新入社員研修の資料作成で気を付けるべきことは?抑えておきたいポイント5選

新入社員の研修には見やすく、わかりやすい資料作りが欠かせません。研修を終えた後に、資料を読んでも学んだことを思い出せるような内容にしたいものです。 そこでこの記事では、新入社員研修の資料作成の目的を再確認したうえで、最低限抑えておきたいポイントを解説します。
01新入社員研修の資料を作成する目的
新入社員研修の資料を作る目的は、大きく分けて2つあります。1つは、研修の体験をより良くするため。もう1つは研修後に復習をできるようにするためです。以下で詳しく紹介します。
口頭での説明が難しい内容を視覚情報で補足する
数値的なデータや物事の関係性をグラフや図で示すことによって、理解しやすくさせることです。これは新入社員研修の資料以外のことでも言えるかもしれませんが、特に新入社員には視覚情報によって理解を補助することは重要です。 なぜなら、新入社員は仕事に関して既存社員とは異なり知らないことがたくさんあるからです。よくわからないことを口頭だけで説明されても当然イメージができず、内容を理解しづらくなってしまいます。 そのため、資料によって研修の内容を理解しやすくさせることが、作成する主な目的の一つになります。
研修後に読み返して復習できるようにするため
視覚情報を用いて読み手の理解をサポートすると先述しましたが、資料は内容の補足だけであってはいけません。プレゼンテーション資料のように、資料だけを読んでもある程度は内容がわかるように作りこむ必要があります。 資料は研修後に復習として読み返すこともあります。その際に、口頭での説明がなければ学んだことがわからないとなると資料としての価値がなくなってしまいます。 特に新入社員はインプットとアウトプットの繰り返しで社会人としての基礎を身に着けていく段階です。 そのため、読み返して復習ができるような資料作成が重要となります。
02新入社員研修の資料作成におけるポイント5選
新入社員研修の資料はわかりやすさと見やすさが重要です。では、どのような点に気をつけて作成すれば良いのか、ここでは最低限は抑えておきたいポイントを5つご紹介します。
研修スケジュールを加味する
新入社員研修の資料作成において、研修スケジュールを適切に考慮することが重要です。研修内容を複数に分割し、それぞれに必要な時間を適切に割り当てましょう。重要なトピックへの時間不足を避けるために、バランスの取れたスケジュールを作成し、各トピックに適切な時間を割り当てることが必要です。また、休憩時間や復習時間を確保し、新入社員が情報を吸収し、学んだ内容を再確認するための時間を提供していきましょう。
習得してもらいたいスキルをピックアップする
研修カリキュラムを作成する際には、会社のビジョンや目標に基づき、新入社員が習得すべきスキルや知識を選びましょう。基礎的なスキルから始め、徐々に応用レベルのスキルに進んでいくように構成し、新入社員が段階的にスキルを習得できるようにします。さらに、実践的な演習やプロジェクトを組み込むことで、参加者が理論的な知識だけでなく、実際の業務におけるスキルの応用力を身につけることができます。また、研修カリキュラムは、会社のニーズや役割に合わせてカスタマイズされるべきです。参加者が目標に向かって成長できるような内容を提供していきましょう。
内容は社内の意見を反映させて作成する
どの研修でも指導内容はある程度決まっていますが、何が重要なのかは社内によって様々です。 現場の社員や各部署の上長、教育担当者などにヒアリングして、最近の新入社員に不足しているスキルや知識などがないかを調査してみましょう。 既存の社員が新入社員にどんなことを期待しているのかを把握することで、資料で重点的に作りこむべき内容がわかるようになります。
内容を詰め込みすぎない
伝えたい内容が多くなると、どうしても文章や図が多くなってしまいがちになります。 内容の詰め込みすぎは、資料を読む新入社員からすると読みづらさを感じてしまい、何が重要なのかが把握しづらくなってしまいます。 研修で資料の中でも重要な点を伝えるという場合でも、初めから資料には重要なポイントだけを記載しておく方が読み手にとってわかりやすいものとなります。 また、資料作成の際は、いきなり要点だけを記載しようとするのではなく、説明すべき内容を洗い出した後に「つまり何が重要なのか?」を考えると要点を把握でき作成がスムーズになるでしょう。
手を動かすような内容を盛り込んでおく
研修では講師の話を聞いているだけであったり、資料の内容を目で追うだけでは新入社員の集中が低下してしまい、重要なことも理解できません。 研修内では講師の説明を聞く時間帯と、自分で作業をする時間帯を作ることでメリハリがつきます。 手を動かす内容は研修によって様々ですが、研修で学んだことをまとめさせたり、問題を作成して解かせるなどがあります。 特に内容をまとめる作業は、要点を簡潔にまとめる練習となるため、今後の仕事に取り組むうえで必要なスキルを磨くことにも繋がります。
