公開日:2021/05/28
更新日:2023/08/10

社内でIT研修の講師を育成する方法とは?その手順や研修の内省化に関する注意点について解説する

社内でIT研修の講師を育成する方法とは?その手順や研修の内省化に関する注意点について解説する | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

本記事では、社内でIT研修講師を育成する手順について解説します。IT研修講師の育成には、必要な項目と注意点があることも理解し今後の育成に役立てていきましょう。受講者の理解度に講師の役割は大きな影響を与えることを理解し準備をしていくことが大事です。

 

01IT研修の講師に求められる役割とは

IT研修講師には、講師以外にも担う役割があります。IT研修講師が研修以外にどの様な役割を担うのか、研修講師を育成するメリットについて解説していきます。IT研修講師に期待できる役割としても理解しておきましょう。

テーマ別の研修講師として活躍する

IT研修講師は、必ず1名でないといけないなどの規制はありません。研修のコンテンツ別に、講師を任命し運営することは会社としての方針で決めていきます。勤怠システムやグループウェアの講師は人事部門、OAスキルはシステム部門など、社内システム別に講師を選定し研修を行うことは、講師役の負担軽減にもつながります。テーマ別に講師を選出する場合には、社内システムやテーマ別に管理をしている主観部門の担当者を選出することで、対象となるテーマを深く理解している担当者が今まで以上に理解を深めることが期待できます。研修後にも相談窓口として継続して活躍できることも可能となり、受講者が研修後に相談できる環境も同時に作り上げるなどのメリットがあることを理解しておきましょう。

日常業務でのITサポート役として活躍する

IT研修講師として、新入社員、既存の従業員の前で研修を行うことで、日常業務で不明なことが起きた場合にも相談が集まりやすくなります。相談などが集まり、解決することにより講師の理解度が深まり、よりサポート力がアップし講師の成長に繋がります。日常業務での相談内容を記録し残しておくことで、研修時に補足する内容が具体化され講義内容の充実にも繋がっていく期待効果が生まれるなどの相乗効果にも期待しましょう。

IT研修講師を社内で育成するメリット

IT研修講師を社内で育成することで、社内システムを始めITに関する知識を社内に蓄積することが可能です。トラブルが発生した際の一次対応などをスムーズに行えることは、業務利用不可の時間を短縮し、業務への影響を最小限に留めることを期待でき、将来的なシステム改訂時の推進役に抜擢するなど活躍の場を広げる可能性が大きな点も理解してIT研修講師を社内で育成することを検討していきましょう。

 

02IT 研修講師を育成する手順

次にIT研修講師を育成する手順について解説していきます。社内でIT研修講師を育成するには、長期的な育成計画を立案することが大事です。最初は、研修に関わる一部のコンテンツから担当させることや研修講師としての立ち居振る舞いなど繰り返し指導することが必要と理解して育成を行っていきましょう。

候補者の選定

講師役を選定するためには、候補者の選出が必要です。候補者の選出は、自分からの立候補も問題はありません。本人の性格特性やモチベーションの観点から選出を行うことが必要です。候補者の選定後は、本人への打診を行い最終的な講師役を決めていきます。講師役には、社内の人材を育成し、将来の業務運営に大きく影響する役割であることを理解し高いモチベーションを維持して役割を遂行する責任があることを十分理解してもらう必要がある点に注意しておきましょう。

IT研修テーマの整備

次に、IT研修のテーマを整備します。講師は、社内で展開するIT研修のテーマには何が必要であるか、内容をどうしていくかを決めていく役割があります。会社にとって必要なテーマは何か、業務を遂行する上で必須となるスキルや知識にはどんなものがあるかを考えることで、講師自身も会社や業務についての理解を深め成長することを期待できます。最新の技術などを学ぶことも必要な場合には、情報収集や習得を通して自分自身のITスキルアップさせるなどの成長も期待できることを理解しておきましょう。

研修テキストなどの作成

IT研修のテーマにそって、研修テキストの作成も講師の役割です。受講者が見やすいと感じる、理解できる、研修後も活用できるテキストを作成することは容易ではありません。相手の立場に立って作成するテキスト作成は、相手の立場に立つ訓練にもなり、図解や画面イメージなどの添付を通してよりテーマの内容を理解できる相乗効果を期待できることを理解して進めていきましょう。研修内容を実際に活字にすることは、時間も労力も必要となりますが、完成後の達成感は高く、研修時を実施する際のモチベーションの根源になる点も理解し、テキストの作成をおこないましょう。

