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社外取締役を登用するメリットは?選任方法や注意点を解説

公開日:2021/05/28
更新日:2021/05/31
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社外取締役を登用するメリットは?選任方法や注意点を解説 | オンライン社員研修・eラーニング研修 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

「社外取締役」の具体的な役割を詳しく知っている方は少ないかもしれません。上場企業では、社外取締役の選任が義務化されたこともあり、重要な役割を果たす役職として注目されています。この記事では、社外取締役を登用するメリット、選任方法や注意点について解説します。

 

社外取締役とは

社外取締役とは、その字があらわす通り、社外から迎える取締役であることはわかりますが、何を目的とするのでしょうか。ここでは、社外取締役の基本情報、選任に関する最新情報をお伝えします。

社外取締役は会社との間に利害関係のない人物

社外取締役は、社外から迎える、会社との間に利害関係のない人物のことです。社内から昇進した人材ではなく、取引や資本関係にない他社から選任することで、客観的な立場から企業の経営状況の確認や監視役としての機能が期待されます。 社外取締役は、会社法第2条15号に規定されている要件などを満たす必要があります。具体的な要件の一部は以下の通りです。

  • ・当該株式会社または子会社の取締役や従業員でなく、かつ10年間当該株式会社またはその子会社においてその経験がないこと
  • ・当該株式会社の親会社またはその子会社の取締役でないこと
  • ・当該株式会社や親会社の取締役の配偶者または二親等内の親族でないこと

日本では2002年の商法改正から導入された

社外取締役は、欧米では一般的に導入されており、アメリカでは取締役の半数以上が社外取締役であるといわれています。日本における社外取締役の導入は、2002年と比較的新しく、その後は2014年の改定会社法で、大企業への導入が強く勧められるようになりました。さらに、社外取締役を選任しない場合は、株主総会でその理由を説明する義務も生じました。

上場企業では社外取締役の選任が義務付けられた

2015年には、上場企業が守るべき行動規範を示したコーポレートガバナンス・コード(企業統治指針)が適用されるようになり、上場企業においては2名以上の社外取締役の選任が求められました。さらに、2019年の会社法改正で、社外取締役2名以上の選任が義務化されました。 2021年4月には、金融庁がコーポレートガバナンス・コードの再改定をまとめ、上場企業での2名以上の社外取締役の選任が、3分の1以上に引き上げられました。また、必要と考える場合は過半数とすべきであるとの見方を明らかにしました。
コーポレートガバナンス・コードの 全原則適用に係る対応について

 

社外取締役を登用するメリットとは

社外取締役を登用することには、大きく以下の3つのメリットがあります。

客観的な意見による議論の活性化

社外取締役は、社内で昇格してきた取締役員にはない、新鮮な意見やアイディアを提案することが可能です。これにより、今まで考えもしなかった情報や知識が得られることもあるでしょう。現取締役を含めて、全体としての知識や経験の幅を広げることにも繋がり、新しい事業の立ち上げや改善点についての「気づき」が得られる場合もあります。 こうして、社内で常識とされていた考え方を打ち壊して、新たな可能性を見出すきっかけとなることもあるのです。

経営の透明性向上

会社との利害関係がない社外取締役は、経営状態に対する監視役としての役割を期待することもできます。利害関係を意識した経営では、不祥事などに目をつぶってしまう可能性があります。事実、不祥事を起こした企業に、社外取締役がひとりもいなかったという例もあるほどです。 社外取締役を登用することで、経営をより客観的に見ることができ、些細に感じることでも指摘してもらうことができます。こうして、経営の透明性向上や不祥事の防止につなげることができるのです。客観的な立場にある社外取締役は、コーポレートガバナンス・コードを徹底するにあたっても、重要な役割を果たすことになるでしょう。

CSRの取り組みを社外にアピール

SNSによる情報拡大のスピードの速さなども影響し、多くの企業はさまざまな社会問題への適切な対応を、迅速に行う必要性に迫られています。この点で、社会問題に関する有識者を社外取締役として迎えるなら、CSR(Corporate Social Responsibility=企業の社会的責任)に対する社外へのアピールとなるでしょう。 女性管理職の登用、環境問題、ハラスメント防止措置など、企業が取り組むべき課題はたくさんありますが、これらを社外取締役の登用でスムーズに対応できるようになる場合があります。

 

