公開日:2022/11/02
更新日:2023/12/05

メンタルタフネスとは?メンタルが強い人材の特徴や鍛える方法を解説

メンタルタフネスとは?メンタルが強い人材の特徴や鍛える方法を解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

職場での心の健康管理の取り組みが重要視される中、メンタルタフネスの概念が注目されています。企業においては、ストレスを力に変え、成果を上げられる人材の育成が喫緊の課題です。本記事では、メンタルタフネスの概要や重視される背景、メンタルが強い人材の特徴、メンタルタフネスを鍛える方法について解説します。

 

01メンタルタフネスとは?

メンタルタフネスとは、ストレスに対する耐性のことで、「心の強さ」と捉えることができます。同じ環境下でも、ストレスによる影響は人によって異なります。 ストレスやプレッシャーのかかる状況で、自分の能力を十分に発揮できる人もいれば、そうでない人もいます。その違いは、ストレスに耐えられる心の強さ、つまりメンタルタフネスの違いです。ストレスフルな状況において、能力を発揮できる人を「メンタルタフネスのある人」ということができます。

▶︎参考:メンタルヘルスとは|一般社団法人安全衛生マネジメント協会

社会人に必要な資質である

メンタルの強さは、企業が採用にあたって重視する資質の1つです。経団連が実施した調査によると、採用の観点から、大卒者に特に期待する資質として、メンタルの強さに関連のある「精神力・忍耐力」が7位という結果になっています。

調査結果は以下の通りです。

  • 1.主体性(84.0%)
  • 2.チームワーク・リーダーシップ・協調性(76.9%)
  • 3.実行力(48.1%)
  • 4.学び続ける力(36.2%)
  • 5.柔軟性(18.4%)
  • 6.倫理観(10.9%)
  • 7.精神力・忍耐力(10.4%)
  • 8.社会性(8.2%)

精神力・忍耐力は「心の強さ」に置き換えられます。これらは、仕事をする上で、業種や職種に関わらず必要な資質と考えられていることが明らかになりました。

▶︎参考:採用と大学改革への期待に関するアンケート結果|一般社団法人日本経済団体連合会(2022)

 

02メンタルタフネスが重視される背景

近年、メンタルタフネスが重要視されており、その背景には、多くのビジネスパーソンが抱える深刻なストレスがあります。ここでは、現代のビジネスパーソンが抱えるストレスの状況について解説します。

現代のビジネスパーソンは強いストレスを抱えている

厚生労働省より、令和3年「労働安全衛生調査(実態調査)」の結果が公開されました。

“令和3年「労働安全衛生調査(実態調査)」”

本調査によると、現在の仕事や職業生活に関することで、労働者の53.3%が強いストレスとなっている事柄があると回答し、20代から50代において過半数の労働者が強いストレスを抱えていることが明らかになっています。 さらに、強いストレス要因に関しては、「仕事の量」43.2%と最も多く、「仕事の失敗、責任の発生等」が33.7%、「仕事の質」が33.6%と続いています。

強いストレス環境に置かれているビジネスパーソンにとって、メンタルタフネスの重要性は明らかであり、企業側もメンタルの強い人材を求めています。人材育成においても、メンタルタフネス研修を導入する企業が増えており、ワークライフバランスの実現やメンタルヘルスケアにおいても、社員のメンタルタフネスを鍛えることが企業の課題になっています。個人のメンタルタフネスが高まれば、社員一人ひとりの生産性が上がり、結果として組織強化にもつながるのです。

▶︎参考:令和3年「労働安全衛生調査(実態調査)」の概況|厚生労働省

 

03メンタルが強い人材の特徴

メンタルが強い人材には、いくつかの共通した特徴があります。メンタルタフネスを鍛える上で、目指すべき姿ともいえるでしょう。ここでは、メンタルが強い人材の特徴を解説します。

  • 1.ポジティブ思考である
  • 2.自己評価ができる
  • 3.自尊心が強い

1.ポジティブ思考である

メンタルが強い人材の特徴として、考え方がポジティブであることが挙げられます。困難な状況でも、自分なら乗り越えられると信じることができたり、仕方がないことだと気持ちを切り替えられます。物事の負の側面を理解しつつ認めることができ、考え方が前向きな人材は、メンタルが強いといえるのです。

