公開日:2022/09/16
更新日:2022/11/18

リモートハラスメントとは?原因と対策を解説

リモートハラスメントとは?原因と対策を解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

リモートハラスメントとは、在宅ワークなどのリモートワーク時に起こるハラスメントのことです。本記事では、働き方が多様化する中、リモハラを理解し、意図せずハラスメントを起こしてしまわないようにするための考え方と、組織における対処方法について解説します。

 

01リモートハラスメントとは?

新型コロナウィルスの影響で急速に普及したリモートワークですが、リモートハラスメント(リモハラ)という新しいハラスメントが生まれています。リモートハラスメントとは、在宅ワークなどのリモートワーク時に起こるハラスメントのことです。 リモートワークはPCを通してコミュニケーションや部下の仕事の管理を行うため、リアルで会う仕事とは別の難しさがあり、知らずのうちに相手にストレスを与えている場合もあります。そのような事態を避けるためにリモートハラスメントについてよく知り、リモートハラスメントが原因で起きるトラブルを回避するように努めましょう。

 

02リモートハラスメントの事例

リモートハラスメントの事例を紹介します。以下の事例を参考にし、自分のチームはリモートハラスメントを起こしていないか、自分自身がリモートハラスメントを起こしていないかなど振り返るきっかけにしてください。

必要以上にプライベートに言及する

リモートで仕事をするようになると、一対一でビデオ会議を行う機会が増えます。その結果第三者がいない状態で話をすることができます。恋人の有無などを気軽に聞けてしまうため、聞かれた相手はストレスに感じることもあるでしょう。 また、ビデオ会議で相手の部屋を投影しながら話すことができるので、相手の部屋について必要以上に言及したり、映すように頼んだりすることもハラスメントに当たる可能性があります。

業務上必要がないWEBカメラの接続を求める

リモートワークで仕事をしているとビデオ会議を行う場合があります。お互いの顔を確認しながら会議をすることでスムーズに話が進む場合もあるため、必要性があるシーンでカメラ機能をONにするように伝える事はパワハラにならないでしょう。しかし、以下のようなケースは業務上に不必要な要望であるため、パワハラに該当します。

  • ・常時カメラをつけっぱなしにすることを強要する
  • ・休憩時間など不必要なシーンでカメラONを強要する
  • ・カメラ接続をしない社員に暴言を吐く

オンライン飲み会を強要する

新型コロナウイルス感染症の流行により、オンライン飲みという新しいコミュニケーション方法が生まれ、仕事仲間を気軽にオンライン飲み会に誘うこともあるかもしれません。 それ自体に問題はないのですが、参加を強要したり、参加希望のない相手を何度も誘うことは相手にストレスを与えてしまう可能性があります。リアルで会う機会が減ったが親睦を深めたいと考えていたとしても、誘い方・誘う頻度などには配慮しましょう。

過度に進捗を確認する

これまでは出社して顔を合わせて業務を進める機会がほとんどで、相手の席に行けば実際に話すことが容易でした。 進捗が気になれば、相手の席に実際に行けば済んだのです。しかし、リモートでは相手が実際に何をしているのかを知ることができません。その結果、仕事が進んでいるのかどうかが気になり、過度に進捗を確認し、それが相手にとってのストレスに繋がる可能性もあるのです。

リモハラはセクハラにも該当する

一対一でビデオ通話することで誰にも話を聞かれない状態が生まれます。そこで性的な質問をしたり、プライベートについて言及する質問をしたりすると、相手がセクハラだと感じてしまう可能性があります。リモートでもあくまで仕事上でのやりとりということを念頭において、相手とコミュニケーションを取るように心がけましょう。

 

03リモートハラスメントの原因

リモートハラスメントはなぜ起きてしまうのでしょうか。その原因について解説します。リモートハラスメントの原因を知ることでリモートハラスメントを未然に防いだり、リモートハラスメントのトラブルが大きくなることを回避することに繋げてください。

