セルフモチベーションとは|実践するメリットや向上させる方法について解説

仕事では目標達成のためにも、モチベーションを常に高く維持し続けたいものです。かし、自分自身のモチベーションを高めることは容易ではありません。頭ではわかっていても、思い通りにいかない事が多くあります。そこで効果的なものが、自分自身でモチベーションを管理する「セルフモチベーション」です。本記事では、セルフモチベーションを実践するメリットや、モチベーションを向上させる方法について解説します。
01セルフモチベーションとは
セルフモチベーションとは、自分で自身の行動を発動させ、目標に向かって維持し続ける心理的な機能のことをいいます。セルフモチベーションは仕事において、業務を完了させたり生産性を上げたりすることにつながるため、職場において大事なスキルといえます。セルフモチベーションが低ければ、当然ですが目標成果は低くなり、達成と成功の可能性は低くなります。
02セルフモチベーションを実践する3つのメリット
セルフモチベーションを身につけて実践することが、業務に大きなメリットをもたらします。ここからは、セルフモチベーションを実践する3つのメリットをご紹介します。
安定した仕事の成果につながる
セルフモチベーションは、仕事をやり遂げる上で大事なスキルです。セルフモチベーションを身につけることで、外的要因に左右されず自身の仕事を全うでき、安定した成果を出すことができます。モチベーションが上がれば、自身やチームの生産性にもプラスの影響を与えるでしょう。
周囲からの評価を得やすくなる
セルフモチベーションを身につけると、安定した成果を継続的に出し続けることが期待できるため、周りからの評価を得やすくなります。職場でセルフモチベーションの効果を発揮できれば、多くの目標を達成できると自身に対する誇りを感じることもできます。
信頼関係の構築につながりやすい
セルフモチベーションを高めていくと、仕事や責務を効率よくこなすための原動力を持てるようになります。目標を達成することで努力していることが周囲にも伝わり、職場のメンバーとの信頼関係の構築に繋がりやすくなります。
03セルフモチベーションを高める5つの方法
セルフモチベーションを高めるためにはいくつか方法があります。 さまざまなきっかけで、セルフモチベーションの高まりに繋がるため、自分に合った形を取り入れていけると良いでしょう。
ここでは、主な5つの方法をご紹介します。
明瞭な目標設定をする
セルフモチベーションを高めるためには、まず明瞭な目標を設定することが大切です。目標が具体的でないと、指標が分からなくなってしまい、自分のモチベーションを維持するのが困難になってしまいます。それを防ぐためにも、目標とする具体的な数値や具体化した行動といった明確なものであることが重要です。ここでポイントとなるのは、現実的に達成できない目標を掲げないということです。達成できない状態が続くと、逆にモチベーションが下がってしまいますので、注意が必要です。
前向きな思考を持てるよう自分に働きかける
前向きな思考になるよう見方を変えてみるといったことも大事になります。例えば何か問題が起こった場合、起きた出来事を前向きな思考で捉え直すよう自分に働きかけてみるのです。例えば、上司から指摘をされた出来事を受け、怒られたと捉えがちですが、指導してくれたというプラスの視点で見方を変えてみるとポジティブな思考になります。このようにして自分に働きかけていくと、たとえ困難なことがあっても、自分だったら大丈夫と考えられるようになるため、新しいことに対しても積極的に挑戦し続けられるのです。
目標とする人物を設定する
自分の周りでロールモデルとなるような人物を設定することで、セルフモチベーションの効果を高めやすくなります。人間はモデルとする人物がいる場合、憧れからとてもその人物に感化されやすくなります。目標とする人物を設定し、その思考や行動を目にすることは、モチベーション維持しやすく、目標達成にも強い影響を与えてきます。
健康的な生活習慣を維持する
健康管理はセルフモチベーションを高める土台となりますので、とても大切なことです。健康管理に優れた人は、体力やエネルギーというものが満ち溢れています。そもそも体力や気力がなければ、セルフモチベーションは発揮できません。ですので、自分自身の健康に配慮した生活する技術を身に着けることはとても大事だと言えます。
高い志を持つ人と行動をする
