公開日:2023/01/12
更新日:2023/02/13

学習スキルとは?学びの必要性や社員の学習を継続させるポイントを解説

学習スキルとは?学びの必要性や社員の学習を継続させるポイントを解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

政府がリカレント教育を推進する中、社会人になると自ら学習する人が非常に少ないという現状があります。多忙でも学習を継続するには、効率の良い学習スキルを習得する必要があります。本記事では、ビジネスパーソンにおける学習スキルとはどのようなものか、学びの必要性やメリット、社員の学習を継続させるポイントについて解説します。

 

01ビジネスパーソンにとって学習は必要なのか?

ビジネスパーソンにとって、なぜ学習が必要なのかを以下の観点で解説します。

  • ・技術の進化にともない新しいスキルが求められる
  • ・職場における学びの機会提供も十分ではない
  • ・政府もリカレント教育を推進している

技術の進化にともない新しいスキルが求められる

ここでは、これからの時代を生きるビジネスパーソンに求められる「高度なITスキル」と「人間特有のスキル」について具体的に解説します。加えて、それらのスキルを学ぶ必要性についてもご紹介します。

高度なITスキル

IT人材の不足は、2030年には約79万人に拡大すると予測され、需給ギャップが発生しています。そのため、今後求められるスキルとして真っ先に挙げられるのが高度なITスキルです。例としてプログラミング、ビッグデータ分析、機械学習、人工知能・ブロックチェーンを扱う技術などが挙げられます。これらのスキルは、あらゆる分野に関わりがあるため、今後更に需要は拡大すると考えられます。

▶︎参考:AI人材育成の取組|経済産業省

人間特有のスキル

AI時代において求められるスキルは、ITスキルだけではありません。リンクトインの調査結果がそのことを示しています。リンクトインは、日本・オーストラリア・インド・シンガポール4カ国のビジネスパーソン対象に「今最も取得したいスキル」、企業の人材開発担当者を対象に「社員が身につけて欲しいスキル」について調査しました。その結果、ビジネスパーソンの59%が創造性やコミュニケーションなど、AIやビッグデータなどの技術では補えない、ソフトスキル(人間特有のスキル)を取得したいと回答しました。さらに、人材開発担当者の57%も同様にソフトスキルに価値を置くとしています。

▶︎参考:Future of Skills 2019|リンクトイン

長期にわたって学び続ける姿勢が必要

国際成人力調査(PIAAC:ピアック)によると、日本は「読解力」「数的思考力」「ITを活用した問題解決能力(コンピュータ調査受験者だけの平均点)」のスキルが、OECD(経済協力開発機構)平均を大きく上回り、参加国中1位でした。

スキルと年齢の関係において、日本は、ほとんどの年齢でOECD平均を上回る高い水準を維持しているものの、いずれのスキルも30歳前後でピークを迎えた後、徐々に低下していく傾向が明らかになっています。年齢を重ねることにより、新しいスキルや求められる価値観などを受け入れづらいといったマインドセットを変えることは難しいため、若い頃から自主的に学ぶ姿勢が重要になるのです。

▶︎参考:OECD国際成人力調査 調査結果の概要|文部科学省 国立教育政策研究所

職場における学びの機会提供も十分ではない

職場における学びの機会が活かせれば、とりたてて学習スキルを重視する必要はないと感じる場合もあるかもしれません。しかし、現状日本においては、職場における学びの機会の提供は必ずしも行き渡っているとは言えません。

株式会社リクルートが実施した全国就業実態パネル調査によると、2020年に緊急事態宣言やテレワーク移行等を背景として社内における学びの機会が減少し、2021年を迎えてもなおコロナ禍前の水準に戻っていないことが分かりました。加えて、OFF-JTの機会がない就労者の割合は74.6%、OJTを通じた学びの機会がない就労者の割合は54.3%となっています。半数を超える人が、職場での学びの機会がないと感じている現状からすると、自ら主体的に学び新しいスキルを身に着けていく力がとても重要であると言えます。

