公開日:2022/09/16
更新日:2024/06/24

社員がトリプルシンキングを行うことで企業に与える5つの影響とは?メリットや鍛え方を解説

社員がトリプルシンキングを行うことで企業に与える5つの影響とは?メリットや鍛え方を解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

トリプルシンキング能力を鍛えることで、新しい発想が思いつきやすくなったり、自分の主張を話し相手に伝えやすかったりするメリットがあります。人事部や教育担当者としては、社員のトリプルシンキング力をアップさせることが重要になります。本記事ではトリプルシンキングとは、トリプルシンキングを鍛えるメリット、トリプルシンキングの鍛え方について解説します。

 

01トリプルシンキングとは

トリプルシンキングは社会人に必要な能力の1つと言われることもありますが、この言葉を初めて聞いた方も多いのではないでしょうか。トリプルシンキングとは、次の3つで構成されているビジネスのための考える能力のことです。構成する各要素の意味については次項で詳しく解説します。

  • 1.クリティカルシンキング
  • 2.ロジカルシンキング
  • 3.ラテラルシンキング

1.クリティカルシンキング

クリティカルシンキングとは、批判的な視点から物事を考える思考法のことです。正しいとされている物事に対しても「それは違うんじゃないか」「別の観点からも見ることができるのでは?」と俯瞰した考え方をできる人は、クリティカルシンキング力があると言えます。クリティカルシンキング力を鍛えることで、物事の常識にとらわれず柔軟な発想ができるようになります。

2.ロジカルシンキング

ロジカルシンキングとはいわゆる論理的思考力のことです。論理的思考力とは物事を道筋立てて考えていく力のことであり、相手に何か伝えたり、問題解決したりする時に必要な力です。論理的思考力に欠けていると、結論に至るまでの根拠が不十分だったり、論理が飛躍していたりして説得力がなくなってしまう可能性があります。 また、ロジカルシンキングは特にエンジニア職で必要と言われています。プログラミングを行う際やシステム設計を行う際は、物事を順序よく考える力がないと、思わぬバグを作ってしまう可能性があります。

3.ラテラルシンキング

ラテラルシンキングとは大雑把に言うとアイデア力のことです。固定概念に捉われることなく、新しいアイデアを生み出していける人はラテラルシンキング力があると言えます。 新規・既存事業のアイデアを考える際や、企業課題の解決方法を生み出す際は、ロジカルシンキングだけでなくラテラルシンキングが重要となります。ロジカルシンキングはあくまで、既存の発想を組み立てるだけにすぎず、まだ生まれていない発想を生み出すわけではないからです。

 

02社員がトリプルシンキングを行うメリット

社員がトリプルシンキングを身につけることには、会社にとって大きなメリットがあります。そのため、人事部や教育担当者の方は社員がトリプルシンキング力を高められるように、サポートすることが重要でしょう。具体的に会社にとってどのようなメリットがあるかというと、次の4つに分けられます。

  • 1.シーンに合わせた考え方で対応できる
  • 2.コミュニケーション能力が高まる
  • 3.新しいアイデアを考えられる
  • 4.自身で考えて行動できる

1.シーンに合わせた考え方で対応できる

トリプルシンキングを行えるようになることで、シーンに合わせた考え方で対応できるようになります。3つの思考法が必要になるシーンはそれぞれ異なります。 例えば、既存システムの不具合を見つけなくてはいけない場合は、ロジカルシンキング力によってシステムの状況を道筋立てて分析する必要があります。一方、新しく作るシステムのアイデアを考えなくてはいけない場合は、まずはラテラルシンキングによって新しいアイデアを生み出さないといけません。 論理的に考えることと新しい発想を考えることを同時に行うのは難しく、スイッチの切り替えが必要です。トリプルシンキング力を揃えた人は、シーンに応じて上手く思考スイッチを切り替えることができます。

2.コミュニケーション能力が高まる

トリプルシンキング力を鍛えることで、物事も分かりやすく伝えることができるため、コミュニケーション能力アップにも繋がります。また、他の人には思いつかないアイデアを生み出せる人には自然と人が集まりやすい傾向もあります。 ご存知の通り、コミュニケーション能力は社会人に必要な能力の1つです。コミュニケーション能力を高めることで、重要事項の伝達ミスなどがなくなりスムーズに業務を進められるようになります。コミュニケーション能力を高めるためにも、トリプルシンキング力を鍛えることが肝心です。

