公開日:2022/01/21
更新日:2023/03/27

キャリアプランニングとは?キャリア形成に必要な要素や実施方法について解説する

キャリアプランニングとは?キャリア形成に必要な要素や実施方法について解説する | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

キャリアプランニングとは、自分の仕事(キャリア)のライフプランについて考察することを指します。本記事では、キャリアプランニングの重要性や、キャリアプランニングを形成するための要素について解説していきます。本記事を参考に自社におけるキャリアプランニングの実施の参考にして頂き、個々人が輝けるキャリア形成を実現していきましょう。

 

01キャリアプランニングとは

キャリアプランニングとは、自分の仕事(キャリア)のライフプランについて考察することを意味しています。就活の場面などで多用される用語ですが、既に就職している従業員にとっても必要な用語になります。現在の仕事をベースにし、将来的にどのようなキャリアを築いていきたいかについて検討し、自分の求めるキャリアについてのプランを検討し実現していくことです。もともとは、アメリカで広まった考え方ですが、現在では国内でもビジネスシーンでは日常で使われる用語でもあります。現在では、終身雇用制などの制度は衰退し自分自身のキャリアをどう考えるかが重要視される時代になっています。こうした時代背景もあり、キャリアプランニングの考え方は国内でも定着してきています。

キャリアプランニングの重要性

キャリアプランニングの考え方が重要視される理由には何があるのでしょうか。現在では、自分自身のキャリアをどう考えていくのか、どうキャリア形成をしていくかを求められる時代となっています。この考え方をもって、自己のスキルアップを図ることが必要となっていく中で、自分自身のキャリア形成は自分で行うことが求められる時代となっています。キャリアプランニングは、他人から与えられるキャリアではなく、自分自身をどう成長させたいか、どのような未来を実現したいかという人生に関わるものです。このように、キャリアプランニングを行うことは、これから先の社会人生活における重要な項目となると理解しておきましょう。

キャリアビジョンとの違い

キャリアプランニングの類似用語にキャリアビジョンがあります。キャリアビジョンとは、将来の理想像のことです。自分が描くキャリアとはどのようなものであるかを整理していくことで、自分が目指す道にはどういった経験やプロセスであるかを把握できるようになります。

▼キャリアビジョンについて詳しく知りたい方はこちらから▼
【関連記事】キャリアビジョンとは?キャリアビジョンを描くメリットや方法を紹介

 

02キャリアプランニングを実施するメリット

次に、自社にキャリアプランニングの概念を取り入れるメリットについて解説していきます。キャリアプランニングを実施することで、自社におけるメリットにどのようなものがあるかを理解することで、自社に有効な概念であるかを判断することができます。企業において新しい概念を取り入れることは、簡単なことではありません。メリットを理解し、効果制を判断した上で、概念の取り入れることの可否を判断していきましょう。

人材育成計画に則った社員の育成ができる

キャリアプランニングを実施する最大のメリットは、人材育成に則した社員育成を実現できることです。いくら人材育成計画を立案しても、自己におけるキャリアプランに則していなければ、有効的な実施を期待できません。そこで、人材育成をより有効にするために、キャリアプランニングを採用し、個々人が目指すキャリアに沿った人材育成計画を遂行できます。これにより、相乗効果を期待できるでしょう。

社内の生産性の向上

キャリアプランニングを実現することができれば、社内の生産性の向上に役立つことができます。キャリアプランニングを促進することで、従業員のモチベーションの維持やスキルの向上が実現できることが、生産性の向上につながります。こうしたメリットは、生産性の向上だけではなく、サービスの精度向上にも役立つため相乗効果を期待できるでしょう。

▼生産性向上について詳しく知りたい方はこちらから▼
【関連記事】生産性を向上させるには?生産性の定義と算出方法、取組事例を紹介

企業成長の促進

キャリアプランニングが促進されると、企業成長にも期待ができます。キャリアプランニングの促進は、従業員の大きな成長につながります。従業員が成長することによって、結果的に事業の加速や精度の向上、新サービスの創出などを促すことになり、企業成長に大きく関わることになるでしょう。キャリアプランニングを用いることで、従業員個人、事業、企業ともに成長を促進するメリットがあります。


