更新日:2024/11/14

デザイン思考研修のカリキュラム例や実施方法などを紹介

デザイン思考研修のカリキュラム例や実施方法などを紹介 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

デザイン思考の定義や重要性、実際に取り入れている企業事例を、本記事では紹介しています。また、デザイン思考を鍛えるステップや研修の実施方法についても解説しているため、教育担当の方や自分自身の能力啓発を行いたい方は、ぜひ本記事をお役立てください。

 

01デザイン思考とは

デザイン思考は、デザイン制作の現場で用いられる思考方法をビジネス上の問題解決に活用することで、ユーザーの本質的なニーズを基にアイデアを作り出すものです。

世界的に有名なデザインファームIDEOの創始者であるティム・ブラウンによると、デザイン思考は「製品、サービス、プロセス、および組織の開発方法を変革」するアプローチであり、「履歴や証拠データではなく顧客の本質的なニーズに基づいて意思決定を行う」ものであるとされています。

また、ティム・ブラウンは、デザイン思考においては顧客のニーズだけでなく、同時に「技術的に可能かどうか」「持続可能なビジネスモデルになりうるかどうか」について意思決定の判断基準となるとしています。

参考:「デザイン思考|IDEO」
 

02デザイン思考研修で期待できる効果

デザイン思考研修で期待できる効果は以下の3つがあります。

  • 1:デザイン思考に関する共通言語ができる
  • 2:イノベーションが生まれやすくなる
  • 3:顧客を主語にしたサービス改善ができる

デザイン思考研修による効果は組織内における共通の問題解決アプローチの確立、イノベーションの促進、顧客中心のサービス改善の実現などビジネスに直結するものとなっているため組織の成長促進を考えている際におすすめの研修内容となります。

1. デザイン思考に関する共通言語ができる

デザイン思考に関する共通言語ができることで、チームや組織全体で同じアプローチやプロセスを用いて課題解決ができるようになります。デザイン思考では、観察や発散・収束のステップを繰り返すことが重視されますが、これらのプロセスが共通の言語として定着することで、メンバー間でアイデアや解決策の検討がスムーズに進むようになります。

結果として、異なる職種や役割を超えた協力が生まれ、より質の高いアウトプットが期待できます。

2. イノベーションが生まれやすくなる

デザイン思考は、柔軟な発想と実験を繰り返すことで、従来にはなかった新しい価値を創造するアプローチです。研修を通じてデザイン思考のフレームワークを身につけたチームは、自由にアイデアを発散させ、異なる視点から問題を探るプロセスを実践できるようになります。これにより、リスクを恐れずに挑戦しやすい雰囲気が生まれ、イノベーションが促進されます。

また、試行錯誤を重ねることで、初めて見つかる気づきや新しいソリューションが得られる可能性が高まります。

3. 顧客を主語にしたサービス改善ができる

デザイン思考のプロセスでは、常に顧客やユーザーのニーズ、潜在的な課題を理解することが起点となります。研修を通じて顧客を主語とした問題解決の重要性を学ぶことで、単に効率化や利益を追求するだけではなく、ユーザー体験を優先したサービス改善が進められるようになります。顧客の視点に立つことで、潜在的なニーズに応える新しいサービスや製品が開発され、結果として顧客満足度の向上やブランド価値の向上にもつながります。

 

03デザイン思考研修の対象者

デザイン思考研修の対象者としては以下のような方が挙げられます

  • 1:企画や新規事業関連の業務に携わる方
  • 2:顧客目線で自社のサービスや商品を見直したい方
  • 3:デザイン思考を理解し、業務に活かしたい方

デザイン思考研修は、顧客のニーズに基づいたアイデア発想やプロセス改善を行いたいと考える方々に適しており、企画や新規事業関連の業務に携わる方、顧客目線で自社のサービスや商品を見直したい方、そしてデザイン思考の手法を理解し業務に活かしたい方が対象となります。

 

04デザイン思考研修の実施方法

デザイン思考研修では、専門的なスキルを要し、演習を行い正しいフィードバックを受ける必要があります。そのため、外部に委託して行う研修をおすすめします。

1:公開型研修

公開型研修とは、特定の企業に限らず、複数の企業や個人から参加者を募って実施する研修スタイルです。デザイン思考研修を公開型で行う場合、異業種や異なる職種の参加者が集まるため、様々な視点やアイデアが飛び交うことが特徴です。この形式は、多様なバックグラウンドを持つ人々と協力しながら実践的な課題解決に取り組むため、新しい視点の発見やネットワーク構築に有効です。

