更新日:2025/09/24

社内教育のおすすめ事例15選!社内教育を成功させるポイントについても紹介

社内教育のおすすめ事例15選!社内教育を成功させるポイントについても紹介 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

人手不足やDX化への対応など、企業を取り巻く環境は大きく変化しています。企業がこの厳しい競争を勝ち抜くには、社員のスキルアップを促す社内教育の強化が欠かせません。しかし多くの企業が、育成担当のリソース不足、研修効果の可視化が難しい、社員が受け身になりやすい、といった課題に直面しています。この記事では、こうした課題を解決し、社内教育を成功に導くためのポイントを、具体的な事例を交えながらわかりやすく解説します。


 

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01社内教育とは

社内教育とは、人材育成を通じて組織全体を支え、企業が変化に対応し競争力を維持・向上させるための取り組みです。その内容は、企業理念の浸透を通じた組織力の強化、業務スキルの獲得による生産性向上、法令や規定を学ぶことによるコンプライアンスの徹底など、さまざまです。

社内教育の充実は、成長環境の提供として人材の定着にも寄与します。

社内教育の重要性が高まっている背景

社内教育の重要性は、少子高齢化に伴う人材不足・採用難の中、少ない人手で生産性向上を目指すため高まっています。特にDX化・生成AIへの対応などの世の中の変化に対応し、従業員が最新の知識やスキルを習得することで、競争優位性を失わないようにすることは重要な課題となっています。

またこれら時代の要請を踏まえて、日本政府も企業の人材投資を支援・加速する政策をとっています。具体的には、大手企業に対する人的資本開示の義務化などが挙げられます。これにより、対象となる企業は人材育成方針や研修時間といった人材育成にかかわる情報を、対外的に明示する必要が生じました。

▶︎参考リンク:高齢社会白書について - 内閣府

▶︎参考リンク:産業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)(METI/経済産業省)

社内教育を実施する目的

社内教育の目的は、従業員の新たなスキル獲得やスキルアップを通じた企業成長の実現です。社員一人ひとりの生産性の向上や事業ポートフォリオの最適化を通じ、組織全体の競争力を強化します。また業務スキルだけではなく、企業理念浸透やビジネスマインドの向上も重要な要素です。

これらを通じ、ビジネスパーソンや企業人としての行動レベルを引き上げ、企業価値向上を目指します。また社内教育は、人手不足が叫ばれる環境下においても企業成長を支えます。ただ社員の生産性が上がるだけではなく、成長環境の整備による従業員満足度の向上、ひいては離職率低下にも寄与するためです。

社内教育の重要性に関する詳しい解説は社員教育の方法や目的とは?人材育成に注力している企業の事例も紹介を参考にしてください。

 

02社内教育における課題

社内教育における課題には、(1)育成担当のリソース不足(2)研修効果の可視化の難しさ(3)社員が受け身になりやすいことの3つがあります。この章では、それぞれの課題について詳しく紹介します。

育成担当のリソース不足

社内教育における大きな課題の一つが、育成担当者のリソース不足です。OJTや集合研修といった手法は、教える側の社員に大きな負担がかかります。特に、以下のような点がリソース不足を引き起こす要因となります。

  • ・研修等の準備工数: 社員教育の内容設計、研修の日程調整、会場手配、資料準備、参加者の進捗管理など、運営に関わる事務作業は多岐にわたり、膨大な時間と労力を要します。
  • ・通常業務との兼任: 担当者が別の業務と教育を兼任しているため、十分な時間を確保することが難しいケースが少なくありません。この場合、教育の質が低下したり、継続的な実施が困難になったりすることに繋がります。

これらの課題を解決するためには、育成担当者の負担を軽減し、効率的に教育を進められる仕組みづくりが求められます。

研修効果の可視化の難しさ

研修の主な目的は、従業員のスキル向上です。一方で、研修を実施したことで従業員の具体的な業務遂行力向上や行動変容にどれだけ繋がったか、その効果を定量的に可視化するのは容易ではありません。

