公開日:2022/09/16
更新日:2022/11/17

エイジハラスメントとは?社員が取り組むべき対策や防止するメリットを解説

エイジハラスメントとは?社員が取り組むべき対策や防止するメリットを解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

昨今、エイジハラスメントが問題となっています。エイジハラスメントが原因で早期退職してしまったり、仕事の生産性を下げてしまったりする場合も多く、人事部としては何らかの対策を行う必要があるでしょう。本記事ではエイジハラスメントとは、エイジハラスメントに対する対策、起こってしまった場合の対処方法について解説します。

 

01エイジハラスメントとは

エイジハラスメントとは主に年齢に関するハラスメントを指し、略してエイハラと言われることもあります。相手の年齢や世代を取り上げて、差別したり嫌がらせをしたりする行為のことです。昨今、このエイジハラスメントが話題となっており、社内で発生しないように対策を打つ企業も増えています。 セクハラやパワハラは有名ですが、エイジハラスメントは認知度が低いです。そのため、悪気がなくてもしらずしらずのうちに行っている人もいます。まずはエイジハラスメントについて社内に周知することが必要でしょう。

注目されている理由

エイジハラスメントという言葉ができたのはここ最近のことです。注目され始めたのは「エイジハラスメント」というドラマが放映されてからでしょう。 ドラマでは、主人公が年齢による嫌がらせを受けるのですが、その内容に共感を抱く視聴者も多く、このような嫌がらせは良くないということが広まりました。今まで年齢に関する嫌がらせを受けていたにも関わらず、ハラスメントに該当しないからと外部に相談することができなかった方も多いと推測されます。

▶︎参考:エイジハラスメント |テレ朝動画

 

02エイジハラスメントに該当する具体例

具体的にどのような事例がエイジハラスメントに該当するか分からないと、対策を立てられないでしょう。そこで、エイジハラスメントに該当する具体例について解説します。

  • 1.世代や年齢を理由とした言動
  • 2.業務の選定を年齢で行う
  • 3.年齢に対するプライベートな言動や行動

1.世代や年齢を理由とした言動

エイジハラスメントのなかでも最も多いのは、世代や年齢を理由としたちょっとした言動です。たとえば「若いんだからもっと頑張れ」といった励ましの言葉も、年齢で相手を括っておりエイジハラスメントに該当する可能性があります。 また「もう年なんだから無理しないでください」といった労う発言も、相手にとっては不快に感じる可能性があり注意が必要です。 相手を励ましたり労ったりしたいなら、年齢で括らないことを意識すると良いでしょう。たとえば「〇〇さんは朝早くに出勤してお疲れでしょうから無理しないでください」といった言い方に変換すれば、年齢ではなくその人の言動を見て労っていることになるため、相手に不快感を与えてしまう恐れは減るでしょう。

2.業務の選定を年齢で行う

業務の選定を年齢で行う際も、エイジハラスメントに該当する可能性があります。たとえば、若手という理由のみで簡単な仕事や飛び込み営業を任せるのは不適切と言えるでしょう。 もちろん、新人に難しい仕事を任せるわけにはいかないです。そこで、年齢ではなくその人のスキルやキャリアプランを根拠に仕事を割り振ることが大切です。 たとえば「この仕事をこなすことで、やりたいと言っていた新規事業に携わるためのスキルが得られる」といった仕事の振り方を意識することで、ハラスメントに該当しなくなります。

3.年齢に対するプライベートな言動や行動

年齢に対するプライベートな言語や行動も、エイジハラスメントに該当する可能性があります。 たとえば会社の飲み会で「そろそろ30代になるんだし結婚の予定はないの?」といった発言は、仕事と関係なくても相手を不快にさせる可能性が高いため避けるべきでしょう。このような仕事以外の話を行う際も、ハラスメントに該当していないか気をつける必要があります。

 

03なぜエイジハラスメントを防止する必要があるのか

エイジハラスメントが社内で発生しているにも関わらず放置していると、被害を受けている社員だけでなく、企業側も損失を受ける可能性があります。 そのため、企業側はエイジハラスメントが発生する前に対策を取らなくてはいけません。エイジハラスメントを防止できると、具体的には次の3つにつながる可能性があるのです。

