓発を掛け合わせることにより、誰かに要求されて学ぶのではなく、自発的に学び、成長していく人材を育成することが可能になります。ここでは、Schooビジネスプランの具体的な活用方法と、特徴、さらにはどのようなメリットがあるのかを解説します。

Schooビジネスプランの資料を請求する

1.研修と自己啓発を両方行うことができる

schooビジネスプランは社員研修にも自己啓発にも利用できるオンライン学習サービスです。通常の研修動画は、研修に特化したものが多く、社員の自己啓発には向かないものも少なくありません。しかし、Schooの約8,000本にも上る授業では、研修系の内容から自己啓発に役立つ内容まで幅広く網羅しているため、研修と自己啓発の双方の効果を得ることができるのです。

2.自発的に学ぶ人材を育成できるSchooの講座

上記でも説明したように、Schooでは約8,000本もの動画を用意している上に、毎日新しいトピックに関する動画が配信されるため、研修に加えて自ら学び、成長する人材の育成が可能です。近年の社会のグローバル化やテクノロジーの進化などにより、企業を取り巻く環境が刻々と変化しています。それに伴い、社員の業務内容や求められるスキルも早いスパンで変化しています。このような予測のつかない時代の中で会社の競争力を維持するためには、社員一人一人が自発的に学び、成長させ続けることができる環境、いわば「学び続ける組織」になることが必要です。

Schooビジネスプランの講座では、体系的な社員研修だけでなく、自己啓発を通じて自発的に学び、成長できる人材を育成することが可能です。

ここでは、人材育成に活用できるSchooの講座をご紹介します。

メンバーと心がつながる上司力

組織づくりにおける上司の在り方についての著書『『Z世代・さとり世代の上司になったら読む本 引っ張ってもついてこない時代の「個性」に寄り添うマネジメント』で話題の竹内義晴さんに教えていただきます。

 
  • 特定非営利活動法人しごとのみらい 理事長

    "特定非営利活動法人しごとのみらい理事長の竹内義晴です。「楽しくはたらく人・チームを増やす」をテーマにコミュニケーションや組織づくりに関わる企業研修や講義に従事しています。また2017年よりサイボウズ株式会社で複業を開始。複業や2拠点ワーク、テレワークなど今後の仕事の在り方を自ら実践し、地域を跨いだ活動経験からワーケーションや地域活性化のための事業開発にも関わっています。新潟県在住。 著書『Z世代・さとり世代の上司になったら読む本 引っ張ってもついてこない時代の「個性」に寄り添うマネジメント』(翔泳社)"

メンバーと心がつながる上司力を無料視聴する

※研修・人材育成担当者限定 10日間の無料デモアカウント配布中。対象は研修・人材育成のご担当者に限ります。

元NHKアナウンサーが教える「心が動く話し方」

文章の書き方や伝え方は、これまで学校や職場、セミナーなどで習う機会はあったかもしれません。 では「話し方」はどうでしょうか。 おそらく少ないと思います。

ましてや、自分の声を録音し、話し方だけでなく、伝わる内容になっているか、深く分析したという方はさらに少ないでしょう。 相手が理解しやすい「話し方」を行うには、2つの点から工夫する必要があります。

  • 1.声を出して話すこと自体の工夫。
  • 美声など表面的な対策ではなく、あくまで聞き手にとって聞き取りやすいことを意識した、スピード・間・音程・声質の細かい調整を行います。
  • 2.話す内容の工夫。
  • なんとなくダラダラ話しては聞き手の心に届きません。中身をシンプルに、インパクトを与えるものにしておく準備が必要です。

この授業では、2回にわたり、上記2つのポイントを実演でご覧いただけます。 実際に放送の現場で行ってきた実践的な方法は、皆さんにとって重要な話す場面、プレゼンテーションやスピーチ、オンラインコミュニケーションなどで常に応用可能な、一生ものの武器になるはずです。

 
  • 株式会社マツモトメソッド 代表取締役

    1991年、NHKにアナウンサーとして入局。主な担当番組は、「英語でしゃべらナイト」司会「NHK紅白歌合戦」総合司会(2007,2008)「NHKのど自慢」司会「ダーウィンが来た!生きもの新伝説」ナレーションなど。2016年6月退職し、同年7月から「株式会社マツモトメソッド」代表取締役。ビジネスで必要な「理解しやすく」「説得力のある」話し方はもちろん、原稿・スライドの構成までトータルでサポートする。マンツーマン指導を基本として、講演・研修・ワークショップなども実施。著書に「元NHKアナウンサーが教える/話し方は3割」(BOW&PARTNERS 2021年)「心に届く話し方65のルール」(ダイヤモンド社 2017年)がある。

