社会人としての自覚とは?内容や身に付ける方法を解説

初めて社会人になった人材には、社会人としての自覚を身に付けさせなければなりません。学生とは違う自覚、それを一気に身に付けるためにはどうしたら良いのでしょうか。社会人としてどんな力や考え方を身に付けるべきなのか、そのポイントをご紹介します。
- 01.社会人としての自覚とは?
- 02.社会人に必要な3つの要素とは
- 03.社会人としての自覚はなぜ必要か
- 04.社会人としての自覚を身に付ける方法
- 05.社会人としての自覚を身につけられるSchooのオンライン研修
- 06.まとめ
01社会人としての自覚とは?
就職すると「社会人としての自覚を持ちなさい」とよく言われることが多いでしょう。社会人としての自覚とは何なのか、あらためて考えたことがありますか。
学生から社会人になることでの意識の変化とは具体的に何なのでしょうか。仕事をしていくことで、業績を残していかなければならないという責任が伴うのは事実です。企業の一員として、業務上の成果を出す責任と自覚が必要となるでしょう。また、自分だけでなく、上司や先輩、同僚と力を合わせて業績を上げることも必要となります。社会人として自覚を持つためには、どのような力や意識を持つべきなのかを考えます。
社会人基礎力とは
社会人としての自覚を持つには、社会人としての基礎力を持つことが必要です。最近では人生100年時代とも言われ、社会人生活も長くなると考えられています。新しい時代の社会人基礎力について次のようなスキルが社会人として必要とされていると言えるでしょう。社会人の基礎力として新しい時代に必要なのは次の3つの能力だと言われています。
- ・「考えぬく力(シンキング)」課題発見力、計画力、想像力
- ・「チームで働く力(チームワーク)」発信力、傾聴力、柔軟性、情況把握力、規律性、ストレスコントロール力
- ・「前に踏み出す力(アクション)」主体性、働きかけ力、実行力
これらの3つのどれか一つが欠けても社会人としては上手くいかないことが多くなります。3つをバランス良く身に付けていくことが大切な時代になっています。
02社会人に必要な3つの要素とは
また、社会人には「自立心」「責任感」「当事者意識」の3つの要素が必要だと言われています。学生時代と違ってこれらの3つの要素を持つことで社会人として認められます。例えば「社会人としての自覚がない」と言われている時は、次の3つの要素がどれか足らないと言われていると言えるでしょう。
- 1.自立心
- 2.責任感
- 3.当事者意識
1.自立心
まず、社会人として必要なのは自立心です。自立とは他者からの支援や指示なしに自分の力で物事を進めることであり、自立心とは自分で物事を進んでやろうとし、実行する心構えがあるかどうかを意味します。つまり上司や先輩からの指示がなくても、仕事を自ら進んで行える意欲的な態度の人が自立心がある人です。また、まず自分の頭で考え、過度に人の意見に左右されない心構えも大切です。
2.責任感
また、社会人としては自分の考えや行動、仕事に責任を持つことが要求されます。「上司や先輩に言われたのでやりました」というだけでなく、仕事に責任を持つことが必要です。期限内に業務をしたり、仕事に関係する周囲の人への責任感を持ったり、最後まで業務を遂行したりすることが求められるでしょう。何か問題が起きてもそれを相談しながらでも解決することが必要です。途中で仕事を放棄して報告もないままということは許されません。学生時代と比べると社会人には大きな責任感が伴います。
3.当事者意識
主体性があるかどうか、当事者意識が持てるかどうかも社会人として大切なことです。例えば、以下のことが挙げられます。
- ・仕事をする上で「これは自分の仕事」という自覚が持てるか
- ・「この仕事を自分は最後まで責任を持ってやる必要がある」と考えられるか
- ・問題が起きたら「自分が関わっていることなので何とか解決したい」と思えるか
社会人として働く際には、上司や先輩はいますが、一人一人が主体的に働いていて、自分の担当する業務や取引先や顧客に対して、自分が責任を持つ必要があります。当事者意識が持てるかどうかはとても重要なことと言えます。
03社会人としての自覚はなぜ必要か
社会人としての自覚を持つことはなぜ重要なのでしょうか。 その必要性や理由としては、主に3つ挙げられます。
- 1.会社や組織の一員として行動することが求められる
- 2.会社の戦力として活躍するため
- 3.社会人として成長し続けるため
1.会社や組織の一員として行動することが求められる
近年では、SNSの発達で社員が行動した細かなことも問題になるケースも少なくありません。会社や組織の一員としてよく考えて行動することがより求められている時代と言えるでしょう。何気なく行ったことでも会社や組織の一員としての行動として見なされてしまいますので、最新の注意と責任が必要な時代です。社会人としてや企業人としてのマナーやコンプライアンスの観点で問題とならないような行動をすることが必要です。対外的に見て自分の行動がどう映るのか常に冷静な判断、第三者的に俯瞰で見て考えることも必要です。
2.会社の戦力として活躍するため