仕事とプライベートの線引きができていないから

オンライン会議で相手の部屋を背景に会話していると、まるでプライベートでやりとりをしているかのような錯覚が生まれます。その結果、仕事とプライベートの線引きが曖昧になり、突っ込んだ質問を相手にしてしまってストレスを感じさせてしまうことがあります。 あくまでリモートは仕事の手段であり、リアルでしてはいけないことはリモートでもしてはいけないということを覚えておきましょう。

オンラインでの業務に慣れていないから

リモートワークが普及したのは、新型コロナウィルスが流行してからです。 それまでは実際に出社し顔を合わせながら働くのが普通でした。出社し顔を合わせて行う業務から、リモートの働き方になかなかなじめない人もいらっしゃることと思います。また、リモートワークに関するルールが整備しきれていない職場もあります。 そのような場合に、相手と距離感をつかめずにプライベートな質問をしたり、過度な進捗の確認を行うことで相手にリモートハラスメントだと感じさせてしまう可能性があります。改めて自分の行動を振り返るようにしてください。

オンラインの繋がりで関係が密接になったと錯覚するから

オンラインで会話をしていると、相手の部屋がみえたり相手がリラックスした状態でくだけた話し方になる可能性があります。 そうなると、関係が親密になったと勘違いしてしまい、プライベートな質問や、セクシャリティな質問をしてしまい、相手にストレスを与えてしまうことにつながりかねません。リモートであっても関係が親密になったと勘違いせず、リモートで仕事をする以前のように相手との距離感を保つようにこころがけてください。

気軽に連絡を取ることができるようになったから

リモートワークでの就業時間中は、気軽に相手にチャットやビデオ通話を行うことができます。 そのため業務中でも関係のないような話をしたり、会話をすることで相手の業務を邪魔してしまうこともあり、これらはハラスメントにつながりかねません。 また、チャット上でのやりとりやビデオ電話のやりとりは記録を残すことができます。後々振り返られても問題のないような会話を心がけてください。

カメラ機能で相手のプライベートを覗くことができるから

リモート環境下だと、ビデオ会議時に相手の部屋が映るケースはよくあります。部屋をもっとよく見せるように強要することはもちろんNGですが、少し写った部屋に対して発言することもリモートハラスメントに当たる可能性があるため、注意してください。

 

04リモートハラスメント対策

リモートハラスメントを起こさないためにどのような対策ができるのかを解説します。リモートハラスメントの対策を知り、未然にリモートハラスメントが起きることを防いでください。また、リモートハラスメントが実際に起きている場合は、問題を解決することに努めてください。

あくまで仕事上の関係であることを意識する

リモートにより関係が近くなったと考えてしまうと、相手に心理的なストレスを感じさせてしまったりする可能性があります。あくまでもリモート以前の業務と同じように仕事をすることを意識してください。

進捗確認の頻度をルール化する

相手の顔がみえなくなると、ちゃんと仕事をしているのだろうか、仕事が進んでいなかったらリカバリーをする必要があると不安に感じることは当然です。 だからと言って、仕事の進捗を過度に確認してしまえば逆に業務妨害につながってしまい、作業効率も落ちることにつながりかねません。2時間に一回進捗の確認をするとか時間をあらかじめすり合わせし、部下に進捗を報告させるなど工夫をすれば、お互いストレスを感じずに業務を進めることができるでしょう。

カメラ機能の使い方をルール化する

必要以上にプライベートを映されるとストレスになることは容易に想像することができます。カメラ機能に関するやりとりは、内容によってハラスメントになってしまうことがあるため、事前に業務ルールとして定めておくことが大切です。 例えば、クライアントとの打ち合わせの場合や、大事な商談の際はカメラ機能をONにする必要があります。その方がスムーズに会議ができるでしょう。しかし、カメラを常時つけっぱなしにすることを強要するなど、不必要にカメラONを強要する事はパワハラにあたります。 必要範囲はそれぞれの企業の環境や業務内容によっても異なるので、各企業での事情を踏まえ設定し、社内で背景も含めて周知しておきましょう。

