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ハラスメント防止法とは?法令の基本的な原則と社内で必要となる対策について解説する

公開日:2021/05/28
更新日:2021/06/02
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ハラスメント防止法とは?法令の基本的な原則と社内で必要となる対策について解説する | オンライン社員研修・eラーニング研修 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

企業においてハラスメントが起きることで、従業員の心身を傷つける行為は事業経営に悪影響を与える経営課題です。本記事では、ハラスメント防止に関する法令と対策について解説します。企業成長や企業運営に大きな影響を与えるハラスメントを抑制するために法令を理解していきましょう。

 

ハラスメントとは

ハラスメントの問題は、ニュースや新聞、SNSでも大きく取り上げらており、社会的問題として認識されています。しかし、まだまだハラスメント対策が完全ではなく、ハラスメントが起きる現状が存在しているため、ハラスメントの定義を再確認し対策の必要性を考えていきましょう。

ハラスメントの定義

一言でハラスメントを定義すると「嫌がらせ」となります。現在は、ハラスメントとして取り上げられる種類も多く存在し、無自覚によるハラスメントによる被害も訴えられています。ハラスメントが起きることで、被害者の心身喪失、職場環境の悪化を生む社会的問題です。

ハラスメント対策を講じる必要性

企業におけるハラスメント対策の必要性は、被害者の心身喪失を防止するだけではありません。ハラスメントによる職場環境の悪化による経営不振、ハラスメントによる風評被害での信頼喪失などの可能性もあり企業経営に悪影響を起こします。企業におけるハラスメント対策は、企業経営を円滑に行うための必須事項となっており、企業全体で撲滅の活動を行うことが急務であると認識しておきましょう。

 

ハラスメントの種類

企業内で起きるハラスメントは、その性質による分類されます。次にハラスメントの代表的な種類について解説します。ハラスメント防止法を理解する前に、ハラスメントの種類は意味合いを理解しておきましょう。

パワーハラスメント

パワーハラスメントは通常、「パワハラ」と呼ばれています。厚生労働省は、パワハラの定義を行っています。以前は上司から部下に対してのみだったパワハラは、同僚や部下からの行為に対してもパワハラと捉えるようになっています。

  • 【パワーハラスメントの定義】
  • 1.優越的な関係に基づいて(優位性を背景に)行われること
  • 2.業務の適正な範囲を超えて行われること
  • 3.身体的若しくは精神的な苦痛を与えること、又は就業環境を害すること

参考元:厚生労働省「パワーハラスメントの定義について」

セクシュアルハラスメント

セクシュアルハラスメントは、「セクハラ」と通常呼ばれています。セクハラはパワハラと同じように厚生労働省で定義されています。セクハラは常に社会的問題となっているハラスメントの1つです。

セクシュアルハラスメントの定義

職場におけるセクシュアルハラスメントは、「職場」において行われる、「労働者」の意に反する「性的な言動」に対する労働者の対応によりその労働者が労働条件について不利益を受けたり、「性的な言動」により就業環境が害されることです。職場におけるセクシュアルハラスメントには、同性に対するものも含まれます。また、被害を受ける者の性的指向や性自認にかかわらず、「性的な言動」であれば、セクシュアルハラスメントに該当します。
参照元:厚生労働省「職場におけるセクシュアルハラスメント」

モラルハラスメント

通常、「モラハラ」と呼ばれます。「態度」「言葉」「文書」などにより陰湿に繰り返される精神的な暴力や嫌がらせのことです。パワハラに類似していますが、「暴力行為」が含まれない点、職場の優位性には起因しない点などの相違点があります。

マタニティハラスメント

「マタハラ」と呼ばれ、「妊娠」を理由とする不利益な扱いを指します。2015年1月に「男女雇用機会均等法」「育児・介護休業法の解釈通達」の改正によりマタハラに関する明文化が行われています。男性優位の価値観が残る日本社会においては、大きな問題として取り上げられています。

ジェンダーハラスメント

ジェンハラと呼ばれ、「男性」「女性」という性別を起因として、「性格や能力」について固定観点や差別意識に基づいた嫌がらせのことです。セクハラと類似していますが、セクハラは異性間で起こるハラスメントに対して、ジェンハラは同性間でのハラスメントも対象となる点に違いがあります。

カスタマーハラスメント

近年、問題化が促進しているのがカスハラと呼ばれるカスタマーハラスメントです。顧客や取引先が行う「暴力」「悪質なクレーム」などの迷惑行為のことです。こうした行為は、日常に行われ2017年全国繊維化学食品流通サービス一般労働組合同盟(UAゼンセン)の流通部門が実施したアンケートでは、カスハラに遭遇した従業員は70.1%にものぼることが分かっており、対策が必要なハラスメントとして認識されています。
参照元:全国繊維化学食品流通サービス一般労働組合同盟「悪質クレーム対策アンケート結果」

 

ハラスメント防止に関する法令

次にハラスメント防止に関する法令についてご紹介します。ハラスメントに関する法令は年々改訂され、ハラスメント抑制に対して国として対策を講じる必要があると判断されています。こうした背景もあり企業においては、ハラスメント防止に関する法令の理解と遵守が求められています。

