公開日:2019/09/27
更新日:2024/02/27

研修の目的・ねらいはどう設定する?企業の人材育成における研修のポイント

研修の目的・ねらいはどう設定する?企業の人材育成における研修のポイント | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

国際競争の激化によって人材不足が叫ばれる昨今、人材育成はどの企業にとっても課題となっています。研修を計画し実施する育成担当者の方の中には、研修の結果や費用対効果を求められる機会が増えたと感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。どのような研修をどのタイミングで行えばよいのかなど、研修を行う前に考えなければならないことは多くありますが、今回は研修の目的や目標の立て方、両者の違いや目的に合わせた研修の行い方などを解説します。

 

01研修の目的とは

研修の目的とは、「スキルの向上」「知識の獲得」「チームビルディング」「パフォーマンスの向上」など、研修プログラムを実施する主体(通常は組織や教育機関)が達成しようとする具体的な目標や成果を指します。研修プログラムの種類や実施主体によって異なるため、目的を明確に定義し、それを達成するための効果的な方法を選択することが重要です。

何のために行う研修かを明確にする

 研修を計画する前にまず行うべきなのは、研修を行う目的を明確にするということです。目的が明確にならないまま研修を計画してしまうと、受講者のニーズに合わない内容の研修を実施してしまう可能性があります。
 受講者側も学びの少ない研修を受けることになれば不満が高まりますし、コストをかけている分企業の負担も無駄になりかねません。ですから、研修を計画する際には必ず研修の目的を設定しなくてはならないのです。

研修の目的と目標の違い

 研修における目的と目標はよく混同しがちですが、まずはこの2つの違いをはっきりさせておきましょう。
 まず「研修における目的」は、受講者の行動変容つまり受講者が研修で得た学びを元に行動改革を行い、実際の職場で活かせるようになることです。

 そして「研修における目標」とは、先ほどの「研修における目的」を実現させていくためにやるべきことやあるべき姿をあらわしたものです。
 例えば対象が新入社員の場合に、研修の目的を、社会人として求められる基本的なスキルを身につけ職場でも実施できる状態にすること、と設定したとします。それに対する目標は、「時間管理ができるようになる」「基本的な書類作成ができる」「報連相がスムーズに行える」などより具体的に設定します。
 この具体的に設定された目標がすべて達成されれば、研修の目的が達成されたことになります。

 

02目的に合わせてどのように研修を行うべきか

研修の方法は、「OFF JT」「OJT」の大きく2種類が挙げられます。それぞれの研修方式によって、受講者が得られるものは異なります。ここでは、それぞれの研修方式でどのような目的が達成されるのかについて解説していきます。

OFF JTによる集合研修

 OFF JT(集合研修)は、言葉の通り大勢の受講者を一つの同じ場所に集めて行う研修のことを指します。
 OFF JTのメリットは、基本的な概念やスキルなど共通した事柄を伝えるのに適しているということです。例えば新入社員に対して会社の理念や行動指針を伝えるなど、社会人に必要な考え方やマナー、PCスキルなどの研修には集合研修が適しています。

▼OFF JTについて詳しく知りたい方はこちらから▼
【関連記事】OFF-JTとは?OJTとの違いやメリット・デメリット、活用方法を解説

OJTによる職場内研修

 OJT(職場内研修)は、OFF JTとは違い職場内で行われる研修のことです。多くの場合、職場内に教育を担当する人が設置され、上司や先輩社員が担当します。
 集合研修とは違い、それぞれの職場に応じた専門的な教育を行うのに適しており、多くの企業がOJTによる研修を取り入れています。

▼OJTについて詳しく知りたい方はこちらから▼
【関連記事】成功するOJT研修とは?

<職場内研修についてのSchooおすすめ授業>

OJT・OFF JTなど、さまざまな職場研修の方法がありますが、「そもそも業務を教えるとはどういうことなのか」じっくりと向き合う機会がないまま教育を任されている方も多いかと思います。
本授業では、「教えることが苦手」「何から始めればいいかわからない」という方向けに、“教え方”について学んでいきます。

「新メンバーへの業務の教え方」

新メンバーへの業務の教え方

  • 看護師・管理職YouTuber|業務コンサルタント

    看護師の経験や、管理職として働いた経験から、人との関わり方やものごとの捉え方など「人間力」を磨くことが何よりも重要だと再認識する。2020年より主にYouTubeで、働いているとぶつかる壁の乗り越え方(仕事術/キャリア/人間関係など)について発信をしている。働く上で誰しもが持っておきたいこれらのノウハウは、医療従事者のみならず他業界からも多くの支持・共感を得ている。現在は、個人や企業に向けた業務コンサルティング・セミナー講師・執筆など活動の幅は多岐に渡る。著書「仕事も人間関係もうまくいく」(日本看護協会出版会)出版。