社外取締役にふさわしい人物像と必要とされる資質

社外取締役にふさわしい人物像については、経済産業省が公開している社外取締役の実態調査を参考にできます。「社外取締役のバックグラウンド」によると、社外取締役のバックグラウンドとして多かったのが以下の3つであることがわかりました。

  • ・経営経験者
  • ・弁護士
  • ・公認会計士/税理士

それぞれの特徴や必要とされる資質から、社外取締役にふさわしい人物像をイメージすることができます。

経営経験者

社外取締役のバックグラウンドとして最も多かったのが、経営経験者で、全体の46.0%と約半数を占めていることがわかりました。指名委員会等設置会社の社外取締役に関しては、全他の63.3%と、半数以上が経営経験者です。 社外取締役は、経営戦略にも直接かかわるため、他社での豊富な経営経験にもとづくアイディアや、課題点・問題点の指摘をすることが可能です。また、経営経験により培った、統率力、決断力、先見性、人徳などの資質も強みになります。ただし、経営経験者の絶対数が足りないのが実情でもあります。

弁護士

社外取締役のバックグラウンドとして次に多かったのが、弁護士です。特に監査役設置会社や監査等委員会設置会社の社外取締役として選任されるケースが多いようです。法律に詳しい弁護士は、経営陣の業務執行が適法であるかを監視する点で、適任であるといえるでしょう。 また、弁護士として培ってきたコミュニケーションスキル、ロジカルシンキングなどの資質を強みにできます。女性弁護士の活躍も多いことから、取締役の女性の比率を上げることにも繋げることができるでしょう。

公認会計士/税理士

公認会計士や税理士も、弁護士と同様に社外取締役のバックグラウンドとして比率の多い属性です。企業の健全な運営には、会計や税務など金銭面もきちんと監視する必要があります。この点で、専門知識を持ち、早くて正確な作業を行える公認会計士や税理士は、適任であるといえます。

 

社外取締役を選任する際の注意点やポイント

最後に、社外取締役を選任する際の注意点やポイントとして、以下の4つのポイントを挙げます。

自社が必要とする人物像を明確にする

社外取締役を選任する際に、自社が必要とする人物像を明確にしなければなりません。社外取締役として、期待する役割を果たすのに適した資質を持ち合わせている人物を、候補者の中から選ぶことができます。 社外取締役の選任に関しては、株主に対しても、どのような基準で選んだのか明確にする必要があります。取締役のスキルマトリックスを公開するなら、選定基準がわかりやすく、株主への説明の際に役立つでしょう。

経営者には高いリーダーシップが求められる

社外取締役の登用により、客観的な視点からの議論の活性化が期待されますが、これらをまとめるためには、経営者に高いリーダーシップが求められます。さまざまな観点からの意見を受け止めて、正しい方向へかじ取りをするパワーが必要になるでしょう。経営陣の受け入れ態勢が整うことで、社外取締役が機能するのです。

企業や事業に関する情報を発信する

社外取締役の候補者は、役目を引き受ける際に、自身の経験や専門性を活かしたいと考えるものです。実際、そう回答している人が89%いることを、「社外取締役のバックグラウンド」の調査が示しています。そこで、候補者が目にできる形で、企業や事業に関する情報を積極的に発信する必要があります。 そのためには、企業のホームページを見直して、最新情報の発信を含めて魅力的なコンテンツを充実させることができるでしょう。企業や事業がマッチしている人物がいたとしても、情報が得られないことで社外取締役を引き受けてもらえないかもしれません。

人材紹介サービスの活用も検討する

社外取締役にふさわしい人物が、簡単に見つかるわけではありません。さらに、コーポレートガバナンス・コードの改正により、社外取締役の争奪戦がはじまったと考えることもできます。そこで、ふさわしい人材を獲得するために、人材サービスの活用も検討できます。 紹介やツテにより社外取締役を迎えることが行われてきたようですが、社外取締役の本来の役割を考えると、最善の方法とはいえません。人材サービスの活用により、会社との利害関係のないふさわしい人材が見つかるかもしれません。

 

まとめ

上場企業では、社外取締役の選任が義務付けれています。コーポレートガバナンス・コードの徹底に有効であることから、今後多くの企業で選任が行われるかもしれません。人材不足が問題となっている昨今、社外取締役にふさわしい人物の選任は簡単なミッションではありません。そこで、経営陣が一体となって、社外取締役を受け入れる体制を整える必要があるといえるでしょう。

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