発言力とは?ビジネスパーソンに求められる理由や高める方法を解説
発言力とは、発言によって他人に影響を及ぼすことのできる力です。本記事では、発言力のある人の特徴やビジネスで発言力が重要な理由について解説します。発言力を身につけたい人はもちろん、企業の教育担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
- 01.発言力とは?
- 02.発言力のある人の特徴
- 03.ビジネスで発言力が重要な理由とは
- 04.発言力の高め方とは
- 05.発言力を向上させるSchooのオンライン研修
- 06.まとめ
01発言力とは?
発言力とは、発言によって、人を動かしたり従わせたりする影響力のことを指します。さらに具体的に言うと、組織のメンバーとして声をあげて、組織を改善に向かわせることです。いずれにしても、ビジネスにおけるあらゆるシーンで、他者との人間関係を円滑に構築するために重要な能力であることは間違いありません。
影響力との関連性
影響力とは、働きかけによって人の心を動かし、行動を喚起したり、考えを変容させたりする力を意味します。一方で、発言力は実際に言葉で人を動かすことのできる力を指します。そのため、発言によって実際に、人を動かせるかどうかが両者の明確な違いです。
説得力との関連性
説得力とは、相手を納得させる力や相手の心を動かし、行動につなげる力のことです。ものごとを相手に正確に伝えるスキルと言い換えても良いでしょう。人の行動や意思決定を促す説得力は、発言力と併用して上手く利用すれば、周りによい影響を及ぼせる重要なスキルといえます。
02発言力のある人の特徴
発言力のある人には、共通して
- 1.有言実行する行動力が伴っている
- 2.傾聴力を有している
- 3.聴衆を惹きつける力がある
- 4.その道のプロである
- 5.相手の望むことを発言できる
といった特徴が見られます。下記では、発言力のある人の特徴を詳しく紹介します。
1.有言実行する行動力が伴っている
有言実行は、「言ったことを責任持って実行する」という意味の言葉です。どれだけ立派なことを発言したとしても、口先だけで行動が伴っていないと、信用してもらえません。きちんと自分の発言した内容に責任を持ち、最後までやり遂げる行動力があるからこそ、周囲からの支持を得ることができ、結果的に発言力を手にできるのです。
2.傾聴力を有している
発言力がある人は、自ら発言をするだけでなく、相手が伝えようとしている内容を正しく受け取り、理解することにも長けています。人は信頼している相手の言う事に影響されやすく、信頼関係を築くために傾聴は重要であるためです。具体的には、視線を向けたり、適度に相槌を打ったりすることで、「私はあなたの話を聞いて、理解をしようとしている」という姿勢を自然にアピールしています。
3.聴衆を惹きつける力がある
発言力がある人は言葉への感度が高く、会話や文章の中で使いこなせる語彙をたくさん持っています。そのため、伝える相手や状況を踏まえたうえで、適切な言葉を選ぶことができ、結果的に多くの聴衆を惹きつけているのです。 例えば、同じ感情を表す言葉でも、ちょっとしたニュアンスの違いや組み合わせによって、相手に与える印象は大きく異なります。こうした言葉の引き出しを増やすことで次第に発言力も高まっていくことでしょう。
4.その道のプロである
セミナーや研修をしている講師など、聞く人が望むポイントを的確に発言する人や、その道のプロフェッショナルなどは、非常に発言力があります。聞く人の関心のある内容で、発言する人がその道のプロフェッショナルだと、非常に発言力が増すということです。
5.相手の望むことを発言できる
優秀なビジネスパーソンは、往々にして相手の望むことを発言できるスキルを有しています。相手の意図を汲みとって話すことができるようになると、物事を上手く進められます。 相手の望むことを察知できるようになるためには、会話の割合を「相手7:自分3」となるように調整すると良いでしょう。 最初は難しく感じるかもしれませんが、相槌のタイミングと繰り返しの言葉選びに集中すると少しずつ達成できるようになります。
03ビジネスで発言力が重要な理由とは
ビジネスにおいて発言力が必要とされる理由には、ビジネスパーソンとして、自分の存在意義を提示する必要があることや、周囲を納得させるスピーチが求められることが挙げられます。下記では、ビジネスにおいて発言力が重要な理由について紹介します。