各自のペースで学ぶオンライン研修

 インターネットを利用して、オンライン研修なども取り入れる企業が増えています。
 オンライン研修の特徴は、集合研修のように一箇所に人を集めなくても、各自の好きな時間・好きな場所で学ぶことのできる機会を提供できることです。様々なデバイスに対応しているコンテンツも増えているため、各自の持つPCやタブレット、スマホを利用して学習することができます。
 オンライン研修は、OJTやOFF JTの補助的な役割として活用できるだけでなく、個人のスキルアップとして新しい知識やスキルを取り入れることにも適しています。

部署を変えて行うジョブローテーション研修

 机上で得た知識だけでなく、現場のことをより深く理解していくために、ジョブローテーションを実施するのも有効です。
 ジョブローテーションでは一定期間自分の職場を離れ、一時的にそれまでとは異なる部署に所属し実務を行います。様々な部署で実務を経験することによって、広い視野を身につけることを目的としています。


 

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03研修目的の決め方

研修の目的を明確に設定することは、研修プログラムの効果を最大化し、組織や個人の成長に貢献する重要なステップで、研修の目的が明確であれば、参加者や関係者が研修に対する期待や目標を理解しやすくなり、研修プロセスの進行や成果の評価もスムーズに行うことが可能です。主に実施することとして、次が挙げられます。

  • ・課題の洗い出しをする
  • ・研修後の効果を決める
  • ・研修プロセスを定める
  • ・目的を設定する

ここではそれぞれについて解説していきます。

課題の洗い出しをする

1つ目は目標設定の前に課題の洗い出しをおこないましょう。課題を見つけるために重要なのは、目的達成のための要素を身につけた状態であるゴール地点と現状のスタート地点の差を認識することです。問題を洗い出すことで、研修で何を解決すべきなのかを明確にした上で目標設定することができます。

研修後の効果を決める

研修の目的は、研修を修了した後の所望の状態や成果を定義することから始まります。具体的な成果や変化を示し、それらが研修の成功基準となります。例えば、従業員の生産性向上、新しいスキルの習得、チームの協力力向上などを考えます。

研修プロセスを定める

研修プロセスを設計し、計画することは、目的を達成するために不可欠です。これには、研修の内容、方法、期間、場所、資源の確保などを含みます。プロセスを明確に定めることによって、研修の効果的な実施が可能になります。

目的を設定する

研修の目的は、具体的で明確な文言で表現されるべきです。目的は、研修参加者や関係者に対して何を達成することを期待しているのかを伝えるものであり、具体的で測定可能な目標とするべきです。目的は研修の成功を評価し、進捗を追跡するための基準を提供することが可能となります。

 

04研修の種類とそれぞれの目的

研修といえど、種類はさまざまで目的もそれぞれ異なります。主な研修としては、次の5つが挙げられます。

  • ・新人研修
  • ・管理職研修
  • ・能力開発研修
  • ・キャリア研修
  • ・コンプライアンス研修

これらの研修は、それぞれ異なるニーズや目標に対応し、従業員の成長や組織の発展に貢献します。ここではそれぞれについて解説していきます。

新人研修

新人研修とは、新入社員や新規従業員を対象として行われる研修で、基本的な業務や組織文化、社内ルールなどを学ぶことが一般的です。新人研修の目的としては、新入社員が早期に組織に適応し、業務を円滑に遂行できるようにすることが挙げられます。また、社内の価値観や文化を理解し、組織に貢献できるようにすることも重要な目標となります。

▼新人研修について詳しく知りたい方はこちらから▼
【関連記事】新入社員研修の目的と育成・マネジメント方法とは?

管理職研修

管理職研修とは、管理職やリーダーシップを担う役職者を対象とした研修で、リーダーシップスキルやチームマネジメント、コミュニケーション能力の向上などが重視されます。管理職研修の目的は、リーダーシップの資質を育成し、部下やチームを効果的に指導し、組織の目標達成に貢献することが挙げられます。

▼管理職研修について詳しく知りたい方はこちらから▼
【関連記事】管理職研修の目的とは?必要性から種類まで徹底解説

能力開発研修

能力開発研修とは、従業員全般を対象とした研修であり、職務に必要なスキルや知識の向上、業務効率の向上などを目指していきます。近年では、「リスキリング」といったように、新しいことを学び、新しいスキルを身につけて実践していき、新しい業務や職業に就くことが一般化しつつあります。ですが、能力開発は個人だけで実施することが難しいため、企業主導で研修を実施することもあります。能力開発研修の目的は、従業員の能力やスキルを向上させ、業務の品質や効率を向上させることです。具体的なトレーニングやスキルアッププログラムを通じて、従業員の成長を促進します。

▼能力開発研修について詳しく知りたい方はこちらから▼
【関連記事】能力開発とは?自己啓発との違いや効果的な育成方法について紹介

キャリア研修

変化の多い昨今において、労働環境や働くことに対しての価値観は多様化しています。そのため、企業は従業員に対して、キャリアについて考えるきっかけとしてキャリア研修を導入する傾向にあります。キャリア研修の具体的な内容については、従業員のキャリアアップやキャリアプランニングに焦点を当てた研修などが挙げられます。昇進や異動に伴うスキルや資格の取得、キャリア形成の支援が含まれます。キャリア研修の目的は、従業員が自己のキャリアを見据え、キャリアゴールに向かって成長し、自己実現を図ることです。

