公開日:2022/10/07
更新日:2022/10/07

スキルトランスファーとは?メリットや具体的方法について解説

スキルトランスファーとは?メリットや具体的方法について解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

スキルトランスファーは、会社で蓄積された知見やスキルを最大限に活かすためにも重要です。しかし、導入手順が分からず、何から始めれば良いのか困っている人事の方もいるのではないでしょうか。本記事では、スキルトランスファーとは何か、メリットや具体的方法について解説していきます。

 

01スキルトランスファーとは?

スキルトランスファーとは、業務・技術を後輩や他の部署に引き継がせる際に、蓄積した技術や知識を与えることを言います。トランスファー(transfer)とは日本語で、「物を動かす」「移動させる」という意味になります。スキルトランスファーの質を高めることで、優秀な社員が培ったスキルやノウハウを他の社員に継がせることができ、業務効率化や生産性アップにつなげることが可能です。

スキルトランスファーのことを「単なる引き継ぎでは?」と思う方もいるかもしれません。しかし従来の業務の引き継ぎとは異なり、仕事で使うツールの使い方や業務手順など「目に見えるものだけでなく」、仕事に対する心構えや直感などに基づく知識など「目に見えないもの」まで引き継ぐことを目指すのが、スキルトランスファーの本質です。業務の質を高めるうえで本当に重要なものは「目に見えないもの」の方であることも多いです。特に変化の激しい時代においては、「目に見えないもの」まで継承し、いつの時代でも共通して活用できるスキルを身につけることの重要性が高まっていると言えます。

ナレッジトランスファーとの違い

ナレッジトランスファーもスキルトランスファーと同じような意味で使われることが多いです。特に明確な違いはなく、企業によってどちらの用語を使うかは異なります。ナレッジトランスファーは日本語で「知識の移転」を意味します。

 

02スキルトランスファーのメリット

スキルトランスファーは多くの企業で導入されています。スキルトランスファーを導入するメリットには、次の3つがあると言えます。導入を検討している人事部や管理職の方は参考にしてください。

  • 1.社内にノウハウが蓄積されていく
  • 2.新人がいち早く即戦力として活躍できる
  • 3.技術を伝える側のスキルもアップする
  • 4.顧客からの信頼も守れる

1.社内にノウハウが蓄積されていく

スキルトランスファーを行うことで、社内にノウハウが蓄積されていくメリットがあります。スキルや知見があっても、ある社員が辞めてしまうと今後職場に活かされない、再現できないということは少なくありません。適切に社内にノウハウが蓄積されれば、生産性が高まり、会社のアセットとなります。他の会社にはない強みになり、競合他社に差をつける要因となるでしょう。

2.新人がいち早く即戦力として活躍できる

スキルトランスファーを行うことで新人がいち早く即戦力として活躍できるようになります。どうしても業務を長く経験しないと得られないスキルはあるため、入社した新人が即活躍できる例は本来は少ないです。しかし、スキルトランスファーは単なる引き継ぎとは異なり、暗黙知(経験や直感に基づく知識)も共有することを目的とするため、長く経験しないと得にくい知識まで継承できる可能性があります。新人がいち早く活躍できれば育成にかかるコストも削減できますし、新人のモチベーションもアップしさらなる成長が見込めます。

3.技術を伝える側のスキルもアップする

スキルトランスファーを行うことで、技術を伝える側のスキルもアップするメリットもあります。スキルトランスファーでは言語化しにくいスキル・経験も継承する必要があります。そのため、伝える側はコミュニケーション能力がアップしますし、自身の仕事に対する理解度も高めることが可能です。スキルトランスファーは継承する側・継承される側の双方にメリットがあります。

4.顧客からの信頼も守れる

顧客からの信頼も守ることができるのも見逃せないメリットです。担当者が変更されていきなりサービスの質が落ちてしまったら、顧客からの信頼を失ってしまいます。顧客は別の企業に乗り換えてしまうかもしれません。スキルトランスファーによってサービスの質や顧客とのやり取り方法などを変えないようにすれば、顧客からの評価も落とさずに済みます。

 

03スキルトランスファーには5パターンの方法がある

スキルトランスファーには引き継ぐ業務の種類などによって、5つのパターンに分けられます。これら5つのパターンの意味や使いどころを理解していないと、スキルトランスファーの質を高めるのは難しいといえます。それぞれのパターンの意味や具体的な方法について詳しく解説していきます。

  • 1.連続移転
  • 2.近接移転
  • 3.専門知移転
  • 4.遠隔移転
  • 5.戦略移転

1.連続移転

連続移転とは、業務から得たノウハウを同じ業務で活用できるように移転することです。例えば、顧客の悩みをヒアリングする相談窓口の担当者を変更する場合に、連続移転を使ってやり取りのポイントや顧客ごとの対応方法の相違などを共有する、などです。連続移転の場合、同チームで定期ミーティングを開催することが推奨されます。言葉では説明しにくいノウハウも、ミーティングなら実際に手を動かしながら説明できるためです。

