SEの新人研修を設計する手順とおすすめの授業を紹介

SEの新人研修をどのように組めばいいのか悩む方も少なくないのではないでしょうか。 職種があらかじめ決まっているSEの研修は、入社時点で職種を問わない総合職の新入社員の研修とは異なる内容を取り入れる必要性が出てきます。 そこでこの記事では、SEとして会社で働く上で必要なスキル、新人の育成の仕方から、おすすめの研修について解説します。
- <目次>
- SEとして必要なスキルとは
- ビジネススキル
- プログラミングスキル
- SEの新人研修の設計手順
- 研修を行う目的を定める
- 研修期間を決定する
- 研修期間を決定する
- SEの新人研修をより効果的なものにするスキルマップ
- スキルマップを作成するメリット
- スキルマップの作成方法
- SchooならSEに必要なスキルを網羅的に学習できる
- SE研修をオンラインで行う
- SE向け研修パッケージ一覧
- まとめ
SEとして必要なスキルとは
SEと一口に言ってもその種類は様々なので、それぞれに合ったスキルが必要ではあるもののどのSEにも共通して必要とされるスキルがあるので、ここで紹介します。
ビジネススキル
社会人として働く上で身に着けておくべきものがビジネススキルです。 ビジネススキルも様々な種類に分けられますが、ここではSEに特に必要なものをピックアップします。
ビジネスマナー
SEはクライアントなどとの打ち合わせを行うことが多いため、先方との円滑な関係を築くためにもビジネスマナーは不可欠なスキルと言えます。 相手を不快にさせないためのコミュニケーションの取り方や、名刺の交換の仕方など、ビジネスをする上での基本を新人研修で身につけさせておく必要があります。
ロジカルシンキング
ロジカルシンキングとは、ものごとを筋道を立てて整理し考えられる力のことで、論理的思考とも言われます。 ロジカルシンキングを身に着けることによって、コミュニケーションスキルに磨きがかかります。相手の意見や要望を正確に把握し、自分の意見を相手が納得できるように伝える説得力が向上します。 また、ロジカルシンキングは問題解決にも活かすことが可能で、例えばクライアントが抱える課題を正確に把握し、根本的な要因を考えられることで、適格な解決策を導き出すことができます。
タイムマネジメント
SEの開発現場では、チームで一つのプロジェクトに取り組むことがあります。 タイムマネジメントがしっかりとできていないと、自分の抱えるタスクの進捗に遅れが生じてしまい、プロジェクトの進行にも影響が生じてしまいます。 タイムマネジメントを身に着けることで、今自分が抱える業務量や優先的に着手すべきものを洗い出し、効率的に業務を進めていくことができるようになります。
プログラミングスキル
二つ目にSEに必要なスキルはプログラミングスキルです。SEとして働くのであれば当然身に着けておかなければなりません。 必要なプログラミングスキルはSEの中の職種によって変わってきます。 例えば、アプリケーションエンジニアの新人研修を考えた時、業務系アプリケーションの開発なのであれば主にCやC++が、スマートフォンのアプリケーションであればSwiftやJavaの知識が必要になります。 新人研修で最低限習得が必要なプログラミングスキルは事前に洗い出しておいたほうがよいでしょう。
SEの新人研修の設計手順
SEの新人研修を設計する際には、研修を行う目的、研修期間や研修方法について検討する必要があります。 ここでそれぞれ詳しく見ていきましょう。
研修を行う目的を定める
どの研修も目的がはっきりしていなければ研修内容にもブレが生じてしまいます。 では、SEの新人研修を行う目的にはどのようなもの挙げられるでしょうか。例えば、新人のスキルの均一化です。 新人であれば学生時代にプログラミングを専攻し、ある程度のレベルまでスキルを身に着けている人もいれば、全く未経験の人もいるでしょう。そのため、スキルのバラつきを均一にするということを目的に研修内容を検討するというのも目的の一つになり得ます。
研修期間を決定する
一般的な研修期間は1ヵ月~2ヵ月です。 集合研修でビジネススキルやプログラミングスキルを一通り身に着けたあと、OJTなどを通じてスキルを磨き上げていくケースです。 また、企業によっては1年間の比較的長期の研修を組むところもあります。 プログラミングについてこれから学んでいくという人が多い場合には、スキル習得に3ヵ月~1年など、じっくり時間をかけて育成していく方が良いでしょう。
研修方法を選定する
SEの研修方法はいくつか種類があります。それぞれメリット・デメリットがあるので、種類別に解説します。
社内研修
社内研修は講師を招待して実施する場合もありますが、社内の従業員に講師として登壇してもらうのもよいでしょう。 費用を安く抑えられることや、独自の研修内容を企画できることが大きなメリットです。 一方で、当然ではありますが研修内容を全て社内で企画する必要があるため、SEの新人研修を初めて実施するという場合には非常に工数がかかることがデメリットとして挙げられます。 そのため、研修のノウハウが蓄積されていない場合は、外注も視野に入れて検討する必要があるでしょう。
外部研修
社外で実施されているSE向けの研修に参加するタイプです。 対象のプログラミング言語の概要から、使い方の基礎などを学びます。研修のプロが教えるため、わかりやすい指導が受けられることが特徴です。 研修内容はプログラミングスキルだけでなく、SEとして働く上で必要なビジネススキルもセットでコースを設計しているところもあります。 研修期間はコースにもよりますが、4日間などの数日~1ヵ月が多いです。 費用の相場についてもコースによって変わってくるのですが、一人あたり数万円~30万円程度が多くなっており、社内で実施するよりも高くなりがちです。 ただし、学習するプログラミング言語によっても研修期間や費用が異なってくるため、詳細を知りたい場合は各研修会社に見積りを出してみましょう。
eラーニング
昨今、多くの企業で取り入れられ始めている研修方法です。PCやスマートフォンを使って動画を通じて学習します。 動画講義となっており、何度でも視聴可能なため研修内容の復習にも最適です。また、利用には有料のアカウントを開設する必要があるのですが、その費用も数千円程度~となっており、外部研修と比較すると安価に利用できることが大きなメリットです。 ただし、一方で動画講義である以上は講師と直接コミュニケーションが取れないため、疑問点がすぐに解消できないというデメリットがあります。そのため、別途で質問を受け付ける体制図づくりが必要となります。
SEの新人研修をより効果的なものにするスキルマップ
SEとしてのスキルがどのくらい身に着いているのか、どんなスキルを今後身に着けていくなど、自分自信のスキルを可視化できるツールがスキルマップです。 ここではなぜSEの新人研修にスキルマップの作成が必要なのか、その作成方法について解説します。
スキルマップを作成するメリット
SEの業務には、要件定義やプログラミングのスキルなど多岐に渡りますが、人にはそれぞれ得意不得意な分野があるものです。今後SEとして活躍していくためには、自分のスキルの習熟レベルを客観的に分析し、改善していく取り組みが必要となります。 スキルマップはその分析を助けるためのツールで、自分に身に着いているスキルを可視化することで、改善点が見つかり、今後の成長を促進することができます。 また、研修担当者も社員のスキルマップを分析することで、全体として不足しているスキルを把握でき、研修を企画する上での参考にすることができます。
スキルマップの作成方法
スキルマップの作成はそこまで難しいものではありません。 Excelやスプレッドシートに必要なスキルを記載し、個人評価を数値もしくは〇×△で記載できるようにします。また、上長もしくは研修担当者の評価も記載できるようにしておくと、自己評価と客観的な評価を確認でき、評価の乖離が生まれている要因を分析して改善するよう働きかけることができます。 注意点として、スキルを習得できているかどうかが個人の判断によって差がでてしまわないよう、評価基準についてはできるだけ具体性を持たせることが重要です。
SchooならSEに必要なスキルを網羅的に学習できる
ここまでSEの新人研修で必要なスキルや研修の設計において検討すべき内容についてご紹介しましたが、いかがでしょうか。 Schooビジネスプランではeラーニングを活用した動画サービスを提供しており、SEの新人研修に必要なビジネススキル、プログラミングスキルの両方を学習することができます。 ここでは実際にSchooが提供しているSE向けの動画講義をご紹介します。

