更新日:2026/04/29

カタツムリ女子とは?特徴やマネジメントのポイントを解説

カタツムリ女子とは?特徴やマネジメントのポイントを解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

カタツムリ女子とは、自身の生活や時間を大切にし、ワーク・ライフ・バランスを取りながらマイペースに働く女性を指します。いわゆる「バリキャリ」のような仕事中心の価値観とは異なり、ワーク・ライフ・バランスやセルフケアを重視する志向を表すものとして語られることが増えています。この記事では、カタツムリ女子の特徴や心理、言葉が生まれた背景、そしてその能力を活かすマネジメントのポイントまでを詳しく解説します。

 

01カタツムリ女子とは

カタツムリ女子とは、英語圏で使われた「Snail Girl(スネイル・ガール)」に由来する表現で、自分の生活や心身の健康を重視し、マイペースに働く女性像を指します。オーストラリアのアクセサリーブランド「Hello Sisi」創業者Sienna Ludby氏が、2023年9月7日に現地メディアFashion Journalに寄稿したエッセイ「Snail girl era」のなかで用いたことで、注目を集めました。Ludby氏自身、起業後に週7日働く「girl boss」的な働き方を5年ほど続けた末に燃え尽きを感じた経験を明かしており、その反動として、自分のペースやワークライフバランスを重視する働き方観を語っています。

▶︎参考:Sienna Lardeau「Snail girl era」Fashion Journal(2023年9月7日)


 

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バリキャリ女子との違い

「バリキャリ」とは、「バリバリ働く女性」を意味する言葉です。野村総研の武田氏の整理では、「私生活よりも仕事での成功やキャリアアップの実現を優先する」女性であるとされています。特に日本においては、女性管理職の比率が他国と比較しても低い傾向があり、ジェンダーギャップが指摘されています。これに対して「カタツムリ女子」は、仕事一辺倒ではなく、自分の生活や心身の健康、無理のない働き方を重視する姿勢を表す言葉です。仕事中心で成功や成長を強く志向するか、生活との調和や自分のペースを重視するかという価値観の置き方に違いがあるといえるでしょう。

▶︎参考:武田佳奈「企業競争力強化に直結する女性活躍支援のあり方」『知的資産創造』(2016年7月)野村総合研究所
▶︎参考:第4節 経済分野|内閣府男女共同参画局

静かな退職との違い

「静かな退職」とは、仕事に対してかけるエネルギーを必要最低限に抑えながら働く姿勢を指す言葉です。実際に退職するわけではありませんが、業務を受け身で行い、仕事への関心や意欲が低下した状態です。カタツムリ女子と静かな退職は、仕事中心の価値観である「ハッスルカルチャー」から距離を置く点で共通します。しかし、カタツムリ女子は心身の健康や幸せを犠牲にせず、自分のペースで働くことを重視する前向きな働き方であり、必ずしも仕事に対して受動的であったり、意欲を失っていたりするわけではありません。一方、静かな退職は、与えられた職務は最低限こなすものの、それ以上の努力はしないという、より消極的な状態を指します。

▶︎関連記事:静かな退職(クワイエット・クィッティング)とは?デメリットや対処法を詳しく解説

 

02カタツムリ女子の特徴・心理

カタツムリ女子の特徴・心理は、主に以下の4つがあります。

  • ・「自分のペース」を大切にする
  • ・「自分らしさ」を大切にする
  • ・「ワーク・ライフ・バランス」を大切にする
  • ・「幸福感」を大切にする

「自分のペース」を大切にする

「カタツムリ女子」という言葉が生まれるきっかけとなったSienna Ludby氏のエッセイには、「カタツムリ女子はゆっくり進み、必要なときには無理をせず立ち止まり、自分のペースで道を辿る」という表現があります。周囲のスピードや他人の期待に振り回されるのではなく、他人との比較を手放し、自分自身の歩幅で進むという姿勢です。この心理の根底には、成功のために心身の健康や幸せを犠牲にしないという価値観があります。

「自分らしさ」を大切にする

カタツムリ女子が大切にする「自分らしさ」とは、社会が定義する成功や他者の評価ではなく、自身の内面的な幸福や心の安定を追求する姿勢を指します。Sienna Ludby氏は「共感できない自分を脱ぎ捨て、新しいキャラクターを解き放ちたい」と感じる人と、この考えを共有したいと表現しています。また一方で、仕事を重視する「Girl Boss」的な人々に向けて、敬意を感じているとも書いています。ここからは、特定の考え方を正解として押し付けるのではなく、人それぞれの自分らしい感じ方・考え方を重視する価値観が読み取れます。

「ワーク・ライフ・バランス」を大切にする

カタツムリ女子は「ワーク・ライフ・バランス」を大切にして、「忙しさ」よりも「心の平穏」を優先します。「自分に厳しくしすぎず、他人と自分を比較するのをやめる」ために、このバランスが必要だとSienna Ludby氏は語っています。一方、同氏は「カタツムリ女子は仕事をやめることや、休暇を取ることではない」とも言っており、仕事に対して前向きな感情を抱いていることが分かります。仕事と生活のバランスをとりながら、趣味や友人との交流なども含めて生活全体の充実を重視する姿勢につながります。

