中途採用に研修を実施すべき理由とは|ポイントやカリキュラム例を解説

中途採用で入社してくる社員の場合、新入社員とは異なり社会人経験があるうえに、社員によっては業務に必要なスキルを持ち合わせている即戦力であることから、研修の必要性を感じない人事担当者も少なくないと思われます。 しかし、中途採用者であっても、新しい環境に置かれることになるため、スムーズに業務をこなせるとは限りません。企業の文化や業務の進め方に戸惑ってしまったり、事業の全体感をうまくつかめないことで、思うように力を発揮できないということになると、早期離職となってしまうリスクもあります。 この記事では中途採用者に研修を実施した方がよいと言える理由を解説し、研修の実施ポイントや具体的な内容について詳しく解説します。
- 01.中途採用者に研修が必要な理由
- 02.中途採用者への研修実施状況
- 03.中途採用者に研修を実施する目的
- 04.中途採用者に対する研修内容
- 05.中途採用者への研修を効果的にするためのポイント
- 06.中途採用研修の手法
- 07.中途採用研修|Schoo for Business
- 08.まとめ
01中途採用者に研修が必要な理由
▶︎参考:doda|転職1ヶ月、「新しい職場に馴染む」ためにしたい5つのこと
中途採用者は、様々な不安を感じながら入社してきます。転職サイトのdodaが実施した調査によると、特に「人間関係がうまくいくか」・「仕事についていけるか」・「職場(社風)に馴染めるか」といった不安を感じている人が多いという結果が出ています。
多くの中途採用者は、即戦力人材として活躍することを期待されています。しかし、新天地で成果を出すためには、職場の人間関係の構築や、企業独自のルールや文化の把握が欠かせません。この立ち上がりを支援するために、中途採用者への研修は必要と言えるでしょう。
02中途採用者への研修実施状況
厚生労働省の調査によると、転職者に対して教育訓練を実施している企業の割合は74.5%、実施していない企業は22.8%という結果となっています。
また、実施した教育訓練の種類に関しては、OJTが最も多く80.1%。次いでOff-JT、入職時のガイダンス、職務遂行に必要な能力・知識を付与する教育訓練となっています。
多くの企業が中途採用者に対して実務に早く入ってほしいと希望していることが伺える一方で、入職時のガイダンス(オンボーディング)はまだまだ浸透しておらず、現場任せになっている企業は一定数いそうです。
▶︎参考:厚生労働省|令和2年転職者実態調査の概況
03中途採用者に研修を実施する目的
中途採用者はある程度の社会人経験を積んでいるため、基礎的なビジネススキルを習得する研修は基本的に不要となります。しかし、新しい環境で働くことになるため、会社の文化やルールを知ってもらい、職場環境に馴染むための取り組みは必要です。この章では、中途採用者に研修を実施する目的を詳しく紹介します。
企業の経営理念を理解してもらう
中途採用者は、基本的には社会人経験を積んでおり、ビジネススキルや専門スキルを備えている状態で入社してきます。ただし、その企業の理念や文化への理解は、ほとんどありません。
異なる経営理念の企業で働いてきた中途社員に、自社で能力を発揮して成果を出してもらうためにも、企業側としては経営理念を十分に理解してもらう必要があります。そのため、経営理念や組織文化の理解を促進するための研修を行う必要があるのです。
社内の業務や役割を理解してもらう
業務への取り組み方や各ルールは企業によって異なります。そのため、中途採用者に対しても業務フローや、その企業独特のルールなどを研修を実施して理解してもらうと良いでしょう。
他業界から入社した社員はもちろんのこと、同じ業界から入社した場合でも求められるスキルは異なる可能性が高いです。そのため、企業全体に加えて部署単位でのルールや必要なスキルなどの理解をしてもらう必要があります。
また、配属される部署が社内においてどのような立ち位置にあるのか、その業務内容やどれくらい重要な事業として見られていているのかなど、業務に入る前に組織の全体像などといった大前提を認識してもらうことも研修を行う理由の1つです。
新しい職場環境に馴染んでもらう
中途採用者は新入社員とは異なり、同時に入社する人数は少なくなるため、社員間の繋がりがどうしても生まれづらくなります。新しい環境で、異なる社員と業務を進めていかなければならないこともあり、人間関係にストレスを感じてしまう人も少なくありません。
業務に取り組む中で自然と馴染めるようになるだろうと放置してしまうと、本来の力を発揮するまでに時間がかかってしまうこともあります。中途採用者が孤独を感じてしまうことがないように、既存社員との交流ができる機会を設けることが重要です。
04中途採用者に対する研修内容
中途採用者に対しての研修は、基本的に入社直後に実施されることが多いでしょう。そのため、研修内容も会社への理解を深めてもらったり、業務にスムーズに入れるような情報提供だったりが主な内容になります。この章では、中途採用者に対する研修内容について詳しく紹介します。
企業理念の浸透
