公開日:2021/05/07
更新日:2023/04/28

アジャイルの必要性とおすすめの研修内容を解説

アジャイルの必要性とおすすめの研修内容を解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

昨今ではビジネスの現場でDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する目的で、アジャイル開発が注目されています。 アジャイル開発は、これまで一般的であったウォーターフォール開発に代わって、主流となりつつある開発モデルです。 社内でアジャイル開発を推進するにあたり、どのような研修を実施すればよいのかわからないというIT担当者も少なくないと思われます。 この記事では、アジャイル開発の必要性から、研修の内容や準備すべきこと、研修実施後の実践ポイントについて解説します。

 

01アジャイル開発の必要性

そもそもアジャイル開発はなぜ必要性が増してきているのでしょうか。 その理由には以下が挙げられます。

ソフトウェアの市場投入までの時間短縮

昨今のビジネス環境は変化が激しいことから、ソフトウェアの開発期間をできるだけ短縮し、早期の市場へ投入する必要があります。 これまで一般的な開発モデルであったウォーターフォール開発では、要件定義からリリースまでかなりの期間が必要となることが多く、ソフトウェアとして動作する形になるまで最低でも数か月、長いと数年に渡ることもあります。 その反面、アジャイル開発では、1,2週間程度の短期間で開発を繰り返すため、ソフトウェアの提供までの期間短縮が期待できます。

仕様変更などのニーズの変化に柔軟に対応するため

アジャイル開発では、小さく限られた機能のソフトウェアから開発を始め、定期的にゴールを設定しながら必要な機能を追加したり、改良していくなど、柔軟に仕様変更に対応できます。 市場への早期投入だけでなく、投入後に発生したニーズや経験をソフトウェアに反映したいというニーズも同様に多くなっています。 ウォーターフォール型の開発では、後から発生した仕様変更に対応するためには、改めてニーズを洗い出さなければならないだけでなく、修正のための追加コストも発生するため、生産性の低下につながります。 そのため、様々なニーズの変化に対応できるアジャイル開発の必要性が増しているのです。

 

02アジャイル研修が必要な理由

アジャイル開発を推進するにあたり、研修は実施しておくべきなのか判断しかねている方も少なくないと思われます。 ここで、アジャイル研修が必要とされる理由について解説します。

アジャイル開発の経験者の採用が難しい

アジャイル開発を社内で推進していくためには、メンターとして経験者の知見も必要となってきます。 しかし、アジャイル開発を経験している人材はそう多くはないのです。⼀般社団法⼈PMI日本⽀部アジャイル研究会が発表した、2020年度「アジャイルプロジェクトの実態」に関するアンケートによると、アジャイル開発経験者は46%と、半分以下となっています。 アジャイル開発経験者を採用するのも方法の一つではあるのですが、必ずしも経験豊富な人材に巡り合えるわけではないのです。 そのため、社内で研修を実施して、アジャイル人材を育成することが必要となってくるのです。

▶︎参考:2020年度アンケート調査結果

アジャイル開発に必要な知識を身に着ける

一口にアジャイルと言っても、その手法は様々です。主にはチームが一丸となって開発に携わる「スクラム」、顧客も開発チームに加わって協働でシステムを開発する「エクストリーム・プログラミング(XP)」などが代表的です。それぞれの特徴やメリット・デメリットといった基礎的な内容を身に着ける必要があります。 また、開発からリリースまでの全体フローの理解や、開発チームでの共通言語といった、実践に必要な基礎知識をあらかじめインプットしておく必要があるため、事前に研修を行うことが有効なのです。

 

03アジャイル研修のおすすめの内容

アジャイル研修ではどのような内容を指導すればいいのでしょうか。 ここでは、おすすめの内容について解説します。

アジャイルの原理・原則理解

アジャイルを推進するにあたり、まずはアジャイルの原理・原則を理解しておく必要があります。 アジャイルの原理・原則を理解するうえで参考になるのが「アジャイルソフトウェア開発宣言」です。これはウォーターフォールといった従来の開発モデルと異なる手法を提言していた開発者が集まって議論し、2001年に公開されたものです。ここでは、具体的な方法論ではなく、「個人と対話」、「動くソフトウェア」、「顧客との協調」、「変化のへの対応」の4つを重要視するという原理・原則が示されています。また、その他12の原則も記載されており、今日のアジャイルの基礎となっています。