2:オンライン研修

デザイン思考研修は、外部講師が直接企業に出向く研修タイプもありますが、研修会場や機材の準備負担、講師の交通費負担を減らす方法として、オンラインでの研修が注目を集めています。オンライン研修では、Web会議システムを通してデザイン思考研修を受講したのち、グループワークを行い、さらに理解を深めることができます。

 

05デザイン思考研修の内容例

デザイン思考研修と一口に言っても、具体的にどんな内容を取り入れればよいのでしょうか。ここでは研修の内容例についていくつか紹介します。

デザイン思考の意味や重要性の理解

デザイン思考は、問題解決やイノベーションを促進するためのアプローチであり、従来の枠組みを超えて新しいアイデアや価値を生み出す力を育むことを目的としています。研修では、デザイン思考の意味やなぜビジネスにおいて重要かといった前提をまず理解してもらいます。

デザイン思考のフレームワーク

デザイン思考のフレームワークは、複雑な問題を解決するための手法です。例えば、前述したように、共感段階でユーザーの視点を理解し、問題定義段階で課題を整理し、アイデア発想段階で多様な解決策を生み出し、プロトタイピングやテストで実験・検証を行います。研修ではこれらのフレームワークを学び、実践的なスキルを身につけます。

デザイン思考のビジネスでの活用事例を学ぶ

デザイン思考はビジネスにおいて広く活用されています。有名企業やスタートアップがデザイン思考を採用し、新商品やサービスの開発、顧客体験の向上に成功しています。研修では、これらの事例を通じてデザイン思考の具体的なビジネスへの適用方法やメリットを理解し、自身の業務やチームにどう活かすかを学びます。

デザイン思考の実践グループワーク

実践的なグループワークを通じてデザイン思考の使い方を身に着けることも大切です。参加者はチームを組み、与えられた課題に対してデザイン思考の手法を用いて解決策を模索します。このプロセスでは、チームワークやクリエイティブな問題解決能力が磨かれ、実践的なスキルの習得が期待されます。

 

06デザイン思考研修の効果を高めるポイント

デザイン思考研修を実施するうえでは、ただ研修を行えばよいというわけではなく、適切なフォローが必要となります。研修対象者が実務に活用できるよう、適切なフォローを実施することが重要です。

研修終了後はフィードバックを行う

受講者が研修で得た知識やスキルを具体的に活用できているか、定期的にフォローアップを行います。これにより、理解を深め、実務での応用に結びつけやすくなります。また、フィードバックを通じて、改善点や成功事例を共有することで、研修効果が一層高まります。

社内に根付かせる努力をする

デザイン思考を行う慣習が社内全体に広がらない限り、デザイン思考による革新的な商品・サービス開発は実現されません。したがって、デザイン思考を社内に根付かせる努力をすることが大切です。デザイン思考が一時的な学びにとどまらず、実際の業務に活かされ続けるには、組織全体での取り組みが必要です。デザイン思考のプロセスやツールを日常業務で使用し、成功事例を積み重ねることで、企業文化として根付かせていきます。

 

07デザイン思考研修|Schoo for Business

Schoo for Business

Schoo for Businessでは、約9,000本の授業をご用意しており、様々な種類の研修に対応しています。階層別研修やDX研修なども実施でき、さらにアセスメント機能も標準で備わっています。また、自律学習の支援ツールとしても活用いただいており、「主体的に学び、成長する人材」の育成を目的にして、ご導入いただくことが多いです。

受講形式 オンライン
(アーカイブ型)
アーカイブ本数 9,000本
※2023年3月時点
研修管理機能 あり
※詳細はお問い合わせください
費用 1ID/1,650円
※ID数によりボリュームディスカウントあり
契約形態 年間契約のみ
※ご契約は20IDからとなっております

Schoo for Businessの資料をダウンロードする

デザイン思考研修のカリキュラム例

Schooでは約8500本もの動画を用意している上に、毎日新しいトピックに関する動画が配信されるため、研修に加えて自ら学び、成長する人材の育成が可能です。8,500本の動画にはデザイン思考研修に活用できる講座もご用意しています。

超解説「デザイン思考」―不確実性の時代にチームで成果を出す―

アイリーニ・マネジメント・スクール/デザイン思考研究所 代表の柏野先生から全5回の授業でデザイン思考について学べる授業です。「デザイン思考とは何か?」という基礎知識から、デザイン・テーマのつくり方やアイデアの生み出し方といった具体的な方法論、DXやAIといったテクノロジーとデザイン思考の組み合わせ、国内でデザイン思考を実践する組織事例から「デザイン思考をどう使うのか」を学ぶことができます。