- 1.会議やミーティングで発言を求められる機会が多い
- 2.プレゼンテーションで周囲を納得させる必要がある
- 3.職場の人間関係を良好に保つため
1.会議やミーティングで発言を求められる機会が多い
ビジネスシーンでは、会議やミーティングに参加する機会が多く訪れます。このような場において、発言をしないと「自分の意見を言わない・言えない人」だと思われる可能性があります。また、会議で発言しないことが続くと、次第に意見を求められることもなくなり、会議そのものに参加させてもらえない環境が出来上がってしまいます。会社に自分がいる意義を周囲に示すためにも、会議の場で発言をして自分の意見を伝えることは重要なことなのです。
2.プレゼンテーションで周囲を納得させる必要がある
ビジネスにおいて自社の製品やサービスを他社に売り込む際には、必ずといっても過言ではないほどプレゼンテーションが実施されます。さらに、競合他社とサービスの提案で競う場面でも、プレゼンテーションによって採用の可否が決定するのが一般的です。 このようにビジネスで重要なシーンでは、プレゼンテーションの実施が避けられません。そのため、発言力を身につけ、プレゼンテーションの場で周囲を納得させる意見を述べることは、ビジネスマンにとって必須のスキルとなっているのです。
3.職場の人間関係を良好に保つため
発言力がある人は、周囲の人から共感や理解が得られやすくなります。反対に、発言力のない人は本心が伝わりにくく、相手を不安にさせたり、誤解させたりしてしまう可能性があります。 加えて、自分の主張を相手に正しく理解してもらえないため、人間関係においても、意図せず評価や立場が下がってしまう可能性も考えられます。職場の人間関係を良好に保つためにも、一定の発言力は必要不可欠なのです。
04発言力の高め方とは
ここまで、発言力のある人の特徴やビジネスで発言力が重要な理由についてお伝えしてきました。では、発言力は実際にどのような方法で高められるのでしょうか。ここでは、発言力を高めるための具体的なポイントについて紹介していきます。早速、今日から実践してみましょう。
- 1.考えを具体的かつ論理的に表現するスキルを磨く
- 2.意見を求められたら言葉を返す瞬発力を身につける
- 3.大勢の前で発言することに慣れる
- 4.日頃から人と話す機会を増やす
- 5.相手の心をつかむプレゼン研修に参加する
1.考えを具体的かつ論理的に表現するスキルを磨く
考えが具体的かつ論理的にまとまっている話は、説得力があります。 こういったストーリーの組み立てができるようになるためには、ロジカルシンキングの向上が欠かせません。 ロジカルシンキングは、発言力だけでなく、様々なビジネススキルの土台となる思考力なので、積極的に磨くことをおすすめします。
2.意見を求められたら言葉を返す瞬発力を身につける
意見を求められた際に、臨機応変に言葉を返すには、「言い返し能力」が求められます。言い返し能力はトークの瞬発力のようなもので、切り返しが上手いと話のリズムができ、会話を自然と盛り上げられます。言い返し能力を高めるには、切り返しが上手い人を真似ることや、否定的なことを言わないようにすること、相手目線を心がけることなどを、意識してみると良いでしょう。
3.大勢の前で発言することに慣れる
ビジネスでは初対面の人と会話することや、大勢の前で自分の意見を主張することを避けては通れません。しかし、人前で話すことに慣れていない場合は、早口や不明瞭な発音、声が小さいもしくは大きすぎるといった聞きづらい話し方になってしまい、内容も伝わりにくくなります。そのため、まずはスピーチの機会を増やし、「自分が話をすること」そして「自分の話を聞いてもらうこと」に慣れましょう。
4.日頃から人と話す機会を増やす
発言力を上達させることは一夜ではできません。話すことは日常のことであり、常にうまくいったりいかなかったりの繰り返しです。そのため、日頃から人と話す機会を増やし、実践を重ねることが発言力を上げていくことになります。
4.相手の心をつかむプレゼン研修に参加する
発言力を向上させるためには、自分自身の取り組みも重要ですが、相手の心をつかむプレゼン研修に参加することも有効です。 研修では、基礎から実践までを網羅的に学べるうえに、実際のビジネスシーンを想定した発言・行動を実践できます。また、自分だけでなく参加者同士で学び合うことで、表現の質も高まるでしょう。
05発言力を向上させるSchooのオンライン研修