志が高い人は高い目標があり、やる気や意欲に溢れている人です。身近にいる志高い人と行動を共にすることも、セルフモチベーションを高めるのに効果があります。日頃から前向きな人の多い環境に身を置いていると、ネガティブな思考になりにくく、自然と自分のモチベーションも高く維持しやすくなります。また志の高い人を参考にして行動してみたり真似をすることで、自分のやるべきことが見えてきます。
04社員のモチベーションを高める方法
社員が自分でモチベーションを高める他に、会社の働きかけによってモチベーションを高める方法もあります。本章では、モチベーションを高める法則と具体的な方法を紹介します。
モチベーションが高まる仕組み
セルフモチベーションを高めるために、まずはその仕組みを理解することはとても大切です。仕組みとしては「外発的動機付け」と「内発的動機付け」の2つありますので、ご紹介します。
外発的動機付け
外発的動機付けとは、第三者からの指示や罰則という手段を使って行動を起こさせることです。具体的には「報酬を与える」「罰を与える」といったもので、即効性はありますが、自発的ではないため長続きはしないというのが特徴です。
内発的動機付け
内発的動機付けとは、自身の強い興味や関心をもとに自らが発動させる感情によって行動を起こさせることです。仕事に対するやりがいや達成感を感じるため、自らの意思に基づいて自発的にモチベーションを生み出せるので持続しやすく、たとえ困難な状況に陥ってもすぐに諦めたりしません。内発的動機付けですと、長続きしやすく、モチベーションの効果も高まっていくのが特徴です。
モチベーションを高める法則
セルフモチベーションを向上させる方法として、3つの法則があります。マネジメントを行う際にも役立つ法則ですので実践してみましょう。
サンクス効果
サンクス効果とは、他者からの感謝や評価を受けることによって、個人のモチベーションやパフォーマンスが向上する現象です。人は自分の行動や努力が認められると、自尊心や満足感が高まります。その結果、仕事に対する意欲や努力を増し、より良い成果を生み出すことができます。サンクス効果は、相手に対して感謝の気持ちを示すことで相互作用が生まれ、モチベーションの循環を促します。
ピグマリオン効果
ピグマリオン効果とは、他者の期待が個人の行動や結果に影響を与える現象です。他者から高い期待を寄せられると、その期待に応えようとする自己実現のプロセスが働き、結果として期待に沿った成果を出す傾向があります。人は他者の期待に反応し、自己評価や自己効力感が高まることで、能力やパフォーマンスが向上します。ピグマリオン効果は、他者の信頼やサポートが個人の成長や発展に影響を与える重要な要素となります。
ロールモデル効果
ロールモデル効果とは、他者の行動や態度に触発されて、自身の行動や態度が変化する現象です。人は他者を模倣する傾向があり、特に優れた能力や成功を持つ人物をモデルとすることで、自身の成長や目標達成を促すことができます。ロールモデルは、行動や態度のベストプラクティスを示し、道徳的な価値観や専門的なスキルを育む上で重要な影響を与えます。ロールモデル効果は、他者の成功や挑戦を目の前にすることで、自身の可能性や成長の意識を高める効果もあります。
モチベーションを高める具体的な方法
では具体的にどのような方法で取り組めばよいのでしょうか。ここでは、セルフモチベーションを職場内でうまく活用できる方法をご紹介します。
1on1ミーティングを実施する
上司と部下の1対1で慣習的に行う面談も、セルフモチベーションを高める上で最も有効です。このミーティングを通して、部下の評価しきれていなかった部分を見直すことができます。また日頃感じている想いや考えをお互い話す機会になるので、セルフモチベーションを活用しやすい環境になります。
裁量権をメンバーに与える
メンバーに裁量権を適度に与えることで、職務に対して主体的に取り組む姿勢となり、モチベーションを高めることができます。裁量権を与えると自分の責任のもとで自由に判断できますので、成果を出せたときの成功体験が自信になり自己成長にも繋がります。また、主体的に仕事に取り組む社員が増えることで、組織としても雰囲気が良くなっていき、コミュニケーションも活性になります。その結果、高い成果を上げることができます。
「サンクスギフト」を用いて称賛しあう