社会人としての自覚を持つことで、仕事に対して前向きになり会社の戦力としても活躍できるようになります。すぐに即戦力になることは難しくても、責任を持って自分の仕事をすることで会社の戦力となることができます。「会社に貢献したい」という目標を持って、自覚を持って働くことで成長することができ、戦力として働くことが可能です。
3.社会人として成長し続けるため
社会人としての自覚は、自分を成長させるためにも大切です。目標を掲げ、責任を持って仕事をすることで、個人のキャリアも積み上げていくことができます。社会人として成長し続けることは実はとても大変なことです。最初は大きな意欲もありますが、次第に意欲がなくなる人も多い傾向です。そんな中で、常に社会人として企業人としての自覚を持つことで成長し続けることができます。企業や組織の一員であること、そのために成長しなければならないことを自覚することが大切です。
04社会人としての自覚を身に付ける方法
社会人としての自覚を実際に身に付けるにはどうしたら良いのでしょうか。きちんとした自覚を身に付けるための学びも大切です。自覚を身に付ける方法として企業側も次の5つのことを社員に行っておくのがおすすめです。
- 1.社会人におけるコミュニケーション能力を身につける
- 2.報連相を徹底する
- 3.PDCAサイクルを実行する
- 4.コンプライアンスを意識する
- 5.新人研修の実施やプログラムの見直し
1.社会人におけるコミュニケーション能力を身につける
社会人としての自覚を身に付けるためには、社会人としてコミュニケーションを取れるようになることが大切です。社会人になると社内だけでなく、取引先、顧客などを相手にすることが多いでしょう。そんな様々な相手を対象に、相手が不快にならないコミュニケーションを取る必要があります。自分の立場によって立ち位置を変えながら、コミュニケーションを図っていかなければなりません。ビジネスシーンでは、TPOに応じたマナーがあります。基本的なビジネスマナーを身につけることが、社会人としてのコミュニケーション力アップの第一歩と言えるでしょう。
2.報連相を徹底する
社会人になると仕事の上で「チームで働く力(チームワーク)」がより重要になります。そしてその基本となるのが、関係者に対する報告・連絡・相談(報連相)です。特に新入社員の場合、「報連相を仕事の上ではきちんとしなさい」と注意されることも多いでしょう。いつ・どこで・誰に・何を伝えれば仕事がスムーズに進むのか、慣れている人にとっては当たり前化している行動でも社会人になりたての場合には感覚が掴めていないことも少なくありません。基本的なやり方をインプットする機会を提供する必要があるでしょう。また、多くの情報をお互いに共有し合うことが大切であると理解してもらうのも必要なことです。そして力を合わせて仕事ができるような環境を作ることも、社員が自覚を持つことに繋がります。
3.PDCAサイクルを実行する
また、社員の自覚を促すにはPDCAサイクルをきちんと行っていくことが大切です。目標を設定し、実行し、チェックして行動する、そしてそれを改善して次回の目標にするなど、PDCAサイクルをよく行うことで社員が成長します。このPDCAサイクルを継続していくことで、社員の向上心も失われず自覚を強く持つことができるようになるでしょう。
4.コンプライアンスを意識する
そして最近では、コンプライアンスも大きな問題です。会社のイメージダウンに繋がるような行動をしたり、企業内の情報を漏らしたり、紛失したりする事件が多発しています。社会人として企業人として自覚がなく、無責任に行動すると自分だけでなく会社に迷惑をかけることが多いでしょう。そして、最悪の場合にはそのことで解雇されることもあります。企業側としてもコンプライアンスを意識して、社員の自覚を促すようもっと働きかけていく必要があると言えるでしょう。
5.新人研修の実施やプログラムの見直し
コンプライアンスの研修を含む新人研修の実施やプログラムの見直しなども、企業が行うことが増えています。世代によっての特性やビジネスの環境は変化していくためです。社員一人一人が社会人としての自覚を持たないために企業が責任を問われることも多くなっています。研修やプログラムの見直しで教育を充実させていくことが重要視されています。
05社会人としての自覚を身につけられるSchooのオンライン研修
Schoo for Businessは、国内最大級8,000本以上の講座から、自由に研修カリキュラムを組むことができるオンライン研修サービスです。導入企業数は2,700社以上、新入社員研修や管理職研修はもちろん、DX研修から自律学習促進まで幅広くご支援させていただいております。
Schoo for Businessの特長
Schoo for Businessには主に3つの特長があります。
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社会人としての自覚に関するSchooの講座を紹介
Schooは汎用的なビジネススキルからDXやAIのような最先端のスキルまで、8,000本以上の講座を取り揃えております。この章では、社会人としての自覚に関する授業を紹介いたします。
ビジネスコミュニケーションの教科書
コミュニケーションは、相手が居てくれて成立するものなのでどんな状況にも対応できる正解はありません。 しかし、マナーや心構え、押さえておきたいポイントは基本的に変わりません。 そこで本コースでは、今さら聞けないコミュニケーションの基本をしっかり押さえていきましょう。