 

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03キャリアプランニングで必要な観点

キャリアプランニングで必要となる観点についても解説していきます。特に注意が必要な点については、予め理解をしておくことで、対応策を講じていくことでより効果的な実施を実現していきます。

経験にマッチしているか

キャリアプランニングを行う際には、自分のこれまでの経験にマッチしているかを意識しておく必要があります。自身の経験やスキルに沿っていないキャリアを選択すると、自分が提供できる価値と市場でのニーズにギャップが生まれてしまい、思い描くキャリアを実現できない可能性があります。こうしたギャップを埋めるためには、経験にマッチしているキャリアであるかを検討していく必要があります。ただし、大きくキャリアチェンジを希望する場合もあります。こうした場合には、キャリアプランの検討を十分に行い実践をしていく必要がある点にも注意しておきましょう。

望むキャリアとマッチしているか

キャリアプランニングを行うには、個々人が望むキャリアとは何かを十分に吸上げて行う必要があります。望まないキャリアアップは、成功しにくく目標達成にも時間が掛かってしまいます。個人が望むキャリアとは何か、どうなりたいのか、それがいつまでなのかを整理してキャリアプランニングを行うことが必要です。自らが望むキャリア形成であれば、人は、積極的に活動を行います。しかし、適性から判断したアドバイスを行うことも必要です。適性の有無についても、キャリア形成までの時間などに影響を与えます。キャリア形成を早期に、着実に達成するためには、個々人が望むキャリアを意識した計画を立案する必要があると理解しておきましょう。

無理な内容となっていないか

キャリアプランニングの内容に無理がないかを確認する必要があります。希望するキャリアであっても、実現の難易度が高く、到達するのが困難過ぎる場合には内容を見直す必要があります。無理過ぎるキャリア形成は、個人のモチベーションを下げる要因となることや未達成となり自信を喪失する可能性があります。一度、キャリア形成に断念をしてしまうと軌道修正を行うことが難しくなります。そうならないためには、作成されたキャリアプランを第三者の視点で客観的に確認し妥当性を判断する必要があることを理解しておきましょう。キャリアプランニングを作成した後には、上司や人事部との面談を通して、その妥当性や計画についての検討を行うことを意識しておきましょう。

 

04キャリアプランニングの実施方法

次に、キャリアプランニングを実際に行う際の方法について解説していきます。キャリアプランニングについては、段階をおって実施していくことが必要です。ここでは、その手順や内容について解説していますので、実際に行う計画の参考にして頂き確実なキャリアプランニングの実施を行っていきましょう。

キャリアの棚卸をおこなう

最初に行うのは、キャリアの棚卸です。過去に行ってきた業務の内容や役割、そこで蓄積できた経験や技術について整理を行っていきます。キャリアの棚卸は、漏れなく整理した行う必要があります。そうすることで、キャリアプランを作成するための材料とすることができます。キャリアとは、決してできたこと、成功体験ばかりではありません。時には、失敗やミスから学ぶこともあります。先のキャリアの形成において、有効となる経験や技術、知識を全て整理することが必要だと理解しておきましょう。キャリアの棚卸については、自分だけでは不十分な場合もあります。客観的に見た視点も重要だと理解し、上司などの意見も参考にキャリアの棚卸を実施していきましょう。

キャリアプランシートの作成

次にキャリアプランシートの作成を実施していきます。過去のキャリアを活かし、キャリアプランを形成していきますが、自分の理想像を明確にするうえでもキャリアプランシートの作成が欠かせません。 ここではキャリアプランシートの作成手順を解説します。

