リーダーとは?求められる条件や役割、種類・手法について解説

リーダーは組織やチームの生産性や団結力を向上させる上で重要な存在です。リーダーにはリーダーシップというスキルが必要になりますが、リーダーシップには様々なスタイルがあり、それぞれ有効な状況や重視するポイントが異なります。当記事ではリーダーの概要や適性のある人の共通点、役割などを解説しつつ、著名人が提唱したリーダーシップ論を紹介していきます。
- 01.リーダーとは
- 02.リーダーに向いている人の共通点
- 03.リーダーの組織における役割とは
- 04.リーダーに必要なスキル
- 05.著名人が提唱したリーダーシップのスタイルを紹介
- 06.リーダーの育成方法
- 07.リーダーシップ研修ならSchoo for Business
- 08.まとめ
01リーダーとは
リーダーとは、チームの目標達成や課題解決に向けてかじ取りを行う人物のことです。チーム内のメンバーの能力を見極めて適切な役割を与えつつ、自ら先頭に立って業務を行うことでチーム内の士気を高め、企業の発展やプロジェクトの遂行を目指します。
リーダーの素質には先天的なものもありますが、多くは学習や在り方を見つめ続けることで、後天的に身に付けることが可能です。よって、企業では若手社員や中堅社員にリーダーシップ研修を行うことにより、リーダーに足る人物を教育することが増えてきています。
リーダーとマネージャーの違い
リーダーとマネージャーは集団の上に立つという意味では同じような立場にありますが、組織内での役割は大きく異なります。リーダーは目的達成のため企画立案や課題解決などのアクションを行っていくのが大まかな役割です。対してマネージャーは、チームが社内のルールを守りつつ円滑に行動できるように管理することを役割としています。
02リーダーに向いている人の共通点
リーダーに向いている人にはいくつかの共通点があります。特に重要度の高い共通点は以下の通りです。
- ・目標達成に対して真摯になれる
- ・正しさの軸が人に依存していない
- ・人の弱みよりも強みを見ることができる
基本的には、仕事に対して邪念なく接することができ、思想に筋が通っている人物が適していることが分かります。また、人材をないがしろにせず、能力をポジティブに分析することができることも良いリーダーの条件です。詳しく見ていきましょう。
目標達成に対して真摯になれる
まず重要なのが、仕事への取り組み方です。リーダーに適している人は、目標達成に対して真摯である必要があります。リーダーは必ずしも温和で人付き合いが良くなければならないわけではありません。リーダーに最も重要なのは、目標達成のために何が正しいのかを考え、ぶれることなく行動することです。
リーダーと呼ばれる人の中には、メンバーとのコミュニケーションやメンタルケアを忘れずに行い、暖かいチーム作りを行っている人もいれば、厳格でストイックに業務を行うチームを形成している人もいます。
お互いのチームリーダーは性質こそ違えど、自身のチーム作りに確信を持っており、かつ目標達成のために真摯に仕事をしているのであれば、メンバーはしっかりとついてきてくれることでしょう。仕事に対して一貫性を持って行動できることこそが、リーダーにとって最も必要な能力といえます。
意思の軸が人に依存していない
自身の意思や考え方が人に依存していないことも、優秀なリーダーに見られる共通点です。他人の発言に流されやすい人がリーダーになってしまうと、上司や同僚のふとした発言でチーム内の業務が右往左往することになり、目標を最短距離で達成することができなくなるだけでなく、リーダー自身が頼りなく見えてしまい、チーム内の士気が下がってしまいます。
リーダーに向いている人は自らの意思に自信を持ち、一貫した考えに基づいて発言や行動ができる人が多いです。一貫性のある言動を行うためには、常日頃からロジカルな思考法を実践し、目標達成に必要なことを細分化して把握することが重要になります。リーダーの思考の安定はチーム内の心理的安全性にもつながるので、リーダーを目指す人は常日頃から論理的思考を心がけ、考え方の軸を作る意識をしてみましょう。
人の弱みよりも強みを見ることができる
人の特性をポジティブに見ることができる人も、リーダーに向いているといえるでしょう。目標を効率的に達成するためには、人の弱点を矯正するよりも強みを活かしたほうが効果的です。メンバーとしても自身の強みに合った仕事を任されたほうが士気が上がるため、結果的に生産性が向上します。