社員をはじめとしたチームに対する貢献度を評価し、周りが称賛しあうことで従業員のモチベーションを高める「サンクスギフト」を活用しましょう。 ただ「ありがとう」と感謝の言葉を伝えるだけに留まらず、チームの目標達成においてどのような貢献をしたのか、仕事を遂行するプロセスでどこを評価しているのかなど、具体的に表現する点がポイントです。これによって社員同士で感謝を伝える文化が芽生え、お互いの仕事を気持ちよくカバーする雰囲気が生まれます。また休みをしっかり消化しても、チームの士気が高く、成果も出せるという結果が期待できます。社内コミュニケーションの専用プラットフォームなどもあるので、活用すると良いでしょう。
エンゲージメントサーベイを実施する
エンゲージサーベイとは、インターネットツールによるアンケートを使って、社員のモチベーションの状況を数値化し可視化するものです。これによって社員同士の信頼関係や会社への愛着の度合いを調べることができます。
調査項目の内容としては、組織への貢献意欲や上司と部下の関係、社内コミュニケーションといったものになります。目的としては、生産性の向上や離職防止に繋がるとされています。エンゲージメントサーベイを実施することによって、社員のモチベーションの実態を知れるので、人事制度や福利厚生の根本から見直すことができ、フォローアップの施策の改善に有効となります。
05セルフモチベーションを職場内で活用する方法
モチベーションが高ければ社員同士の結びつきも深まり信頼関係も築きやすくなります。また周りの同僚にもいい影響を与えていきますので、良い雰囲気作りができます。ここでは、セルフモチベーションを職場内でうまく活用できる方法をご紹介します。
1on1ミーティングを実施する
上司と部下の1対1で慣習的に行う面談も、セルフモチベーションを高める上で最も有効です。このミーティングを通して、部下の評価しきれていなかった部分を見直すことができます。また日頃感じている想いや考えをお互い話す機会になるので、セルフモチベーションを活用しやすい環境になります。
裁量権をメンバーに与える
メンバーに裁量権を適度に与えることで、職務に対して主体的に取り組む姿勢となり、モチベーションを高めることができます。裁量権を与えると自分の責任のもとで自由に判断できますので、成果を出せたときの成功体験が自信になり自己成長にも繋がります。また、主体的に仕事に取り組む社員が増えることで、組織としても雰囲気が良くなっていき、コミュニケーションも活性になります。その結果、高い成果を上げることができます。
「サンクスギフト」を用いて称賛しあう
社員をはじめとしたチームに対する貢献度を評価し、周りが称賛しあうことで従業員のモチベーションを高める「サンクスギフト」を活用しましょう。 ただ「ありがとう」と感謝の言葉を伝えるだけに留まらず、チームの目標達成においてどのような貢献をしたのか、仕事を遂行するプロセスでどこを評価しているのかなど、具体的に表現する点がポイントです。これによって社員同士で感謝を伝える文化が芽生え、お互いの仕事を気持ちよくカバーする雰囲気が生まれます。また休みをしっかり消化しても、チームの士気が高く、成果も出せるという結果が期待できます。社内コミュニケーションの専用プラットフォームなどもあるので、活用すると良いでしょう。
エンゲージメントサーベイを実施する
エンゲージサーベイとは、インターネットツールによるアンケートを使って、社員のモチベーションの状況を数値化し可視化するものです。これによって社員同士の信頼関係や会社への愛着の度合いを調べることができます。
調査項目の内容としては、組織への貢献意欲や上司と部下の関係、社内コミュニケーションといったものになります。目的としては、生産性の向上や離職防止に繋がるとされています。エンゲージメントサーベイを実施することによって、社員のモチベーションの実態を知れるので、人事制度や福利厚生の根本から見直すことができ、フォローアップの施策の改善に有効となります。
06セルフモチベーションを向上させるSchooのオンライン研修
Schoo for Businessは、国内最大級8,000本以上の講座から、自由に研修カリキュラムを組むことができるオンライン研修サービスです。導入企業数は2,700社以上、新入社員研修や管理職研修はもちろん、DX研修から自律学習促進まで幅広くご支援させていただいております。
Schoo for Businessの特長
Schoo for Businessには主に3つの特長があります。
【1】国内最大級8,000本以上の講座数
【2】研修設定・管理が簡単
【3】カスタマーサクセスのサポートが充実
セルフモチベーションに関するSchooの講座を紹介
Schooは汎用的なビジネススキルからDXやAIのような最先端のスキルまで、8,000本以上の講座を取り揃えております。この章では、セルフモチベーションに関する授業を紹介いたします。
