アンガーマネジメント研修をオンラインで実施するならSchooビジネスプラン

アンガーマネジメントはアメリカで開発され、現在ではアメリカだけではなく世界各国の企業が研修に取り入れている「怒りの感情をコントロールする」プログラムです。アンガーマネジメントができるようになると、社内のコミュニケーション改善などが期待できる上に、個々人のストレス軽減などの効果も期待できます。そこで、このコラムではアンガーマネジメント研修の効果や対象者などをご紹介します。
- 01.アンガーマネジメントとは
- 02.アンガーマネジメントのポイント
- 03.アンガーマネジメント研修を行うべき理由
- 04.アンガーマネジメント研修の対象者
- 05.アンガーマネジメント研修の4つの効果
- 06.アンガーマネジメント研修の内容
- 07.アンガーマネジメント研修をオンラインで実施する
- 08.まとめ
01アンガーマネジメントとは
アンガーマネジメントとは、1970年代にアメリカで開発された「怒りをコントロールするスキル」のことを言います。引用:日本アンガーマネジメント協会
英語でAngerは怒り、Managementは管理する。つまり、アンガーマネジメントは怒りを管理するという意味になるのです。時にしてアンガーマネジメント=「怒らないようになるためのスキル」という間違った認識をしている人もいるが、アンガーマネジメントは「怒りをコントロールするためのスキル」です。一時の感情に身を任せ、我を忘れるほど怒ったり、怒りの感情が長く続いてしまうと、別の問題を怒りが生んでしまうという二次災害に繋がることが多いので、怒りをコントロールする「アンガーマネジメント」が重要視されているのです。
アンガーマネジメントの歴史
このアンガーマネジメントという考え方は、1970年代のカリフォルニア州を中心に、DVや差別、軽犯罪者に対する矯正プログラムとして広まり、2001年9月11日の世界同時多発以降、社会不安が増す中で爆発的に普及しました。現在ではアメリカの教育機関・企業でも導入され、日本でもアンガーマネジメント研修を実施する企業が増えています。また、企業という軸だけでなく、個人でもアンガーマネジメントの重要性は認知されており、スポーツ界で言えば、アメリカンフットボールリーグのNFLでは、新人選手にアンガーマネジメントプログラムの受講を必須条件としているのです。
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【関連記事】アンガーマネジメントとは?怒りの原因や必要性、怒りの種類や実践方法などを紹介
02アンガーマネジメントのポイント
schooの授業の、「アンガーマネジメントを活用したコミュニケーション術」からアンガーマネジメントのポイントについて詳しく解説します。
怒りのメカニズムを知る
この授業の講師である澤先生は、怒りは二次感情であるとし、人間の怒りが頂点に達する前に、「辛い」「悲しい」「痛い」「不安」といった一次感情を感じるようになっていると説明しています。つまり、人間の怒りが頂点に達して表出する前に、人間は上記したような一次感情を感じ、その感情の強弱によって怒りが発生するというのが、怒りのメカニズムなのです。
怒りの種類を知る
怒りにも様々な種類があります。周りに迷惑をかけないように、自分の中で怒りを抑え込んでしまうというのも問題ですが、特に問題のある怒りの種類として、「強度が高い」「持続性がある」「頻度が高い」「攻撃性がある」の4種類の怒りに特に問題があると言われています。この怒りの4種類の怒りは職場などで起こってしまった場合、深刻な問題になりやすく、アンガーマネジメントによってコントロールされる必要があるとされています。
怒りを抑える方法を知る
では、怒りを抑えるーアンガーマネジメントするためには、どのような方法があるのでしょうか?澤先生によると、「怒りのピークが過ぎるのを待つ」「「べき論」をやめる」「怒りの種類を分類する」の3つが重要だそうです。
怒りのピークが過ぎるのを待つ
怒りのピークを過ぎるのを待つということが怒りを抑える1つの方法です。そんなことができたら苦労しない、と思う方もおられるかもしれませんが、怒りのピークは6秒で過ぎると言われており、その「6秒」をやり過ごすために、「なぜ怒っているのか」「何が自分をイライラさせているのか」ということを指で掌に書いてみる、怒りの度合いに点数を付けてみる、など様々な方法があるのです。
「べき論」をやめる
怒りの原因となるものに、「〜は〜であるべきだ」という「べき論」があります。なぜ「べき論」が怒りの原因になるのかというと、「べき論」を強く持っている人は、自分と他者が違うということが認められない傾向にあり、他者との違いにすぐに怒ってしまうからです。そのため、アンガーマネジメントするためには、できる限り「べき論」を捨て、他者と自分の違いを認められるようになることが大切なのです。
怒りの種類を分類する