デモ研修の実施

実際の研修前には、デモ研修を実施します。このデモ研修を通して、理解しにくい部分、ワークなどの時間配分の見直しを行います。デモ研修を通して、受講者の理解度を深めるために見直すべきポイントを探し、本番前までに改善を行いましょう。デモ研修は何度行ってもよく、見直しを繰り返し行うことで研修の精度が向上していきます。

研修の満足度からフィードバックを適宜おこなう

研修後には、講師に対しての評価アンケートなどを実施し、講師としての見直しや改善ポイントを洗い出していきます。講師とした初めての研修など経験値が少ない場合には、厳しい意見が出ることもありますが、フィードバックの内容を前向きに受け止め改善を行うことが大切です。これを繰り返すことで、受講者の理解を深めるだけではなく、高く評価される講師に成長することができます。講師にとって、アンケートで高い評価を受けることは、高い満足感とモチベーション維持に大きく影響することも理解した上で、フィードバックを行っていくことが必要です。

 

03講師に求められるスキル

次に講師に求められるスキルについて解説していきます。講師自身もスキルを高める訓練や努力が必要です。講師に求められるスキルには、何があるかを理解して講師のスキルアップも計画的に実施していきましょう。

企画スキル

講師には企画スキルが求められます。「自社がどの様なテーマでの研修を必要としているか」「自社が成長するために必要なテーマとは何か」「社員が学ぶべき研修テーマは何か」など複数の観点でテーマを決める必要があり、これらを整理した研修企画の立案を行うためです。研修を企画する上では、解決すべき課題、将来に必要とされる内容などの視点で自社を分析し企画を立案していきます。時には、法改正などにより研修企画を立案する必要があるため、法令の改正や社会情勢の情報収集を実施する必要もあります。

インストラクションスキル

自分の持つ知識と経験をもとに、相手を理解して行動できるように教える「インストラクションスキル」も必要なスキルです。研修内容についての知識を保有していることを前提として、その知識を相手に伝え、理解させるための教える技術が必要になります。受講生に質問をするなど、相手を巻き込んで理解を促進するスキルが「インストラクションスキル」と理解して、スキルアップを実施していきましょう。

コミュニケーションスキル

研修中は、常に受講者に気を配る必要があります。講師が一方的に話すだけの研修では、受講生はつまらないと感じ、理解度も低下することは想像できます。つまずいている所はないか、困っていないかを察知しフォローすることや、質問やワークを通して活発な意見ができる工夫を行い受講者が主体的に参加できる研修を実施することが必要です。この様に、「受講者が聞きたいと思う立ち居振る舞い」「分かり易く説明する」「受講者の意見や疑問を聞き出す」こともコミュニケーションスキルだと理解してスキルアップを行う必要があります。

 

04IT研修を成功させるためのポイント

最後にIT研修を成功させるポイントについてご紹介していきます。時には、パソコンに集中するなど研修を聞くだけの内容とはならないIT研修を成功させるために取り入れておきたいポイントを理解しIT研修を成功させていきましょう。

ワークを取り入れる

OAスキルや社内システムの利用などには必ずワークを盛り込むことが大事です。実際にパソコンを使いワークや操作を取り入れることで、受講者の理解度は格段に深まります。また、パソコン操作についてはテキストだけでは理解が難しいと感じることが多いことも理解しておく必要があります。新しい携帯を買った場合でも、使っていくことで便利な機能を発見することや操作になれるのと同じ様に、IT研修についても理論以外に自分自身が操作することで新たな発見や理解度の促進を図っていきましょう。

チームでのディスカッションを取り入れる

情報セキュリティやIT関連の法令、モラルについての講義には、チーム単位でのディスカッションを取り入れていきます。何故、法令遵守が必要であるか、会社のルールは存在しているかをディスカッションさせ、その目的や自社での活用についての発見や気付きに結び付けていきます。時には、ディスカッションの内容により自社のルールを変更するきっかけにもなることがあります。受講者が思い込みではない新しい目で検討することでの発見は企業においても大きな期待効果です。ディスカッションは、タイムマネジメント能力やチームワークの重要性を理解できる側面もあるため、全体のタイムテーブルを意識して、できるだけ多く取り込む様にしていきましょう。


