公開日:2023/07/20
更新日:2023/07/21

社員のITスキルを高めるには?5つの方法とスキルの種類を解説

社員のITスキルを高めるには?5つの方法とスキルの種類を解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

ITスキルは、現在のほとんどの職種で必須となるスキルといえます。さらに、DXの推進が進められる中で、より一層のリテラシーやスキルの向上が求められつつあります。本記事では、ITスキルの主な種類やその重要性、社員のITスキルを高める方法について解説します。

 

01ITスキルの重要性が高まっている理由

IT技術の高度化や近年のDX推進が求められる中、ITスキルの重要性はますます高まりつつあります。ITスキルの重要性が今も高まりつつある背景には、主に次の3つの理由が挙げられるでしょう。

  • 1.慢性的な人材不足を解決するため
  • 2.既存のシステムやデータを利活用するため

1.慢性的な人材不足を解決するため

現在日本は少子高齢化が深刻化しており、慢性的な人材不足を課題としている企業が少なくありません。実際にマンパワーグループの2023年「人材不足に関する調査」でも、回答した日本の雇用主のおよそ5人に4人が「必要なスキルを持つ人材の確保が困難である」と答えています。 政府は少子化対策に力を入れていますが、人口減少は短期的な解決が難しい課題です。そのため企業は人手不足が続くことを前提として、IT化やDX化を推進し生産性を高める工夫が求められています。そしてこれらのIT化を推進できる人材として、ITスキルのある社員の重要度も増しているのです。

▶︎参照元:2023年 人材不足に関する調査

2.既存のシステムやデータを利活用するため

社員のITスキルを高めることは、既存システムやデータを利活用してビジネスを推進していくためにも重要です。 近年、日本のDX化をめぐる課題として社内で活用するシステムやツールのブラックボックス化が指摘されています。厚生労働省のDXレポートによると、この課題を解決できなければ2025年以降、年間12兆円もの経済損失が生じる可能性もあると予想されています。 また、企業の競争力を高め、日本経済が今後も成長していくためには、企業が持つデータを有効に活用していくことが重要です。データを活用して業務の効率化と生産性向上を目指す他、新たな研究開発を進めたり、中長期的な経営計画に活用したりできます。

▶︎参照元:厚生労働省|DXレポート

 

02社会人全般に求められるITスキルの種類

ITスキルは大きく、「社会人全般に求められるスキル」と「プログラマーなどIT人材に求められるスキル」に分けられます。ここからは、社会人全般に求められるITスキルとして次の3つを解説します。

  • 1.業務ツールを活用するための基礎スキル
  • 2.Excel・Wordなどを扱うOAスキル
  • 3.ITリテラシー

1.業務ツールを活用するための基礎スキル

企業では、今や各部署に応じた業務ツールを導入するのは当たり前になっており、そこで働く従業員はそれらツールを使いこなせないと適切に業務をこなすことができません。そのため、導入されているツールを理解し、活用できるスキルは必須であるといえます。 例えば、営業職ならセールスフォースなどの営業支援システムを活用することが求められます。他にも事務職や経理においても、様々なクラウドシステムを導入している職場は少なくありません。年々、様々な職種の仕事を効率化したり、集積化するツールが開発されているため、それらの仕様や使い方をいち早く覚えることが求められるでしょう。

2.Excel・Wordなどを扱うOAスキル

OAとは、Office Automation(オフィスオートメーション)の略であり、OAスキルとは業務効率化のために導入されるパソコンや、ExcelやWordをはじめとしたソフトを使いこなすスキルを指します。 ExcelやWordなどのオフィス製品は多くの職種で使われています。Excelでグラフや図を配置してプレゼン資料を作成したり、Wordで納品書や契約書を作成したりできないと、昨今のビジネス現場でスムーズに業務を遂行することは難しいでしょう。 OAスキルに関する研修は多くあるため、社外研修を利用して社員に身につけさせるのも良いでしょう。基本的なスキルだけでなく、Excelでマクロを組む方法などの発展的な内容も研修で学べる可能性があります。

3.ITリテラシー

社会人なら最低限のITリテラシーは持っておくことが重要です。ITリテラシーとは、IT関連製品を安全に活用するための知識を指します。例えば、「ネットワーク経由での情報漏えいやセキュリティ意識」「コンプライアンスを遵守した企業の情報発信」などの知識は、今後ますます重要性が高まるでしょう。情報取り扱いに関する事故が一度発生すると、企業の信頼は大きく毀損されるため、全従業員が必須で身につけておくべき知識の一つです。

 

03IT人材に求められるITスキルの種類

続いて、IT人材に求められるITスキルの種類について解説します。IT人材に求められるスキルは次の4つです。IT人材を育成したい場合は、上記の3つのスキルに加えて、これら4つのスキルも身につけさせることを検討すると良いでしょう。ただし、職種によっては優先度が下がる場合もあります。