怒る時、思い通りに行かないこと、他者の悪いところやミスに対して怒ることが多いと思います。しかし、自分が怒ることで相手を変えることができるのか、今怒る必要はあるのか、ということを冷静に見極めることが重要です。例えば部下に何度指導してもミスがなくならない、という時などは、上司が怒ることで部下を変えられる可能性があるでしょう。そんな時は、自分の怒り方はどうなのか、言いたいことが伝わっているのか、ということを振り返るようにしましょう。そして、電車の遅延など、自分が怒っても何も変わらない時は、放っておくことが一番です。放っておく能力をつけることもアンガーマネジメントにおいては重要なことです。
03アンガーマネジメント研修を行うべき理由
怒りに任せたコミュニケーションやマネジメントは他のメンバーとのハレーションの原因となります。そのため、アンガーマネジメント研修は社員が働きやすい環境を構築する上で必要不可欠です。それ以外にも研修を実施する目的は存在します。ここではそれぞれについて解説していくので参考にしてみてください。
職場でのトラブルを減らすため
当たり前のことですが、怒りを我慢できずに発散してしまう人が職場にいては、様々なトラブルが起こります。上司と部下の間だけでなく、同僚同士でもトラブルが起こってしまう場合もあります。そのような職場では社員同士の仲も深まらないだけでなく、トラブルによって時間のロスや仕事の生産性が低下してしまうというデメリットも考えられます。そのようなデメリットを減らすためにも、アンガーマネジメント研修を行うことが大切なのです。
快適な職場環境づくりのため
アンガーマネジメント研修を受け、怒りをコントロールすることができる人が増えると、職場環境も格段に良くなります。以前まではすぐ怒る上司に怯えていた部下、あるいは怒りを抑えられない同僚に不快感を覚えていた社員も、そのような状況が改善されるだけでかなり職場を快適な場所だと感じるでしょう。その結果、離職率の低下や社内不和の解消などといったメリットがもたらされます。
仕事の生産性向上のため
アンガーマネジメント研修はそれぞれの社員の仕事の生産性向上にも繋がります。上記してきたように、怒りを抑えることができない人がいる職場はストレスフルであり、様々なトラブルが起こります。そのような職場にいるだけで不快になり、やる気が出ないと言う社員が出てきたり、怒られる当事者になってしまい、仕事が進まないと言う社員も出てきます。もちろんですがそのような職場では社員の生産性向上は期待できません。そのため、生産性向上のためにアンガーマネジメント研修が重要なのです。
04アンガーマネジメント研修の対象者
アンガーマネジメントの対象者は管理職やマネジメント職の「リーダー層」と新入社員や若手社員「メンバー層」の大きく2つに分けられます。ここでは、それぞれが研修を受けるべき理由について解説していきます。
管理職・マネジメント職
部下は常に上司を見ています。良い意味でも悪い意味でも、上司の背中を見て育つことが多く、上司の行動や言動がその人にとってのマネジメント職に求められるスキルの基準となる可能性もあるでしょう。その上で、怒りの感情をコントロールできる上司になることは、その上司だけでなく部下によっても有益な背中を見ることができるようになるため、メリットが大きいのです。
新入社員・若手社員
アンガーマネジメントは必ずしも上司だけが習得すれば良いと言うものではありません。怒る側には怒る側の、怒られる側には怒られる側のアンガーマネジメントがあるのです。上司の怒りを長引かせないための所作であったり、そもそも怒りそうな予兆に気づくことであったり、新入社員や若手社員にもアンガーマネジメントは必要不可欠と言えるでしょう。
05アンガーマネジメント研修の4つの効果
アンガーマネジメント研修には次の項があります。
- 効果1:ストレスが軽減する
- 効果2:コミュニケーションが円滑になる
- 効果3:二次災害を防止する
- 効果4:客観的な視点を持てる
効果1:ストレスが軽減する
一般的に「怒る方も大変」と言いますが、これは言い得て妙で、怒りの感情は、相手だけでなく自分自身にも強いストレスをかけてしまうのです。アンガーマネジメントのスキルを習得すると、自分の感情を理解し、客観的に受け止めることができるようになります。そのため、アンガーマネジメントの効果の1つは、ストレスを軽減させることと言えるのです。
効果2:コミュニケーションが円滑になる
上司が怒りやすい人と部下が認識していると、業務上言うべきことや報告すべきことが言い出しにくい雰囲気ができてしまいます。早めに報告しておけば対処できたかもしれないことであっても、上司に怒られるのが嫌だったからと報告を怠り、自力でどうにかしようとしてしまうと、それがさらに傷口を広げ、報告を受けたタイミングではどうにもならない事態に発展してしまっていることも珍しくありません。つまり、部下にとってコミュニケーションを取りやすい上司となることが、社内のコミュニケーションを円滑にするための秘訣なのです。そのためにアンガーマネジメント研修を受け、自分の怒りの感情をコントロールできるようにする必要があるのです。
効果3:二次災害を防止する
怒りの感情に身を任せた発言は、時として行き過ぎた発言になってしまう可能性があります。例えば、「男のくせに」という言葉をふと使ってしまえば、セクシャルハラスメント(セクハラ)に該当する可能性がありますし、部下がミスをして「それ修正するまで帰るなよ」と言ってしまえば、パワーハラスメント(パワハラ)に該当する恐れがあるのです。普段であれば、上記のような発言はしない人であっても、怒りに身を任せてしまうとこれらのような言動をしてしまう可能性がある。それが怒りをコントロールできない危険性と言えます。
