更新日:2024/11/18

洞察力の意味とは|鋭い人の特徴や高めるための方法を紹介

洞察力の意味とは|鋭い人の特徴や高めるための方法を紹介 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

洞察力とは、物事や人を深く観察することで、その奥に潜む意図や本質を見抜ける能力です。本記事では、洞察力がある人の特徴や、ビジネスで洞察力を高めるメリットを解説しています。また、洞察力を高めるための方法も紹介しているため、人事担当者はぜひ参考にしてください。

 

01洞察力とは

洞察力とは、「周囲を深く観察して、目に見えない部分まで推察し、問題の本質や発言の裏にある意図を見抜く力」です。

洞察力と観察力と同義で使われることが多いですが、観察力は目に見える表面的なものを注意深く見る力です。洞察力は目に見えない部分まで推察するという点が、観察力と異なる点と言えるでしょう。

観察力との違い

洞察力と類似した言葉に、観察力が挙げられます。観察力とは、物事や人の表面的な部分をしっかり見つめて、特徴や変化に気が付く能力です。例えば、会話をしているなかで、相手の顔色が先日よりも悪いということに気が付く力は観察力に該当します。また、顧客からの電話対応で従業員が手一杯という状態に気が付くことも、観察力の一例です。

一方で、観察力で発見した物事に対し、その奥にある本質や意図を推察して見抜ける力が洞察力です。したがって、洞察力は観察力のうえに成り立つ能力でもあり、観察力の一歩前に進んだ能力でもあると言えます。

 

02洞察力を高めるメリット

洞察力を高めるメリットは、主に以下の2つがあります。

  • 1.根本的な課題を発見できる
  • 2.多角的な視点を持って新しい発想ができる

洞察力を高めることで、根本的な課題の発見や新しい発想の実現など、ビジネスにおいてさまざまなメリットを期待できます。

1.根本的な課題を発見できる

洞察力を高めることで、さまざまなビジネスシーンにおいて、根本的な課題を発見できるようになります。洞察力が高いと、ビジネスシーンで何らかの課題やトラブルにぶつかったときでも、状況を冷静に分析して根本にある本質的課題を推察できます。その結果、課題やトラブルに対してその場しのぎの対処ではなく、根本から課題を解決できる対策を考案できる可能性が高いです。

例えば、自社商品の売上が以前よりも伸び悩んでいるという課題があったとき、もっと営業電話の件数や取引先への訪問頻度を増やせばよいのではないかと考えるのではなく、根本的には自社商品の改良が必要という本質にたどり着ける力が洞察力です。洞察力によって根本的な課題を発見できるようになれば、事業戦略を成功させるための糸口を見つけられたり、目の前の課題を根本から解決できる気付きを得られたりといったメリットがあります。

2.多角的な視点を持って新しい発想ができる

洞察力が高い人は、目に見えない部分を推察するために、多角的な視点で物事を捉え直す力を持っています。そして、多角的な視点を持っている人は、従来とは異なる物事の捉え方や考え方ができるため、ほかの人には考えられないような新しい発想の実現につながります。

急速な変化を続ける昨今のビジネスシーンにおいては、もはや従来のやり方では売上を伸ばしづらくなっています。こうした情勢では、革新的な事業戦略が企業の成長に欠かせないため、多角的な視点を持って新たな発想ができる能力は重要です。

 

03洞察力が鋭い人の特徴

洞察力が鋭い人には、以下のような共通した特徴が存在します。

  • 1.正確に現状把握をしている
  • 2.先入観なく現状や課題を考えられる
  • 3.あらゆる立場になって考察できる
  • 4.知識や経験が豊富

この章では、洞察力が鋭い人の特徴を紹介します。

1.正確に現状把握をしている

洞察力がある人は、正確に現状把握をしているという特徴があります。洞察力がある人は、何らかの事象を目の前にしたときに、物事の本質を推察するための材料を収集しようとする傾向にあります。そのために、自分が置かれている状況や目の前の課題に対して、冷静かつ正確に現状把握を行います。

さらに、情報分析をただやみくもに行うのではなく、情報に優先順位をつけることで、収集した情報のなかから必要な情報を見つけ出すこともできます。このように、何らかの問題にぶつかったときでも、正確な現状把握に努めている点が、洞察力がある人の特徴です。

2.先入観なく現状や課題を考えられる

洞察力がある人には、先入観に捉われすぎることなく、現状や課題を捉えられる特徴があります。物事の本質を正しく推察するためには、自分の主観や偏った先入観によって捻じ曲げられた情報は不要です。洞察力がある人は、ビジネスにおいて課題やトラブルに遭遇したときに、自分の先入観や主観を捨てて、客観的に物事を見つめられる力を持っています。

何らかの課題にぶつかったとき、人はどうしても冷静さを欠いてしまいがちです。しかし、物事の本質を見抜くためには、感情に振り回されて先入観に左右されないよう、客観的に事象を観察することが必要です。

