公開日:2022/09/09
更新日:2022/11/10

協調性とは?仕事で必要とされる理由から協調性を培う方法まで詳しく解説

協調性とは?仕事で必要とされる理由から協調性を培う方法まで詳しく解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

企業を成長させ成果を挙げられるようにするためには、メンバー各々に協調性を持たせることが大切だと聞く一方、大人の協調性を育むにはどうすればよいのかイメージがわかないという人も多いでしょう。 この記事では仕事で周囲との協調性が必要とされる理由から、協調性を培う方法まで詳しく解説します。

 

01協調性とは?

心理学における性格分析の理論に、1990年にアメリカの心理学者であるルイス・R・ゴールドバーグ博士によって提唱された、人間の性格は性格因子の組み合わせによって成り立つとするビッグ・ファイブ理論があります。 性格因子には次の5種類があります。

性格因子の種類 概要 高い人の特徴 低い人の特徴
外向性(Extraversion) ・ポジティブな出来事についてどのように反応するかを示す ・コミュニケーションに優れている
・野心を持っている
・饒舌で活動的
・物事を冷静に考察できる
・寡黙
開放性( Openness) ・想像力や好奇心の度合いを示す ・新しいことに取り組むのを好む
・改革を好む
・クリエイティブなことへの関心が高い
・課題解決能力に優れる
・形式的な思考をする
・手堅い選択をする
誠実性(Conscientiousness) ・セルフコントロール能力の高さを示す ・集中力がある
・責任感がある
・他者に頼られる
・アドリブ力がある
・行動力がある
・さまざまなことに興味を持つ
協調性(Agreeableness) ・共感能力の高さを示す ・チームワークが得意
・道徳的
・思いやりがある
・カリスマ性がある
・孤独を恐れない
・理論的
神経症傾向( Neuroticism) ・ネガティブな出来事についてどのように反応するかを示す ・空気を読むことができる
・洞察力がある
・繊細な気配りができる
・恐怖心にとらわれない
・温和
・冷静に判断ができる

このことから協調性は人間の性格を構成する重要な要素のうちの1つで、周囲の人にどのくらい共感できるかを示していることがわかります。 ただしどの性格因子においても同じですが、高い人と低い人それぞれに良さがあると言えます。

協調性を構成する6つの要素

協調性の中には、次の6つの要素が含まれています。

性格因子の種類 概要
信頼性 ・他者を性善説で捉え裁かない
共感性 ・他者の気持ちを察して行動できる
利他主義 ・自分の利益や幸せより他者の利益や喜びを優先できる
協力的 ・困りごとがあると他者と力を合わせて解決しようとする
謙虚 ・控えめで慎ましい振舞いをする
素直 ・ありのままで飾り気なく振る舞う

協調性が高いほどこれらの要素をたくさん持つことになるので、周囲の人との関係性が良くなるでしょう。

協調性と同調性の違い

協調性と混同しやすいのが同調性ですが、この2つにはどのような違いがあるのでしょうか。 協調性と同調性の違いがわかりやすく出るのが、他者と意見のくい違いがあった時の対処の仕方です。 協調性のある人は相手の意見も尊重しながら話し合いをし、お互いが納得できる妥協点を見出していきますが、同調性のある人は主体性を持たずただ相手の意見に従います。 このことから協調性のある人は協力する際に相手に関心を持ちますが、同調性のある人は協力はするものの相手には無関心であることがわかるでしょう。

 

02仕事において協調性が必要な理由とは?

仕事においてはなぜ協調性が必要とされるのでしょうか。

  • ・1.1人で完結できる仕事には限りがあるため
  • ・2.企業が仕事の成果を挙げやすい環境になるため
  • ・3.人事考課の評価項目の1つであるため

3つご紹介します。

1.1人で完結できる仕事には限りがあるため

企業における業務には、1人で完結させられる仕事というのはほとんど存在しません。 仕事というのは上司や同僚、取引先や顧客などさまざまな人との関わりの中で成り立っているためです。 またどんなに優秀な人材であっても自分1人でできる仕事には限りがあります。 このため、協調性が高い人の方が仕事がスムーズに進み、また周囲の人を巻き込んでたくさんの仕事を効率良くこなすことができると言えるでしょう。

2.企業が仕事の成果を挙げやすい環境になるため

企業に協調性の高い人が集まると、お互いを認め合い、尊重し合うため全員の能力が発揮しやすい環境となります。 全員の能力を最大限発揮できる環境は仕事の成果を挙げやすくなるだけではなく、お互いの気づきを共有し合うことができるため1人1人がさらに成長するでしょう。

3.人事考課の評価項目の1つであるため

人事考課には企業によってさまざまな形がありますが、ほとんどの企業において評価対象の項目に入っているのが協調性です。 実績や能力ももちろん大切ですが、働く姿勢を評価する上で協調性は重要な評価項目だと言えるでしょう。

 

03ワークショップとは?