自分の現状を理解する

まずは、前述した過去の棚卸から自分自身の理解を深め、強みや弱みを洗い出します。加えて、自分の興味関心も言語化していきます。その際、自分の現在の職業や職種に照らし合わせて考えがちですが、それに捉われず自由に考えることが大切です。

自分の将来像を考える

次は自分が将来どのようになりたいかを考えます。自分の価値観や興味関心をもとに、将来どのようなキャリアを形成していきたいかを言語化していきます。具体的にどこまでの将来を考えるかですが、5年後や10年後で考えるとよいでしょう。

現在から将来までの道筋を考える

最後に、設定した将来のキャリアを形成するためにこれからどのようなスキルや経験が必要かといった具体的な計画を作成します。 5年後、10年後までの計画が難しいということであれば、1年後や3年後といった近い将来は具体的に作りこみ、その先のことは大まかに作成しておき、後で見直すというのもよいでしょう。

キャリアプランの実施

キャリアプランを作成したら、次に行うのは実施です。キャリアプランの達成のためには、どのようなスケジュールをもとに実践したら良いかなどを検討しておくことも必要です。キャリアの形成は決して数日でできることではありません。そのため、スケジュールを立て確実なキャリア形成を行えることを意識しながら実施していきましょう。

振り返りとプランの修正

キャリアプランの実施や達成には、定期的な見直しや振り返りが必要です。キャリアプランニングのゴールは、簡単に到達しないことが多く長期的な活動が必要になります。そのため、一度決めた内容を放置しておくのではなく、定期的な見直しや振り返りを行う必要があると考えておきましょう。時には、方向性の変更を想定しなければいけない場合もあります。こうした場合にも、定期的な面談を実施し進捗状況の確認を行っていることで、大きな戻りが生じることを抑制することが可能です。ただし、時には、経験した業務などの影響を受け大きな方向性チェンジが生じる場合もあります。こうした場合にも、定期的な振り返りの場を設けておくことで、早期にキャッチアップすることができます。

<Schooでおすすめのキャリアに関する授業>

月間40万人の読者が読む転職メディア「すべらない転職」の運営やキャリアに特化した有料パーソナルトレーニングサービス「マジキャリ」など多岐にわたるキャリア支援サービスを展開し、転職エージェントとして20代向けの転職・キャリア支援を行っている末永 雄大さんをお招きし、8月3日に発売となる書籍『キャリアロジック 誰でも年収1000万円を超えるための28のルール』(実業之日本社)をもとに、「これからのキャリア」について教えていただきます。

これからの未来を生き、働いていく中で大切な「キャリア」について、みなさんと一緒に学んでいきましょう。

「キャリアロジック-これからのキャリアについて-」

キャリアロジック-これからのキャリアについて-

  • アクシス株式会社 代表取締役 兼 転職エージェント

    新卒でリクルートキャリア(旧リクルートエージェント)入社。リクルーティングアドバイザーとして様々な業界・企業の採用支援に携わる。その後、サイバーエージェントに転職し、アカウントプランナーとして最大手クライアントを担当し、インターネットを活用した集客支援をおこなう。2011年にヘッドハンター・転職エージェントとして独立。2012年アクシス株式会社を設立し、代表取締役に就任。月間40万人の読者が読む転職メディア「すべらない転職」の運営やキャリアに特化した有料パーソナルトレーニングサービス「マジキャリ」など多岐にわたるキャリア支援サービスを展開。転職エージェントとして20代向けの転職・キャリア支援を行いながら、インターネットビジネスの事業開発や大学・ハローワークでのキャリアについての講演活動、ヤフーニュースや東洋経済オンラインでの寄稿など幅広く活動している。
 

05キャリアプランニングで有効な手法

次に、キャリアプランを形成する際に有効な手法についてご紹介します。キャリアプランの形成については、長期的な計画の立案が必要になる場合も多いため、いくつもの手法を組み合わせて実施していくことが有効です。その中でも特徴的な方法を2つご紹介します。