技術スキルアップ

開発メンバーにはソフトウェア開発の基本スキルに加えて、「ペアプログラミング」や「テスト駆動開発」、「テスト自動化」、「継続的インテグレーション」などのスキルも身に着けておいた方が良いでしょう。当然ながら、プロジェクトによっては使用しないこともありますが、アジャイルを行う上で基本的なスキルとなってくるため、内容の理解から実践レベルにまでスキルアップしておくのが理想的です。

ヒューマンスキル

アジャイルを進めるうえで、メンバー間での綿密なコミュニケーションは欠かせません。主なヒューマンスキルとして、「コーチング」や「ファシリテーション」、「リーダーシップ」などが挙げられ、これらは簡単に習得できるようなものではありません。また、インプットとアウトプットを繰り返すことで身についていくものですから、ぜひ研修を実施し、実践を通して習得を目指していきたいスキルです。

 

04アジャイル研修にあたり必要な準備

研修を通じてアジャイル人材を育成するにあたってどのような準備が必要なのか、ここで解説します。

アジャイル研修に必要な準備
 

人材の選定

まずは社内で育成する人材の選定です。早期にアジャイル開発を展開できるよう、ポテンシャルのある人材から育成していくのがよいでしょう。 基準としては以下が挙げられます。

  • ・アジャイルに興味・関心を持っている
  • ・関心を持っている
  • ・ヒューマンスキルを持ち合わせている
そもそもの興味・関心がないと学びへのモチベーションが維持できないことはもちろん、短期間で伸ばすことができないヒューマンスキルを持ち合わせた人材を選定するのが良いでしょう。

 

経験豊富な講師を招待する

特に社内にアジャイル人材がいないという場合、研修の講師選定は慎重に行ったほうが良いと言えます。 外部の研修サービスを利用することはもちろんのこと、社内の研修に招待するという場合は、講師の経験を確認して選定することが重要です。 実際の開発現場でアジャイルを経験してきたということは、その時の経験や事例を基にわかりやすい指導が期待できます。

実践機会が社内にあるか確認しておく

研修受講後、学んだ内容を活かしてアジャイル開発を経験できることが必要です。そのため、実践機会が社内にあるかどうか確認しておくことは重要です。社内に実践機会がある場合は、研修の一環として実際にアジャイル開発を体験することができます。また、社内の実践環境に合わせて研修内容を調整することで、受講者が実際に役立てられるスキルやノウハウを身につけることができます。一方、社内に実践機会がない場合には、研修の効果を高めるために、外部の実践的な研修プログラムを受講することも検討する必要があります。

 

05アジャイル研修後の実践ポイント

研修終了後、どのようにアジャイルを推進していけばいいのでしょうか。ここでは、主なポイントについて解説します。

1.まずはチームメンバー以外の関係者が少ないプロジェクトで実践する

研修後すぐに、顧客などが関わるプロジェクトでアジャイルを実践してしまいがちなのですが、まずはそういったステークホルダーが少ない、またはいないプロジェクトから始めるのが理想的です。 理由として、アジャイルは研修で学んですぐに完璧にできるものではなく、実践での失敗や反省を通じて洗練されていくものだからです。 そのため、社内業務の一部をシステム化するといった、リスクの小さいプロジェクトから始め、アジャイルの流れを実践レベルで理解し、チームの結束力を強めていく方が良いと言えます。

2.小規模のプロジェクトで実践する

アジャイルでは仕様・要件ごとにスケジュールを設定して開発に臨むため、そもそも全体スケジュールのコントロールが難しいというデメリットがあります。 長期間かつ大規模なプロジェクトには不向きであることから、顧客が関わるプロジェクトで実践する際には、なるべく小規模のものから着手していくことが望ましいと言えます。


 

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06Schoo for Businessのアジャイル研修

Schoo for Businessでは約7,500本の授業をご用意しており、様々な種類の研修に対応しています。その上、自己啓発にも効果的な内容の講座を毎日配信しているため、研修と自己啓発の両方に対応することができるシステムになっています。研修と自己啓発を掛け合わせることにより、誰かに要求されて学ぶのではなく、自発的に学び、成長していく人材を育成することが可能になります。ここでは、Schoo for Businessのアジャイル研修の特徴や、どのようなメリットがあるのかを解説します。