また研修効果を適切に測定するには、事前に何の数値をもって検証するのかの設計が必要であり、かつ研修後もモニタリングをするなど、コストと手間がかかります。さらに研修で得た知識が現場でどのように活用されているかを把握するには、現場の管理職の協力が不可欠ですが、その連携体制を築くのが難しい場合もあります。

社員が受け身になりやすい

年功序列・終身雇用が崩壊し、従業員の自律的なキャリア形成を推進したい企業が多い中で、「会社が与える教育」から「社員が掴みに行く教育」への転換が求められています。

このような背景の中で、会社が研修や学習を与えすぎると、社員が学習や成長に対して受け身になってしまうので注意が必要です。一方で、自主性に任せても学ばないという課題もあり、どの程度の教育を与えるべきかの匙加減は非常に難しくなっています。

 

03社内教育の成功事例15選

この章では、社内教育の成功事例として、Schoo for Businessを導入している企業15社の事例を紹介します。

株式会社しまむら

株式会社しまむらは、旧来の自己啓発制度を「Schoo」のeラーニング導入で刷新しました。その結果、正社員やパート社員といった雇用形態の垣根を越えて、時間や場所の制約なく多様なコンテンツを提供できるようになりました。具体的な取り組みとしては、受講料半額負担や「しまむら学習帳」による学習の楽しさ醸成、社内での口コミ活用で学習へのハードルを徹底的に下げるという工夫をしています。

その成果として、制度利用人数が過去最高を記録し、タイムマネジメントやPCスキル、数字の知識など、学びが日々の業務遂行力向上や業務効率化に直結しました。また、社外講師からの学びで従業員の視野が広がり、DXスキル診断の活用は今後の教育方針策定にも役立っています。

▶︎関連記事:株式会社しまむら

共同印刷株式会社

共同印刷株式会社はSchooを導入し、タレントマネジメント連携と9,000本以上の多様なコンテンツを強みに、研修と自己啓発の2軸で社員の学習を支援しています。また研修設計に対して講座の選定をSchooが行う「カリキュラムセレクト」を活用し、体系的な研修コース作成の負担も軽減しました。

導入の結果、管理システムを通じて社員の学習状況が可視化され、かつその利用状況から予想以上に社員の学習意欲が高いことが分かりました。社員からは「気軽に学習できる」「隙間時間に便利」といったポジティブな声が多く、「隙間時間学習」が浸透しました。

▶︎関連記事:共同印刷株式会社

株式会社COEL

株式会社COELはSchooを導入し、経営層の理解のもとで「全社員が就業時間内に月4時間の学習時間を確保」する体制を構築しました。基本的なビジネススキルから専門分野まで9,000本の豊富なeラーニングコンテンツを提供して学習環境を整え、Schoo講師による出張ワークショップを併用し、学びの定着を促進しました。

この複合的な取り組みにより、ワークショップ参加者の92.6%が「業務の課題に対するヒントが得られた」と回答、96.3%が「学習へのモチベーションが上がった」と回答しました。研修を通じて社員が個々の強みを発見し、組織全体の競争力強化に繋がっています。

▶︎関連記事:株式会社COEL

花王株式会社

花王では中期経営計画のもと「社員の活力を最大化」を目指し、多様な社員へ均等に機会提供すること、その中でも特に意欲的な層にさらなる成長機会を提供することを重視しています。一方で花王はグループ全体で27,000人を超える大規模組織であり、従来の教育体系には限界がありました。そこで9,000本以上の豊富なコンテンツを提供する学習プラットフォームであるSchoo for Businessを導入し、学習環境の整備を行いました。

さらに花王は「DXアドベンチャープログラム」という社内教育施策を推進しています。その中でSchoo for Businessの「DXスキル診断」を活用し、個々の強み・弱みに合わせたDX基礎知識の学習を提供しました。その結果、1.4万人超がプログラムを修了し、Schoo学習者の8割超が自主的に指定外コンテンツも学習するなど、社員の学習意欲が向上しました。

▶︎関連記事:花王株式会社

九州旅客鉄道株式会社(JR九州)