  • アイリーニ・マネジメント・スクール/デザイン思考研究所 代表

    慶應大学SFC在学中にスタンフォード大学へ留学し、デザイン思考を学ぶ。帰国後にデザイン思考研究所を設立し、国内でのデザイン思考普及に尽力。開発教材ダウンロード数16万回超、セミナー累計参加者数5,000名。2018年、組織のイノベーション支援を行う「アイリーニ・マネジメント・スクール」を設立。マイクロソフトやパナソニックなどの組織変革や事業開発を支援し、世界40カ国発行『Startup Guide』で日本を代表する教育機関に認定される。
授業名 超解説「デザイン思考」―不確実性の時代にチームで成果を出す―
時間 5時間20分(60分×4コマ,80分×1コマ)
学べること ・デザイン思考と不確実性
・デザイン思考と創造的なチーム -プロジェクト・テーマの作り方-
・デザイン思考と発想力 -アイデアの生み出し方-
・組織でデザイン思考を使うには
 

超解説「デザイン思考」―不確実性の時代にチームで成果を出す―を無料視聴する

チームの悩みを解決するデザイン思考

この授業はプロのデザイナーであるイシジマミキ先生からデザイン思考を学べる授業です。ビジネスの場面でも使う人が増えてきた「デザイン思考」とはどういう考えなのか、デザイナー以外の人が学んだとして、コミュニケーションをどう良くしてくれるのか? そして、デザイナーはチームで仕事をする際、何をやっていて、チームにどんな関わり方をしているのか。 デザイン思考によるコミュニケーションのノウハウを学ぶことができます。

  • デザイナー

    デザイナー& 認定スクラムマスター(CSM)。N予備校 グラフィックデザインカリキュラム 作成&講師。エンジニア組織にて一人目デザイナーを代行し、グラフィックデザインからアプリデザインまで幅広く行う。デザイナー1人目特有のカオスな環境が好き。Figmaへの移行、デザインシステム構築が得意。
授業名 チームの悩みを解決するデザイン思考
時間 1時間(60分×1コマ)
学べること ・デザイン思考とは
・デザイン思考とは
・デザインのプロセス:問題の視覚化
・デザインのプロセス:問題の構造化
・デザインのプロセス:仮説立て
・プロのデザイナーの仕事の仕方
 

チームの悩みを解決するデザイン思考を無料視聴する

チームの悩みを解決するデザイン思考

全5回のコースで、デザイン思考の理解を深めていく授業です。企業内で存在していそうな問題に対して、デザイン思考による問題解決のプロセスを実況形式で講師の方が解説します。座学のみでは理解が難しいデザイン思考を実践に近い形で理解を深めていくものとなります。

  • Beth合同会社 代表

    長野県官民連携共創推進パートナー、経産省・特許庁 I-OPEN SUPPORTERとしても活躍しているデザイン思考の専門家。慶應義塾大学大学院SDM研究科を優秀賞で修了 日本IBM、デロイトトーマツコンサルティングにてデザイン思考の専門家として活躍。その後、友人とThink Experience株式会社を創業したものの、方向性の違いにより廃業。そこから個人でBeth合同会社を創業し現在に至る。
授業名 実況解説「デザイン思考」
時間 5時間(60分×5コマ)
学べること ・問題定義とアイデア創出までのプロセス
・ペルソナの設定
・インサイトを探す
・デザイン思考は問題解決の手段である
・デザイン思考の活用方法
 

実況解説「デザイン思考」 を無料視聴する

導入実績

Schoo導入企業ロゴ

Schoo for Businessは、大企業から中小企業まで幅広い企業にご導入いただいております。利用用途も各社さまざまで、階層別研修やDX研修としての利用もあれば、自律学習としての利用もあり、キャリア開発の目的で導入いただくこともあります。

導入事例も掲載しているので、ご興味のあるものがあれば一読いただけますと幸いです。以下から資料請求いただくことで導入事例集もプレゼントしております。そちらも併せて参考にいただけますと幸いです。

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08まとめ

ユーザーのニーズが多様化かつ複雑化している昨今のマーケットにおいては、もはや従来のやり方の商品開発では通用しなくなっているのが現状です。現状に甘んじることなく、常にユーザーのニーズに潜む本質を探求し、革新的な事業を起こしていくことが求められています。デザイン思考を全社的に展開し、企業の風土として根付かせ、企業価値と競争力を高めてください。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
Editor
Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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