加えて、強みを活かした采配はメンバーとの信頼関係の向上にもつながるため、強固なチームを形成することが可能です。リーダーを目指すのであれば、人の弱みよりも強みに着目できるように心がけましょう。
03リーダーの組織における役割とは
リーダーの役割には大きく分けて以下の3種類があります。
- ・目標達成のためにチームの生産性を向上させる
- ・チームの団結力を高める
- ・メンバーを育成する
簡潔に言えば、リーダーの役割はチームメンバーが他のメンバーを信頼して仕事できるようなチーム作りを心がけ、生産性を向上させることになります。詳しく見ていきましょう。
目標達成のためにチームの生産性を向上させる
企業側がリーダーに求めている役割が、チーム内の生産性向上です。目標達成のために必要な業務を細分化し、最適なスケジュールを構築。メンバーの強みが最も活かされるように人員を配置し、効率的に仕事が回るように気を配ります。
生産性を向上させる上で重要なのは、方向性やビジョンをあらかじめ周囲に伝えることです。多くの場合、目標を達成するための筋道はいくつか用意されていることが多いです。チームにどのような方法で目標達成を目指すかを提示しないと、メンバーが自発的に無駄な仕事をしてしまい、生産性が落ちてしまう可能性があります。メンバーに信頼して仕事を任せるためにも、目標達成のための方向性やビジョンを明確に伝えるようにしましょう。
チームの団結力を高める
リーダーに対してメンバーが求めている役割が、メンバー全体がお互いを信頼し、団結して目標に迎えるチームを形成することです。チームメンバーが最大限力を発揮できるように環境を整え、メンバーとの信頼関係を構築していくことに注力します。
メンバーを育成する
リーダーの役割の一つは、メンバーの育成です。リーダーは、メンバーの能力や成長を引き出し、個々のポテンシャルを最大限に活用するための環境を整えます。 メンバーの強みや興味を理解し、適切なタスクやプロジェクトを割り当てることで、成長の機会や挑戦を提供し、自己啓発を促します。
チームのスタイルはリーダーによって大きく変化するため、明確な成果はありません。メンバーとのコミュニケーションを積極的に行い、自身の思考を共有することで団結するチームもあれば、メンバーに厳格に接し、適度な緊張感を与えつつ、自身はストイックに仕事をこなすことでチームを引っ張っていくリーダーもいます。
また、先頭に立たず、メンバーを後ろから支援していくことによってチームの士気を上げるようなスタイルをとるリーダーも存在します。以上のように、チームのスタイルには様々なものがあるので、リーダーは自身に合ったスタイルでメンバーとの信頼関係を構築し、団結したチームの形成に尽力しましょう。
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04リーダーに必要なスキル
リーダーに求められるスキルにはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは必要とされるスキルを解説します。
コミュニケーションスキル
リーダーに欠かせないスキルの一つにコミュニケーションスキルが挙げられます。リーダーが考えているプランを実行するうえで、相手のことを配慮したコミュニケーションを行いつつ、自分の要望を的確に伝えたり、信頼関係を構築していくことが大切です。
セルフマネジメント
セルフマネジメントとは、目標達成や自己実現のために自分自身を律して管理することです。自身の能力を最大限に発揮してパフォーマンスを上げることが目的となります。管理の対象としては、仕事のタスクや時間、感情、精神的・身体的な健康の維持など、多岐に渡ります。リーダーには自分自身を客観的かつ俯瞰的に見ることが求められるのです。
コーチング・ティーチングスキル
コーチングとは対象者の自主性を促し、能力や可能性を最大限に引き出しながら、目標達成に向けてモチベーションを高めるコミュニケーションのことです。リーダーにはメンバーとの双方向のコミュニケーションを通じて、メンバーの力を引き出すことが大切です。 また、ティーチングとは先生が生徒に授業を行うように経験豊富な人が、経験が浅い人を相手に自分の知識やノウハウを伝える手法です。基本的なスキルなどをメンバーに教える際に必要とされるスキルです。
状況認識スキル