▶︎参考:全国就業実態パネル調査|株式会社リクルート

政府もリカレント教育を推進している

第4次産業革命と呼ばれる技術革新とその対応に向けて、新たな知識やスキルの習得といった社会人の学びが不可欠です。こういった学校教育を離れた後も、必要なタイミングで再び教育を受け、仕事と教育を繰り返すことをリカレント教育と呼びます。リカレント教育は、社会人になってから、自身の仕事に関する専門的な知識やスキルを学ぶことから、社会人の学び直しとも呼ばれています。

厚生労働省・経済産業省・文部科学省が連携し、教育訓練給付の拡充、産学連携によるリカレント教育に取り組んでいます。

▶︎参考:リカレント教育の推進に関する厚生労働省の取組について|厚生労働省

 

02ビジネスパーソンにおける学習スキルとは

学習スキルとは、自ら進んで新しい知識・能力を身につけようとする力のことです。加えて、自身の行動や思考、判断に反映できてはじめて学習スキルがあるといえます。これをビジネスのシーンで言い換えると、仕事に必要な知識や能力を自主的に獲得する力と実行に移す力を合わせたものを学習スキルといえるでしょう。

学んだ知識を使いこなせるかどうかで、学習スキルが高いか低いか判断できるため、学んだことをすぐ忘れたり、知識として覚えていても活用しなければ学習スキルが低いということになります。

 

03社員の学習スキルが向上することで企業が得られるメリット

社員の学習スキルを向上することで企業が得られるメリットは、主に以下の2点があります。

  • 1.社員の生産性が高まる
  • 2.人材確保や離職率の低下につながる

社員の生産性が高まる

学習スキルが向上するメリットとして、社員の生産性が高まることが挙げられます。学習意欲があると、現在の業務における自身の課題に対しても、自ら対応を考えスキルアップ計画を立てることができます。また、新しいことに対しても積極的にノウハウを吸収し挑戦できます。学習意欲のある社員ほど積極的に自分の能力を発揮したいと考えるため、モチベーション高く業務に取り組めるというメリットもあるでしょう。

人材確保や離職率の低下につながる

学習スキルの高い人材が増えると、人材育成に力を入れている企業として求職者に発信できるという点もメリットになります。また、既存社員の達成感や自己成長を促すことにもなり、人材の定着率アップに期待がもてます。多くの企業が人材不足を課題とするなか、社員の学習スキルの向上が人材確保や離職率の低下につながることは、大きなメリットといえます。

 

04社員の学習を継続させるポイント

社員の学習は、日々の積み重ねによって、高い効果を得られるものです。ここでは、社員の学習を継続させるための重要なポイントについて解説します。そのポイントは、以下の2点です。

  • 1.学びやすい環境を整備する
  • 2.社員個人が学び続ける新たな教育体系を構築する

1.学びやすい環境を整備する

社員の学習を継続させるためには、社員の学びやすい環境の整備が欠かせません。労働時間の削減や多様な働き方の推進など、学習時間が確保しやすいよう職場環境を整備し、社員への学習支援を企業全体で行っていくことが効果的です。学習の必要性を全体集会やミーティング、社内報などで発信するのも良いでしょう。社内に学びやすい環境を整備することで、企業の利益に貢献できる人材育成につながります。

2.社員個人が学び続ける新たな教育体系を構築する

従来の教育体系に加えて、社員個人が学び続ける新たな教育体系を構築することも重要なポイントです。個人の学習の必要性を高め、自発的な学習を促すことができるためです。社員への適切な学習によって、効果的にスキルを向上させ、業務に反映できるでしょう。そのためには、eラーニングや外部研修の導入など、多様な学習コースを用意し、社員が自由に選べるような学習機会を提供するのが効果的です。その際には、研修後にレポートの提出を義務付け、フィードバックすることも継続的な学びには有効になります。

 

05学習スキルを向上させるSchooのオンライン研修

Schoo for Businessは、国内最大級8,000本以上の講座から、自由に研修カリキュラムを組むことができるオンライン研修サービスです。導入企業数は2,700社以上、新入社員研修や管理職研修はもちろん、DX研修から自律学習促進まで幅広くご支援させていただいております。

