公開日:2022/01/26
更新日:2024/06/24

チームワークとは?必要な理由や最大化させるためのポイントを解説

チームワークとは?必要な理由や最大化させるためのポイントを解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

チームワークは、組織を活性化させるために欠かせない要素です。仕事において、個人プレーよりもチームワークが必要とされる場面が多いためです。本記事では、チームワークの意味や必要な理由、最大化させるためのポイントを解説します。また、面接採用時にチームワーク力のある人材を見極める方法についてもご紹介します。

 

01チームワークとは

そもそもチームワークとは、集団に属しているメンバーが、共通の目標を達成するための作業を協力して担うことを指しています。また、仕事においては、チーム目標の達成に向けて、それぞれのメンバーが独立しているわけではなく、チームの一員として協力して業務を進めていくことといえます。 チームワークは、メンバー間のコミュニケーションを深め、持っている能力を補いつつ高め合うことが必要です。このことが、相乗効果を生み出し、チーム目標を達成させていく原動力になるのです。

チームワークが重要視されている背景

チームワークが重要視されている背景は、主に2つあります。1つは、スキルの細分化が加速しているという点です。テクノロジーの進化によって、社員それぞれが保有しているスキルセットはさらに細分化していきます。そのため、それぞれの専門性や強みを活かして、チームとして経営課題に取り組むことが求められています。 また、ビジネスモデルの複雑化もチームワークが重要視されている背景の1つです。例えば、化粧品を販売するとした場合に、昔はドラッグストアと百貨店に卸すくらいしか販路がありませんでした。しかし、現在ではECサイトを自社で抱えている場合もあれば、Amazonや楽天のようなプラットフォームを利用することもあり、ビジネスモデルが複雑化しています。そのため、異なる視点・スキルを持った人が集まるチームの重要性が高まっているのです。

チームとグループとの違い

チームの類似用語にグループがあります。スティーブンP.ロビンス著「組織行動のマネジメント」という本では、チームとグループの違いは以下の4つがあると語っています。

  • 1.集団目標
  • 2.相互影響
  • 3.説明責任
  • 4.メンバーの能力

1.集団目標

チームとグループの違いの1つは、集団として目標を主体的に描いているか否かが挙げられます。チームではメンバーそれぞれがチームとして掲げられた目標を自分ごととして捉え、チーム目標の達成に対して行動します。一方で、グループでは集団としての目標の有無を問いません。

2.相互影響

相互影響の有無も、チームとグループの違いです。チームは先述した集団目標があるため、チームのために、助け合う集団となります。そのため、良い影響も悪い影響も相互に与える可能性はあります。一方で、相互影響を及ぼさず、関係性がないのがグループです。

3.説明責任

3つ目は、説明責任の所在が異なるという点です。チームには集団目標が存在し、これをチームで達成するという認識があります。そのため説明責任もチームとして担うことになるのです。一方でグループでは個人で説明責任を担う必要があります。

4.メンバーの能力

メンバーに求められる能力は、チームとグループでは異なります。チームでは、メンバーの能力が、チームとして機能するかどうかを重要視します。一方でグループではどのような能力を持った人が集まっていても問題ありません。例えば、サッカーを行うために11人の集団を作るとします。11名全員がゴールキーパーの経験しかなくても成立するのがグループです。一方で、チームには集団目標があります。「試合に勝つ」を集団目標として仮に据えると、全員ゴールキーパーでは目標は果たされないでしょう。各ポジションの選手を集めてチームとして機能する状態を作らなければなりません。

 

02なぜチームワークが必要なのか

近年、グローバル化や技術革新の進展によるビジネス環境に対応するため、仕事におけるチームワークの重要性が高まっています。ここでは、チームワークが必要とされる2つの理由について解説します。

1人では困難な目標を達成できる

チームワークの必要性は、1人では達成が難しい目標であっても、チームで取り組めば達成が可能になることにあります。さらに、それぞれのメンバーが持つ能力を超えた期待以上の成果を引き出すことが可能となるのです。 ビジネス環境の変化に伴い、ダイバーシティに取り組む企業が増えています。ダイバーシティとは、組織における人材の特性を活かし、生き生きと働くことのできる環境を整えることによって、自由な発想が生まれ、生産性を向上し、企業の競争力強化につながる、といった一連の流れを生み出す経営のことです。 そのためには、メンバー同士が協力して、目標の共有や役割分担が必要になります。チームワークを上手く進めることで、様々な目標達成に向けて、柔軟に対応することが可能になるといえるでしょう。