状況認識とは、組織やチームの内外の要因や変化を正確に把握し、適切な判断を下すスキルです。リーダーは状況を分析し、問題や課題を把握することで、的確な戦略やアクションプランを策定することができます。また、状況認識によって未来のトレンドや機会を予測し、組織の競争力を高める方向性を示すことも重要です。リーダーは情報を収集し、適切な分析を行いながら、変化する状況に柔軟に対応する能力を持つ必要があります。
心理的安全性
心理的安全性とは、誰もが安心して発言や行動できる職場環境のことを指します。メンバーが不安や失敗を恐れず行動できるような職場や雰囲気を作り上げていくこともリーダーに必要なスキルの一つです。メンバーがリラックスして仕事に取り組めるので、結果的にチームとしてのパフォーマンス向上にもつながります。
課題解決スキル
課題解決能力は、発生している問題に対して、問題が発生した要因や事象の分析、発生原因の洗い出し、解決案を立案し、解決に導く能力です。リーダーには目標達成に向けた計画が予想外の出来事でうまくいかない場面に直面することもあるでしょう。そこで、課題を特定し解決案を講じていくことが求められるのです。
人間関係構築
人間関係構築とは、メンバーとの信頼やコミュニケーションを築き、共感し合い、協力するスキルです。リーダーはメンバーの個々の特性やニーズを理解し、適切なサポートやフィードバックを提供することで、信頼関係を築きます。コミュニケーションスキルも重要であり、リーダーは明確に意思を伝え、適切にリスニングすることで、メンバーとのコミュニケーションを円滑に行います。また、チーム内のコミュニケーションや協力関係を促進し、メンバー同士の結束力を高める役割も果たします。
05著名人が提唱したリーダーシップのスタイルを紹介
前述したように、リーダーには様々なスタイルが存在しており、歴代の偉人たちによって多種多様なものが提唱されています。当章では、著名人が提唱したリーダーシップのスタイルをいくつか紹介していきます。
今回紹介するのは以下の4種類です。
- ・SL理論
- ・クルト・レヴィンの3つのリーダーシップ類型
- ・PM理論
- ・ダニエル・ゴールマンのリーダーシップ
詳しく見ていきましょう。
SL理論
SL(Situational Leadership)理論は状況対応型リーダーシップとも呼ばれ、メンバーのレベルに合わせてリーダーの言動を変化させていくスタイルになります。リーダーの行動を指示的行動と援助的行動に分けた上で、メンバーの習熟度に合わせてリーダーシップのスタイルを以下のように変化させていくのが特徴です。
- 1:指示型(指示的行動:高、援助的行動:低)
- 2:コーチ型(指示的行動:高、援助的行動:高)
- 3:援助型(指示的行動:低、援助的行動:高)
- 4:委任型(指示的行動:低、援助的行動:低)
流れとしては、最初のうちは指示型行動の比率を高くし、徐々に援助的行動に切り替え、最終的には業務を完全に委任できるような形を目指します。1つのスタイルに固執するのではなく、いくつかのスタイルを使いこなしていくことになるので、リーダー側にも柔軟な思考が必要です。
クルト・レヴィンの3つのリーダーシップ類型
アメリカ人心理学者であるクルト・レヴィンはリーダーシップを以下の3つの類型に分類しています。
- ・専制的リーダーシップ
- ・自由放任的リーダーシップ
- ・民主的リーダーシップ
専制的リーダーシップは目標設定から人員の配置、工数管理までをリーダーが一任する形のリーダーシップです。SL理論でいうところの指示的行動によって組織をまとめているのが特徴で、メンバーの熟練度が低い場合や緊急性の高い事案に対しても大きな成果を発揮しやすいスタイルといえます。
ただし、リーダーが多くの仕事をこなしてしまうことから、メンバーの成長という点では非効率で、リーダーの信頼度が高くないと人間関係にも問題が発生しやすいのがデメリットです。
自由放任的リーダーシップは、生産業務のみならず、工数やスケジュールの管理までメンバーに委任するタイプのリーダーシップです。メンバーの自由度が高い分、個々の能力が存分に発揮されることが多いため、特にメンバーの専門性が高い場合に大きな成果を期待できます。
ただし、メンバーに業務を高いレベルで遂行できるスキルとモチベーションがないとチームがまとまらないことが多いため、使い道が限られるスタイルであると言えるでしょう。
民主的リーダーシップは専制的リーダーシップと自由放任的リーダーシップの間をとったスタイルで、リーダーが最終的な決定権を有しつつも、メンバーの意見を積極的に取り入れながら目標設定やスケジュールなどを決めていくのが特徴です。