 

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■資料内容抜粋
・大人たちが学び続ける「Schoo for Business」とは?
・研修への活用方法
・自己啓発への活用方法 など

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05IT研修講師を育成するならSchoo for Business

Schoo for Businessでは8,000本以上の授業をご用意しており、様々な種類の研修に対応しています。その上、自己啓発にも効果的な内容の講座を毎日配信しているため、研修と自己啓発の両方に対応することができるシステムになっています。研修と自己啓発を掛け合わせることにより、誰かに要求されて学ぶのではなく、自発的に学び、成長していく人材を育成することが可能になります。ここでは、Schoo for Businessの具体的な活用方法と、特徴、さらにはどのようなメリットがあるのかを解説します。


Schoo for Business
 
受講形式 オンライン
(アーカイブ型)
アーカイブ本数 8,000本
※2023年3月時点
研修管理機能 あり
※詳細はお問い合わせください
費用 1ID/1,500円
※ID数によりボリュームディスカウントあり
契約形態 年間契約のみ
※ご契約は20IDからとなっております

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1.研修と自己啓発を両方行うことができる

Schoo for Businessは社員研修にも自己啓発にも利用できるオンライン学習サービスです。通常の研修動画は、研修に特化したものが多く、社員の自己啓発には向かないものも少なくありません。しかし、Schooの約8,000本にも上る授業では、研修系の内容から自己啓発に役立つ内容まで幅広く網羅しているため、研修と自己啓発の双方の効果を得ることができるのです。

2.SchooのIT研修パッケージ

  • 見やすいグラフやスライド資料の作成方法を学ぶカリキュラムです。独学で悩みがちの本テーマを、具体例や実践例を交えながらお伝えします。
  • 組織で働く全ての人のためのコンプライアンスカリキュラムです。情報セキュリティやパワハラ・セクハラだけでなくSNS投稿に関する危機意識など、コンプライアンスについて総合的に学ぶことができます。
  • Excelを活用したデータ分析について学べる研修パッケージです。データ分析をする際の考え方から、「並べ替え」「オートフィルタ」「ピボットテーブル」などのExcel分析に必要な機能について学ぶことができます。
  • Googleアナリティクス(GA)を使用したデータ分析について学べる研修パッケージです。データから気づきを発見するための方法から、分析結果から精度が高い改善案の考え方、改善施策を通すための説得力まで身につけることができます。
  • 若手社員向けの基礎的なOAスキルの向上を目的としたカリキュラムです。WordやExcel、PowerPointなど、ビジネスマンとして欠かすことのできないスキルを身につけることのできる内容となっています。
  • DX(デジタルトランスフォーメーション)について学べる研修パッケージです。企業がデジタル変革をする上で必要なことや、最先端のテクノロジーなどについて学ぶことができます。
  • Pythonを使用したデータ分析やGASを使用した業務の自動化について学ぶことができる研修パッケージです。エンジニアリングの経験が無くても、これからデータサイエンスをやってみたいという方を対象にPythonと実データを用いて分析する方法や業務効率化について学習することが出来ます。
  • Excelの基礎技術を学習するためのカリキュラムです。新入社員や若手社員が知っておくべき基本スキルについて学ぶことができます。
  • AIを使える人材を育成する研修パッケージです。実用的なAIビジネス思考や、最新のAI事情について学ぶことができます。
  • ブロックチェーンについて学べる研修パッケージです。「ブロックチェーンとは何か」という基礎的なことから、「どのような分野に活用されているのか」という応用まで学ぶことができます。

社会人基礎スキル向上研修パッケージを詳しく紹介

研修時間目安: 7時間(60分×7コマ)

全7時間の研修パッケージです。WordやExcel、PowerPointなど、ビジネスマンとして欠かすことのできないスキルを身につけることのできる内容となっています。