JR九州は、社員の「個の力の最大化」と自律的な学びを促すためSchooを導入し、2023年6月には企業内大学「JR九州アカデミー」を開校しました。教育内容は、新しい人材戦略に基づく「人間力」と「実務力」を軸に、ビジネススキル、論理的思考、コミュニケーション、IT、財務など幅広いコンテンツを網羅しています。

これらの成果として、年齢や職種を問わず幅広い層の社員が学びを深め、自ら学ぶ意欲を高めています。また、部署や年齢の垣根を越えた交流が生まれ、新規事業提案コンテストへの参加意欲が高まるなど、組織全体の活性化につながっています。

▶︎関連記事:九州旅客鉄道株式会社(JR九州)

株式会社ボールド

株式会社ボールドは、社員の「個の力の最大化」と自律的な学びを促すためSchooを導入し、2015年7月より運用しています。取り組みの特徴として、Schooの活用は全社対象の公募制で始まり、受講後にレポート提出を必須とする運用ルールを設け、利用促進をしています。これにより、以前の集合型研修と比べて受講率が圧倒的に向上しました。また、受講レポートを面談時の努力指標としても活用しています。

これらの成果として、社員は自ら学ぶ意欲を高め、業務に役立つ知識の習得や、「今までにないアプローチ」で仕事に取り組めるようになるなど、個々のスキル向上と仕事が楽しくなるきっかけを得ています。

▶︎関連記事:株式会社ボールド

JFEスチール株式会社

JFEスチールは、カーボンニュートラルといった世界的な潮流に対応するために、組織変革とそれを支える人財投資を課題に据えていました。その中の「従業員エンゲージメント」向上に向けた重点施策の一つとして「人材育成体系や研修体制の充実」があり、Schooを導入しました。

取り組みの特徴は、まず西日本製鉄所の若手社員を中心にIDを付与し、所長メッセージ動画、メルマガ、オンライン集合学習で学びを促進した点です。成果として、コンテンツへのポジティブな反応があり、製鉄所という「閉じた」環境において外部からの刺激となり、個人の作業効率向上やモチベーションアップに繋がりました。一方で「多忙で視聴できない」といった課題も浮上し、働き方やマネジメント見直しの必要性が明確化されました。

今後は全社展開し、個人の成長を会社成長へ繋げることを目指しています。

▶︎関連記事:JFEスチール株式会社

株式会社ベルパーク

株式会社ベルパークは、本社・法人営業部門のPCスキル底上げを目的にSchooを導入しました。教育内容は、初学者も実践的に学べるPCスキルが中心です。取り組みの特徴は、9ヶ月カリキュラムで月1講座を必修とし、進捗の見える化、推奨コンテンツの週次紹介、スキップ申請制度などを導入し、自律的な学びを促進したことです。

これらの成果として、アンケートでは約7割の社員が業務効率化を実感し、9割以上が「業務に役立った」「面白かった」と回答しています。また、自由学習も活性化し、学びの文化が社内に浸透。これにより、人材育成方針の再設計にも繋がりました。

▶︎関連記事:株式会社ベルパーク

株式会社帆風

株式会社帆風は、管理職の成長機会創出のためSchooを導入しました。Schooでのインプット後、現場での実践・アウトプット期間を設け、最後に役員・社長も参加する報告会を行うことで、学びを確実に定着させるという工夫をしています。

その成果として、アンケートで80%以上の受講者が「満足」と回答し、マネジメントに関する意識変化や行動変容を実感しました。また、部門を超えた交流機会が創出され、組織全体の活性化にも繋がっています。

▶︎関連記事:株式会社帆風

株式会社アトレ

株式会社アトレは、社員の学習ニーズと多様な働き方に対応するためSchooを導入し、時間や場所を選ばず学べる環境を整備しました。自己啓発に加え、主任・副主任や担当課長向けの階層別研修、全社員対象のキャリア研修でSchooを活用し、受講者が内容を選べる柔軟な仕組みを取り入れています。

またレポート機能を活用し受講者のコース選択理由や課題をヒアリング、受講者の上長と連携することで、事業部での育成と接続性を高めています。これらの成果として、社員の満足度が向上し、学習機会が拡大しました。「自分のペースで学べた」「業務効率化を実感」といった声が寄せられ、自律的な学びが促進されました。

