公開日:2022/09/15
更新日:2022/11/10

気配りとは?ビジネスマナーとしての気配りを解説

気配りとは?ビジネスマナーとしての気配りを解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

 

01気配りとは

「気配り」とは、物事がスムーズに進むように、先回りしてあらゆることに気をつけることを指します。気配りのできる人は周囲を思いやり、先を見越した最善の行動をとることが習慣になっています。こうした気配りができる人が多い職場では、仕事に抜けや漏れがなく、効率良く業務がこなせるでしょう。 周囲のちょっとした変化にも気が付くため、職場全体の雰囲気や風通しが良くなり、コミュニケーションが活性化します。

心配りとの違い

気配りの類語としての「心配り」について解説します。辞書上では「配慮」や「気を遣うこと」などほぼ気配りと同じ意味として説明されることもありますが、使用にあたってはそれぞれ少しニュアンスが異なります。気配りは物事全体を俯瞰し先を見越した行動をとるのに対し、心配りは今の状況にあわせて特定の誰かのために行動することを指します。 ビジネスシーンで例を挙げると、「明日の会議がスムーズに進むよう、細やかな段取りをする」のが気配りです。これに対し心配りは、「プレゼン中の同僚の手元に資料がないことに気がつき、さっと資料を手渡す」といった行動です。心配りは特定の誰かのサポートや、喜んでもらうために心を使うことといえます。

目配りとの違い

「目配り」とは、周囲の状況に対し注意を行き届かせることです。目配りの行き届いた人は、周囲のちょっとした変化に敏感に気がつきます。例えば、「会議中に参加者の一人が肩をすくめ、両腕をさするようなしぐさ」をしたときに、「エアコンが効きすぎて寒いのではないか」と気がつくようなことです。 そこで「寒くないですか?」と声をかけて室温を上げるのが心配り、常に最適な室温で参加者が快適に過ごせるよう、こまめに設定温度を調節することが気配りといえるでしょう。

 

02気配りができるようになるメリットとは

ビジネスシーンにおいて気配りができることは、様々なメリットをもたらします。気配りを身につけることで、周囲との信頼関係を構築し、スムーズに仕事を進められます。具体的なメリットは以下の3点です。

  • ・1.的確な報告・連絡・相談ができる
  • ・2.相手目線で行動できる
  • ・3.周囲の協力を得やすい

1.的確な報告・連絡・相談ができる

気配りを身につけることで、上司の期待に応える「報告・連絡・相談」ができるようになります。気配り力があることで上司が何を望んでいるか、期待しているかを察知できるためです。そのため、上司が「知りたい」と思っていることだけを簡潔に伝え、現状を踏まえた見通しや今後の対処までを含めた的確な報告が行えます。 連絡や相談も、周囲の状況やタイミングをみて行うため、抜けや漏れがありません。

2.相手目線で行動できる

気配りを身につけた人は、常に相手の立場に立って行動するため信頼を集めます。仕事を進める際は、上司や取引先のスケジュールに配慮することを欠かせません。相手の仕事がスムーズに進むように、自身の仕事を柔軟に調整できます。 仕事を頼まれた際は必ず提出期限を確認し、期限よりも早く提出することが習慣となっています。間に合わない場合でも事前に理由を説明し調整を図るなど、周囲の仕事が滞らないように配慮ができるのです。

3.周囲の協力を得やすい

気配りができるようになると、頼みごとを聞き入れてもらいやすくなります。そのため、周囲の協力を得て、自身の仕事もスムーズに進めていけるでしょう。 気配りのできる人は、仕事の依頼をするときに必ず相手の状況を確認して、負担にならないようにする配慮があります。依頼をするときの言葉遣いにも気をつけているため、相手を不快にすることなく、快く引き受けてもらえるのです。

 

03気配りができる人の特徴

気配りのできる人は視野が広く、全体を見通したうえで仕事を進めます。自身の仕事の意味や役割を理解しているため、周囲に配慮した仕事の進め方ができるのです。 ここでは気配りができる人の特徴を4つ紹介します。