03よりわかりやすい資料を作成するための方法
パワーポイントやデザインツールを活用する
新入社員研修の資料作成において、パワーポイントやデザインツールを使用することで、研修資料を視覚的に魅力的なものにすることができます。適切なフォントやカラースキーム、グラフィックス、アイコンなどを使用して、情報を分かりやすく伝えることができます。視覚的な要素を活用することで、参加者の興味を引きつけ、情報の理解と記憶につなげる助けとなります。また、パワーポイントやデザインツールを使用することで、研修資料を構成しやすくなり、情報を整理できたり、複雑な概念をわかりやすく説明することが可能になるのです。加えて、簡単に編集や修正ができるため、研修内容の変更やアップデートにも柔軟に対応することができます。このように、パワーポイントやデザインツールを活用することで、新入社員研修の資料を視覚的に魅力的なものにし、情報の整理と伝達を効果的に行うことができます。参加者の興味を引きつけ、より効果的な学習体験を提供するために、これらのツールを積極的に活用することをおすすめします。
<パワーポイントについてのSchooおすすめ授業>
「プレゼン作るなら PowerPoint」ということが浸透するくらい利用ユーザーの多い製品ですが、"なんとなく" でも使い始められるので、きちんとイチから基礎を学習した人はそう多くないのかもしれません。
どんな応用テクニックも、どんな便利な機能も、基礎がしっかりわかっていないと使いこなせません。この授業では、「PowerPoint を使えるようになりたい」を叶えるためのPowerPointの基礎を学びます。
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一般社団法人 実践ワークシート協会
Microsoft 製品、サービスのユーザー向けトレーニングの実施、オンライン記事の執筆などを行っている。 最新バージョンの Office はもちろん、過去のバージョンについての知識も豊富で、企業のバージョンアップに伴うOfficeトレーニングや企業内活用セミナーなど、実務レベルトレーニングを得意とする。
<デザインツールについてのSchooおすすめ授業>
デザインツールはハードルが高いため手を出せるものではありませんが、Webブラウザで使用できるデザイン作成ツール「Canva」(キャンバ)は、無料で誰でも、手軽にさまざまなデザインを作成できます。
フライヤーやポスター、各種文書、SNSのアイコン・バナーなど、幅広いデザインに対応でき、個人から事業まで、あらゆる場面で簡単におしゃれなデザインを作ることが可能です。
この授業では、「Canva」の機能を活かして、先生の制作プロセスを通して作り方までご紹介します。Canvaの基本的な使い方や知られざる機能を知り、わかりやすい研修資料の作成に挑戦してみましょう。
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株式会社Ririan&Co.代表/Canva公式アンバサダー
2013年、フリーランスWebデザイナーとして独立。 2020年SNSマーケティングコンサル、 Web制作、グラフィックデザイン作成を 行う株式会社Ririan&Co.を創業。 チャンネル登録者15万人のYouTube 「mikimiki Web School」やオンライン クリエイティブスクールRirian School.でWebデザインやWordPressの情報を配信中。 日本初のCanva公式アンバサダーとしても活動中。
ページに余白を作る
たくさんのことを短期間で吸収していかなくてはならない新入社員は、研修の時に口頭で説明された内容をメモに残して、復習できるようにしておきたいものです。 また、メモ書きできるようなスペースが無いということは、それだけ情報を詰め込みすぎているか、フォントや図のサイズが大きすぎる指標にもなります。 そのため、資料を作る際はある程度余白をもたせることで、メモを書き込めるようにするだけでなく、全体的な見やすさにも繋がります。
資料の冒頭に目次をつけておく
研修後に復習ができるようにするという目的に基づけば、目次はつけておいた方が良いでしょう。 新入社員はたくさんの研修を受けることが想定されるため、各資料のどこに何が書かれているのかすぐにわからないと、復習をするにしても該当箇所を探すのに時間をとられてしまいます。 資料にページ番号を割り振っておき、内容が切り替わるところを節目として目次として記載しておきましょう。
わかりやすい配色にし、重要な部分を目立たせる
資料に盛り込む色の数はできるだけ少なくし、使い方は統一して作成するようにしましょう。色の使い方については、次の3色を決めて配色してください。
- ベースカラー:主に文字に使う色
- メインカラー:見出しなど強調させたい箇所に使う色
- アクセントカラー:注目を集めたい箇所やメインカラーと区別したい箇所に使う色