仕事において協調性がない人の特徴

仕事において協調性がない人にはどのような特徴があるのでしょうか。 3つご紹介します。

職場のルールや規律を遵守しない

仕事における協調性が足りない人の中には、職場のルールや規律を守らない人がいます。 例えば会社が指定した喫煙所以外の場所で喫煙するといった生活上のルールから、個人情報保護のためにシュレッダーにかけなければいけない書類を放置するといった職務上のルールまで、内容に違いはあるもののモラルがないといった受け止め方をされかねないような行動を取ることがあるでしょう。 例えば協調性がない人が個人情報漏洩のような社内だけでは解決できない問題を起こした場合、企業にとって大きなリスクとなることを忘れてはいけません。

人の顔色や機嫌を気にしない

協調性のない人は相手より自分の気持ちを優先するため、周囲の人の顔色や機嫌をそれほど気にかけません。 集中力が高いため、自分の仕事に没頭できるというのも1つの要因だと言えます。 顧客の気持ちを考えずに自分の都合を押し付けた場合は問題になりますが、チームの調子が良くなく成果が挙がらない時期でも自分のペースで行動し成績が良い場合もあるため、一概に良くないことをしているとは決めつけられないのが特徴的だと言えるでしょう。

自立心が強く1人で行動する力がある

協調性のない人は自立心があるため誰かを頼らず自分で判断し、行動できる力があります。 単独行動をすることで持ち味が遺憾なく発揮されるので、この特性がポジティブに働くと仕事における成果に繋がります。 ただし会議への参加や、チームで1つの仕事を協力して行うといったことは苦手で、全力で取り組まなかったり、チームの中でもマイペースを貫こうとしたりするので、それによりチームワークが乱れるなどの悪影響もあります。

 

04仕事における協調性を培うには?

仕事における協調性が必要な理由や、協調性のない人の特徴を見ていくと、人間の性格として協調性がないのは良くないことばかりではないものの、ビジネスの場においては協調性のある人の方が成果を挙げやすいと言えるでしょう。 企業において従業員の協調性を高めるには、どのような施策を取るのが望ましいのでしょうか。

  • ・1.社内のクレドや企業文化として推奨する
  • ・2.社内勉強会や研修を実施する​​

2つご紹介します。

1.社内のクレドや企業文化として推奨する

クレドとはラテン語で「約束」「信条」「行動方針」「志」などの意味を表す「credo」が語源で、企業活動において意思決定や行動基準となる信条や行動指針のことです。 クレドは社内外両方で掲げられるため、経営者だけではなく全従業員に浸透させることが必要です。 クレドは経営陣と従業員両方の意見に基づいて作成されるため、お互いに協調性を高め合い、仕事でそれを発揮する内容を盛り込むことで全従業員がそれを意識して行動することができるようになるでしょう。 またクレドに協調性についての内容を加えることで、人材採用や人材教育の上でもその軸に沿った採用や育成を行うことができ、チーム間、部門間の連携も取りやすくなります。 クレドはクレドカードの配布、朝礼や全社会議での周知、イントラネット、社内SNSでの告知などさまざまな方法を用いて浸透させていくため、協調性のない従業員の目にも必ず止まります。 クレドを作成し、運用し続けることで協調性を意識して働くことが自然に企業文化となるでしょう。

2.社内勉強会や研修を実施する

従業員の協調性を高めたいなら、社内勉強会や研修を実施するのもよいでしょう。 仕事における協調性を高めるための研修には、協調性について座学とワークショップで学べるものや、リーダーシップ研修の中の1項目として学べるものなどニーズに応じてさまざまなカリキュラムがあります。 講師との対面形式で行う研修からオンライン形式の研修までいろいろな形式の中から選べるので、自社の対象者に合わせて選ぶのが望ましいでしょう。 研修を依頼する際は自社の研修にかけられる時間、望む形式、予算、対象者、研修で到達したい目標などを決めておき、カリキュラムの内容をニーズに応じてアレンジしてくれるかどうかも確認しておくとスムーズに依頼ができます。 また協調性を高める研修に対して従業員のモチベーションを上げたいなら、研修を受講した人を評価する制度をあらかじめ設けておくと、積極的に取り組んでくれる従業員も増えるのではないでしょうか。