1対1の状況をなるべく作らない

例えばビジネスチャットを導入している企業であれば、複数人が参加しているグループで発言するよう心がけましょう。 ダイレクトメッセージなどで1対1のやりとりを行う場合、自由に発言ができてしまうため乱暴な文章になったり、プライベートに踏み込んだ質問をしてしまったりする可能性があります。 自分にその自覚がなくても相手がストレスに感じるとハラスメントに当たる場合があるのです。そのような懸念がある場合はなるべく1対1でやりとりするのではなく、オープンチャンネルや業務に関係があるグループでやりとりを行うように心がけてください。そうすれば、問題になるような発言はなかなかできないようになるはずです。

定期的な相談窓口を用意する

リモートハラスメントを受けた時、誰にも相談できないと抱え込んでしまう可能性があります。 被害者の人のために定期的に相談できる窓口を用意しておくと、トラブルが大きくなることを防ぐことができます。なかなかチーム内で相談できないという人のために相談窓口を用意することを提案してみてください。

会社全体がハラスメントの研修やセミナーを受ける

いきなりリモートハラスメントをやめましょうと促したとしても、従来通りのワークスタイルの企業では理解できず、業務に支障をきたすかもしれません。 そういう場合に備えてリモートハラスメントの定義や模範行動などが分かるような研修を実施することで、自分の目指すべき業務の型がわかるようになり、リモートハラスメントに対する理解が深まるでしょう。

 

05リモートハラスメントを防止するSchooのオンライン研修

Schoo for Businessは、国内最大級8,000本以上の講座から、自由に研修カリキュラムを組むことができるオンライン研修サービスです。導入企業数は2,700社以上、新入社員研修や管理職研修はもちろん、DX研修から自律学習促進まで幅広くご支援させていただいております。

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リモートハラスメントに関するSchooの講座を紹介

Schooは汎用的なビジネススキルからDXやAIのような最先端のスキルまで、8,000本以上の講座を取り揃えております。この章では、リモートハラスメントに関する授業を紹介いたします。

ハラスメントを正しく知る- 全ビジネスパーソン向け

このコースでは主に職場で問題になるパワーハラスメント、セクシャルハラスメント、SOGIハラスメント、マタニティハラスメントについて、その内容とどういった言動がハラスメントに当てはまるかについて、法令や判例にそって解説します。

 
  • 社会保険労務士法人グラース 代表

    特定社会保険労務士、ハラスメント防止コンサルタント。ダイバーシティ(仕事と育児・介護の両立、多様な働き方、テレワーク導入、女性活躍、ハラスメント防止等)を専門領域としてコンサルティング、研修を多数実施。厚生労働省「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル作成事業」検討会委員をはじめ、多くの公的委員、調査に加わる。

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このコースでは、組織、チームの管理職やリーダーとして知っておくべき、ハラスメントが発生した際のメンバーへの対処方法とその防止策について解説します。

 
  • 株式会社Niesul(ニースル)代表取締役/社会保険労務士

    大学卒業後、機械メーカー、コンサルティング会社を経て2010年にニースル社労士事務所を立ち上げ。以来、200社を超える社内制度づくり・働き方改善に関わる。 本音を言える場づくりを大切に、経営者・社員と「ともに」社内制度を作る参加型プロジェクト「みんなでつくる就業規則づくり」、ハラスメント防止のための研修など多数実施。 著書に『「社会人になるのが怖い」と思ったら読む 会社の超基本』がある。YOUTUBE「世界一わかりやすい就業規則」チャンネルを発信中。

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05まとめ

リモートハラスメントの事例、対策などについて解説しました。リモートで業務をすることは便利ですが、使い方を間違えると、リモートハラスメントが生まれてしまう可能性もあります。リモートハラスメントを学ぶメリットがあることを理解していただけたのではないでしょうか。効果的にリモートハラスメントを理解し企業の価値向上と社員の成長につなげていきましょう。

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