3.あらゆる立場になって考察できる

洞察力がある人には、自分だけではなくあらゆる人の立場を想像して、物事を考察できるという特徴があります。目には見えない部分を推察する過程では、多角的な視点を持って物事を捉えなおすことが必要です。

しかし、自分の立場だけで物事を考えるのでは、視野が狭くなって多角的な視点は持てません。そのため、自分以外のあらゆる人の立場や考えを想像することで、多角的な視点を実現することが重要なのです。

4.知識や経験が豊富

洞察力がある人は、知識や経験が豊富という特徴もあります。問題の本質や発言の裏にある意図を見抜くためには、多くの知識をインプットするだけでなく、多様な経験を経ている必要があるのです。そのため、洞察力が鋭い人は物知りであったり、行動力があったりといった特徴も見られることがあります。

 

04洞察力を高める方法

洞察力は一朝一夕で高められるものではなく、鍛えるためには日々のインプット量や経験値も求められます。特に、以下のような方法で洞察力は高めることができるでしょう。

  • 1.クリティカルシンキングを鍛える
  • 2.ゼロベース思考を学ぶ
  • 3.インプットの習慣を身に付ける
  • 4.思考回数を増やす
  • 5.興味の範囲を意識的に広げる
  • 6.研修でポイントを身に着ける

これらの方法は1つ実施するだけでは効果が薄く、複数の方法を意識して実践してみることが重要です。

1.クリティカルシンキングを鍛える

クリティカルシンキングとは、自分がいつも無意識のうちに取っている行動や考えを、批判的に捉えなおす思考方法です。「なぜそのように考えるのか」「本当にその行動は必要なのか」「もし異なるシーンだったらどう行動したのか」といったフレームワークを用いて、自分の考えや行動を多角的に見つめ直します。そのため、自分の思考を分析的かつ客観的に捉えることで、主観や先入観の存在に気が付く可能性があります。

洞察力を高めるためには、主観や先入観に捉われることなく、物事を客観的に分析することが重要です。洞察力を高めたい場合、クリティカルシンキングを鍛えるメソッドを日々の思考プロセスに取り入れることがおすすめです。具体的には、業務で何らかの行動を取る度に、その行動を取った理由や行動の必要性を自分に問いかける習慣をつけるトレーニングが挙げられます。また、上司が社員にこうした問いかけを行うことで、クリティカルシンキングを促すのも有効です。

▶︎関連記事:クリティカルシンキングとは|トレーニング方法やメリットを詳しく解説

2.ゼロベース思考を学ぶ

ゼロベース思考とは、これまで身に付けてきた知識や思い込みを一度捨てて、ゼロの状態から物事を考える思考法です。人は物事を考えるとき、自分の価値観や経験、知識に基づいて思考を行うことが多いものです。しかし、それでは先入観や主観に捉われてしまい、物事の本質を推察することが難しくなってしまいます。

ゼロベース思考を学ぶことで、自分の価値観に縛られ過ぎることがなくなり、柔軟に物事を捉えられるようになります。ゼロベース思考を学ぶ方法としては、ゼロベース思考に詳しい専門講師を招いて研修を開くことがおすすめです。特に、グループワークを通してゼロベース思考を実践できたり、受講者の思考のクセを講師がアドバイスしたりといったカリキュラムが効果的です。

▶︎関連記事:ゼロベース思考とは|メリットや具体例・トレーニング方法を紹介

3.インプットの習慣を身に付ける

洞察力が鋭い人は、知識量が豊富であることが多いです。そのため、まずはインプットを習慣化してみると良いでしょう。学習習慣が身に付くことは洞察力を高めるだけでなく、自身のキャリア向上に大きく役立つはずです。

会社の書籍購入制度を活用したり、公募しているeラーニングを活用したりしながら、できるだけコストをかけずに学び続けられる状態を作ることを意識すると効果的です。本を自身で購入して読むといったルールを自分に課してしまうと、毎月一定の固定費がかかってしまうので、学びを辞める理由も作りやすくなってしまうので注意しましょう。

4.思考回数を増やす

洞察力が鋭い人は、思考の深さも求められます。そのため、普段から思考する回数を増やして、物事の本質を考える習慣をつける必要があるのです。

ニュースに対して、気になった部分を深堀していったり、事象の背景などを推察する訓練をしていくと、自然と思考回数を増やすことができます。

5.興味の範囲を意識的に広げる

洞察力が鋭い人は、多角的な視点を持っています。自分の好きなことや学びたいことを深堀していく能力も非常に重要で貴重ではありますが、自分が興味のないことでも興味を持てる能力はさらに希少です。

この能力を鍛えるには、大して興味がないことでも誘われれば首を突っ込んでみる癖をつけてみましょう。また、自身の職種に関係のないことでも学んでみる癖をつけてみるのも良いです。