中途社員に企業理念や文化を理解してもらうことで、その後の業務や個人目標に対して自分事になる可能性が高まります。自社がどのような理想を掲げて、社会にどのように貢献しようと思っているのかという大上段を理解してもらうことで、自身の業務で判断に迷った際の指針になることもあるでしょう。
各部署の役割やミッションの紹介
中途入社した企業の理解を深めるためには、その企業にどのような部署があり、何を目標としているのかを理解する必要があります。この理解を深めておくことで、誰に相談すれば良いか迷うことを減らすことができるでしょう。また、中途採用者に対して、各部署の部長・課長が自部署の紹介をするような研修を実施することで、各部署の色や雰囲気も掴むことができます。
仕事の進め方
中途社員がスムーズに業務を進めるためには、会社の業務プロセスやルール、コミュニケーションの取り方など、仕事の基本的な進め方を知っておく必要があります。その他にも、稟議の出し方や交通費の申請方法、勤怠管理ツールへのログイン方法など、仕事だけでなく労務に関するレクチャーも重要です。
情報セキュリティ
情報セキュリティに関してのルールや厳しさは、各社で異なります。例えば、まだ設立間もないベンチャー企業では情報セキュリティへの関心はかなり低いことが多いでしょう。一方で、日本を代表する大企業であれば、ものすごく厳格に管理体制を敷いていることも珍しくありません。
そのため、自社が情報セキュリティをどの程度厳しく見ているのかを、中途採用者に知ってもらうことは企業へのリスクを減らすという意味で重要な研修内容となります。特に情報セキュリティへの関心が低い企業から来た中途社員が多い場合は、特に情報セキュリティ研修を受けてもらう方が良いでしょう。
業界の知識や慣習
銀行や保険など、業界特有の知識や法律を知らなければ仕事に支障をきたす業界もあるでしょう。このような企業は、業界の知識や慣習を研修として体系的に学んでもらうことで、即戦力としての立ち上がりを支援できます。また、仕事に必要な資格がある場合は、中途採用者に対しての研修で資格取得の支援もできると良いでしょう。
05中途採用者への研修を効果的にするためのポイント
中途採用者に対しての研修を効果的に実施するためには、以下のようなポイントを押さえる必要があります。この章では、中途採用者への研修を効果的にするためのポイントについて紹介します。
eラーニングを活用する
各部署の役割やミッションの紹介や情報セキュリティなど、数ヶ月では内容が変わらない研修もあります。そのため、録画やeラーニングを活用して、何度も講師の時間を確保しなくて良いような工夫をすると良いでしょう。
ただし、録画やeラーニングを用いると、受講者が疑問に思ったことを解消する場所がありません。そのため、研修受講後に問い合わせる機会を設ける必要があります。
ナレッジやマニュアルを溜めておく
入社後はわからないことも多くなるため、人事担当者やOJTの教育担当者に質問することがどうしても多くなり、負担が大きくなります。より効率的に教育していくにあたり、社内のナレッジやマニュアルを溜めておくと良いでしょう。
マニュアルを読んで貰えばわかることが増えていけば、研修でその内容を取り上げる時間を削減することができます。そうすることで、より速く即戦力として業務に入ってもらうことができるようになるのです。
定期的な面談やフォローアップを実施する
入社して1年間など、期間を設けて四半期ごとに面談やフォローアップを行いましょう。会社の文化に馴染めているかどうか、業務に関する不安などをヒアリングし、それに対してアドバイスや職場環境を改善できます。
面談は中途採用者が配属されている部署の上司が行うこともありますが、部署内では言えないこともあるため、人事担当者などの他部署の社員が担当することが望ましいでしょう。
中途入社者同士が繋がるような設計にする
中途入社する人は、社内に相談できる相手がいません。他愛もない話やちょっとした相談をする相手もいないので、悩みを自分の中に抱え込んでしまうことも珍しくありません。そのため、中途入社者同士が自然と繋がるように研修を設計すると効果的です。
例えば、グループワークの時間を設けたり、ランチ代を支給したりすることで、できるだけ、中途入社者同士が繋がりをつくれるように支援すると良いでしょう。
06中途採用研修の手法
中途採用研修の手法は他の対象者と同様に、集合研修・OJT研修・オンライン研修(eラーニング)の3つが挙げられます。それぞれメリット・デメリットがあるのでここで解説します。
集合研修
中途採用研修を実施する手法の1つに、集合研修があります。中途採用を同時期に大量に実施した場合、経営理念やパーパス、社内独自の規則などを集合研修で一斉に教育するというケースで使用されることが多いです。
OJT研修
中途採用研修の手法として、多くの会社で採用されているのがOJT研修です。配属部署にて実務を通しながら、必要な知識やスキルを習得する手法で、すでに能力を保有している中途採用者であれば、その部署独自のルールやイントラの説明などで済むでしょう。ただし、中途採用者が業務に慣れるまでには時間がかかるため、一般的には3ヵ月ほどオンボーディングも兼ねたOJT研修を実施している企業が多いようです。
【関連記事】成功するOJT研修とは?