▶︎関連記事:株式会社アトレ

旭化成株式会社

旭化成は「終身成長」の方針のもと、自社学習プラットフォーム「CLAP」へSchooを導入しました。まずグループ内1社でトライアルを実施し、運用課題を洗い出しました。その後、約2万人の全社員がアクセス可能な環境を構築しました。

その結果、トライアルでは約半数が「個人の成果に繋がった」と回答。全社展開後もわずか10日で半数の社員がアクセスし、学びへの高い関心を示しています。一方で、多忙による視聴困難など、働き方の課題も浮上しました。

▶︎関連記事:旭化成株式会社

ニッポンレンタカーサービス株式会社

ニッポンレンタカーは、研修の「やらされ感」解消と人材育成強化のためSchooを導入しています。評価制度と連動した階層別研修と、自由選択の自律学習が主な利用用途です。取り組みの特徴は、年間10時間目安の必須受講と昇格要件化、就業時間内受講容認、レポート提出等を通じた自律的な学びの促進です。

その結果、社員の学習意欲が向上し、各階層の目標が明確化。今後はグループ全体への展開を目指しています。

▶︎関連記事:ニッポンレンタカーサービス株式会社

シンフォニアテクノロジー株式会社

シンフォニアテクノロジーは、社員の「キャリア自律」支援のためSchooを導入しました。取り組みの特徴は、全社周知と説明会で学びの意義を伝え、オンライン集合学習や表彰式で自律的な学びを促進した点です。

その成果として、社員間のコミュニケーションが活性化し、学習意欲が向上しました。Schooは「人生を磨く学びの場」として社員に支持され、社員の人生を豊かにするサポートに繋がっています。

▶︎関連記事:シンフォニアテクノロジー株式会社

コニカミノルタジャパン株式会社

コニカミノルタジャパンは、社会変化の中でDX推進に強い危機感を感じながらも、一部の社員だけではない、組織全体のDXスキル底上げを実現する方法を模索していました。そのなかで全社員のDX意識変革とスキル向上を目指し、Schoo for Businessの「DXスキル診断」を活用しました。

スキル診断の結果に基づいて、個別に推奨講座を提供し、全社としてDX推進を学習の側面からも促進しています。その結果、社員のDXスキルが見える化され、組織のDX推進における課題が明確になりました。アセスメント後の学びの継続や、高度人財の育成など新たな課題が定義されたことに加え、DXへの「本気度」が現場に伝達されて社員のやる気が刺激されるなど、組織的なDX推進のきっかけとなっています。

▶︎関連記事:コニカミノルタジャパン株式会社

三井情報株式会社

三井情報は、多様なキャリアパスと働き方に対応するためSchoo for Businessを導入しました。取り組みの特徴は、手挙げ式での募集、集合学習機能や社内SNSでの情報共有による自律的な学びの促進です。

成果として、隙間時間の学習促進や多様な働き方への対応に加え、「学び合う文化」が醸成され、社員間のコミュニケーション活性化や組織全体の生産性向上に繋がっています。

▶︎関連記事:三井情報株式会社


 

研修をしてもその場限り」「社員が受け身で学ばない」を解決!
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■資料内容抜粋
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・研修への活用方法
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04社内教育の主な手法

社内教育の主な手法には、OJT(On-the-Job Training)とOFF-JT(Off-the-Job Training)の2つがあります。

OJT(On-the-Job Training)

職場内で、上司や先輩社員が、部下や後輩に対して、実際の業務を通して知識やスキルを教える教育方法です。OJTは、教える側にとっても、自身の知識やスキルの再確認、指導スキルの向上、コミュニケーション能力の向上などのメリットがあります。

OFF-JT(Off-the-Job Training)

Off-JT (Off-the-Job Training) とは、職場を離れて行う研修やセミナーなどの教育訓練のことです。OJTが実際の業務を通して行うのに対し、Off-JTは座学形式やロールプレイングなど、業務から離れて知識やスキルを体系的に学ぶという特徴があります。

集合研修(対面・オンライン)