具体的な手順や業務の裁量も基本的にはメンバーが決定し、リーダーは後方から支援するような形をとります。専制的リーダーシップのような短期的な成果を上げることは難しいですが、メンバーの裁量が大きい分チーム全体のレベルが上がりやすく、リーダーが完全に仕事を委任するわけではないのでチームワークも崩れるリスクが少ないです。長期的な視点で強いチームを作りたいのであれば、最も効果的なスタイルと言えるでしょう。
以上のリーダーシップの類型から、チームに適切なものを選んでいくのが、クルト・レヴィンの3つのリーダーシップ類型です。
PM理論
PM理論は、生産性の向上につながる課題関連性行動とチームワークに関わる対人関連行動の組み合わせて論じられているリーダーシップ論です。日本の社会学者である三隅二不二(みすみじゅうじ)氏によって提唱されました。
課題関連性行動と対人関連行動をそれぞれPとMで表し、「PM」、「Pm」、「pM」、「pm」の4つのパターンでリーダーの行動理論を表しているのが特徴です。最も理想とされるのがPMで、組織の業務遂行能力とチーム内のに人間関係を両立できているリーダーとしています。対して「pm」は最も避けるべき状態で、早急に進捗管理の徹底や積極的なコミュニケーションを行い、早急に改善することが必要です。
行動原理に沿ったリーダーシップ論なので、他の方法論と合わせて使いやすいものになっています。
コンセプト理論
コンセプト理論は条件適合理論を前提にリーダーシップのスタイルを分類した理論です。条件適合理論とは、リーダーを先天的な要素ではなく、行動によって分類して再現するという行動理論にプラスして、どのような仕事をどのような条件で行うのかまで考慮し、よりフレキシブルに分類できるようにしたものになります。
コンセプト理論は、特にリーダー自身とリーダーをとりまく環境に重点をおいて理論を展開しており、リーダーシップを大きく分けて以下の5つの型に分類しているのが特徴です。
- ・カリスマ型リーダーシップ
- ・変革型リーダーシップ
- ・EQ型リーダーシップ
- ・ファシリテーション型リーダーシップ
- ・サーバント型リーダーシップ
カリスマ型リーダーシップ
カリスマ型リーダーシップは、リーダーの並外れた行動力とアイデアで組織を引っ張っていくリーダーシップです。目標達成のためのリスクをリーダーが一手に引き受け、メンバーを適切な仕事を分配していくことで、圧倒的な成果を達成します。しかし、組織力がリーダーのカリスマ性に依存するため、メンバーの主体性が失われる可能性が高く、次世代リーダーの育成に大きな問題を残すリスクがあるのが欠点です。
変革型リーダーシップ
変革型リーダーシップは、組織やチームの方針を抜本的に見直し、改革の推進を働きかけるリーダーシップです。基本的には、組織やチームの業績が危機的状況に陥っている場面で本領を発揮するスタイルで、改革後の仕事でメンバーに小さな成功体験をさせることで、メンバーの自発的行動を促します。現代社会において変革型リーダーシップを発揮できるリーダーは少なくなっており、しばしば問題視されています。
EQ型リーダーシップ
EQ型リーダーシップは、職場環境や人間関係、部下のモチベーションの維持に注力し、大きな成果を目指すリーダーシップです。自身を含めて人間の感情コントロールが上手いリーダーに向いているスタイルで、チームワークの良さを重視したい場合に効果を発揮します。
ファシリテーション型リーダーシップ
ファシリテーション型リーダーシップは、リーダーが上下関係のない中立な立場をとり、メンバーの意見を引き出すことに注力するリーダーシップです。メンバー主体でチームを動かしたいときに有効なスタイルで、リーダーへの信頼が特に重要になるのが特徴になります。
サーバント型リーダーシップ
サーバント型リーダーシップは、リーダーがメンバーのサポートに回ることで、メンバーの能力を最大限生かすリーダーシップです。最終意思決定権はリーダーが持つものの、他の裁量についてはメンバーに任せ、リーダーは援助的行動に徹します。メンバーが高い能力を持っているときに本領を発揮するスタイルといえるでしょう。
ダニエル・ゴールマンのリーダーシップ
ダニエル・ゴールマンのリーダーシップは、リーダーシップとは単に知的な能力や専門知識だけでなく、感情的な知性も必要とされるという考えです。 必要とされるスキルを以下に定義しています。