元NHKアナウンサーが教える「心が動く話し方」を無料視聴する

※研修・人材育成担当者限定 10日間の無料デモアカウント配布中。対象は研修・人材育成のご担当者に限ります。

いまさら聞けない「DX入門」 〜デジタルファーストを理解するための第一歩〜

皆さんは、「DX(デジタルトランスフォーメーション)」についてどのくらい理解しているでしょうか? 新型コロナウィルスの感染拡大の影響により、リモートワークを余儀なくされ、デジタル化がより一層加速しました。それと同時に、DXがテレビや経済誌などで取り上げられる機会が増えています。 本授業では、『いちばんやさしいDXの教本 人気講師が教えるビジネスを変革する攻めのIT戦略』(インプレス)の共著者であり、ディップ株式会社で営業のDX化を推進した、亀田重幸先生をお迎えしてDXの“いろは”と応用事例を学んでいきます。 なんとなく理解していたDXを理解し、社内での応用や課題点発見のきっかけをつくれるようになりましょう。

 
  • ディップ株式会社 dip Robotics 室長

    2007年ディップ株式会社入社、プログラマーやインフラエンジニア職を経て、アルバイト・パート求人掲載サービス「バイトル」のスマートフォンアプリの企画立案を担当。 エンジニアとディレクターという両側面のスキルを生かし、数多くのプロジェクトマネジメントを手掛ける。ユーザー目線を重視した顧客開発モデルを取り入れ、UXデザイナーとしても活躍。人間中心設計専門家。

いまさら聞けない「DX入門」 〜デジタルファーストを理解するための第一歩〜を無料視聴する

※研修・人材育成担当者限定 10日間の無料デモアカウント配布中。対象は研修・人材育成のご担当者に限ります。

3.受講者の学習状況を把握し、人材育成に役立てることができる

Schooビジネスプランには学習管理機能が備わっているため、社員の学習進捗度を常に可視化することができる上に、受講者がどんな内容の講座をどれくらいの長さ見ていたのかも把握することができるため、社員のキャリアプランの傾向を掴むことも可能です。ここでは学習管理機能の使い方を簡単に解説します。

管理画面の使い方2

管理画面では受講者それぞれの総受講時間を管理者が確認できるようになっており、いつ見たのか、いくつの講座を見たのか、どのくらいの時間見たのか、ということが一目でわかるようになっています。

管理画面の使い方1

さらに、受講履歴からは受講者がどのような分野の動画を頻繁に見ているかが簡単にわかるようになっており、受講者の興味のある分野を可視化することが可能です。これにより、社員がどのようなキャリアプランを持っているのかを把握できるだけでなく、社員のモチベーションを高めながら人材育成するためのヒントを得ることができます。

さらに、社員に自己啓発を目的として受講してもらっている場合、社員がどのような内容の授業を受講する傾向があるのかを把握できるため、社員のキャリアプランを把握することができます。

Schooビジネスプランの資料を請求する

 

07まとめ

代休は、労働基準法で取得義務が定められていないものです。そのため、就業規則や個別の労働契約等で取得に関する条件や取扱いルールについて明確に定めておくことが大切です。 また、代休・振替休日は、それぞれの制度によって支払われる割増賃金に違いがあります。就業規則や労働契約などで細かくルールを設定しておくことはもちろん、あわせて社員への周知徹底も重要です。休日出勤した場合の対応について、会社と社員の双方で認識の違いが生じないようにしておきましょう。

  • Twitter
  • Facebook
  • はてなブックマーク
  • LINE

20万人のビジネスマンに支持された楽しく学べるeラーニングSchoo(スクー)
資料では管理機能や動画コンテンツ一覧、導入事例、ご利用料金などをご紹介しております。
デモアカウントの発行も行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

お電話でもお気軽にお問い合わせください受付時間:平日10:00〜19:00

03-6416-1614

03-6416-1614

法人向けサービストップ