2.近接移転

近接移転とは、定型的業務から得たノウハウを別のチームの業務で活用できるように移転することです。異なる業務でも活用できるノウハウだけを抽出し、活用しやすい形に整理して移転する必要があります。近接移転を行う場合、情報共有ツールを利用して伝達を行う方法が推奨されます。情報共有ツールを使った方が、メールや電話に比べて簡単にコミュニケーションが取れるため、別チームともラフにやり取りしやすくなるメリットがあります。

3.専門知移転

専門知移転とは、活用頻度が低い専門的なノウハウを移転することです。専門知移転を行う場合は、専門性が高いことに関しては質疑応答や議論の場を設け、共有される側の理解度を高める工夫が大切です。

4.遠隔移転

遠隔移転とは、マニュアル化が難しい非定型的業務でのノウハウを別の類似した業務に移転することです。近接移転と似ていますが、近接移転は定型的業務を移転するのに対し、遠隔移転は非定型的業務を移転します。加えて、移転するスキルは暗黙知が中心であるのも特徴です。言語化しにくい知識や経験や直感に基づく知識の移転をメインとします。近接移転の場合情報共有ツールを活用するのが推奨されますが、遠隔移転では言語化しにくいことも共有しなくてはいけないため、チーム同士で実際に会って打ち合わせを行うことも必要になるでしょう。

5.戦略移転

戦略移転とは、かなり頻度の低い非定型業務でのノウハウを移転することです。例えば、M&Aに関するノウハウなどが該当するでしょう。発生する頻度が低いため、その分野の知識を持っている社員は数人しかおらず、暗黙知を含めてしっかり継承する必要があります。

 

04スキルトランスファーをスムーズに行うためのポイント

スキルトランスファーをスムーズに行うためには、以下の5つのポイントが挙げられます。これらのポイントを意識することで、引き継ぎにかける時間・コストの削減や引き継ぎの質アップなどにつながります。

  • 1.移転範囲を明確に定める
  • 2.スキルトランスファーに関する研修を行う
  • 3.情報共有ツールを導入する
  • 4.移転するスキル・知識をいつでも確認できる状態を作る
  • 5.社員の時間的・心理的負担をなるべく減らす

1.移転範囲を明確に定める

まずは移転範囲を明確に定めることです。移転範囲の認識がチーム間で異なると意思疎通が上手くいかなくなってしまいます。どのノウハウを移転すべきか定めるには、ノウハウの価値や汎用性を分析したり、社内で議論したりする必要がある場合もあります。

2.スキルトランスファーに関する研修を行う

スキルトランスファーに関する外部研修を導入するのもおすすめです。スキルレベルの高いスペシャリストの方も、「ノウハウを伝える」という点に関しては素人である可能性もあります。彼らにスキルトランスファーの手順やポイントを教えなくてはいけません。

3.情報共有ツールを導入する

スキルトランスファーを行うなら、情報共有ツールの導入はあらかじめ行うべきです。情報共有ツールを使うことで、手軽なコミュニケーションが可能になるうえに、場所や時間に関わらずアクセスできるためテレワークでのスキルトランスファーもしやすくなります。ただし、暗黙知のように経験や直感に基づく知識を共有する場合は、実際に作業しているところを見せながら説明するなどした方が伝わりやすいため、対面での打ち合わせも行った方が良いです。

4.移転するスキル・知識をいつでも確認できる状態を作る

移転するスキル・知識はいつでも確認できる状態を作った方が良いです。業務のやり方で悩むことがあれば、社員がすぐにアクセスして解決できるようにしましょう。例えば、社内ポータルサイトを作るなどです。ただし、外部に漏れてはいけない情報の場合は、担当者のみでアクセスできるように権限を設定することも大切です。

5.社員の時間的・心理的負担をなるべく減らす

スキルトランスファーを行う際は、社員の時間的・心理的負担をなるべく減らすことも大切です。特に専門性の高いノウハウの場合、他人に教えることを嫌う方もいるかもしれません。そこで、研修を通じてノウハウを提供する側にもメリットがあることをしっかり伝えましょう。また、ノウハウの提供に時間がかかりすぎないように、スキルトランスファーの範囲を限定させたり、資料作成の際のテンプレートを準備したりすることも大切です。

 

05まとめ

スキルトランスファーを導入し、社員の知識・経験を余すことなく他の社員に継承することは、生産性を高めるうえで重要です。ただし、引き継ぎ作業に時間がかかりすぎてしまっては本末転倒です。本記事で解説した「スキルトランスファーの5つのパターン」も理解し、状況に応じた最適な引き継ぎ方法を検討することが重要と言えるでしょう。

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