「幸福感」を大切にする

カタツムリ女子の価値観を理解する上で大切なのは「幸福感」というキーワードです。この幸福は、社会的な成功や他人との比較によって得られるものではなく、自分自身の価値観に沿った内面的な幸せを指します。Sienna Ludby氏は、かつてSNSを通じて「成功しているように見られる」ことに強く意識を向けていたものの、そうした価値観に次第に違和感を抱くようになったと明かしています。自分ならではの「幸せ」の基準を持ち、他人と比較せずマイペースに向き合うことが、カタツムリ女子の特徴と言えるでしょう。


 

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03カタツムリ女子が生まれる背景

なぜこの価値観が今注目されているのかを、(1)仕事でのストレス・燃え尽きの広がり、(2)若い世代を中心とした価値観の変化、(3)働き方改革と企業の健康経営の進展、という3つの側面から整理します。いずれも単独で原因になるというより、互いに作用して土壌を作っていると捉えると良いでしょう。

仕事でのストレスや燃え尽きの増加

長時間労働や成果プレッシャーによる疲弊感は、カタツムリ女子的な働き方への共感を高める一因と考えられます。例えば厚生労働省が2025年8月に公表した「令和6年労働安全衛生調査(実態調査)」によると、仕事や職業生活で強いストレスとなっていると感じる事柄がある労働者の割合は68.3%でした。依然として労働者の約7割弱が強いストレスを抱える水準にあることは押さえておきたい数字です。こうした状況は、仕事中心のあり方を見直し、生活とのバランスや心の平穏を重視する価値観への共感が広がる土台になっているとみることができます。

▶︎参考:厚生労働省「令和6年労働安全衛生調査(実態調査)の概況」(2025年8月7日公表)

価値観の変化

近年、働くことに対する価値観は変化してきており、仕事とプライベートのバランスを重視する人が増えています。NHK放送文化研究所が1973年から行っている「仕事と余暇」に関する意識調査では、近年にかけて「仕事に生きがいを求めて、全力を傾ける」「余暇も時には楽しむが、仕事のほうに力を注ぐ」とした人の割合が減少し、「仕事にも余暇にも同じくらい力を入れる」「仕事よりも、余暇の中に生きがいを求める」などと回答した人の割合が増加していることが分かります。このような、必ずしも仕事を人生における最優先事項とは置かない価値観の広がりは、「カタツムリ女子」の特徴とも合致するものであり、この言葉が受け入れられる土壌となっていると考えられます。

働き方改革や健康経営の促進

政府主導の「働き方改革」や企業の「健康経営」の促進が、無理のない働き方や心身の健康を重視する価値観が受け入れられやすい社会的な環境を後押ししています。2019年から始まった国の働き方改革により、残業時間の上限規制などが導入され、長時間労働を前提とした働き方が見直されるようになりました。これに呼応し、企業側も従業員のウェルビーイングを重視する健康経営の観点から、多様な働き方を支援しています。こうした環境整備が、自分のペースで心身の健康を保ちながら働く「カタツムリ女子」という生き方を選択しやすい状況を生み出しているのです。

 

04カタツムリ女子を活かすマネジメントとは

「カタツムリ女子」の価値観は、心身の健康や納得感を重視する働き方につながるため、一概に組織にとってネガティブなものではありません。ここでは、カタツムリ女子の特性を踏まえたマネジメントについて、以下の3点を解説します。

  • ・成果を重視した評価
  • ・価値観と個性の尊重
  • ・仕事の意義づけ

成果を重視した評価

成果を重視した評価

「カタツムリ女子」は周囲との比較ではなく自分の内面に目を向け、それぞれの考え方やペースを大切にする価値観です。そのため、評価の際に個人的な感情を持ち込まないことが重要です。Schoo for Businessの授業『評価者としての心得と評価の留意点』に登壇する越智恵先生は、人事評価の原則として以下を紹介しています。

  • ・仕事における部下の行動や姿勢、成果や結果を評価する
  • ・人格や性格など、その人の特性を評価するものではない
  • ・評価者の個人的感情を持ち込まない

つまり、評価すべきなのは働き方の好みではなく、職務上の行動と成果です。求める役割や期待する行動を事前にすり合わせたうえで、基準に沿って公正に評価することが、部下の納得感にもつながります。