▼キャリア研修について詳しく知りたい方はこちらから▼
【関連記事】キャリア研修の内容とは?キャリアデザインを人材育成に落とし込むための6つの工程

コンプライアンス研修

昨今、企業におけるコンプライアンス管理は重要となっており、コンプライアンス研修を導入する企業は増えてきています。コンプライアンス研修は、法令や企業の規則、倫理規定などに関する教育を目的とした研修です。特に、企業のリスク管理や法令遵守を重視します。コンプライアンス研修の目的は、従業員が法令や企業の規則を理解し、遵守することで、企業の法的リスクを最小限に抑え、適切な業務の遂行を図ることです。

▼コンプライアンス研修について詳しく知りたい方はこちらから▼
【関連記事】コンプライアンス研修とは|目的・内容・実施方法について紹介

 

04Schooビジネスプランの特徴

Schooビジネスプランでは約8,000本の授業をご用意しており、様々な種類の研修に対応しています。その上、自己啓発にも効果的な内容の講座を毎日配信しているため、研修と自己啓発の両方に対応することができるシステムになっています。研修と自己啓発を掛け合わせることにより、誰かに要求されて学ぶのではなく、自発的に学び、成長していく人材を育成することが可能になります。ここでは、Schooビジネスプランの具体的な活用方法と、特徴、さらにはどのようなメリットがあるのかを解説します。

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1.研修と自己啓発を両方行うことができる

schooビジネスプランは社員研修にも自己啓発にも利用できるオンライン学習サービスです。通常の研修動画は、研修に特化したものが多く、社員の自己啓発には向かないものも少なくありません。しかし、Schooの約8,000本にも上る授業では、研修系の内容から自己啓発に役立つ内容まで幅広く網羅しているため、研修と自己啓発の双方の効果を得ることができるのです。

2.様々な研修におすすめのSchooの研修パッケージ

上記でも説明したように、Schooでは約8,000本もの動画を用意しており、様々な研修に対応することができます。特に、階層別研修は、内定者・新入社員研修から管理職研修までが揃っており、階層別研修パッケージを活用することで、内定者・新入社員研修、若手社員研修、中堅社員研修、管理職研修の全てを行うことができます。また、それぞれの研修パッケージにおいても、階層によって必要なスキルに関する講座が網羅されているため、内容面でも充実した研修を行うことができます。

さらに、社員に研修動画を受講してもらった後に、意見の共有会やディスカッションを行うことで、学んだことをより効果的に定着させることができます。

ここでは、例として新入社員研修を例としてご紹介します。

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3.受講者の学習状況を把握し、人材育成に役立てることができる

Schooビジネスプランには学習管理機能が備わっているため、社員の学習進捗度を常に可視化することができる上に、受講者がどんな内容の講座をどれくらいの長さ見ていたのかも把握することができるため、社員のキャリアプランの傾向を掴むことも可能です。ここでは学習管理機能の使い方を簡単に解説します。

管理画面の使い方2

管理画面では受講者それぞれの総受講時間を管理者が確認できるようになっており、いつ見たのか、いくつの講座を見たのか、どのくらいの時間見たのか、ということが一目でわかるようになっています。

管理画面の使い方1

さらに、受講履歴からは受講者がどのような分野の動画を頻繁に見ているかが簡単にわかるようになっており、受講者の興味のある分野を可視化することが可能です。これにより、社員がどのようなキャリアプランを持っているのかを把握できるだけでなく、社員のモチベーションを高めながら人材育成するためのヒントを得ることができます。

さらに、社員に自己啓発を目的として受講してもらっている場合、社員がどのような内容の授業を受講する傾向があるのかを把握できるため、社員のキャリアプランを把握することができます。

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05まとめ

  • 研修を行う前には、必ず研修を行う目的を明確にすべき
  • 研修の目的とは受講者の行動変容であり、研修の目標とは研修の目的を達成するための具体的な行動のこと
  • 研修は、目的に合わせてOFf JT、OJT、オンライン研修、ジョブローテーションなどの種類がある
  • Schooが提供する研修パッケージは、階層別・職種別・テーマ別で設定されており、各自に最適なコンテンツを選び学習することができる

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 動画学習を活用することで事前に業務に関する知識をインプットをした上で、集合研修やOJTに臨むことができます。
 それにより集合研修やOJTの場は知識の定着を図ったり疑問点を解決したりといった時間に充てることができ、 研修をより効果的に行うことが可能です。
 ビジネスマナーやコミュニケーション力などの基本スキルから、営業・プログラミング・デザインなどの実務スキルまで学べるので、自発的に学び成長していける人材の育成促進につながります。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
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Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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