2.自己評価ができる

自分自身についての評価ができるという点も、メンタルが強い人材の特徴です。メンタルの弱い人材は、他者からどう思われているかといった点を気にする人が多いです。ゆえに人との距離感が近くなり、メンタルが不安定になります。自分なりの評価基準をもち、他者との適切な距離感が保てる人材は、メンタルが強いといえます。

3.自尊心が高い

自尊心が高いことも、メンタルの強い人の特徴です。 自尊心とは、自分の存在そのものに価値があると感じ、今の自分をありのまま受け入れる感覚のことです。自尊心が弱い人材は、理想の自分を追求するため、現状に不安を抱きやすい傾向にあります。その点、メンタルの強い人材は、肯定的に自分を受け入れるため、精神的にも落ち着いています。

 

04メンタルタフネスを鍛える方法

メンタルタフネスは、訓練すれば誰もが向上することができます。社員の1人ひとりがストレスに対処するスキルを身につけることで、より前向きに仕事と向き合えるようになります。

ここでは、社員のメンタルタフネスを鍛える方法を紹介します。その方法は、以下の5つです。

  • 1.ストレス要因を整理し把握する
  • 2.ポジティブ思考を身につける
  • 3.マインドフルネスを行う
  • 4.アンガーマネジメントを習得する
  • 5.社内研修を実施する

1.ストレス要因を整理し把握する

メンタルタフネスを鍛えるためには、社員自身が、自分にとって何がストレスになっているのか、その要因を把握することが必要です。まず、ストレスを感じる状況について考え、なぜストレスに感じるのかを具体的に書き出してもらいます。

さらに、どのような考えや行動に至ったかも書いてもらうことで、社員自身が自分の考え方や行動の特徴を自覚できます。ネガティブなことを言語化するのは、メンタルの弱い人材にとっては大変な作業です。しかし、この作業を繰り返すことで、ストレスに対する感じ方が変化し、同じような状況であっても、ストレスを感じにくくなる効果も期待できます。

2.ポジティブ思考を身につける

メンタルヘルスを鍛えるためには、ポジティブ思考を身につけることが不可欠です。その際に役立つ方法として、アファメーションがあります。アファメーションとは、コーチングの創始者であるルー・タイスによる自己変革法で、肯定的な表現を使うことで、ポジティブな思考へと変換するというメソッドです。

例えば、仕事上の困難な状況に直面した際に、「やりがいのある新たな機会に積極的に挑戦する」と自分自身へ向けて語りかけるといった具合です。このことによって、メンタルの状態を整え、ポジティブ思考が養われていきます。セルフコーチングの方法として、社員に周知すると良いでしょう。

3.マインドフルネスを行う

マインドフルネスを行うと、メンタルタフネスを鍛えることができます。マインドフルネスとは、現在において自分の周りで起こっている経験に注意を向ける過程を意味し、ストレスの軽減や集中力アップ、心身のコンディションを整える効果が期待できるためです。

マインドフルネスを鍛えるために、社内に瞑想ルームの設置、福利厚生としてオフィスヨガを導入するのも良いでしょう。

4.アンガーマネジメントを習得する

アンガーマネジメントの習得によって、メンタルタフネスを鍛えることができます。怒りや苛立ちといった負の感情に支配されないことが、メンタルを強くすることにつながるためです。アンガーマネジメントとは、上手に怒りの感情と付き合うための心理トレーニングです。怒らないことを目指すのではなく、感情にまかせて怒りを放出せず、必要な場面で効果的に使えるようコントロールすることを目的としています。

アンガーマネジメントの方法はいくつかあります。怒りの感情が生まれてから6秒間やり過ごす方法、怒りの度合いをスコア表記させる方法などさまざまです。ただ、無理に感情を抑え込む方法をとってしまうと、かえって大きなストレスとなり心身のバランスを崩す可能性があるため、正しい方法を習得するには研修会の実施をおすすめします。