価値観と個性の尊重

価値観と個性の尊重

カタツムリ女子は、「自分らしさ」や「心の安定」を重視する傾向があります。そのため、画一的なマネジメントではなく、個々の価値観を尊重する姿勢・コミュニケーションがフィットしやすいでしょう。この観点から大切なのが、マネージャーが自身の中の「アンコンシャスバイアス」に気づき、対処することです。Schoo for Businessの授業『多様性あふれる時代に「ダイバーシティ&インクルージョン」』に登壇する清水久三子先生は、アンコンシャスバイアスを「無意識でのものの見方や捉え方の歪みや偏り」と紹介しています。例えば「残業が少ない」ことを理由に「やる気がない」と認識する背景には、「意欲がある人は長時間働くはずだ」といった無意識の前提があるのかもしれません。思考の偏りは誰もが持ち得るものだと理解し、自分の認知を点検する姿勢が求められます。

仕事の意義づけ

仕事の意義づけ

カタツムリ女子の特徴として、自身の価値観や幸せの基準を大切にするという点があります。そのため、企業の進む方向性と自身の価値観が一致する状態をつくることが、仕事を意義づけし、パフォーマンスを高める一つのポイントとなります。Schoo for Businessの授業『企業理念の「自分流」活用術 -成長する目標の立て方-』に登壇する菊池天平先生は、企業理念と個人理念に重なりがあると、企業と従業員は「労働を提供し対価を得る」といった関係を超えて、共に挑戦する理由が明確になると解説しています。例えば1on1やキャリア面談などの機会を活用しながら、部下本人の価値観を理解し、企業の方向性やミッション・ビジョンなどとの共通点を探ることは、意義づけに向けた有効な取り組みとなるでしょう。


 

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ここでは、Schoo for Businessの講座から、多様性のあるチームマネジメントに役立つ講座を紹介します。

メンバーと心がつながる上司力

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この授業では、「最近の若者は何を考えているかわからない」「世代間ギャップに悩んでいる」といった課題意識を持つ方を対象に、明日から実践できるビジネスコミュニケーションの心構えを学びます。過去の職場でのコミュニケーションを振り返りながら、世代間ギャップの要因や背景への理解を深め、引っ張るのではなく「個性」に寄り添うマネジメントのヒントを掴みましょう。

  • 特定非営利活動法人しごとのみらい 理事長

    「楽しくはたらく人・チームを増やす」をテーマにコミュニケーションや組織づくりに関わる企業研修や講義に従事しています。また2017年よりサイボウズ株式会社で複業を開始。新潟県在住。著書『Z世代・さとり世代の上司になったら読む本 引っ張ってもついてこない時代の「個性」に寄り添うマネジメント』(翔泳社)

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「正しく伝わる」上司の会話術

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この授業は、職場の部下とどのように接したらいいかわからず悩んでいるビジネスパーソンにおすすめの授業です。働きやすい職場の雰囲気作りや、部下とのコミュニケーションをよりよくするための具体的なアクションについて学ぶことができます。

  • アサーティブ21代表

    中学、高校時代を児童養護施設で暮らす。経済的困難の中で大学を卒業し、某大手航空会社に就職。航空整備士として働く中で、30歳でアサーティブコミュニケーションに出会い、言えない自分を克服。その後、管理職になり、「人に聞ける職場づくり」をテーマにマネジメントを実践。現在はアサーティブ21の代表として活動。

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新入社員の「自発性」を育むOJTの方法

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この授業では、若手世代が持つ仕事への向き合い方や考えを知り、今の社会に求められている新入社員へのOJTの設計と指導方法、そして信頼関係の作り方を学びます。これまで多くの企業で若手社員の定着率向上支援に携わってこられた、株式会社カイラボ代表の井上洋市朗先生が解説します。

  • 株式会社カイラボ 代表取締役

    大学卒業後、(株)日本能率協会コンサルティングにて企業の業務効率化などに従事。2012年株式会社カイラボを設立。新卒入社後3年以内で辞めた若者100人インタビューをおこない、その内容をまとめた「早期離職白書」を発行。現在は多くの企業の若手社員定着率向上支援を行うほか、講演、管理職・OJT担当者向け研修、採用コンサルティングなどを行っている。

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女性が活躍できる組織作り

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この授業では、女性の社会進出や活躍推進がうたわれる中、女性の発想力やホスピタリティといった能力をどう活かしていくかについて考えます。さまざまな事例を交えながら、女性が個々の能力を活かして働き続けられる職場づくりのために必要なことを解説します。

  • 株式会社パクチー 代表取締役

    Web制作業を軸に株式会社パクチーを設立。人々が夢に向かって活躍できる働き場所と居場所づくりを目指し、企業・団体、行政官庁や自治体と連携しながら『共創』の事業づくりに努めている。女性の感性と才覚を活かし、人と人をつなぐスペース運営事業を進めている。

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06まとめ

カタツムリ女子とは、心身の健康や自分らしさを大切にし、ワーク・ライフ・バランスを重視しながらマイペースに働く女性を指します。仕事でのストレスへの対応や価値観の変化といった社会背景から、こうした考え方は多くの人に共感されやすいものになっています。マネジメントの観点では、成果や行動に対して公正に評価し、個々の価値観を尊重して仕事の意義を丁寧に伝えることで、彼女たちの能力を最大限に引き出すことができるでしょう。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
Editor
Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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