配置換えによる経験の蓄積

キャリアプランの形成には、配置替えを行うことでの経験値の蓄積があります。配置換えによりさまざまな業務を経験することは、新たな気付きや成長を促す要素になります。ただし、頻繁な配置換えは、モチベーションの低下につながる可能性もあり注意が必要です。配置換えに伴う経験値の蓄積についても、キャリアプランの実現に有効だと理解しておきましょう。

成功体験の蓄積

人は、成功体験をしたり、顧客から評価を得られることがあれば高いモチベーションにつながる傾向が高く、大きな成長をする可能性を秘めています。人の成長を促進するには、失敗したことよりも成功することと言われており、こうした成功体験を積み重ねることでより成長します。こうした場面を通して、人の成長を促し、キャリアプランの形成に役立てていくことを意識しておくことも有効な手法になると理解しておきましょう。

キャリアプランが学べるSchooのおすすめの授業

Schooではキャリアプランに関してより理解を深めたいという方に、オンラインで学べるサービスを提供しています。 ここではSchooのおすすめの授業をご紹介します。

データで考えるキャリアデザイン〜自分の選択肢と可能性を広げる
 

「キャリアの選択肢を広げたい、もしくは維持し続けたい」「キャリアについて考えたいが何から手をつければいいのかわからない」と考えている方に向け、オープンになっている様々なデータを活用しながらキャリアをデザインする方法や考え方を学ぶコースです。

担当講師:寺口 浩大先生
ワンキャリア 経営企画部 Evangelist

1988年兵庫県生まれ。京都大学工学部卒業。就職活動中にリーマンショックを経験。メガバンクで企業再生やM&A関連の業務に従事したあと、IT広告、組織人事のコンサルティングなどの経験を経てワンキャリアに入社。現在は仕事選びの透明化と採用のDXを推進。「ONE CAREER PLUS」リリース後、キャリアの地図をつくるプロジェクトを推進。専門はパブリック・リレーションズ。

データで考えるキャリアデザイン〜自分の選択肢と可能性を広げる を無料視聴する


 

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■資料内容抜粋
・大人たちが学び続ける「Schoo for Business」とは?
・研修への活用方法
・自己啓発への活用方法 など


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06オンライン研修とは

本記事では、キャリアプランニングをテーマにその特徴や手法について解説しています。キャリアプランニングは短期的に完了するものではありません。長期的な視点で検討し実現を図ることを念頭に実施していくことが必要です。キャリアプランニングの成功は、従業員の成長だけではなく企業の成長にも直結する大きな経営テーマです。本記事を参考に、ぜひ、積極的に実施を行っていきましょう。

【無料】人的資本を最大化するキャリアオーナーシップ型組織のつくり方|ウェビナー見逃し配信中

人的資本を最大化するキャリアオーナーシップ型組織のつくり方
 

自律的な組織を作るうえで重要なキャリアオーナーシップについてのウェビナーアーカイブです。社員のキャリア形成について悩んでいる方、社員の自律性の低さに課題を感じる方、人的資本を最大化するためのキャリアオーナーシップ型組織の作り方をお話します。

  • 登壇者:田中 研之輔 様
    法政大学キャリアデザイン学部 教授

    一橋大学大学院(社会学)を経て、メルボルン大学・カリフォルニア大学バークレー校で、4年間客員研究員をつとめ、2008年3月末に帰国。2008年4月より現職。教育・研究活動の傍ら、グローバル人材育成・グローバルインターンシップの開発等の事業も手がける。一般社団法人 日本国際人材育成協会 特任理事。Global Career人材育成組織TTC代表アカデミックトレーナー兼ソーシャルメディアディレクター。 著書―『先生は教えてくれない大学のトリセツ』(筑摩書房)『走らないトヨタ―ネッツ南国の組織エスノグラフィー』(法律文化社)『都市に刻む軌跡―スケートボーダーのエスノグラフィー』(新曜社)他多数

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この記事を書いた人
Schoo編集部
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Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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