Schooビジネスプランの資料をもらう

Schoo for Businessの特長

Schoo for Businessには主に3つの特長があります。

【1】国内最大級8,000本以上の講座数
【2】研修設定・管理が簡単
【3】カスタマーサクセスのサポートが充実

学習スキルを向上させるSchooの講座を紹介

Schooは汎用的なビジネススキルからDXやAIのような最先端のスキルまで、8,000本以上の講座を取り揃えております。この章では、学習スキルを向上させる授業を紹介いたします。

学び方入門

本授業は、何かを学び始めたい人が、知っておくべき概念やテクニックを学ぶシリーズ企画です。みなさんは学び方を学んだことがありますか? 義務教育で経験した学び方が、必ずしも社会人にも使えたり、あたなに最適とは限りません。学び始めるその前に、まずはこの授業から始めましょう。

 
  • 株式会社ヒューマン・リスペクト 代表取締役

    千葉県船橋市出身。 「マインドマップの学校」(https://www.mindmap-school.jp/)代表、人材・組織開発コンサルタント、中小企業診断士。 上智大学卒業後、メーカー勤務等を経て2004年に株式会社ヒューマン・リスペクトを創業。大手・中小企業等に、コンサルティング業務を展開。総登壇日数2,000回超、総計1万人超に対し講演・講義経験を持つ。 また、東京ビッグサイトにおける展示会メインステージ、全国の商工会議所、 経営者協会、ロータリークラブ等で、講演者としても多数指名を受けている。 著書に「マインドマップ戦略入門〜視覚で身につける35のフレー ムワーク」(ダイヤモンド社)がある。
  • 一般社団法人21世紀学び研究所 代表理事

    ハーバード大学経営大学院でMBA取得後、金融機関金庫設備の熊平製作所・取締役経営企画室長などを務めた後、日本マクドナルド創業者に師事し、新規事業開発を行う。昭和女子大学キャリアカレッジでは、ダイバシティおよび働き方改革の推進、一般社団法人21世紀学び研究所ではリフレクションの普及、一般財団法人クマヒラセキュリティ財団ではシチズンシップ教育に取り組む。Learning For All等教育NPO活動にも参画。2018年には、経済産業省の社会人基礎力に「リフレクション」を提案し、採択される。文部科学省中央教育審議委員、内閣官房教育再生実行会議高等教育ワーキンググループ委員、経済産業省『未来の教室』とEdTech研究会委員などを務める。
  • WACHIKAコミュニケーションズ株式会社 代表取締役

    青山学院大学経営学部卒業。中部日本放送アナウンサーを経て、NHK衛星放送キャスターとして、株式市況、世界のトップニュースを10年担当。20年に渡り、スポーツ、経済、情報番組に関わり、あらゆるジャンルの人々の「声」に触れてきた豊富な経験を持つ。アナウンサー名:瓶子和美。現在は、TV現場で培った技術を活かし、のべ1万5000人以上に対して、ビジネス現場でコミュニケーション力を発揮し、成果を出す人材を育成する研修、講座、講演を行っている他、経営層・管理職、エグゼクティブリーダー向けプレゼン・スピーチのパーソナルトレーニングやコンサルティングなどを実施している。著書に『心をつかみ思わず聴きたくなる話のつくり方』(日本能率協会マネジメントセンター)があり台湾でも翻訳されている。ホームページ:https://wachika.com
  • 議論メシ 主宰

    あたらしいキャリア論『ライフピボット』の著者。2004年東京大学理科一類で入学するも、心理学に関心を持ち文学部に転籍。2008年東京大学文学部卒業。その後2社のベンチャー企業を経て2011年に起業、2年弱で代表を交代し2012年にスローガン株式会社にジョイン。キャリアカウンセラーとして2年間で数百人の就活生とキャリアについて対話するなかで、思考を言語化する面白さや課題解決への効果を実感。2015年8月にフリーランスとして独立し、ディスカッションパートナーという職業を名乗り支援した企業は約100社。2017年には行き過ぎた「個の時代」の反動として「コミュニティの時代」を直感し、2月にフリーランスコミュニティのFreelanceNowを、11月には議論でつながるコミュニティの議論メシを立ち上げる。議論メシのメンバー数は200人。様々なテーマと参加者で、毎月20回ほどの議論イベントを開催している。これまで開催されたイベントは300回以上で延べ参加者数は6000人以上。コラボレーションの相手はスタートアップ、大手企業、行政、コミュニティなど多岐にわたり、約120団体に及ぶ。
  • 手帳評論家