  • ・1.周囲の状況を把握している
  • ・2.常に謙虚な姿勢でいる
  • ・3.主体的に行動できる
  • ・4.コミュニケーション力が高い

1.周囲の状況を把握している

気配りのできる人は周囲の状況を把握しているため、常に的確な状況判断ができます。周囲の変化や相手のちょっとした仕草から、自分がどのように動けばいいのか瞬時に判断して行動します。先読みする力もあるため、全体の仕事がスムーズに進められるように配慮した行動ができるでしょう。必要なときに必要なことができるのは、周りを観察しているからにほかなりません。

2.常に謙虚な姿勢でいる

常に謙虚な姿勢でいるのも、気配りができる人の特徴です。周囲の変化に気がつき、相手をサポートしたり、全体がうまくいくように働きかけたりしますが、押し付けがましいところがありません。そのため、サポートされた側も嫌な気持ちにならずに、素直に感謝ができるのです。さりげない人助けができるのは、常に謙虚さを忘れないからです。

3.主体的に行動できる

自身の判断で能動的な行動を起こすのも、気配りができる人の特徴といえます。周囲の変化を敏感に察し、困っている人がいれば、さりげなく手を貸します。こうした行動が自然にできるのは、普段から「人のために今自分ができることは何か」と考えているからにほかなりません。 人から指示されて動くのではなく、主体的に行動することは仕事にも良い影響をもたらします。

4.コミュニケーション力が高い

気配りができる人は、高いコミュニケーション力を備えているものです。常に周囲の雰囲気を明るくしようと心がけているため、いつも気持ちの良い挨拶を欠かしません。人から手助けをされたときは、「ありがとう」と感謝の気持ちを言葉にします。 気配りのできる人は、「人当たりが良い人」「感じの良い人」とも評され、協力してくれる仲間も多いものです。こうした周囲との信頼関係は、高いコミュニケーション力に裏付けされたものといえます。

 

04気配りができない人の特徴

気配りができない人の多くは、「自分本位」であることが多いようです。こうした姿勢は、仕事においても悪影響をもたらすものです。仕事に支障をきたすと考えられる特徴を以下に3つ挙げます。

  • ・1.報告や伝達に抜け漏れが多い
  • ・2.相手の心情の変化に気づかない
  • ・3.ハラスメントを起こしやすい

1.報告や伝達に抜け漏れが多い

気配りができない人は、報告や伝達をするべき上司や関係者が、どのような情報を欲しているのかを気にしないことが多いようです。そのため報告や伝達においては、相手に伝えることよりも、自身の思うままに話すことを重視する傾向があります。こうした報告や伝達は、事実と意見が混同しがちです。そのため、抜けや漏れの多いものになるのです。 

2.相手の心情の変化に気づかない

相手の心情の変化に気づかないのも、気配りができない人に強くあらわれる傾向です。周囲の状況をあまり気にしないことが原因の一つです。そればかりか、そもそも他人にあまり興味を示さない人もいるので、良好なコミュニケーションが図れません。 こうした人は、他者の気持ちよりも自分のことを優先するため、周囲との信頼関係を築くことは難しくなります。

3.ハラスメントを起こしやすい

他者の心情の変化に鈍感であることは、ハラスメントを起こしやすい傾向につながるため注意が必要です。自分の発言を相手がどう捉え、どのような気持ちになるかを深く考えません。 信頼関係が構築できないため、周囲との関係もギクシャクしたものになりがちです。こうした関係性の中では、ちょっとしたトラブルがハラスメントに発展しやすくなります。

 

05気配り力を高めるための方法とは

気配りのできる人が多くいる職場は、コミュニケーションが活性化し、明るい雰囲気に包まれます。お互いを思いやりながら仕事を進めるため、職場の心理的安全性も高く、様々なアイデアが生まれるでしょう。 こうした職場環境を構築する取り組みとして、有効と考えられるのが以下の3つです。