ベースカラーは全体の70%、メインカラーは25%、アクセントカラーは5%の割合で配色していきましょう。また、文字を目立たせたい場合は太字や斜体、下線などで文字を目立たせることで重要なことを強調することができます。このように配色に注意し、文字を目立たせることで伝えたいことや大事なことを視覚的にアピールすることが可能です。これにより、受講者の理解も深まるため、配色はわかりやすいものにしていきましょう。
04新入社員研修の資料作成の工数を削減
新入社員研修の回数や内容が多い場合、想定以上に資料作成に時間がかかることもあるかと思われます。そんなときは、研修の一部を外注してしまうことも方法の1つです。 外注であれば研修の資料を作成する手間が省けるだけでなく、研修を請け負っている会社はプロの講師が在籍しているため、指導の質は申し分ないと考えられます。 研修の外注方法としておすすめしたいのが、オンライン研修です。インターネットを利用して動画講義で学習することができる上、何度でも視聴できるため復習も可能です。 Schoo for Businessでは企業研修向けのオンライン動画を提供しており、新入社員研修用の動画講義もご用意しています。 ここでは、新入社員研修に関する動画講義をいくつかご紹介しますので、興味のある方はぜひご覧になってください。
「新入社員研修にオンラインを取り入れたけどイマイチ」
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■資料内容抜粋
・大人たちが学び続ける「Schoo for Business」とは?
・研修への活用方法
・自己啓発への活用方法 など

Schoo for Businessの特徴
Schoo for Businessでは約8,000本の授業をご用意しており、様々な種類の研修に対応しています。その上、自己啓発にも効果的な内容の講座を毎日配信しているため、研修と自己啓発の両方に対応することができるシステムになっています。研修と自己啓発を掛け合わせることにより、誰かに要求されて学ぶのではなく、自発的に学び、成長していく人材を育成することが可能になります。ここでは、Schoo for Businessの具体的な活用方法と、特徴、さらにはどのようなメリットがあるのかを解説します。
1.研修と自己啓発を両方行うことができる
schoo for Businessは社員研修にも自己啓発にも利用できるオンライン学習サービスです。通常の研修動画は、研修に特化したものが多く、社員の自己啓発には向かないものも少なくありません。しかし、Schooの約8,000本にも上る授業では、研修系の内容から自己啓発に役立つ内容まで幅広く網羅しているため、研修と自己啓発の双方の効果を得ることができるのです。
2.新入社員研修におすすめのSchooの研修パッケージ
様々な研修に対応できるSchoo for Businessの研修パッケージですが、もちろん新入社員研修にも対応しています。Schooの新入社員研修パッケージには、新入社員がまず身につけなければならないビジネスマナーや報連相に関する知識から、ビジネスパーソンとして必要なOAスキルやコミュニケーションスキルまでがラインナップされており、新入社員に必要なスキルや知識をこの研修パッケージで網羅できます。
さらに、社員に研修動画を受講してもらった後に、意見の共有会やディスカッションを行うことで、学んだことをより効果的に定着させることができます。
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3.管理画面で受講者の学習状況を可視化できる
Schooビジネスプランには学習管理機能が備わっているため、研修スケジュールの作成を容易に行うことができます。さらに、社員の学習進捗度を常に可視化することができる上に、レポート機能を使って学んだことを振り返る機会を作ることも可能です。ここでは学習管理機能の使い方を簡単に解説します。

まず、Schooビジネスプランの管理画面を開き、「研修を作成するという」ページで作成した研修の研修期間を設定します。ここで期間を設定するだけで自動的に受講者の研修アカウントにも研修期間が設定されるため、簡単にスケジュールを組むことができます。

この、管理者側の管理ツールでは受講者がスケジュール通りに研修を受けているかを確認することができます。もし決められた研修をスケジュール通りに行っていない受講者がいれば注意したり、話を聞くことができるなど、受講者がしっかりスケジュールを守っているかを確認することができます。
05まとめ
社会人としての基礎スキルを一から身に着ける新入社員研修では資料はわかりやすく、見やすいものが求められます。研修用の資料は口頭での説明を補足する役割だけでなく、新入社員が学んだことを復習できるような内容を考える必要があります。 この記事でご紹介した資料作成のポイントをもとに、新入社員が使いやすい研修資料を作成していきましょう。