    最新刊として『凄いiPhone手帳術』(えい出版社)を予定。。主な著書に『最新トレンドから導く手帳テクニック100』(えい出版社)『手帳と日本人』(NHK出版新書)『iPhoneすらすらマスター』(えい出版社)。『iPhone手帳術』『ふせんの技100』『手帳の選び方・使い方』(えい出版社)『手帳カスタマイズ術』(ダイヤモンド社)『パソコンでムダに忙しくならない50の方法』(岩波書店)など。「マツコの知らない世界」「ワールドビジネスサテライト」をはじめテレビ、ラジオ出演多数。2007年から手帳オフや文具イベントをいち早く開催。文具メーカーのプロモーションや文具開発なども手がける。作詞作曲した「手帳音頭」は、地上波テレビやFMラジオでも好評。新曲も発表予定。
  • エンファクトリー ライフデザインユニット

    1988年東京生まれ、仙台育ち。(よい部分は、仙台で育まれました) 広告代理店、ディベロッパーを経て、2016年からエンファクトリー所属。 地域・個人・中小・ベンチャー企業と大手企業を繋ぎ、人が変わるきっかけづくりをしています。国家資格キャリアコンサルタント/プロティアン認定ファシリテーター

学び方入門を無料視聴する

※研修・人材育成担当者限定 10日間の無料デモアカウント配布中。対象は研修・人材育成のご担当者に限ります。

意欲が高まる学習目標デザイン

この授業では、学習することの自分なりの意義を見出すための目標設定の仕方について学びます。

 
  • ㈱LEBEN CAREER CEO ㈱MEXUS CCO

    秋田県は男鹿市の生まれ。 大学卒業後、小売流通業界にて店舗運営責任者として従事。 前社退職後、東南アジアにて半年間のバックパッカー生活。 帰国後、製薬業界にて、人事戦略室、社長秘書室、人事総務業務に従事。 2014年に人材開発事業「LEBEN CAREER」を創業し、法人設立後は代表取締役に就任。 同社では「コーチングを受けたい・学びたい」というビジネスパーソン向けにコーチングサービスの『LCPコーチング』及び、コーチングスクール『LCPコーチングアカデミー』を運営。 株式会社MEXUSでは、CCOとしてパーソナルコーチングサービス『REEED』を企画運営。専門領域は、キャリア変革を目的とした行動変容的アプローチ。

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Re-skilling 〜人材市場で高い評価を得るために学ぶべきこと〜

待ったなしのDX、企画づくりから在庫管理まで、あらゆるプロセスがデジタル化した世界で価値創造し続けるために、各企業は従業員の「リスキリング」を進めています。すなわち、私たち一人ひとりがスキルを"塗り替え"、デジタル化に適応せねばなりません。そこで本放送は、DXトレンドを踏まえた最新の人材市場動向から何を学ぶべきか考えます。一緒に自分DXをはじめましょう。

 
  • リクルートワークス研究所 人事研究センター長 / 主幹研究員

    慶應義塾大学法学部卒業後、銀行、コンサルティング会社を経て2001年よりリクルートワークス研究所に参画。以来、人材マネジメント領域の研究に従事。2015年から2年間、機関誌Worksの編集長を務めた。2017年4月から現職。タレントマネジメント、リーダーシップ開発、女性リーダー育成、働き方改革等を専門とする。主な著作に『女性が活躍する会社』(大久保幸夫との共著、日経ビジネス文庫)がある。

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06まとめ

本記事では、ビジネスパーソンにおける学習スキルとはどのようなものか、学びの必要性やメリット、社員の学習を継続させるポイントについて解説しました。近年のAI技術の進化にともない、様々なスキルが求められるなか、自ら学ぶ社会人は3割にとどまるといった現状があります。社員が年齢や職種にかかわらず学び続けるためには、学びやすい環境を整え、社員個人が学び続ける新たな教育体系を構築することが重要です。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
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Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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