6.研修でポイントを身に着ける

洞察力を高めるための研修は、実践的かつ効果的なアプローチの一つです。多くの研修プログラムでは、ケーススタディやロールプレイを通じて問題解決能力を養います。具体的には、データ分析や問題点の洗い出し、チームでのディスカッションを通じて、視野を広げる練習が行われます。さらに、研修で得た知識を日常業務にどう応用するかを学ぶことで、洞察力が着実に身についていきます。定期的な参加により、自分自身の思考プロセスを客観的に見直す機会を得られる点も大きなメリットです。

 

05洞察力を向上させるSchooのオンライン研修

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Schoo for Businessは、国内最大級9,000本以上の講座から、自由に研修カリキュラムを組むことができるオンライン研修サービスです。新入社員研修や管理職研修はもちろん、DX研修から自律学習促進まで幅広くご支援させていただいております。

受講形式 オンライン
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洞察力を向上させるSchooの講座を紹介

Schooは汎用的なビジネススキルからDXやAIのような最先端のスキルまで、9,000本以上の講座を取り揃えております。この章では、洞察力を向上させる授業を紹介いたします。

カオスな世界を切り取る「洞察力の学び方」

この授業は、新しい業務やスキルにあった「学び方を学ぶ」授業です。 新しい業務やスキルが生まれたとき、最初は専門家が担います。そのニーズが徐々に高まるにつれて、専門家だけでなく誰もが当たり前に使えるスキルとして広がっていきます。この変化を先取りし、これから身につけるべき業務やスキルを会得することで私達のキャリアの選択肢は広がるでしょう。しかし、先端の思考やスキルであればあるほど「まずはやってみて」以上のアドバイスを得られないこともしばしば。そこで本番組は、時代を先取りしたビジネスで活躍する方々を先生にお招きし、どうすればその能力を身につけることができるのかを、双方向形式でお話いただきます。

 
  • 株式会社トライバルメディアハウス 代表取締役社長

    1973年 横浜出身。ビジネスコンサルティングファーム、マーケティングコンサルタント、クチコミマーケティング研究所所長、バイラルマーケティング専業会社代表を経て現職。大手クライアントのソーシャルメディアマーケティングや熱狂ブランド戦略を支援する。日本マーケティング協会マーケティングマスターコース、宣伝会議講師。

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クリティカルシンキング実践演習

クリティカルシンキングとは、物事の本質を見極める思考法です。例えば会議や議論の場で、雑多な意見や抽象的な情報、偏った思考にとらわれそうになるとき。クリティカルシンキングを活用することで、本質的な答えを導き出すことができるようになります。今回は、とある企画会議を題材にしたケーススタディ方式の問題に取り組みながら、クリティカルシンキングの力を高めるために必要な視点と考え方を紹介します。

 
  • YouTuber/外資系コンサルタント

    ITソフトウェア企業に入社後、プロジェクト管理業務に従事。経済産業省プロジェクトマネージャ試験、国際資格PMP(Project Management Professional)などを取得。プロジェクトマネジメントの専門家として 大手メーカーのプロジェクトマネジメント業務に携わる。その後外資系コンサルティングファームに転職しIT・会計を中心とした経営コンサルタントとして従事。

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推論[入門]

ルールやロジックだけでは仕事が前に進まない瞬間に出くわした経験はありませんか。業務で成果を上げるために、手順を守ったりや論理的思考は大切で、誰もが望むことです。言い換えると、他者から抜きに出るためには、それ以上の能力が求められます。推論の技術は、限られた情報の中で新しいことに挑戦するための必須スキルです。本授業は、この「推論」とは何か、どのように行うべきか学ぶ入門レベルの講義です。

 
  • 株式会社朝日広告社 プランニングディレクター

    株式会社朝日広告社ストラテジックプランニング部プランニングディレクター。産業能率大学院経営情報学研究科修了(MBA)。日本マーケティング協会マーケティングマスターコース修了。外資系コンサルティングファームなどを経て現職。「外資系コンサルティングファームで培ったロジック」と「広告代理店で培った発想力」のハイブリッド思考を武器に、メーカー・金融・小売り等、幅広い業種のクライアントを支援。

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06まとめ

課題や物事の本質を見抜く洞察力。課題の根本的な解決や多角的な思考による新たな発想といったメリットがあるため、ビジネスにおいてとても重要なスキルです。しかし、洞察力を効果的に高めるためには、さまざまな思考方法に関する専門的なスキルが必要です。そのため、洞察力を高めるメソッドに詳しい専門講師に依頼して、研修を実施するのがおすすめです。社員の洞察力を育成して、企業全体の生産性を高めたいという人事担当者は、ぜひ洞察力に関する研修を実施してみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
Editor
Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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