.
  • 1.社員の満足度向上により離職率低下につながる
  • 2.企業イメージの維持につながる
  • 3.業務の円滑化につながる

1.社員の満足度向上により離職率低下につながる

社内のエイジハラスメントをなくすことで、社員が安心して働けるようになります。社員の満足度が向上し離職率低下にもつながるでしょう。 優秀な社員ほど働きやすい環境を求めるため、ハラスメントが発生するような職場では、退職を検討してしまう可能性があります。離職率が高いことは会社にとってマイナスですし、離職率を気にする求職者も多いため、新しい人材も雇いにくくなる悪循環に陥ります。離職率を下げるためにも、エイジハラスメント対策を行った方が良いでしょう。

2.企業イメージの維持につながる

社内のエイジハラスメントを防ぐことで、企業イメージの維持につながるメリットがあります。特に有名な会社の場合、社内でハラスメントが起こったことがネットニュースなどになり、商品イメージが低下してしまう可能性もあります。 ニュースにはならない場合でも、顧客の耳に入ってしまうかもしれません。企業イメージを低下させないためにも、エイジハラスメントを起こさない工夫が必要になります。

3.業務の円滑化につながる

エイジハラスメントを防止することは、業務の円滑化にもつながります。なぜならハラスメントがない企業なら社員も安心してコミュニケーションを取ることができるためです。 逆に、ハラスメントの事例があると、社員のフットワークが重くなってしまう可能性もあります。たとえば、打ち合わせでも安心して意見を発せなくなってしまいます。このような事態を防ぐためにも、エイジハラスメント対策を行いましょう。

 

04社員が取り組むべきエイジハラスメント対策

エイジハラスメントを防止するためには多少コストをかけてでも、会社として何らかの対策は取った方が良いでしょう。そこで、会社が取り組むべきエイジハラスメント対策について解説します。次の4つの対策を行うことで、社内でエイジハラスメントが発生することを防ぐことができます。

  • 1.定期的にアンケートを実施する
  • 2.研修を行う
  • 3.コミュニケーションの活性化を行う
  • 4.相談できる環境の構築

1.定期的にアンケートを実施する

アンケートを実施することは、社内の問題を早期発見できる意味で有効です。誰がアンケートに回答したのか分からないようにすれば、社員も正直に回答してくれる可能性が高いです。ハラスメント関連のアンケートは定期的に実施しましょう。

2.研修を行う

そもそもエイジハラスメントを知らない社員も多いため、研修を行いどのような言動がどれに該当するのか知ってもらいましょう。悪気のない発言でも、相手が不快に思ったらハラスメントに該当してしまいます。そのことを全員が自覚し、何気ない発言でも相手を傷つけていないか振り返る癖をつけてもらいましょう。

3.コミュニケーションの活性化を行う

エイジハラスメントが発生する根本的な問題を解決するには、コミュニケーションの活性化を行うことが重要です。なぜ人は世代や年齢で一括にしてしまうかというと、一個人として相手を理解する姿勢が足りないから、というのが挙げられるでしょう。そこで、社内のコミュニケーションを活性化させ、お互いの長所・短所や趣味などを理解してもらい、一個人として理解できるようにします。ハラスメントの根本的な解決には、コミュニケーションが必要不可欠と言えます。

4.相談できる環境の構築

エイジハラスメントを受けた社員のケアも大切にしなくてはいけません。そこで、社内にハラスメントを相談できる窓口を設けることをおすすめします。相談できる環境を構築することで、問題の早期解決につながります。

 

05社内でエイジハラスメントが起こったら

エイジハラスメント対策を万全に行っても、社内でエイジハラスメントが発生してしまう可能性はあります。あるいは、もうすでにエイジハラスメントが起こっている職場もあるでしょう。そこでエイジハラスメントが社内で起こった場合の対処方法も解説します。社内でエイジハラスメントが起こった場合、次の3つの対策を実践してみましょう。