- ・ビジョン型
- ・コーチ型
- ・関係重視型
- ・民主型
- ・ペースセッター型
- ・強制型
ビジョン型
ビジョン型リーダーシップとは、組織の将来像を掲げてビジョンを示し、メンバーはその目標に対して一人ひとりが行動に移していくというリーダーシップです。ビジョン型では、リーダーはあくまでも明るい前向きな未来像をメンバーに訴えかけるのみで、メンバーに対して具体的な行動を呼びかけません。リーダーは厚い信頼を集めることで、メンバーの自発的な考えや行動を促します。
コーチ型
コーチ型リーダーシップでは、ビジョン型と比べてメンバーに直接指導を行うケースが増えます。リーダーは、メンバーと一対一で対話を行い、一人ひとりの個性を引き出します。対話を通して、自分の個性や長所に気づいたメンバーは、仕事にそれらを活かそうと行動に移すと考えられます。また、メンバーの個性をつかむと、リーダーが個々人に合った仕事を割り振りできるようになります。
関係重視型
関係重視型リーダーシップでは、組織としての目標やビジョンよりも、メンバー一人ひとりの考えていることや気持ちを重視します。リーダーが個々人に共感すると、メンバーとの関係性が良好に保てる一方で、個人の考えが組織の目標と食い違っている場合、目標が達成できないおそれがあります。 また、メンバーが他の考えを理解して受け入れることがなくなるため、メンバーおよび組織としての成長が見込めないおそれもあるのです。上記の理由から、関係重視型のリーダーシップは、他の型との併用がおすすめです。
民主型
民主型リーダーシップでは、メンバーから広く意見を募集し、意見を反映しながら組織を導きます。新しい意見が生まれたり、チームワークが高まったりなどのメリットがある一方で、結果よりも過程を重視する手法であるため、目標を確実に達成しなければならない場面には不向きです。
ペースセッター型
ペースセッター型リーダーシップは、リーダーが自ら率先して大きな成果を出すことで、メンバーのモチベーションを高めて行動を促すリーダーシップです。ペースセッター型は、組織内に優秀な人材が多くいる場合に有効で、元から意欲が低いメンバーが多い場合には他の型がおすすめです。
強制型リーダーシップ
強制型リーダーシップは、組織としての行動や意思決定をすべてリーダーが行い、メンバーはリーダーの指示や命令に必ず従うというリーダーシップです。強制型は、目の前の目標をいち早く達成する場合には向いていますが、メンバーの自発的な考えや行動を促すことがないため、メンバーの成長を見込めないことが欠点です。 またメンバーは、組織としてのビジョンを実現するためにどのような行動が必要か考えないため、次世代リーダーの育成ができないこともネックとなっています。
07リーダーの育成方法
では、リーダーを育成するにはどのような方法があるのでしょうか。リーダーシップを養うためには実践的な経験と継続的な学習が重要となります。上級者や上司がフォローをしながら、インプットとアウトプットによってリーダーを育成するのがおすすめです。具体的な手法は以下です。
メンタリングとコーチング
メンタリングとコーチングは、リーダーを育成する効果的な方法です。メンタリングでは、経験豊富な上司や上級者が個別にリーダーシップの指導やアドバイスを行います。メンターはリーダー候補の成長をサポートし、経験を共有することで洞察力や問題解決能力を向上させます。一方、コーチングは、コーチがリーダー候補との対話を通じて自己認識や目標設定、スキルの向上を促進します。コーチは質問やフィードバックを通じてリーダーの自己成長を引き出し、自己解決能力を育成します。
研修
リーダーを育成するためには、研修プログラムが重要です。リーダーシップに関する知識やスキルを教えるトレーニングやワークショップを提供します。コミュニケーションスキル、チームビルディング、問題解決能力などのテーマに焦点を当て、実践的な演習やグループディスカッションを通じてリーダーシップ能力を磨きます。研修は理論と実践を組み合わせ、リーダー候補が具体的なスキルを身につけるのに役立ちます。
役割の提供
リーダーを育成するためには、実際のリーダーシップの役割を与えることが重要です。リーダーシップの責任を持ち、チームやプロジェクトのリーダーとして経験を積む機会を提供します。役割の提供により、リーダー候補は実践的なスキルを磨き、リーダーシップに必要な経験と自信を得ることができます。また、リーダー候補を異動や昇進に関連したポジションに配置することで、成長を促進します。役割の提供はリーダーシップの実践的な経験と成長に寄与します。
