公開日:2022/10/24
更新日:2023/02/01

センスメイキングとは?7つの要素と活用例について解説

センスメイキングとは?7つの要素と活用例について解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

センスメイキングとは、これまでの経験やできごとに対して何らかの意味づけを行う思考法であり、ビジネスシーンにおいても応用することができます。本記事ではセンスメイキングとは何か、センスメイキングの7つの要素、ビジネスでの活用例について解説していきます。

 

01センスメイキングとは?

センスメイキングとは、これまでの経験やできごとに対して何らかの意味づけを行うことです。意味づけを行うことで、状況を好転させることを目的とします。センスメイキングはアメリカの組織心理学者であるカール・ワイク氏を中心に広めた思考法です。センスメイキングを行うことで、目の前に不安や困難が待ち受けていたとしても前向きに考えられるようになって乗り越えることができます。ビジネスにもこの思考法は応用できるとされています。

センスメイキングの例

センスメイキングの例としてよく出されるのが、ハンガリー軍の雪山遭難です。ハンガリー軍はある日雪山で遭難してしまいました。しかし彼らはたまたまポケットから地図を見つけます。その地図を見てハンガリー軍の人たちは「これで下山できる」と喜び、見事下山して生き残りました。ところが、実はその地図は別の山のものでした。つまりその地図は実際には役に立たないものでした。しかし全く別の地図であっても、彼らはこれがあればきっと助かるというストーリーを想像して、納得した気持ちになることで下山に成功しました。このように実際は関係ないものだったとしても、腹落ちするストーリーを作ることで組織が一丸となって成果を生み出せるのがセンスメイキングの本質と言えます。

また、センスメイキングをビジネスに応用する例を1つ挙げましょう。 例えば学校向けに製品を販売する会社が、子どもの数の減少によって売上に悪影響が出ている状況にあるとします。こういった外部環境の悪化に対して打ち手を考える中、実際のエンドユーザーの声として「学校でこの製品を使うとわくわくした」などの感想が聞こえました。そこで、自社製品の意味を「勉強を楽しくするもの」と解釈し、全社的に家庭への直接販売を強化する方針を立て、従業員も納得感を持って行動した結果、ビジネスモデルの転換に成功しました。

このように、「ユーザーが求めているもの」や「自分達の提供価値」など、定量では表しにくいものに対しても腹落ちするストーリーを全員が共有することで、組織が一丸となり結果を生み出せる可能性があるのです。

エポックメイキングとの違い

センスメイキングと似た言葉にエポックメイキングというものがありますが、意味は全く異なります。エポックメイキングとは、次の時代に繋がるためのイノベーションや革新的な取り組みを指します。何か事業において時代が変わってしまうようなことをした場合はエポックメイキングに該当します。センスメイキングとエポックメイキングは意味は異なりますが、センスメイキングを行うことで前向きに物事を捉えるようになればエポックメイキングにも繋がる可能性はあるため、関連性のある言葉と言えます。

 

02センスメイキングが注目される理由

センスメイキングという言葉は最近になって注目され始めました。センスメイキングが注目される理由には次の3つがあると言えます。

  • 1.IT技術が大きく発展したため
  • 2.VUCA時代となったため
  • 3.価値観の多様性が認められるようになったため

1.IT技術が大きく発展したため

昨今はスマホやインターネットが普及し人々の生活が大きく変わりました。今後は人工知能が本格的に人々の生活に影響を及ぼしていくと言われています。IT技術の進歩が人々の生活に影響を及ぼす以上、ビジネスもIT技術に合わせて成長させていく必要があります。そのためにはセンスメイキングを行い、新しいチャレンジをし続けなければいけません。変化なく同じことを繰り返すだけでは、時代に取り残されてしまうでしょう。

2.VUCA時代となったため

VUCAとは先行きが不透明で将来が予測できない状態のことです。IT技術の発展もそうですし、人々の価値観の変化や経済状況、他国との関係など、ビジネスにかかわる物事が将来どうなっていくかを予測するのは難しいです。VUCA時代においては、過去の成功体験が役に立たないことも多いです。そんな時代だからこそセンスメイキングが重要になります。過去の成功体験は役に立たないものだとしても、「今回もきっと上手くいくはずだ」とこじつけて考えることで、ポジディブに事業を進めることができ、成功へとつながります。

3.価値観の多様性が認められるようになったため

昨今はSNSの発達などにより、様々な価値観に触れる機会が多くなったことなどが理由で、価値観の多様性が認められてきました。同じ会社にも多様な価値観の社員が揃うようになったため、事業を行う際に社員全員が腹落ちする結論を導き出すのが難しくなっています。そんなときこそセンスメイキングを行って全員が納得する答えを導きだし、社員をリードしていくことが重要になります。

 

03センスメイキングの7つの要素

センスメイキングには、次の7つの要素が含まれていると言われています。以下で、それぞれの詳細について解説します。

  • 1.アイデンティティ
  • 2.振り返り
  • 3.実行力
  • 4.社会性
  • 5.進行中のプロセス
  • 6.情報の部分的認知
  • 7.正確性よりも説得性

1.アイデンティティ

アイデンティティとは自分が何者であるか自覚し、それを説明できることです。ビジネスにおいては個人だけでなく企業全体のアイデンティティを確立させることが重要です。確立されたアイデンティティはセンスメイキングを行う際に軸となり、「自分たちはこういうものだからきっと〇〇ができる」と意味づけを行うことができます。

