「社内研修の内容どうしたらいい?」効果的な研修を行うポイントを解説

社内研修には、新入社員向けの「マナー研修」、「コミュニケーション研修」、中間層向けでは、「マネジメント研修」など、様々な種類があります。 社内研修を行うに当たり、階層・職種などで分類して、それに合った研修内容を用意することが求められますが、社内でやるにしてもどんな内容で行えばいいのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。 そこで、この記事では、社内研修とメリット・デメリット解説し、その上で社内研修を実施する場合に押えておくべきポイントについて解説します。
- <目次>
- 社内研修のメリット
- コストの節約ができる
- 会社のオリジナリティを研修に取り入れることができる
- 新しい刺激が少ない
- 階層別の社内研修にオススメのテーマ
- 新入社員:基礎的なスキル
- 中堅社員:コーチングやリーダーシップ
- 管理職:人材育成スキルやマネジメントスキル
- 社内研修の進め方
- 1:課題を洗い出す
- 2:具体的なゴール設定
- 3:研修プログラムの選定
- 4:研修の実施
- 5:研修の効果測定
- Schooが提供する企業向け学習パッケージ
- まとめ
社内研修のメリット
社内研修には、コスト面と内容面の2つが主なメリットとして挙げられます。
コストの節約ができる
社外研修を利する場合、研修期間や受講人数によって研修費用がかかります。 社内研修であれば、優秀な社員がいれば講師として指導を行ってもらうことが可能です。 まったくコストがかからないというわけではありませんが、社外研修に比べれば費用面での節約が可能です。
会社のオリジナリティを研修に取り入れることができる
社内研修では、自社の新しい業務や事務まで会社独自の研修内容を作成することができます。 また、毎年実施する研修であれば、資料や内容の改善を行うことができ、より効果の高い社内研修ができるようになることもメリットの一つです。
新しい刺激が少ない
社員数が多い企業であれば、受講者は新しいメンバーと接する機会になるので、刺激を受けられるかもしれませんが、社員数が少ない中小企業などでは難しいかもしれません。 普段から接しているメンバーとの研修だと、どうしても緊張感がなくなりがちになり、せっかくの研修も身に付きづらい可能性があります。
階層別の社内研修にオススメのテーマ
新入社員:基礎的なスキル
新入社員は学生から社会人になったばかりで社会人としてのマインドセットができていない社員も多く存在します。そのため、新入社員には基礎的なスキルや考え方を学ぶ研修がオススメです。具体的には「コミュニケーションスキル」や、「ビジネスマナー」、「ロジカルシンキング」、「OAスキル」などが挙げられます。社内や取引先との関係を良好に保つためのマナーやコミュニケーションスキル、仕事を効率化するためのロジカルシンキング、OAスキルなどは社会人一年目で身につけておくべきスキルと言えるでしょう。
中堅社員:コーチングやリーダーシップ
中堅社員は部下を率いてチームのマネジメントを担う必要があり、部下とチームの両方をしっかりとケアしなければいけない重要な役割をになっています。そのため、リーダーシップを発揮し、チームを率いて成果を出すためのマネジメント方法や、部下のモチベーションを保ち、成果を出してもらうためのコーチング方法などを中心に研修を構成すると効果的です。
管理職:人材育成スキルやマネジメントスキル
次期経営層候補となる管理職は、部下となる若手社員や中堅社員を育成したり、組織全体を引っ張って成果を生み出すことが求められます。そのため、優秀な部下を育成して成長させるための人材育成スキルや、部署やチーム、ひいては会社全体を率いてより大きな成果を出すためのマネジメントスキルが必要となります。また、他社との大事な商談などに向けた交渉術などのスキルを研修で学ぶことも効果的です。
社内研修の進め方
1:課題を洗い出す
研修を始める前に、一番初めにやらなければいけないことが、今ある課題の洗い出しです。具体的な方法としては、今の現状と理想との間にどの程度差が開いているか、今の現状ではどのようなことが上手くいっていないかということを具体的に洗い出す方法があります。この課題を洗い出すステップを疎かにしてしまうと、研修のゴールも曖昧になってしまいますので、できる限り具体的に課題を洗い出すようにしましょう。
2:具体的なゴール設定
課題を洗い出せたら、研修の具体的なゴールの設定を行う必要があります。到達点を決めずに研修をスタートさせても思うような効果が得られないこともあるので、ゴールは必ず設定するようにしましょう。自社にはどのような課題があることがわかり、その課題を解決するために身につけなければならないスキルや知識は何か、ということをしっかり考えた上で研修のゴールを設定しましょう。
3:研修プログラムの選定
課題を洗い出し、それに基づいた研修のゴールが決まれば、次は研修プログラムの選定に入ります。研修にはOJTとOFF JT、集合研修とオンライン研修など、様々な種類があり、どの研修方法にも一長一短があります。そのため、研修のゴールを達成するためにはどの研修方法が最適なのかをしっかり考える必要があります。また、予算などの関係で理想の研修ができないこともありますので、条件に合う範囲で最も自社に適した研修を選ぶようにしましょう。