  • 1.ヒアリングを行う
  • 2.相談できる人に相談する
  • 3.第三者機関の利用

1.ヒアリングを行う

まずは被害者・加害者からのヒアリングを行いましょう。お互いの意見を聞いてみて、なぜエイジハラスメントが発生したのか、根本的に何が問題なのかを突き止めます。ただし、加害者にヒアリングする際は被害者の同意を得ることを忘れないでください。また、もし被害者と加害者の意見が食い違う場合、同じ部署の人など第三者からのヒアリングも行います。まずは、状況を把握することが大切です。

2.被害者が相談しやすい環境を整備する

エイジハラスメントを受けた際は相談できる人に相談するように、社員に呼びかけることも大切です。誰でも相談せずに自分だけで抱えていると、ストレスを余計にかかえてしまったり、「本当は自分が悪いのでは?」と考えてしまったりして、退職してしまう可能性もあります。社内に相談窓口を設ける場合、どんな小さなことでも良いので相談するように研修で指導しましょう。また、相談窓口での相談事項は絶対に他の人には漏らさない、ということも話しておきます。

3.第三者機関の利用

エイジハラスメントなどを防止するために第三者機関を利用するのもおすすめです。弁護士や社会保険労務士などへ相談窓口を委託します。社内の相談窓口だと加害者にバレないか不安と考えてしまい、相談をためらってしまう社員もいますので、コストはかかりますが第三者機関の利用も検討してみてください。

 

06エイジハラスメントを防止するSchooのオンライン研修

Schoo for Businessは、国内最大級8,000本以上の講座から、自由に研修カリキュラムを組むことができるオンライン研修サービスです。導入企業数は2,700社以上、新入社員研修や管理職研修はもちろん、DX研修から自律学習促進まで幅広くご支援させていただいております。

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コーチングスキル - ハラスメント対応・壁打ち

このコースでは適切な「相談役」としての対応をコーチングスキルという観点を通して学んでいきます。 1、2コマ目ではハラスメントの相談窓口担当者として対ハラスメント被害者/行為者それぞれに対して「事実を適切に把握するため」「意識、行動変容を促すため」に有効なコーチングのマインドとスキルを学びます。 またコーチングはハラスメント相談のシーンに限らず、部下や同僚との相談や壁打ちの際にも活用できるスキルです。3コマ目ではこのような場面での「バックトラッキング」や「Iメッセージ」といったコーチング基本スキルの活用方法についてケーススタディを通して学びます。 コーチングを学び、活用することで頼られるチームや組織の「頼られる相談役」を目指しましょう。

 
  • ㈱LEBEN CAREER CEO ㈱MEXUS CCO

    秋田県は男鹿市の生まれ。 大学卒業後、小売流通業界にて店舗運営責任者として従事。 前社退職後、東南アジアにて半年間のバックパッカー生活。 帰国後、製薬業界にて、人事戦略室、社長秘書室、人事総務業務に従事。 2014年に人材開発事業「LEBEN CAREER」を創業し、法人設立後は代表取締役に就任。 同社では「コーチングを受けたい・学びたい」というビジネスパーソン向けにコーチングサービスの『LCPコーチング』及び、コーチングスクール『LCPコーチングアカデミー』を運営。 株式会社MEXUSでは、CCOとしてパーソナルコーチングサービス『REEED』を企画運営。専門領域は、キャリア変革を目的とした行動変容的アプローチ。

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パワハラと業務指導 線引きの考え方 -管理職向け

このコースでは管理職や上司、先輩による部下、後輩への業務指導がパワハラに当たってしまうのか否かの線引きについて大前提となる考え方を解説します。

 
  • 高井・岡芹法律事務所 弁護士

    2004年早稲田大学卒業。2007年東京弁護士会登録。2011年経営法曹会議会員。企業側弁護士として、労働問題の解決に取り組む。中でもハラスメント等の問題社員対応、職場のLGBTの問題を専門とする。単著として『1冊でわかる!改正早わかりシリーズ パワハラ防止の実務対応』(労務行政)、共著として『知らないでは済まされない!LGBT実務対応Q&A―職場・企業、社会生活、学校、家庭での解決指針―』(民事法研究会)などがある。

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07まとめ

エイジハラスメントによって優秀な社員が早期退職してしまうと、企業としては大きな損失になると言えます。エイジハラスメントに限らず、セクハラやパワハラも含めハラスメント対策には力を入れていくことが望ましいでしょう。

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