Off-JTの代表的な手法が、集合研修です。集合研修とは、複数の受講者が同じ場所に集まり、講師から直接指導を受ける形式の研修です。講義形式やグループディスカッション、ロールプレイングなど、様々な方法で実施されます。

eラーニング

eラーニングとは、インターネット環境を利用して、場所や時間にとらわれずに学習できる研修形態です。事前に用意された教材や動画を、パソコンやスマートフォンなどのデバイスで受講します。時間や場所の制約がないという利点がある反面、集中力は社員の学習意欲に委ねられてしまうというデメリットもあります。

 

05社内教育を成功させるポイント

社内教育を成功させるポイントには、(1)さまざまな手法を柔軟に取り入れる、(2)社員が自律的に学習することを目標にする、(3)研修効果はスキル・知識の定着で測る、(4)モチベーション管理の方法を教える、といった4つがあります。この章では、Schoo授業ビジネスパーソンの『学習設計マニュアル』をもとに、それぞれのポイントについて紹介します。

さまざまな手法を柔軟に取り入れる

社内教育にはさまざまな手法がありますが、教育内容や受講者の労働環境によって、手法毎に得手不得手があります。そのため社内教育を効果的に行うには、例えば対面研修とオンデマンドのeラーニングを組み合わせるなど、手法をブレンドして用いる視点が重要です。

ここでのポイントは、手法をブレンドする際に「オンデマンド式」の手法を取り入れることです。オンライン教材などを活用した時間や場所を選ばない非同期型学習は、対面研修のような強制力がない分、社員が自ら学ぶ意欲と能力を高めることに繋がります。これがVUCA時代における教育成功の鍵となるのです。

社員が自律的に学習することを目標にする

社内教育を成功させるには、社員が自律的に学習することを目標に据えることが重要です。研修を充実させすぎると、指示待ち人間を育ててしまうというジレンマが生じるため、企業は「教えない」という姿勢で、社員自身が学びの責任を持つよう促す必要があります。

これにより、社員は自ら学びを進める能力を高め、VUCA時代に対応できる自立した人材育成に繋がります。

研修効果はスキル・知識の定着で測る

社内教育の成功には、研修の目標到達度を「スキルや知識の定着」で測ることが不可欠です。教育評価法として用いられるカークパトリックの4段階評価モデルでは、「学習」(レベル2)として「どのようなスキルや知識を身につけたか」を確認することが重要とされます。

多くの研修がアンケートによる「反応」(レベル1)の確認に留まりがちですが、実際に習得すべきものが身についたか確認しなければ、真の研修効果は測れません。これは、「学び」が単なるインプットではなく、アウトプットができるようになることだという考えに基づいています。

▶︎関連記事:カークパトリックモデルとは|4段階による研修の効果測定方法を紹介

モチベーション管理の方法を教える

社内教育では、社員が自律的に学習を継続できるよう、モチベーション管理の方法を教えることが重要です。ここで活用できるのが、やる気の原因と対策を考えるモデルとして知られるARCSモデルです。

社員はこのモデルを用いて、自身のモチベーションの低さを「注意(Attention)」「関連性(Relevance)」「自信(Confidence)」「満足感(Satisfaction)」の4つの要素に分類し、具体的な原因を分析できます。これにより、社員は自らやる気が出ない原因を特定し、対策を立てられるようになり、自律的な学習を促進します。

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06社内教育担当者におすすめの講座

Schooには9,000本以上の動画があり、社内教育担当者におすすめの講座も多数あります。この章では、社内教育担当者におすすめの講座を4つ紹介します。

研修の組み立て方 ‐ 設計・実施・評価

研修の組み立て方 ‐ 設計・実施・評価

この授業では、研修の設計から実施、評価までの一連の組み立て方について学ぶことができます。インストラクショナルデザイン(ID)をベースに、ヒューマンパフォーマンスインプルーブメント(HPI)、プロジェクトマネジメント(PM)の考え方を掛け合わせたビジネスインストラクショナルデザイン(BID)を習得することが、この授業のゴールです。