課題解決へのアプローチが多様になる

企業が抱える課題が複雑化しており、チームワークを発揮することで、課題解決への多様なアプローチが可能になります。例えば、課題解決の実現を目指して結成される、横断型のプロジェクトやタスクフォースが挙げられます。 多角的な知識やスキルを持つチームを正しく運用することができれば、企業に大きな成果をもたらしてくれることでしょう。そのためには、企業の抱える課題を自分のこととして捉え、課題解決のための取り組みを共有し、自らの行動を変えていくような、自律的なチームワークが必要です。

 

03チームワークの向上によるメリット

チームが正しく機能することで、メンバーが持っている能力を補いつつ高め合うことが可能になります。さらに、チームワークが向上することによって、もたらされるメリットについて解説します。

業務の効率や生産性が向上する

チームワークが向上すると、企業の生産性の向上が期待できる点が大きなメリットになります。チームワークでは、自律的な協働体制を整えながら仕事に取り組むため、チーム内での知識やノウハウを蓄積し、効率的に仕事を進められるようになるからです。 業務の効率や生産性が向上することで、残業代の削減につながり、設備投資や福利厚生として還元することも可能になります。さらに、メンバーにとっても残業時間が軽減されることで、ワークライフバランスが実現し、離職率を抑える効果も期待できます。

モチベーションが高まる

チームワーク向上は、メンバーのモチベーションを高める効果も期待できます。メンバーの能力や適性から業務を任せたとしても、一人で対応できる業務には限界があります。そのため、業務の停滞や遅滞を招くリスクを抱えてしまい、企業にとってもメンバーにとっても有益ではありません。 しかし、チームワークが向上することで、生産性が高まると、メンバーのモチベーションを引き出し、チーム全体で目標達成のために責任感を持って、業務を遂行するようになるのです。このことが、メンバーをはじめとしたチームのエンゲージメントにつながり、さらに生産性が向上するといった好循環をもたらすでしょう。

 

04チームワークを最大化させるためのポイント

チームワークを最大化させるためには、メンバーの理解や協力が必要です。チームワークは、「目標の共有」「メンバーの役割理解」「コミュニケーションの円滑化」「実行力」「リーダーの統率力」という5つのポイントを満たすことによって最大化されます。

チームが掲げる明確な目標の共有

チームワークを最大化させるためには、目標とゴールまでの道筋を明確にすることが必要です。チームが目標をいつまでに、どのように進めていくのかが分かると、進捗状態を確認しながら、進めることができるからです。目標に近づいていれば、モチベーションの維持につながりますし、進捗が遅れていることが分かれば、話し合って業務を調整することができます。このように、ゴールまでの方向性までが明確になることで、チームワークが最大化されます。

メンバーの役割理解

チームのメンバーは、目標を達成に向けた活躍を期待されています。 そのため、業務を始める前に、メンバーがチームにおける役割を正しく理解しておく必要があります。役割分担を行う際には、メンバーが持っているスキルや専門性や個性などを把握した上で、適材適所に配置することが重要です。自分がチームに対して、どのように貢献できるのかを理解することにつながります。そのため、メンバーのモチベーション向上が期待できます。

コミュニケーションの円滑化

情報を常に共有して、円滑なコミュニケーションを行うことが必要です。業務の基本である報告・連絡・相談を小まめに行うことで、業務が効率的に進みます。また、突発的な問題が起きた際にも迅速に対応でき、トラブルを早く解消させて、業務の効率化につながるでしょう。お互いが持っている情報を常に共有して、協力し合って業務を進めることで、連携を強めることが可能になります。

目標達成への実行力

チームが目標を達成するためには、計画に基づいて最後までやり遂げるといった、積極的に行動を移していく実行力が求められます。実行力が目標達成に向けて推進していくうえで、不可欠なスキルだからです。メンバーが一丸となって、目標に向かうことで、実行力が高まり、最高のパフォーマンスを発揮することが可能になるのです。

リーダーの統率力

リーダーには、目標達成に向かってチームをまとめて導く統率力が不可欠です。異なる専門性を持つメンバーにおいて、意見の対立がみられた際にも、各メンバーの立場を尊重しながら、協調的に納得のいく解決策を検討するよう、他のメンバーに働きかけることもリーダーの統率力にかかっています。 目標を達成したり、成果を上げていくためには、メンバーのモチベーションを高める必要があります。メンバーのやる気を引き出してこそ、チームが結束して大きな目標も達成できるのです。


 