3.新しいアイデアを考えられる

トリプルシンキング力を鍛えることで、新しいアイデアを考えられるようになります。昨今はネットを通じて手軽に事業を始められるようになったこともあり、新しくサービスを始める人が増えました。結果、似たようなサービスが乱立してしまう状況も増えています。そのため、競合が思いつかないアイデアを考えられる人材が1人でも多く欲しいところです。

4.自身で考えて行動できる

トリプルシンキング力を鍛えることは自身で考えて行動できることにも繋がります。思考法が身についていると、上司の指示がなくても今何をすべきか考えられるようになります。 たとえば、上司から資料作成を求められた際も、過去資料をテンプレートとして使わず、より分かりやすい資料に仕上がるように図やイラストを使うなど自分で工夫することができます。また、会議でも自信を持って自分の意見を発言できるでしょう。

 

03社員がトリプルシンキングを行うことで企業に与える4つの影響

続いて、社員がトリプルシンキングを行えるようになることで、企業がどのように変化していくのかについて解説します。ここからは中長期的に見て会社にどのような影響を与えるかについて説明しましょう。社員がトリプルシンキングを行えると、次の4つの影響を会社に与えます。

  • 1.イノベーションを生み出す
  • 2.生産性の向上
  • 3.企業への貢献率が高まる
  • 4.改善点がある場合解決方法を考えられる

1.イノベーションを生み出す

トリプルシンキングを社員が身につけることで、イノベーションを生み出しやすくなります。イノベーションとはこれまでなかったサービスなどを生み出すことです。 トリプルシンキング力のある社員が増えると、各社員が自信を持って自分の意見を出すため、会議も盛り上がりやすくなり多様なアイデアが出てきます。逆に、会議が盛り上がらず特定の人しか意見を出さない状況だと、似通ったアイデアしか出なくなってしまいます。市場が飽和状態になると、どこかで打開する必要があるため、イノベーションを生み出せる環境を作ることは重要です。

2.生産性の向上

トリプルシンキング力を身につけることは、生産性の向上にもつながります。考える癖がつくと、現在の業務を淡々とこなすだけでなく、多角的な視点で考えながら行動するようになります。 仕事に慣れてくると、このやり方のままで問題ない、と思えてしまい、現状を改善しようとする気がなくなってきます。トリプルシンキングの中でも特にクリティカルシンキングを身につけることで、現状の改善点を見出そうとします。

3.企業への貢献率が高まる

トリプルシンキング力を身につけ、新しいアイデアを生み出せれば、企業への貢献率は高まります。企業側としてはトリプルシンキングができる優秀な人材は、長く確保できるようにすることが大切です。具体的には、新しいアイデアを多く出す社員を評価する制度を設ける、などという具合です。

4.改善点がある場合解決方法を考えられる

トリプルシンキング力を身につけられると、改善点がある場合に解決方法を考えられるようになります。改善点を野放しにしていると、機会損失が膨れ上がってしまうこともあります。改善点を考えるには既存のアイデアに縛られてはいけないため、ラテラルシンキングが重要になるのです。

 

04企業が行えるトリプルシンキングの鍛え方

最後に企業が行えるトリプルシンキングの鍛え方について解説します。次の3つの施策を導入することで、社員のトリプルシンキング力を高めることができ、イノベーションを起こしやすくなるなどのメリットを享受できるようになるでしょう。

  • 1.講師を招き研修を行う
  • 2.指示ばかりではなく社員に考えさせる
  • 3.小さな成功を積ませる

1.講師を招き研修を行う

トリプルシンキングを鍛えるためにも外部の講師を招き研修を行うことが大切です。トリプルシンキングの中でも特にロジカルシンキングは、研修によって鍛えやすいです。 たとえばPREP法を活用し結論から話すことを心がけることで、自然と論理的に考えながらコミュニケーションを取ることができます。このようなテクニックを研修を通じて学ぶことが大切です。