  • 1.プログラミングスキル
  • 2.インフラ関連知識
  • 3.情報セキュリティの知識
  • 4.AI活用などの最新技術の知見

1.プログラミングスキル

プログラミングとは、コンピュータへの命令文を記述する作業のことを言います。プログラミング言語と呼ばれる専用の言語を使い、命令文を作成して読み込ませることで、業務ツールやWebサービス・スマホアプリなどを開発することが可能です。プログラミングはIT人材を目指すうえでの基礎となるスキルと言えるでしょう。

2.インフラ関連知識

システムを動かすための土台となる環境をITインフラと呼びます。システムが動くサーバやネットワーク、データベースに関する知識が、IT人材には求められます。 近年は、AWSやGCPなどのクラウドサービスを導入する企業も増えています。自社のサービスの土台となる環境に関する知識は、インフラを専門で扱う職種でなくとも業務推進で必要となることがあるのです。

3.情報セキュリティの知識

情報セキュリティに関する知識もIT人材には求められます。システムに対してサイバー攻撃を行い、システムに蓄積された個人情報を盗もうとする動きは少なくありません。それらによって、情報漏えいしてしまった企業は多くいるため、それらへの対策を行うために情報セキュリティ知識は重要です。 IT人材にはハッキングや不正アクセスなどの行為から会社を守る仕組みを作ることに加え、他社員の情報セキュリティ意識を引き上げていくことも求められます。

4.AI活用などの最新技術の知見

IT人材として活躍するなら、AIなどの最新技術を活用することも求められるでしょう。近年では、ノーコードでウェブサイトやアプリの開発ができたり、Chat GPT等のAIツールを利用することで開発の要件定義やソースコードの作成なども可能になりました。 職種によっては現在の業務を大幅に効率化したり、コストの削減に繋げたりすることができるため、新しい技術に関する知見やその活用方法も抑えておくと良いでしょう。

 

04社員のITスキルを高める具体的な方法

社員のITスキルを高めるためには、主に以下の方法が挙げられます。

  • 1.ITスキルを身につける目的を明確化させる
  • 2.スキルマップを活用して社員の習熟度やレベルを把握する
  • 3.社内で勉強会や質問会を実施する
  • 4.社員のレベルに合ったIT資格を推薦する
  • 5.外部のIT研修を活用する

1.ITスキルを身につける目的を明確化させる

まずは、ITスキルを身につける目的を明確化させることが大切です。業務の目的や職種における仕事内容によっては、身につけるべきスキルがまったく異なるためです。 特に非エンジニア職の場合、新しくITスキルを学ぶうえで一定の目的やゴールが明確でなければ、継続することは難しいでしょう。職種や個人レベルに合わせて、目的を明確にしてスタートすることが重要です。

2.スキルマップを活用して社員の習熟度やレベルを把握する

ITスキル研修を行う際は、社員一人ひとりの習熟度やレベルを事前に把握することが大切です。社員によってITスキルのレベルは大きく異なる可能性があるためです。プログラミングを独学で学んだ人もいれば、日常的にパソコンをほとんど使わない人もいるので、その人のレベルに合わせた研修を行う必要があります。 社員のスキルアップを効率的に管理するにはスキルマップを活用するのがおすすめです。スキルマップは、対象となる社員の業務内容に関するスキルレベルを表したもので、現在の能力を客観的に把握し、不足する能力について教育計画を立てるために活用します。 また、職種ごとに必要なITスキルレベルを把握したい場合、以下の記事が参考になるでしょう。以下の記事では、ITSSというITスキル基準に関する事項がまとめられています。

▶︎ITスキル標準(ITSS)とは? 実務に活かせるスキルについて解説する

3.社内で勉強会や質問会を実施する

社員のITスキル向上を図るために、勉強会や質問会を実施するのも効果的です。勉強会では、業務ツールの使い方やITリテラシーに関することを質問・議論できるようにします。また、社内ポータルサイトに掲示板を設け、そこで質問できるようにしたり、ナレッジを共有できるようにしておくのも効果的です。

4.社員のレベルに合ったIT資格を推薦する

社員のレベルに合ったIT資格を推薦することも大切です。営業職などの非エンジニア職なら、ITパスポートなど基礎的なIT資格を身につけられるものが良いでしょう。また、本格的なIT人材を育成するなら、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験、CCNA、LinuCなど自社の業務状況に応じた資格を推薦しましょう。

5.外部のIT研修を活用する

社員のITスキルを育成するなら、IT研修を活用するのもおすすめです。自社で研修を行う手もありますが、その場合はIT知識を持っており、かつ教えるのが上手い社員が必要になります。また、社員のレベルに応じて研修内容を準備する必要もあるため、状況に応じて外部研修の利用を検討するとよいでしょう。 法人向けのIT研修には、プログラミングを学べるものや、IT化の推進方法を学べるものなど、様々な種類があるため、企業課題に応じて内容を設計していきます。


 

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05まとめ

ITスキルを高めることの重要性はこれから増していくと予想されています。企業のIT化を推進するには、単に業務ツールを導入するだけでなく、社員のITスキルを高めて業務ツールを有効活用できるようにすることが必要不可欠です。ITスキルを育成するには、外部のIT研修を活用することをおすすめします。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
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Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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