5.社内研修を実施する

メンタルタフネスを鍛える方法として、社内研修の実施が有効です。ストレスへの考え方や対処の仕方を学ぶことができます。また、フォローアップとして、アンガーマネジメント研修やマインドフルネス研修を実施するのも有益な方法です。

メンタルタフネス研修の実施によって、社員が働きやすい環境づくりや上司と部下の関係性が良くなる効果が期待できます。メンタルタフネスの重要性について、社員一人ひとりが、自分ごととして考えてもらう機会になるでしょう。

 

05メンタルタフネスを高めるSchooのオンライン研修

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ストレスの正体 不調のサイン

ストレスに強い人と弱い人の違いには何があるのでしょうか。 ストレスの正体とは一体どんなものなのでしょうか。 向き合い方やメンタルヘルスを保つためにできる習慣や考え方を学びます。

 
  • 産業医・精神科医/株式会社ウェルプラ/メディカルディレクター

    東京女子医科大学病院精神科で助教・非常勤講師を歴任したのち、現在はメンタルクリニックの副院長を務めつつ、産業医としても幅広く活動している。また、ヘルスケア企業やHR領域の事業のメディカルディレクターも務めている。「健康問題を経営問題にしない」をミッションとし企業・ビジネスパーソン双方のサポートを専門としている。

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昨今、価値観が多様化し、社員や家族などの対人関係が上手くいかず衝突が多い方もいるのではないでしょうか。 この授業では、累計100万部を突破した「怒らない技術」(フォレスト出版)シリーズの著者、嶋津良智先生をお迎えして、いまだからこそ学ぶべき「アンガーマネジメント」について深ぼっていきます。

 
  • (社)日本リーダーズ学会代表理事 リーダーズアカデミー代表

    人づくり、組織づくりに特化をした、スークール形式では日本一のビジネススクール『リーダーズアカデミー』を経営。IT系企業に入社後、同期100名の中でトップセールスとなり、最年少営業部長に抜擢。 就任3か月で担当部門の成績が全国No,1に。28歳で独立、2004年株式上場(IPO)を果たす。 現在は、講演・企業研修・コンサルティングを行う傍ら、顧問・社外役員として経営に参画。リーダー育成の専門家として世界15都市でビジネスセミナーを開催。延べ50000人以上のリーダー育成に携わる。 シリーズ100万部のベストセラー「怒らない技術」をはじめ、著書累計は28冊で150万部を超える。

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自分でできる認知行動療法~レジリエンス力を高める

本授業では、レジリエンス向上のため、自身でできる認知行動療法を学んでいきます。認知行動療法は、「現実の受け取り方」や「ものの見方」といった認知に働きかけて、心のストレスを軽くしていく治療法です。自身でできる手法を学んでおくことで、大きなストレスに直面した際に、セルフマネジメントできるようにしていきます。

 
  • マイコーピング株式会社 代表取締役社長

    コニカミノルタにて新規事業の海外営業・マーケティング。IBMビジネスコンサルティングサービスでのCRMコンサルタントを経て、日本IBMにてグローバル・ビジネス・サービス(GBS)事業のリソース管理部長として、事業変革を支える経営管理モデルの構築をリード。上海のオフショア拠点での駐在も経験。アドビにてエクスペリエンス・クラウド事業の経営企画本部長として、コンサルティングなどサービス部門の成長を牽引。2020年マイコーピング株式会社を創業し、「働く人」の心の問題を予防的に解決するサービスを提供。

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06まとめ

本記事では、メンタルタフネスの概要や重視される背景、メンタルが強い人材の特徴、メンタルタフネスを鍛える方法について解説しました。メンタルタフネスは、ストレスに対する耐性のことで心の強さとも捉えることができ、社会人に必要な資質の1つです。高ストレスを抱える社員が多い現状では、メンタルタフネスはさらに重視されていくでしょう。本記事で紹介した方法を取り入れることで、社員のメンタルタフネスを鍛えることができます。メンタルタフネスを短期間で鍛えるには、社内研修の学びが最も有効になるため、ぜひ検討してみてください。

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