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1.Schooのアジャイル研修の特長

Schoo for Businessはアジャイル研修に関する授業を多数取り揃えています。研修の講師は、これまで多数のアジャイル開発経験をお持ちの方に登壇いただいています。また、Schooの約7,500本にも上る授業では、プロジェクトマネジメントやチームビルディングの方法など、アジャイル開発に必要な要素に関する授業も豊富です。これらの授業が見放題かつ、自分の好きな場所や時間に受講できることも特徴です。

2.アジャイル研修におすすめの授業

記事内で述べられているように、アジャイル開発などを含めたDXの重要性が増してきています。Schooビジネスプランではアジャイル研修に活用できる授業を多数ご用意していますので、ここではその一部をご紹介します。

はじめてのスクラムマスター -スクラムの基本-

授業名 はじめてのスクラムマスター -スクラムの基本-
学べること 1.スクラムの基礎理論
2.スクラムのイベント
3.スクラムのチーム
4.スクラムのフレームワークの全体像
5.スクラムの作成物
 
  • エバンジェリスト/企業アドバイザー

    2007年より Microsoft でテクニカル エバンジェリストとしてアジャイルや DevOps を中心としたエバンジェリズム活動を実施。2014年より、エバンジェリストとして日本法人の事業立ち上げを牽引したのち独立。現在は、個人事業「エバンジェリズム研究所」としての企業や個人への支援を実施しつつ、ウフル、Nota Inc.、カウンティアなどでの職務にも就く。

今さら聞けない「アジャイル開発」入門〜正しいプロダクトを正しくつくるとは〜

授業名 今さら聞けない「アジャイル開発」入門〜正しいプロダクトを正しくつくるとは〜
学べること 1.アジャイル開発とはなにか
2.アジャイル開発のメリット<
3.インセプションデッキの概要
 
  • 株式会社レッドジャーニー代表/政府CIO補佐官

    DevLOVE ファウンダー サービスや事業についてのアイデア段階の構想から、コンセプトを練り上げていく仮説検証とアジャイル開発の運営について経験が厚い。プログラマーからキャリアをスタートし、SIerでのプロジェクトマネジメント、大規模インターネットサービスのプロデューサー、アジャイル開発の実践を経て、自らの会社を立ち上げる。それぞれの局面から得られた実践知で、ソフトウェアの共創に辿り着くべく越境し続けている。

エンジニアとの仕事あるあるから学ぶチームワーク論

授業名 エンジニアとの仕事あるあるから学ぶチームワーク論
学べること 1.エンジニアとのコミュニケーションのコツ
2.アジャイル開発のメリット・デメリット
 
  • 株式会社Schoo VPoE, 開発部門責任者

    2000年にSIerに新卒入社。様々な案件に従事した後に三井物産のECサービス子会社のスタートアップを経験。サイバーエージェントグループでの開発部長やVPoE経験など10年間以上マネジメントに従事した後、2021年5月よりSchooに入社。

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3.管理画面で受講者の学習状況を可視化できる

Schooビジネスプランには学習管理機能が備わっているため、研修スケジュールの作成を容易に行うことができます。さらに、社員の学習進捗度を常に可視化することができる上に、レポート機能を使って学んだことを振り返る機会を作ることも可能です。ここでは学習管理機能の使い方を簡単に解説します。

管理画面の使い方1

まず、Schooビジネスプランの管理画面を開き、「研修を作成するという」ページで作成した研修の研修期間を設定します。ここで期間を設定するだけで自動的に受講者の研修アカウントにも研修期間が設定されるため、簡単にスケジュールを組むことができます。

管理画面の使い方2

この、管理者側の管理ツールでは受講者がスケジュール通りに研修を受けているかを確認することができます。もし決められた研修をスケジュール通りに行っていない受講者がいれば注意したり、話を聞くことができるなど、受講者がしっかりスケジュールを守っているかを確認することができます。

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07まとめ

アジャイルは変化の激しい昨今のビジネス環境において、多種多様なニーズに柔軟に対応するための開発モデルです。 従来のウォーターフォールの開発モデルと異なり、開発スピードや生産性の向上に繋がる一方で、実践するためには技術スキルやヒューマンスキルを身に着けておく必要があります。それらのスキルを研修で身に着け、さらに失敗した時のリスクが比較的小さいプロジェクトで実践から学ぶことで、より効率的な開発につながります。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
Editor
Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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