2.指示ばかりではなく社員に考えさせる

トリプルシンキングを鍛えるために、社員に指示ばかり与えず考えさせる余地を残しましょう。上司としてはつい細かく指示してしまいがちですが、重要な箇所以外は部下が自ら考えて行動することも大切です。部下が仕事の段取りについて質問にきた際も、すぐに答えを教えるのではなくヒントを与えるようにしましょう。

3.小さな成功を積ませる

最後に、小さな成功を積ませることが大切です。自分で考えて行った取り組みが成功したという体験がないと、縮こまってしまい「とりあえず指示に従っておこう」と考えてしまいます。 小さなことでも良いので、部下が自分で工夫して取り組んだことがあれば褒めてあげるようにしましょう。たとえば、会議で使う書類の印刷を部下に依頼した際、部下が自ら進んで資料をホチキスで止めておいた場合、などです。

 

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ロジカルシンキング入門

ビジネスパーソンであれば誰もが聞いたことのあるロジカルシンキング。 上司に習ったり、研修や書籍で触れたことがある一方、実務で使いこなせているかどうか、自信のない方も多いのではないでしょうか。そこで、今さら聞けないロジカルシンキングの入門講義を開講します。

 
  • ビジネス本著者

    1976年大阪府生まれ。灘高校、東京大学経済学部を卒業後、日系メーカーで17年間勤務。経理、営業、マーケティング、経営企画と多様な部門を経験し、半年間のイギリス留学後に外資系企業に転職。在職中より書籍の執筆を開始。2021年に退職し、44歳でFIRE達成。著作に『40歳でGAFAの部長に転職した僕が20代で学んだ思考法』、『4時間のエクセル仕事は20秒で終わる』、『強みを引き出す4分割ノート術』がある。

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課題設定力の磨き方~本質的な課題を導き出す方法~

本授業では、生産性やアウトプットの質を高める上で重要な「課題設定力」をどのように磨いていくか、そのノウハウについて学んでいきます。

 
  • 株式会社アンド・クリエイト 代表取締役社長

    大手アパレル企業を経て、1998年にプライスウォーターハウスコンサルタント(現IBM)入社。企業変革戦略コンサルティングチームのリーダーとして、多くの変革プロジェクトをリード。「人が変わらなければ変革は成功しない」との思いから、専門を人材育成分野に移し、人材開発のプロジェクトをリード。 2005年に当時の社長から命を受け、コンサルティング&SI事業の人材開発部門リーダーとして育成プログラムを設計導入。ベストプラクティスとして多くのメディアに取り上げられた。2013年に独立し執筆・講演活動を開始。講師として、大前研一ビジネス・ブレークスルー、日本能率協会、日経BPセミナー、大手銀行系研修会社などに多数のプログラムを提供し、高い集客と満足度を得ている。 著書は「一流の学び方」など現在18冊を出版。東洋経済オンライン、プレジデントオンラインなど連載多数。

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クリティカルシンキング実践演習

この授業では、とある企画会議を題材にしたケーススタディ方式の問題に取り組みながら、クリティカルシンキングの力を高めるために必要な視点と考え方を紹介します。

 
  • YouTuber/外資系コンサルタント

    大阪府出身。ITソフトウェア企業に入社後、プロジェクト管理業務に従事。経済産業省プロジェクトマネージャ試験、国際資格PMP(Project Management Professional)などを取得。プロジェクトマネジメントの専門家として 大手メーカーのプロジェクトマネジメント業務に携わる。その後外資系コンサルティングファームに転職しIT・会計を中心とした経営コンサルタントとして従事。副業ではプレゼンテーション・思考法の専門家として、コンサル・セミナー・執筆などで活動。YouTubeチャンネル『マナビジネス』では「学び」+「ビジネス」をテーマに仕事の現場で使える仕事術についての情報を発信している。【YouTube】https://www.youtube.com/c/manabusiness

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06まとめ

これからの時代、トリプルシンキング力を鍛え、イノベーションを起こせるようになることの重要性は高まると予想されます。特に市場がレッドオーシャンになると、月並みなアイデアだけでは競合に打ち勝つことは難しくなり、どこかのタイミングで斬新な発想が要求されるでしょう。人事部や教育担当者の方は外部研修などを通じて、社員のトリプルシンキングを鍛える意識を高めることが重要です。

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