 

05協調性を向上させるSchooのオンライン研修

Schoo for Businessは、国内最大級8,000本以上の講座から、自由に研修カリキュラムを組むことができるオンライン研修サービスです。導入企業数は2,700社以上、新入社員研修や管理職研修はもちろん、DX研修から自律学習促進まで幅広くご支援させていただいております。

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Schoo for Businessの特長

Schoo for Businessには主に3つの特長があります。

【1】国内最大級8,000本以上の講座数
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協調性に関するSchooの講座を紹介

Schooは汎用的なビジネススキルからDXやAIのような最先端のスキルまで、8,000本以上の講座を取り揃えております。この章では、協調性に関する授業を紹介いたします。

スキルとしての「共感力」

共感を生む人はどんなポイントをもっていて、何に注意を払い、どのような言葉で語るのでしょうか?第一印象の作り方・話を聞きたくなる伝え方のコツ・巻き込む方法...などなどこの授業では一緒に共感をつくるためのノウハウを学びます。

 
  • 株式会社アットリーチェ 代表取締役

    8 年間局アナとしてのキャリアを積んでフリーアナウンサーに。現在は、一瞬で人を魅了する伝え方を約 800 人の経営者・起業家・会社員に直接指導。 局アナ流の相手をファンにする“スピーキング技術”と心理的アプローチから思考や行動を変える“言葉の選択”を組み合わせたオリジナルメソッドを伝える。3 か月の長期講座は9期まで毎回満席・ キャンセル待ちの人気に。特に「相手に嫌われずに自分の言いたいことを伝える方法」は好評を得ている。その他、パラレルキャリアの女性の活躍推進事業などにも取り組んでいる。

スキルとしての「共感力」を無料視聴する

※研修・人材育成担当者限定 10日間の無料デモアカウント配布中。対象は研修・人材育成のご担当者に限ります。

新しい時代に適応するためのセルフマネジメント

本コースは、リモートワークなど働く環境が大きく変化しているこの時期にこそ知っておきたい、セルフマネジメントについて学ぶ授業です。

 
  • 目標実現の専門家 メンタルコーチ

    株式会社アンカリング・イノベーション代表取締役。メンタルコーチ。目標実現の専門家。中央大学卒業。長野県出身。 脳科学とアドラー心理学を組み合わせた、独自の目標実現法「行動イノベーション」を開発。その卓越したアプローチによって、これまで1万5000人以上の課題を解決してきた他、オリンピック出場選手、トップモデル、ベストセラー作家、経営者など各界で活躍する人々の目標実現・行動革新サポートを実施。その功績が話題となり、各種メディアからの依頼が続出。現在は法人向けにチームマネジメント・セルフマネジメントに関する研修、講演、エグゼクティブコーチングを提供。これまでサポートしてきた企業は、IT、通信教育、商社、医療、美容、小売りなど40以上の業種にわたる。 また、個人向けに「行動イノベーション年間プログラム」とオンラインサロンを主宰。「2030年までに次世代リーダーをサポートするプロコーチを1000人輩出し、日本を元気に! 」を目標に掲げ、プロコーチ養成スクール「NEXT」を開講。10冊の著作の累計発行部数は25万部を超え、中国、台湾、韓国など海外でも広く翻訳されている。おもな著書に、「本気で変わりたい人の行動イノベーション」(秀和システム・だいわ文庫)『指示待ち部下が自ら考え動き出す! 』(かんき出版)、『先延ばしは1冊のノートでなくなる』(大和書房)などがある。 公式メルマガ「行動イノベーション365・ネクストステージを目指す! 行動のヒント」を配信中!

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06まとめ

協調性とは、人間の性格が5つの性格因子の組み合わせによって成り立つとするビッグ・ファイブ理論の中の性格因子の1つで、高い人と低い人それぞれに良さがありますが、仕事においては協調性の高い人の方が成果を挙げやすくなります。 このことから企業においてはクレドに協調性に関する項目を盛り込んだり、協調性を高めるための研修を行ったりして積極的に従業員の協調性の向上に取り組むのが望ましいと言えるでしょう。 この記事も参考にして、ぜひ積極的に協調性の高い人材作りに取り組んでみてください。

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