オンライン研修(eラーニング)
中途採用研修にオンライン研修を活用している企業もあります。オンライン研修と言っても、zoomを使用したリアルタイムのオンライン研修ではなく、eラーニングでアーカイブされた動画を視聴してもらうタイプのものです。 中途採用者が毎月必ずいるような企業は、中途採用研修も毎月実施しなければなりません。しかし、集合研修を毎度実施していると工数が毎月発生してしまいます。そのため、eラーニング型のオンライン研修で、経営理念やパーパス、社内独自の規則などの研修を動画化して、好きなタイミングで見てもらうという方法を取っている企業も少なくないのです。
【関連記事】eラーニングとは?
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07中途採用研修|Schoo for Business
Schoo for Businessでは、約9,000本の授業をご用意しており、様々な種類の研修に対応しています。中途採用者に対しての研修コンテンツはもちろんのこと、情報セキュリティやコンプライアンス、その他にも新入社員から管理職向けのコンテンツも多く揃っています。
| 受講形式 | オンライン (アーカイブ型) |
| アーカイブ本数 | 9,000本 ※2023年3月時点 |
| 研修管理機能 | あり ※詳細はお問い合わせください |
| 費用 | 1ID/1,650円 ※ID数によりボリュームディスカウントあり |
| 契約形態 | 年間契約のみ ※ご契約は20IDからとなっております |
大企業から中小企業まで4,000社以上が導入
Schoo for Businessは、大企業から中小企業まで4,000社以上に導入いただいております。利用用途も各社さまざまで、階層別研修やDX研修としての利用もあれば、自律学習としての利用もあり、キャリア開発の目的で導入いただくこともあります。
導入事例も掲載しているので、ご興味のあるものがあれば一読いただけますと幸いです。以下から資料請求いただくことで導入事例集もプレゼントしております。そちらも併せて参考にいただけますと幸いです。
自社の動画をアップロードして研修利用できる
Schooにはナレッジポケットという機能があり、貴社専用の動画やPDFをSchoo上にアップロードして、研修設定することが可能です。この機能を用いることで、中途採用研修のオンボーディングなどを効率化することもできます。
管理画面で受講者の学習状況を可視化できる
Schoo for Businessには学習管理機能が備わっているため、研修スケジュールの作成を容易に行うことができます。さらに、社員の学習進捗度を常に可視化することができる上に、レポート機能を使って学んだことを振り返る機会を作ることも可能です。ここでは学習管理機能の使い方を簡単に解説します。
まず、Schoo for Businessの管理画面を開き、「研修を作成するという」ページで作成した研修の研修期間を設定します。ここで期間を設定するだけで自動的に受講者の研修アカウントにも研修期間が設定されるため、簡単にスケジュールを組むことができます。
この、管理者側の管理ツールでは受講者がスケジュール通りに研修を受けているかを確認することができます。もし決められた研修をスケジュール通りに行っていない受講者がいれば注意したり、話を聞くことができるなど、受講者がしっかりスケジュールを守っているかを確認することができます。
08まとめ
中途採用者はある程度社会人経験があるため、研修は必要ないと考えられがちですが、スキル面ではなく自社に馴染めるかといった心理的側面からのサポートが非常に重要となります。 この記事で解説したオンボーディングの例を参考にしていただき、中途採用者が自社に定着し、力を発揮できる環境を整備していきましょう。