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コミュニケーションアドバイザー/大学講師
大学講師、コミュニケーションアドバイザー。大手出版社で営業、編集経験を経て、2000年から大学で敬語、面接、マナー、コミュニケーション、就職講座の講師を担当。国際基督教大学、日本大学芸術学部、明治学院大学、東洋大学、上智大学、東北医科薬科大学など、全国の大学生に楽しくて分かりやすい熱血講義を展開中。 また、社会人研修やコミュニケーション講師として【オーダーメイドの伝え方】をアドバイス。 実務教育学会所属。イノベーションコンテストでビジネス企画賞を受賞。著書に10万部突破ベストセラー『さすがと言われる話し方・聞き方のビジネスマナー』、『敬語すらすらBOOK』など90冊。 近著に『大学生からはじめる社会人基礎トレーニング』、『きちんと伝える全技術』がある。またTBSテレビ『クイズ日本語王』『マツコの知らない世界』『王様のブランチ』、フジテレビ『ノンストップ』、テレビ朝日『SMAPがんばります』など多くのテレビ番組にも出演。
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仕事の基本-新入社員のうちに学んでおきたいこと-
4月から社会人になる新入社員の方は「入社前に何か学んでおきたいけど、まず何を学んだら良いかわからない」という方も多いのではないでしょうか。 また、新入社員を迎える教育担当者も「新入社員を迎える準備をしておきたい」と感じていらっしる時期ではないでしょうか。 このシリーズでは、新社会人になる前にまず学んでおきたい「仕事の基本」を学びます。 講師として40歳でGAFAの部長に転職した僕が20代で学んだ思考法 著者の寺澤伸洋さんをお迎えします。 社会人になる上での心構えや会議術、要点整理の方法など、仕事をする上でまず初めに学んでおきたいテーマを扱います。
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ビジネス本著者
1976年大阪府生まれ。灘高校、東京大学経済学部を卒業後、日系メーカーで17年間勤務。経理、営業、マーケティング、経営企画と多様な部門を経験し、半年間のイギリス留学後に外資系企業に転職。在職中より書籍の執筆を開始。2021年に退職し、44歳でFIRE達成。著作に『40歳でGAFAの部長に転職した僕が20代で学んだ思考法』、『4時間のエクセル仕事は20秒で終わる』、『強みを引き出す4分割ノート術』がある。
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デキる若手の報連相
社会人になったら必ず求められる報連相。しかし体系立てて学んだことがあるという方は意外に少ないのが現実です。 報連相が不十分なために、トラブルまでにはならなくとも、上司や先輩に叱られたことくらいは誰しも一度はあるはずです。 「報連相がなぜ重要か」「報連相のポイントは何か」「報連相のためのベーススキルは何か」などについて、全2回の授業を通じて基礎的な知識を学びます。 授業を受講し終わる頃には、報連相のコツをおさえて、今よりももっと上司とのコミュニケーションがスムーズになるはずです。 授業を担当するのは、経営コンサルタントとして唯一の国家資格「経済産業大臣登録 中小企業診断士」を育成する『資格の学校TAC』の人気講師である松本真也先生です。 上司や先輩と良い関係を築いている同期の秘訣は、報連相にあるのかもしれません。あなたも報連相のコツをおさえて、より仕事で成果を出しませんか。
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松本真也中小企業診断士事務所
ICU 国際基督教大学 卒業。中小企業診断士。 芸能プロダクションの株式会社アミューズに新卒入社。アイドルやダンスグループのマネジメントに携わる。 その後、Webインテグレーション国内最大規模のIMJ Groupに転じ、Web広告プランナー、人事、経営企画、新規事業開発など、Webの最前線で幅広く経験を積む。 現在は、テクノロジーの分かる中小企業診断士として、エンタメ業界やクリエイティブ業界での起業や事業成長をサポートしている。
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06まとめ
社会人としての自覚は、個人の問題だけでなく、企業への責任という意味でも重要です。最近ではこの企業の責任という問題で、コンプライアンスにひっかかる事件もいろいろ出てきています。社会人としての自覚は、自立心、責任感、当事者意識が大事です。自分で自立して仕事をする力、そして、自分の考えや行動、また社会人として企業人としての責任感が重要です。また、当事者意識を持つことで自覚が生まれます。企業側もこうした意識が育つように、様々な社内での機会を作る必要があります。報連相やPDCA、また研修の機会を設けていくことが大事な時代です。そして、社会人としての自覚は、入社後だけのことではありません。長く持ち続けることが重要です。人生100年時代とも言われています。社員も企業側もこれからはより長く社会人としての自覚を育む取り組みが必要です。