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いまのメンバーで仕事が面白くなるチームビルディング

この授業では、リモートでもリアルでも、どんな状況、どんな環境でも目標達成し結束力のつよいチームビルディングについて学ぶことができます。

 
  • 組織開発ファシリテーター

    日本福祉大学卒業後、東京学芸大学にて野外教育学を研究後、冒険教育研修会社、玩具メーカー、人事コンサルティング会社を経て独立。 企業、団体、教育、スポーツの現場など、約20年にわたって3000回を超えるチームビルディングを実施、現在は複数の法人で「エア社員」の肩書のもと、事業開発やサービス開発、社内外との横断プロジェクトを通じた組織づくりをファシリテーションする。 株式会社ナガオ考務店代表取締役、一般社団法人プロジェクト結コンソーシアム理事長、学校法人茂来学園大日向小学校の理事を兼任する。 著書に『宇宙兄弟「完璧なリーダー」は、もういらない。』『宇宙兄弟 今いる仲間でうまくいく チームの話』(学研プラス)がある。

いまのメンバーで仕事が面白くなるチームビルディングを無料視聴する

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多様なバックグラウンドのメンバーとの仕事がうまくいくチームビルディング

この授業では、チームビルディングの理論の観点で問題を認識し、対応策をご紹介します。バックグラウンドの異なるメンバーと仕事を円滑に進めるにあたっての根本的に生じる問題や解消するための行動を学ぶことができます。

 
  • 組織開発ファシリテーター

    日本福祉大学卒業後、東京学芸大学にて野外教育学を研究後、冒険教育研修会社、玩具メーカー、人事コンサルティング会社を経て独立。 企業、団体、教育、スポーツの現場など、約20年にわたって3000回を超えるチームビルディングを実施、現在は複数の法人で「エア社員」の肩書のもと、事業開発やサービス開発、社内外との横断プロジェクトを通じた組織づくりをファシリテーションする。 株式会社ナガオ考務店代表取締役、一般社団法人プロジェクト結コンソーシアム理事長、学校法人茂来学園大日向小学校の理事を兼任する。 著書に『宇宙兄弟「完璧なリーダー」は、もういらない。』『宇宙兄弟 今いる仲間でうまくいく チームの話』(学研プラス)がある。

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自律的組織を目指した組織開発において必要なこと

この授業では、ティール組織の3つの突破口を切り口に、オズビジョンの試行錯誤を実践的に振り返ります。オズビジョンの事例から、何を学び、どう考え、次につなげたのか、成功と失敗の生々しさを学ぶことができます。

 
  • 株式会社オズビジョン 取締役COO/ありのまーま合同会社 代表社員

    1977年生まれ。千葉県船橋市出身。中小企業診断士。MBA in Innovation Management 大学卒業後、システムエンジニアからスタートしたキャリアが、上場準備を契機に管理部門へシフト。その後2社で2度のIPOを経験。社会人大学院の修了に合わせて組織開発の実践の場を求め『ティール組織』に日本企業で唯一紹介された株式会社オズビジョンに参画。取締役COOとして事業と組織の統合を推進。趣味は組織と人に関する探求。尊敬する人物は大門未知子。

自律的組織を目指した組織開発において必要なことを無料視聴する

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06まとめ

本記事では、チームワークの意味や必要な理由、最大化させるためのポイントを解説し、面接採用時にチームワーク力のある人材を見極める方法をご紹介しました。仕事のチームワーク向上には、チームリーダーの統率力が不可欠ですが、コミュニケーションによる人間関係を円滑にすることや協働体制も重要なポイントです。チームワークを発揮させて生産性を高めたいのであれば、自社のチームで取り組むことにどのような意義があるのか理解することから始めましましょう。

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組織開発の全体像から実践できる具体的な方法まで、体系的な組織開発の全貌をテーマにしたウェビナーのアーカイブです。テレワークの拡大も進む中、組織に広がる「他責のムード」に悩まされる人事責任者は多いのではないでしょうか。組織開発のフレームワークを活用して、組織の中で必要な「対話と合意形成」を生み出すことで、他責型組織から自律型組織への変革を実現する方法についてお話します。

  • 登壇者:小金 蔵人 様
    株式会社ZOZO 技術本部 技術戦略部 組織開発ブロック ブロック長 / 組織開発アドバイザー STANDBY 代表

    1998年に大学卒業後、味の素株式会社に入社し、営業マーケティングに従事。2006年にヤフー株式会社へ転職し、新規ビジネス開発・サービス企画のリリースを経験するかたわらで各種組織活性プロジェクトを推進。2016年に希望して人事部門に異動後、全社の人材開発・組織開発を担当。1on1ミーティングをはじめとしたピープルマネジメントツールの推進や管理職のマネジメント支援と並行して、現場の組織課題解決をサポート。2019年に個人での組織開発アドバイザリー事業と組織開発エバンジェリストとしての情報発信を開始。2020年に株式会社ZOZOテクノロジーズ(現・株式会社ZOZO)へ転職し、現在は全社およびクリエイター部門の人事企画・人材開発・組織開発に携わっている。

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