 
  • サンライトヒューマンTDMC株式会社 代表取締役社長

    熊本大学大学院 教授システム学専攻 非常勤講師。製薬業界での営業、トレーニング部門を経て、起業。HPIやIDを軸とした企業内教育のコンサルティングやインストラクショナルデザイナー、インストラクターを育成する資格講座の運営を行っている。IDの実践方法を提供してきた会社は100社、4,000名を超える。主な著書:『魔法の人材教育(改訂版)』(幻冬舎、2017年)、『ビジネスインストラクショナルデザイン』(中央経済社、2019年)。

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企業研修の進め方 設計と効果測定のコツ

企業研修の進め方 設計と効果測定のコツ

この授業では、企業研修の設計段階にも触れながら、正しい効果検証の考え方、方法について紹介します。授業の後半には企画した新しい研修手段や内容を意思決定層に提案する際のポイントについても解説していきます。

 
  • HRプランニング研究所 代表

    2003年大学院修了後、外資系コンサルティングファームでSEとして勤務。その後、一貫して複数の大手上場企業で人事(HRBP)担当。2015年に「HRプランニング研究所」を立ち上げ、人事コンサルタントとして、企業を対象にメンタルヘルス施策やHRIS選定支援を行う。Schooの人事担当者のゼミやコミュニティに参加し、講師・メンター等を歴任。2023年から厚生労働省(厚生労働科学研究 政策科学推進研究事業)研修効果測定委員(産業保健法学・安全衛生法学担当)を務め、人事専門家の知見を活かしている。

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社員研修のあるべき姿

社員研修のあるべき姿

この授業では、社員研修の必要性や役割についてインストラクショナルデザイン(ID)を軸に学びます。研修担当者として「何のために社員研修を行うのか」「研修の役割と担当者としての立ち位置」など、研修の根本的な考え方をまず問い直すために、インストラクショナルデザイン(ID)をもとにした研修のあるべき姿について学んでいきましょう。

 
  • 熊本大学 教授システム学研究センター 教授

    1959年生まれ。Ph.D.(フロリダ州立大学教授システム学専攻)。ibstpi®フェロー・元理事(2007-2015)、日本教育工学会監事・第8代会長(2017-2021)、教育システム情報学会顧問、日本教育メディア学会理事・第7期会長(2012-2015)、日本医療教授システム学会副代表理事、日本イーラーニングコンソシアム名誉会員など。主著に『学習設計マニュアル』(共編著)、『研修設計マニュアル』、『教材設計マニュアル』、『教育工学を始めよう』(共訳・解説)、『インストラクショナルデザインの原理』(共監訳)、『学習意欲をデザインする』(監訳)、『インストラクショナルデザインとテクノロジ』(共監訳)など。

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「なんとなく学んでない」のメカニズム

「なんとなく学んでない」のメカニズム

この授業では、より良いリスキリングを実践するための仕組みについて学びます。『リスキリングは経営課題』の筆者でもある小林祐児先生に、リスキリングのための仕組みと、組織の中で実践につなげていくためにはどうしたらよいかを教えてもらいます。

 
  • 株式会社パーソル総合研究所 上席主任研究員

    上智大学大学院 総合人間科学研究科 社会学専攻 博士前期課程 修了。NHK 放送文化研究所に勤務後、総合マーケティングリサーチファームを経て、2015年よりパーソル総合研究所。働き方改革・ミドル・シニア層の活性化・転職行動など、労働・組織・雇用に関する多様なテーマについて調査・研究を行っている。専門分野は人的資源管理論・理論社会学。著作に『リスキリングは経営課題 日本企業の「学びとキャリア」考』(光文社)、『早期退職時代のサバイバル術』(幻冬舎)など多数。

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07まとめ

社内教育は、人材不足やDX化に対応し、企業競争力向上のため不可欠な取り組みです。育成リソース不足や効果可視化の難しさ、社員の受け身姿勢といった課題があるものの、ブレンド型学習の導入、自律的な学びの促進、スキル定着による効果測定、そしてモチベーション管理法の共有が成功の鍵となります。

多くの企業がeラーニング導入で成果を上げています。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
Editor
Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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