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■資料内容抜粋
・大人たちが学び続ける「Schoo for Business」とは?
・研修への活用方法
・自己啓発への活用方法 など

07リーダーシップ研修ならSchoo for Business
Schoo for Businessでは約8000本の授業をご用意しており、様々な種類の研修に対応しています。その上、自己啓発にも効果的な内容の講座を毎日配信しているため、研修と自己啓発の両方に対応することができるシステムになっています。研修と自己啓発を掛け合わせることにより、誰かに要求されて学ぶのではなく、自発的に学び、成長していく人材を育成することが可能になります。ここでは、Schoo for Businessの具体的な活用方法と、特徴、さらにはどのようなメリットがあるのかを解説します。
1.研修と自己啓発を両方行うことができる
schooビジネスプランは社員研修にも自己啓発にも利用できるオンライン学習サービスです。通常の研修動画は、研修に特化したものが多く、社員の自己啓発には向かないものも少なくありません。しかし、Schooの約8,000本にも上る授業では、研修系の内容から自己啓発に役立つ内容まで幅広く網羅しているため、研修と自己啓発の双方の効果を得ることができるのです。
2.リーダーシップを学びたい/学ばせたい方におすすめのリーダー向け研修パッケージ
リーダーシップを学びたい/学ばせたい方には、Schooのリーダー向け研修パッケージがおすすめです。リーダー向け研修パッケージでは、リーダーに必要なコミュニケーションスキル、リーダー向けのキャリアデザインなどについてのカリキュラムを組み合わせて網羅的に構成されており、リーダーとして持っておくべきスキル・知識を体系的に学ぶことができます。
さらに、社員に研修動画を受講してもらった後に、意見の共有会やディスカッションを行うことで、学んだことをより効果的に定着させることができます。
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リーダー向けのメンタルヘルスについて学べるカリキュラムです。メンタルヘルスの基礎から実践的なケーススタディまで幅広く学べる内容となっています。
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リーダー向けのリーダーシップのさらなる強化を目的としたカリキュラムです。ミーティングなどで求められるファシリテーションスキルなど、リーダーとして力を発揮するために必要なスキルについて解説していきます。
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カスタマーサポートのリーダー育成を目的としたカリキュラムです。顧客満足度を向上させる上で大切なカスタマーサポートについて、企業の成功事例なども踏まえながら学べる内容となっています。
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リーダー向けの伝える力の強化を目的としたカリキュラムです。指示を待っている部下が自ら考えて動き出せるような行動変容のコツなどを学べる内容となっています。
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リーダー向けのコミュニケーションスキルの強化を目的としたカリキュラムです。部下との関係を築く適切なコミュニケーション術など、管理職にとって必要なスキルについて学べます。
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リーダーを目指す方向けのリーダーにステップアップすることを目的としたカリキュラムです。将来リーダーとして部下と接する際のコミュニケーションスキルなどについて学べる内容となっています。
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リーダー向けのワークライフバランスを考える際に役立つカリキュラムです。仕事とプライベートのバランスを取る際に役立つ業務効率化のヒントや、DoubRingという表現手法を使用して仕事と自分の関係を見つめ直す方法などを学べます。