4:研修の実施
研修プログラムが決まれば、いよいよ研修の実施です。社員には研修について事前にしっかり告知し、それなりの心構えをしておいてもらうようにしましょう。実施前に社員自身で目標などを設定できていれば、より効果的な研修になります。そして、研修を行う側は、社員の理解度をしっかりと測るようにしましょう。スケジュールがタイトすぎたり、内容が難しすぎるなど、様々な理由で理解度が低くなってしまう場合がありますので、社員の理解度をこまめに確認することが大切です。
5:研修の効果測定
最後に、研修実施後の効果測定を行います。研修を実施してもやりっぱなしで振り返りなどを全くしなければ効果は小さくなってしまいます。アンケートやレポートなどで研修の効果や社員の理解度などを確認し、社員それぞれのネクストアクションを決めるとともに、次回の研修への改善点などを洗い出すようにしましょう。効果測定を行うことで、効果的なネクストアクションを設定することができるため、必ず効果測定を行いましょう。
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Schooのサービスの特徴
schooビジネスプランでは、動画配信という形でさまざまなニーズに応えられる授業を提供しています。 授業には各業界における第一人者や著名な専門家の方々にご登壇いただき、ビジネス現場での経験に基づいた事例などを具体的に教えてくださいます。最前線の情報が入手できることも多く、すぐにビジネスに活用していくことができます。 さらにSchooのeラーニングでは、受講者はチャットなどを通じて講師に直接質問をすることもできます。eラーニングであっても、実際の研修を受けるのと限りなく近い状態で学習でき、受け身型の学習にとどめない仕組みがあるところがSchooの特徴です。 デバイスや時間、場所に制限されないため、研修の時間を調整するなどの手間は不要で受講する人に合わせた学習スタイルを提供できます。
Schooの研修パッケージの紹介
さらにSchooの研修パッケージでは、階層別・職種別・テーマ別で研修パッケージをご用意しています。 例えば入社して間もない新入社員向け研修では、ビジネスマナーやマインドセット、ロジカルシンキングに関する授業の他、社会人として必須のPCスキルであるPowerPoint、Excel、Wordの操作方法や資料作成の方法など、新入社員に求められる要素が学べるコンテンツが揃っています。 階層別に必要なコンテンツがわかりやすいため、コンテンツ選びで迷うことなく、効率的に学習することが可能です。

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担当講師:真部 助彦先生株式会社マネジメント21 代表取締役
1972年早稲田大学法学部卒業。 San Francisco State College, Madrid University留学。米国と欧州にそれぞれ2年間 生活して交友と見聞を広める。 商社、メーカーなどでプロジェクトマネジャーなどを経験。「中小企業診断士」取得を機にコンサルティング・ファームで活動する機会を得る。伊藤忠ビジネスコンサルティング(株)の組織戦略推進部長を経て、1996年(社)中部産業連盟(トヨタグループ200社余などが会員企業)に入職し東京本部プロジェクト開発室長を歴任。 2010年1月に(株)マネジメント21を設立、代表取締役になる。 製造業、商社、販売業、損保代理店などの多数の国内外企業で、コンサルティング指導および教育研修をする。テーマは経営戦略、マーケティング戦略,新商品・新事業開発、現場改善と業務改善,管理職・コアマン育成、営業マン育成・営業幹部育成、CS・ES刷新、QC改善、ISO9001と14001の認証取得指導、リスクマネジメントなど多岐にわたる。 東京商工会議所や地方商工会議所、りそな総合研究所、ちばぎん総合研究所、浜銀総合研究所、日本政策金融公庫、職業能力開発協会及び県庁や市役所などで多く研修、公開セミナー、研修の講師を歴任する。 [主な著書]:「新商品・新事業開発大事典」(日刊工業新聞社、共著)「中小企業の生産マネジメント(中小企業金融公庫、共著)その他経営雑誌などに論文・記事あり
まとめ
・社内研修のメリットは、場所や人件費の面でコストを節約できること。また、企業独自の内容を研修に盛り込むことができる。
一方、社内研修のデメリットは、普段から接しているメンバーとの研修になるため、新しい刺激が少ないこと。社内のリソースによって研修内容が制限されてしまう。
・社内研修を企画する際には、まず社内での課題を洗い出し研修すべき内容を検討する。 研修の内容が決まれば、達成可能で具体的な目標を設定し、いつまでにそれを達成するかの期日設定をすることが重要。
・社内研修の実施方法には、集団で知識のインプットやロールプレイングを行うOFF JTと、実際の業務で社員ごとに指導を行うOJT、オンライン学習サービスを活用した動画での研修も最近では取り入れている企業は少なくない。