男女雇用機会均等法

男女雇用機会均等法第11条には、職場でのセクハラに対する具体的な対策を講じる必要があることを定めています。男女雇用均等法におけるセクハラには同性に対してのセクハラも同様に対策を講じる必要があることを明文化され性別に関わらずセクハラを禁止する旨を発表しており、企業全体での対策を講じる必要があると定義していることに注意しておきましょう。

【男女雇用機会均等法第11条】

事業主は、職場において行われる性的な言動に対するその雇用する労働者の対応により当該労働者がその労働条件につき不利益を受け、又は当該性的な言動により当該労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない」
参照元:大阪労働局雇用均等室「男女雇用機会均等法におけるセクシュアルハラスメント対策について」

 

労働基準法

労働基準法には、マタハラを許されない行為とし明記され法的根拠とて扱われています。労働基準法は、「労働基準法は、労働者が人たるに値する生活を営むための労働条件の最低基準を定める法律」として定められており、ハラスメント行為は労働条件の最低基準を下回る行為と扱われている点に注意しておきましょう。

 

「使用者は、6週間(多胎妊娠の場合にあっては、14週間)以内に出産する予定の女性が休業を請求した場合は、その者を就業させてはならない」

 

「使用者は、産後8週間を経過しない女性を就業させてはならない。ただし、産後6週間を経過した女性が請求した場合において、その者について医師が支障がないと認めた業務に就かせることは、差し支えない」

 

「使用者は、妊娠中の女性が請求した場合においては、他の軽易な業務に転換させなければならない」



参照元:厚生労働省「労働基準法」

育児・介護休業法

育児・介護休業法では、企業におけるマタハラ防止のための具体的な措置を講じる法的気義務を定め、企業に取り組みを行うことを明記しています。企業においては、育休/産休の取得率は、その後の採用活動にも大きく影響する要素です。マタハラの事例があれば、いくら育休/産休の取得率が高くても女性からの求人応募を期待できないなど、将来的な企業運営に影響することが予測されます。

パワハラ防止法(労働施策総合推進法)

2020年6月より「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律(略称:労働施策総合推進法)」が施行されました。2018年に制定された法律ですが、法改正が行われ、いわゆる「パラハラ防止法」として呼ばれ法令遵守の必要性が強く押し出されました。この法令改正によりパワーハラスメント防止措置が事業主の義務となり、より企業への施策立案と行使への追い風となっています。

 

ハラスメント法の準じた対策を取るための方法

企業において、ハラスメント法に準じた対策を取るためには、いくつもの対応方法が必要です。ハラスメント法に準じるためには、会社内の仕組みやルールを整備し継続した活動が必要だということを念頭に対応を実施していきましょう。

法令の理解

ハラスメント法の遵守を行うなら最初に行うべきは、法令の理解です。本記事でも関連する法令をご紹介していますが、法令自体を読むことが苦手でもインターネット上には法令に関する解説記事が掲載されおり、それらを参考にすることでも法令理解を進めることは可能です。その他にも厚生労働省が発信しているハラスメント防止に伴うガイドラインなども法令理解の参考になりますので、一度、確認しておきましょう。

ガイドラインの利用

法令遵守のためには、厚生労働省などが発行しているガイドラインを活用する方法もあります。厚生労働省が発表している「「職場のハラスメントに関する実態調査」の報告書を公表します」には、現在のハラスメントの発生状況などが記載されており、自社においてハラスメント対策を実施する際の参考になるデータも掲載されています。その他にも厚生労働省「職場におけるハラスメントの防止のために(セクシュアルハラスメント/妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント/パワーハラスメント)」なども自社の活動の参考になりますので確認をしておきましょう。
参考:厚生労働省「「職場のハラスメントに関する実態調査」の報告書を公表します」
参考:厚生労働省「職場におけるハラスメントの防止のために(セクシュアルハラスメント/妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント/パワーハラスメント)」

定期的な社内調査

社内でのハラスメント発生状況を定期的に確認することも大切です。アンケートの実施などにより、社内でハラスメントが起きていないかの確認やハラスメント防止活動の定着度合を確認していくことは法令遵守の上で大切ことだと理解し、情報の収集、早期発見を実施していきましょう。

外部相談窓口の設定

ハラスメントの早期発見や被害者の保護のために、社内だけではなく外部相談窓口を設定し相談できる環境も構築しておきましょう。社内の窓口に相談しずらいと感じる場合でも、外部であれば相談できる可能性があります。いつでも相談できる環境を作ることも早期発見に繋がる対策です。

社員教育の実施

法令遵守のためには、社員教育の実施と行動の定着化を実施することは必須の対策方法です。社員一人一人が意識してハラスメント行為を抑制することこそが、企業としての法令遵守の原則だということを理解し、継続した教育を実施していきましょう。

 

まとめ

本記事では、ハラスメント防止法に関する解説をしています。年々強化されるハラスメント防止法に関しての対応は、罰則規定の強化もあり企業としては必ず遵守したい内容です。本記事を参考に、自社における法令遵守の仕組みを構築していきましょう。

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