2.振り返り

センスメイキングを行う際に基本となるのが過去の振り返りを行うことです。過去の経験や現象にはこんな意味があった、と後づけで考えることで、新しいことに挑戦するきっかけを生むことができます。あくまでも後づけであり、実際は過去の現象に意味はありません。それでも全員が腹落ちして前に進めることが重要なのです。

3.実行力

センスメイキングを行う際に重要なスキルの1つが実行力です。実行力の高い人ほどセンスメイキングのメリットを享受できるようになります。センスメイキングを行い、実際に行動してみた結果予想通り上手くいったとします。その上手くいったという結果によって、さらに意味づけを行うことができ、自信を持ってどんどん前に進んでいくことができます。

4.社会性

センスメイキングを行う際は他者との関係性を構築することも重要です。センスメイキングは個人だけでは成立しません。人の行動は無意識のうちに他者の影響を受けています。例えば、上司から根拠なく褒められることがあれば、自然と自信が生まれる方が多いでしょう。他の人の関係性はセンスメイキングによって意味づけを行う際に影響してきます。

5.進行中のプロセス

過去の体験だけでなく、現在進行中のプロセスもセンスメイキングでの意味づけに影響します。「現在〇〇な状況が起きているのは将来が明るい証拠だ」などと捉えることで、それに根拠がなくても自信を持って前に進むことができます。

6.情報の部分的認知

センスメイキングを行う際は情報の部分認知を行っている、ということです。センスメイキングを行う際は過去のできごとの断片をかき集めて、意味づけを行っていくのが普通です。そのため、過去のできごと全体を正確に記憶している必要はありません。

7.正確性よりも説得性

センスメイキングを行う際は、正確性よりも説得性を重視します。昨今はデータ分析などの技術が発達し、過去データから将来の事業の動向を予測しようとする事例も増えています。ただ、必ずしも正確なデータを得られるとは限りません。正確なデータが得られない場合、ときにはセンスメイキングを行って無理やりデータを意味あるものと思い込ませることも大事です。正確性よりも説得性がビジネスにおいて力を発揮することはあります。

 

04センスメイキングの具体的な活用例

次に、センスメイキングをビジネスで活かすために具体的な活用例を紹介しましょう。活用例は次の3つです。

  • 1.新規事業を推進する
  • 2.部下のモチベーションを高める
  • 3.組織改革を行う

1.新規事業を推進する

新規事業を推進する際にもセンスメイキングは役立ちます。新規事業の計画を立てた際「こんなこと上手くいくはずがない」と内心思う社員もいるかもしもません。そのような社員を説得する際にはセンスメイキングが使えます。例えば過去の事業の振り返りを行い、「自社は〇〇な事業が得意な会社なんだ」と意味づけを行うことで、社員を納得させるなどです。このように、何か新しいことを行いたいときこそセンスメイキングは活用できます。

2.部下のモチベーションを高める

部下のモチベーションを高める際にもセンスメイキングが有効です。部下をマネジメントする際はモチベーション管理が重要になります。次の仕事が上手くいくか分からず不安を感じている部下がいたら、センスメイキングを活用しましょう。「君は〇〇の仕事が上手くいったから〇〇もきっと上手くいく」など意味づけを行い、部下を納得させることが重要です。

3.組織改革を行う

組織改革を行う際にもセンスメイキングが使えます。組織の風土や体制を大きく変えようとする場合、多くの人から反発を受ける可能性があります。組織改革を行えば会社が成長する、という明確な根拠を示すのは難しいため、反発する人を説得するのは難しいです。そこでセンスメイキングを行い、新組織の将来性について意味づけを行っていきます。

 

05センスメイキングを学べるSchooのオンライン研修

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アフターコロナを見据えた、3つのキーワード

コロナをきっかけに、壊滅的な打撃を受けた業界が多く存在する一方で、前向きな変化も垣間見られるようになってきてました。早稲田大学ビジネススクール教授の入山章栄先生、そして日経クロステック編集部から島津翔先生をお迎えし、『アフターコロナ 見えてきた7つのメガトレンド』で紹介されている内容の中から、ポジティブな変化を起こしつつある業界(もしくはキーワード)を挙げ、解説をしていただきます。 緊急事態宣言が解除されても、この2か月弱の自粛の影響は重くのしかかることが予想されますが、その前提を踏まえつつも、ポジティブな未来を描いていけるようなセッションを行っていきます。

 
  • 早稲田大学ビジネススクール教授

    1996年慶応義塾大学経済学部卒業。98年同大学院修了。2008年米ピッツバーグ大経営大学院で博士号取得(Ph.D.)。米ニューヨーク州立大学バッファロー校助教授などを経て2019年から現職。著書に『ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学』(日経BP)などがある
  • 日経クロステック副編集長

    『日経アーキテクチュア』『日経ビジネス』などの記者、デジタルメディア開発を経て、2020年4月から現職。テクノロジー領域横断型企画を担当する。主な著書に『不正の迷宮 三菱自動車』『現代建築解体新書』(日経BP)など。

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06まとめ

センスメイキングの考え方を身につけることで、事業計画を立てる際や組織改革を行う際などに、納得感を持って進めていくことができます。センスメイキングは単なるプラシーボと思われるかもしれませんが、「必ず上手くいくから」と周囲を納得させることは事業を引っ張っていくうえで重要なことです。

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