  • ・1.求める人材像やクレドを設定する
  • ・2.ピアボーナスを導入する
  • ・3.コミュニケーション研修や勉強会を実施する

1.求める人材像やクレドを設定する

クレドとは「すべての従業員が心がける信条や行動指針」のことです。気配り力を高めることをクレドに設定することで、多くの従業員に気配りの大切さが浸透するでしょう。また、人材採用においても求める人物像に「気配りができる人」を設定することも良い方法です。 このように、会社の指針として気配り力がある人の有用性を示し続けることで、社内文化として定着していくのです。

2.ピアボーナスを導入する

ピアボーナスとは、従業員どうしが日頃の業務の中で、成果や貢献に対して称賛や感謝の言葉とともに少額の報酬を贈りあう制度のことです。成果や貢献といっても大げさなものではなく、気配りから生じる「ちょっとした手助け」も対象になります。 こうした気配りから出たちょっとした行動に報酬を贈りあうことが定着すると、自然と感謝の気持ちを伝えあう風土が醸成されていくでしょう。 社内コミュニケーションを活性化させ、エンゲージメントを高める制度として注目を集めています。

3.コミュニケーション研修や勉強会を実施する

コミュニケーション研修を定期的に実施することも、従業員の気配り力を高める取り組みとして有効です。一般的に気配り力は、本人の資質による部分が多いと考えられがちですが、必ずしもそうとはいえません。 気配りができる人の多くは、これまでの人間関係の中で、気配り力を後天的に身につけているものです。研修や勉強会を定期的に実施し、学びを深めコミュニケーション力を高めることで、気配り力を身につけていけるでしょう。

 

06気配り力を向上させるSchooのオンライン研修

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気配り力に関するSchooの講座を紹介

Schooは汎用的なビジネススキルからDXやAIのような最先端のスキルまで、8,000本以上の講座を取り揃えております。この章では、気配り力に関する授業を紹介いたします。

「真・コミュニケーション能力」の教科書 -雑談力編-

「真・コミュニケーション能力の教科書」と題した連載授業では、これまでコミュニケーション能力と曖昧に表現されてきたスキルを細分化し、一つずつ学んでいきます。

 
  • 有限会社N&Sラーニング 代表取締役

    企業・官庁・自治体の社員、職員を対象としてディベート、プレゼンテーション、傾聴技法、メンタルタフネスなどのコミュニケーションスキルやメンタルヘルス各種研修講師を務めている。全国教室ディベート連盟。理事産業カウンセラー・論理療法士。 主な著書として『実践ディベート研修』(生産性出版)、『はじめてのディベート』(あさ出版)、『『議論力」が身につく技術』(あさ出版)などがある。

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共感を生む人はどんなポイントをもっていて、何に注意を払い、どのような言葉で語るのでしょうか?第一印象の作り方・話を聞きたくなる伝え方のコツ・巻き込む方法...などなどこの授業では一緒に共感をつくるためのノウハウを学びます。

 
  • 株式会社アットリーチェ 代表取締役

    8 年間局アナとしてのキャリアを積んでフリーアナウンサーに。現在は、一瞬で人を魅了する伝え方を約 800 人の経営者・起業家・会社員に直接指導。 局アナ流の相手をファンにする“スピーキング技術”と心理的アプローチから思考や行動を変える“言葉の選択”を組み合わせたオリジナルメソッドを伝える。3 か月の長期講座は9期まで毎回満席・ キャンセル待ちの人気に。特に「相手に嫌われずに自分の言いたいことを伝える方法」は好評を得ている。その他、パラレルキャリアの女性の活躍推進事業などにも取り組んでいる。

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07まとめ

仕事を円滑に進めていくための「気配り」は、多くの社会人が身につけていかなくてはならないビジネスマナーです。従業員どうしの気配りにあふれた職場は、コミュニケーションが活性化し、生産性も向上するでしょう。 制度の整備や研修により、従業員の気配り力を高めていくことは可能です。ぜひ企業としての取り組みを検討してみてください。

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