新しい時代に適応するためのセルフマネジメント
本コースは、リモートワークなど働く環境が大きく変化しているこの時期にこそ知っておきたい、セルフマネジメントについて学ぶ授業です。 日々の変化での「混乱」「疲れ」や「不安」が解消され、希望を持って明日から働けるように学んでいきましょう。
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目標実現の専門家 メンタルコーチ
株式会社アンカリング・イノベーション代表取締役。メンタルコーチ。目標実現の専門家。中央大学卒業。長野県出身。 脳科学とアドラー心理学を組み合わせた、独自の目標実現法「行動イノベーション」を開発。その卓越したアプローチによって、これまで1万5000人以上の課題を解決してきた他、オリンピック出場選手、トップモデル、ベストセラー作家、経営者など各界で活躍する人々の目標実現・行動革新サポートを実施。その功績が話題となり、各種メディアからの依頼が続出。現在は法人向けにチームマネジメント・セルフマネジメントに関する研修、講演、エグゼクティブコーチングを提供。これまでサポートしてきた企業は、IT、通信教育、商社、医療、美容、小売りなど40以上の業種にわたる。 また、個人向けに「行動イノベーション年間プログラム」とオンラインサロンを主宰。「2030年までに次世代リーダーをサポートするプロコーチを1000人輩出し、日本を元気に! 」を目標に掲げ、プロコーチ養成スクール「NEXT」を開講。10冊の著作の累計発行部数は25万部を超え、中国、台湾、韓国など海外でも広く翻訳されている。おもな著書に、「本気で変わりたい人の行動イノベーション」(秀和システム・だいわ文庫)『指示待ち部下が自ら考え動き出す! 』(かんき出版)、『先延ばしは1冊のノートでなくなる』(大和書房)などがある。 公式メルマガ「行動イノベーション365・ネクストステージを目指す! 行動のヒント」を配信中!
※研修・人材育成担当者限定 10日間の無料デモアカウント配布中。対象は研修・人材育成のご担当者に限ります。
モチベーション・マネジメントの心理学
この授業では、部下や後輩の指導に悩んでいる方、チームの目標達成に向け自身を含めたメンバーのやる気を高めたいと考えている方を対象に、モチベーションをどのようにマネージしていくか、ということを心理学の視点から解説します。
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東京未来大学 学長
北海道大学文学部卒業、同大学院文学研究科博士課程退学、札幌医科大学助手、山形大学講師、助教授、北星学園大学教授(この間に英国York大学心理学部研究員)を経て、2000年大阪大学大学院人間科学研究科教授、同大学名誉教授。 大坊郁夫「しぐさのコミュニケーション」(サイエンス社)、大坊郁夫編「幸福を目指す対人社会心理学」(ナカニシヤ出版)等。
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東京未来大学 モチベーション行動科学部教授
慶應義塾大学商学部卒業後株式会社リクルートに入社。26年間のリクルート勤務を通じて「モチベーション・マネジメント」を探求。モチベーション行動科学部では、モチベーション理論と実務の現場を繋ぐ実践スキルを中心に担当。
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東京未来大学 モチベーション行動科学部学部長
立教大学文学部心理学科卒業。同大学院社会学研究科博士後期課程単位取得退学。現在、産業・組織心理学会常任理事(元会長)、人材育成学会常任理事、日本応用心理学会理事など。ワーク・モチベーションに関する著書、論文多数。
※研修・人材育成担当者限定 10日間の無料デモアカウント配布中。対象は研修・人材育成のご担当者に限ります。
07まとめ
セルフモチベーションとは自分のモチベーションをコントロールする力で、社会人には欠かすことのできないスキルと言えます。セルフモチベーションが身に備わっていれば、上司にモチベートされなくても、主体的に仕事に対するやる気を見出すことができます。人間のストレスは、環境の変化によって左右されやすく、モチベーションにも影響を受けます。働く環境は個人ではなかなか変えることができませんが、セルフモチベーションを身につけることによって自らを鼓舞し、安定した成果を出すことができます。