効果4:客観的な視点を持てる
アンガーマネジメント研修を行うことで、自分を客観的に見ることができるようなります。自分を客観的に見ることで、この考え方は偏っているかもしれないと気づくことも多くなりますし、他者の意見に関しても良い意味で客観的になることができるでしょう。怒りは「こうあるべき」という理想と現実とのギャップから生まれます。そのため、客観的に物事を捉え、自分の「こうあるべき」という範囲を広げることで、怒りが生まれる可能性も減らすことができるようになるのです。
06アンガーマネジメント研修の内容
アンガーマネジメントの研修内容は次の3つが存在します。
- 1:怒りのメカニズムを理解する
- 2:怒らずに注意するコミュニケーションスキルを学ぶ
- 3:部下との信頼関係の築き方を学ぶ
怒りのメカニズムを理解する
前述しましたが、アンガーマネジメント研修において、怒りのメカニズムを理解するという事は、非常に重要です。どれだけコミュニケーションスキルや信頼関係の築き方を学んでも、どのように怒りが発生するのか、どのタイミングなのか、何分で怒りがおさまるのかをしっかり理解していなければ学んだ知識を発揮する事はできません。そのため、研修を行う前にしっかりと怒りのメカニズムを理解します。
怒らずに注意するコミュニケーションスキルを学ぶ
怒りのメカニズムを理解することができたら、次は実践的なコミュニケーションスキルを学びます。これまで怒りをあらわにしすぎていた人は、コミュニケーションスキルに問題があったという可能性もあります。コミュニケーションの仕方次第で相手の捉え方は大きく違ってきます。そのため、どのようなコミュニケーションの仕方であれば怒りがダイレクトに相手に伝わらないかということを学ぶことが大切なのです。
部下との信頼関係の築き方を学ぶ
怒りのメカニズムを理解し、怒りがダイレクトに伝わらないコミュニケーションスキルを学んだら、最後に、部下との信頼関係の築き方を学びます。コミュニケーションの撮り方も重要なのですが、やはり信頼関係のない上司と部下の間では軋轢が生まれやすくなるのは事実です。逆に考えると、信頼関係の厚い上司と部下だと、多少厳しい言い方でも部下はすんなりと受け入れてくれることもあります。そのため、長い時間をかけて部下と信頼構築する方法を、研修で学ぶのです。
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■資料内容抜粋
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07アンガーマネジメント研修をオンラインで実施する
Schooビジネスプランでは、アンガーマネジメントの関する授業もオンラインで提供しています。管理職・マネジメント職の方だけでなく、新入社員・若手社員の視点でも必要なアンガーマネジメントの知識を学ぶことができるので、新入社員研修や内定者研修の1コマとして導入するのも良いでしょう。
アンガーマネジメント研修のカリキュラム例
授業名 | 授業の内容 | 所要時間 |
いま必要とされるアンガーマネジメント |
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60min |
アンガーマネジメントを活用したコミュニケーション術 -前編- |
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60min |
アンガーマネジメントを活用したコミュニケーション術 -後編- |
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60min |
アンガーマネジメント研修の授業を紹介

この授業では、仕事で多国籍チームに配属、所属した際の、プロジェクトを成功させるためのコミュニケーションのコツについてを、【日本人の視点】と【外国人の視点】の2つの視点からお話しします。
立教大学経済学部卒。生命保険のIT子会社勤務を経て、1997年、マイクロソフト(現日本マイクロソフト)に転職。 情報共有系コンサルタントを経てプリセールスSEへ。 競合対策専門営業チームマネージャ、ポータル&コラボレーショングループマネージャ、クラウドプラットフォーム営業本部本部長などを歴任。 2011年7月、マイクロソフトテクノロジーセンター センター長に就任。 2015年2月、サイバークライムセンター 日本サテライトのセンター長も兼任。 著書:「外資系エリートのシンプルな伝え方」
08まとめ
アンガーマネジメントができるようになると、社内のコミュニケーションを円滑にするだけでなく、自身のストレス軽減にもなります。また、怒りによる二次災害も防ぐことができるので、管理職やマネジメント職のような部下を指導する立場の人はアンガーマネジメント研修を必須項目として受講してもらうのが良いでしょう。一方で新入社員や若手社員のように怒られる側の人もアンガーマネジメントを理解しておくことで、上司の怒りを助長させないような行動や言動を取ることができるようになるので、全社員にこのスキルは必須と言えるかもしれません。