授業名 最速のExcel術
時間 1時間(60分×1コマ)
学べること ・見やすいエクセル表の作成方法
・エクセル表の編集、修正方法
・エクセル表のセル移動を行う方法
・エクセル表のセル移動を行う方法
授業名 Word入門 仕事上のドキュメント作成効率化
時間 5時間(60分×5コマ)
学べること ・Wordで文書作成する際のおすすめの作業の順番
・効率的な文字列の選択と書式設定
・画面に表示される記号の意味
・文字列、段落などの単位、段落書式の基礎知識
・箇条書きの作り方
・文字の開始位置、折り返し位置の決め方
・文字同士の間隔をきれいに整える方法
・図形を追加するときの流れ
・表を作るときの基本操作
・見た目の良い表を作る、挿入するときのポイント
授業名 PowerPoint入門 仕事上のスライド作成効率化
時間 3時間(60分×3コマ)
学べること ・PowerPointの画面の使い方と、スライドの種類
・スライドのデザインを決定するときのポイント
・スライドに文字を表示する方法
(アウトライン、プレースホルダー、テキストボックス、図形)
・スライドデザインを調整する方法
・別ファイルからスライドをコピーする方法
・図形をコピーする方法と注意点
・スライドに写真を貼るときの注意点
・特殊効果(画面切り替え、アニメーション)の種類と必要性
・画面切り替え効果の設定方法と注意点
・アニメーション効果の設定方法と注意点
 

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3.IT研修講師の育成におすすめのSchooの研修

様々な研修に対応できるSchooビジネスプランの研修ですが、もちろん交渉力研修にも対応しています。SchooのIT講師向けの研修には、基礎レベルから、実践レベルまでがラインナップされており、IT講師研修に必要なスキルや知識をこの研修で網羅できます。

さらに、社員に研修動画を受講してもらった後に、意見の共有会やディスカッションを行うことで、学んだことをより効果的に定着させることができます。

集合研修と職場学習を設計しよう

集合研修と職場学習を設計しよう

  • サンライトヒューマンTDMC株式会社 代表取締役社長

    熊本大学大学院 教授システム学専攻 非常勤講師。製薬業界での営業、トレーニング部門を経て、起業。HPIやIDを軸とした企業内教育のコンサルティングやインストラクショナルデザイナー、インストラクターを育成する資格講座の運営を行っている。IDの実践方法を提供してきた会社は100社、4,000名を超える。 主な著書:『魔法の人材教育(改訂版)』(幻冬舎、2017年)、『ビジネスインストラクショナルデザイン』(中央経済社、2019年)

研修の必要性と役割

研修の必要性と役割

  • 熊本大学教授システム学研究センター 教授

    1959年生まれ。Ph.D.(フロリダ州立大学教授システム学専攻)。ibstpi®フェロー・元理事(2007-2015)、日本教育工学会監事・第8代会長(2017-2021)、教育システム情報学会顧問、日本教育メディア学会理事・第7期会長(2012-2015)、日本医療教授システム学会副代表理事、日本イーラーニングコンソシアム名誉会員など。主著に「学習設計マニュアル(共編著)」、「研修設計マニュアル」、「教材設計マニュアル」、「教育工学を始めよう(共訳・解説)」、「インストラクショナルデザインの原理(共監訳)」、「学習意欲をデザインする(監訳)」、「インストラクショナルデザインとテクノロジ(共監訳)」などがある。

3.管理画面で受講者の学習状況を可視化できる

Schoo for Businessには学習管理機能が備わっているため、研修スケジュールの作成を容易に行うことができます。さらに、社員の学習進捗度を常に可視化することができる上に、レポート機能を使って学んだことを振り返る機会を作ることも可能です。ここでは学習管理機能の使い方を簡単に解説します。

管理画面の使い方1

まず、Schoo for Businessの管理画面を開き、「研修を作成するという」ページで作成した研修の研修期間を設定します。ここで期間を設定するだけで自動的に受講者の研修アカウントにも研修期間が設定されるため、簡単にスケジュールを組むことができます。

管理画面の使い方2

この、管理者側の管理ツールでは受講者がスケジュール通りに研修を受けているかを確認することができます。もし決められた研修をスケジュール通りに行っていない受講者がいれば注意したり、話を聞くことができるなど、受講者がしっかりスケジュールを守っているかを確認することができます。

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06まとめ

本記事では、「IT研修講師」をテーマに求められるスキルや、IT研修を成功させるためのポイントについて解説しています。IT研修は、企業にとって必須の社員研修テーマとなっており、IT研修講師を育てることも企業においても重要な実施項目です。IT研修講師の育成には、時間や手間が必要ですが、自社の将来を担う従業員の成長や企業運営に必要なスキルの底上げを行い今後の運営に活かしていきましょう。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
Editor
Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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