Schoo for Businessは、国内最大級8,500本以上の講座から、自由に研修カリキュラムを組むことができるオンライン研修サービスです。導入企業数は4,000社以上、新入社員研修や管理職研修はもちろん、DX研修から自律学習促進まで幅広くご支援させていただいております。
Schoo for Businessの特長
Schoo for Businessには主に3つの特長があります。
【1】国内最大級8,500本以上の講座数
【2】研修設定・管理が簡単
【3】カスタマーサクセスのサポートが充実
発言力に関するSchooの講座を紹介
Schooは汎用的なビジネススキルからDXやAIのような最先端のスキルまで、8,500本以上の講座を取り揃えております。この章では、発言力に関する授業を紹介いたします。
ロジカルコミュニケーション基礎
本授業は、普段「わかりやすく説明ができない」「相手に意図がちゃんと伝わっている気がしない」など、コミュニケーションに課題意識を持つ方に向け、論理的に話す以前に意識しておきたい「論理的に聞く力」について学んでいきます。
-
コミュニケーション・スピーチコンサルタント、CCO代行
福岡のTV局・ラジオ局で年間300日以上の生放送に出演。その経験を元に独立し、現在は企業向けの人材育成研修や人材育成コンサルティング、経営者や元アスリートなどのスピーチコンサルティングを行う。組織活性、営業成績4倍UP、スピーチ力向上による顧客獲得率UPなど成果を上げるためにとことんクライアントに寄り添う。 企業研修:200社以上、個別コンサルティング:300名以上の実績あり。 趣味は読書と音楽鑑賞と筋トレ。無類のチョコレート好き。
※研修・人材育成担当者限定 10日間の無料デモアカウント配布中。対象は研修・人材育成のご担当者に限ります。
会議で意見を「伝える」コツと心構え
この授業では、実践の場がない為、会議での意見の伝え方に自信がなく発言できていない方を対象に、「会議に参加する前の準備」や「会議中のマインドセットや意見を話すコツ」「頭が真っ白になったときのトラブルシューティングや立ち回り」など、すぐに会議で実践できることを学べる内容をお送りしています。
-
Zホールディングス株式会社 Zアカデミア学長
武蔵野大学アントレプレナーシップ学部 学部長。日本興業銀行、プラスを経て2015年ヤフー。現在Zアカデミア学長としてZホールディングス全体の次世代リーダー開発を行う。 またウェイウェイ代表、グロービス経営大学院客員教授としてリーダー開発を行う。 2021年4月 武蔵野大学アントレプレナーシップ学部(武蔵野EMC)学部長就任。代表作に52万部超ベストセラー「1分で話せ」。ほか、「1行書くだけ日記」「FREE,FLAT,FUN」など。
※研修・人材育成担当者限定 10日間の無料デモアカウント配布中。対象は研修・人材育成のご担当者に限ります。
興味ゼロの人を巻き込む「共感プレゼン」
本コースでは、プレゼンを構成する「シナリオ」「スライド」「トーク」「トレーニング」というテーマを通じて、「共感プレゼン」について学びます。
-
NPO法人e-Education代表
1986年生まれ。早稲田大学在学中に税所篤快と共にe-Educationの前身を設立。映像教育を用いて、バングラデシュの貧しい高校生の大学受験を支援。1年目から多くの合格者を輩出。大学卒業後はJICAで勤務する傍ら、e-Educationの海外事業統括を担当。2013年10月にJICAを退職、14年7月にe-Educationの代表理事へ就任。これまでに途上国14カ国3万人の中高生に支援を届けてきた。2016年、「Forbes 30 under 30 in Asia」選出。2017年、第1回ICCカタパルト・グランプリ優勝。著書『100%共感プレゼン』(2020年、ダイヤモンド社)
※研修・人材育成担当者限定 10日間の無料デモアカウント配布中。対象は研修・人材育成のご担当者に限ります。
06まとめ
今回は発言力の概要や発言力のある人の特徴、発言力の高め方についてお話しました。伝えるスキルが高いと、商談の大事なプレゼンテーションを任されたり、会議での発表を任されたりと、ビジネスチャンスは大きく広がります。 発言力を身につけるには、自身が発信する全てのことにおいて、「どう相手に伝えたら分かりやすいか」「この伝え方で、本当に理解してもらえるのか?」など、伝え方を意識することが大切です。ぜひ本記事を参考に発言力を鍛えましょう。