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株式会社SRA、豆蔵など大手SIerにて、SE、プロジェクトマネージャー、プロセスコンサルタント、研修講師を経験した後、2007年「ビジネスファシリテーション・サービス」を起業。自身の多様な経験を生かして、ビジネスにおけるあらゆるファシリテーション・サービスを提供する。 IT、製造業を中心に、ファシリテーションとアクションラーニングを取り入れた、チーム開発、リーダーシップ開発、プロセス改善、会議改善、組織改革を得意とする。 ビジネスモデリングを取り入れた要求開発、CMMをベースとしたSEPGおよびSQAの活動支援も行う。 IT業界におけるファシリテーションのエバンジェリスト兼実務者。 東京理科大学理学部卒。 著書: 「ITリーダーが確実にファシリテーションを身につける本」/日経BP社 「ファシリテーターの道具箱」(共著)/ダイアモンド社 「システム開発現場のファシリテーション」(共著)/技術評論社 オンサイトセミナー/ビジネスコーチングお問合せ:support@bizfaci.jp

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SE向け研修パッケージ一覧
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まとめ
SEの新人研修では一般的なビジネススキルだけでなく、プログラミングスキルも同時に養っていかなければなりません。 また、研修を外注する場合も学習するプログラミング言語などによって期間や費用も変わってくるため、入念に調査が必要になります。 スキルマップを使った分析などを行うことで、必要な研修を洗い出し、効果的な新人研修を実施できるようにしましょう。