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キャリアデザインについて考えられるカリキュラムです。一人の社会人として仕事や人生とどう向き合っていくかについて深く考えることのできる内容となっています。
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リーダーとして活躍されている女性や、これから管理職につく女性へ向けたカリキュラムです。リーダーシップの基本的なコツや具体的なファシリテーションスキルなどについて学びます。
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女性管理職向けの女性活躍推進を目的とした研修パッケージです。女性のリーダーとして自分らしく活躍していくために必要なセルフブランディングの方法などについて解説していきます。
3.リーダー育成におすすめのSchooの講座
成果を出す組織のリーダーが実践する、信頼関係を高めるコミュニケーション術

うちの部署ばっかりハズレ社員が配属されてくるような気がしていませんか。 また、近頃の新人、若手はやる気が感じられない気がしませんか。 そんな風に、“デキない部下”に悶々として、今日もまた『私がやったほうが早い』と部下育成をあきらめ、自分で業務や案件を行うことが本業になっていらっしゃるリーダーも多いのではないでしょうか。 しかし、もしかすると 「デキない」メンバーは「デキない」と思われているだけで、実際のところはパフォーマンスを最大化できていないダイヤの原石かもしれません。 そこで本授業では、わたしが研修・講演講師として得た数々の経験と実際のマネジメント体験の事例をもとに、「メンバーのパフォーマンスを最大化するための育成のコツと、具体的な方法」を分かりやすくお伝えいたします。
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株式会社ノビテク 代表取締役
人(ヒト)の成長を促し、組織の活性化を促進させる“やれる気請負人”。日本一の規模である研修プロジェクトを講師側総責任者としてプロデュースし、完遂させた実績を持つ研修のトータルプロデューサーで、講師としても年間120回を超える研修や講演を行っている。人材育成の現場を熟知しているからこそのメッセージを伝えることができる講師。
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新しい時代に適応するためのセルフマネジメント

この授業はメンタルコーチの大平信孝先生が「本気で変わりたい人の行動イノベーション」(だいわ文庫)、「先延ばしは1冊のノートでなくなる」(だいわ文庫) の中で解説されている、セルフマネジメントについて学び、今すぐ実践できるようになる授業です。 リモートワークなど働く環境が大きく変化しているこの時期、ネガティブな思考に陥らずに新しい世の中でどう働くかセルフマネジメントが必要になります。 日々の変化での「混乱」「疲れ」や「不安」が解消され、希望を持って明日から働けるようになることが本授業のゴールです。 毎月その時期ならではの悩みを大平先生の行動イノベーションメソッドで解決していきます。
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目標実現の専門家 メンタルコーチ
株式会社アンカリング・イノベーション代表取締役。メンタルコーチ。目標実現の専門家。中央大学卒業。長野県出身。 脳科学とアドラー心理学を組み合わせた、独自の目標実現法「行動イノベーション」を開発。その卓越したアプローチによって、これまで1万5000人以上の課題を解決してきた他、オリンピック出場選手、トップモデル、ベストセラー作家、経営者など各界で活躍する人々の目標実現・行動革新サポートを実施。その功績が話題となり、各種メディアからの依頼が続出。現在は法人向けにチームマネジメント・セルフマネジメントに関する研修、講演、エグゼクティブコーチングを提供。これまでサポートしてきた企業は、IT、通信教育、商社、医療、美容、小売りなど40以上の業種にわたる。 また、個人向けに「行動イノベーション年間プログラム」とオンラインサロンを主宰。「2030年までに次世代リーダーをサポートするプロコーチを1000人輩出し、日本を元気に! 」を目標に掲げ、プロコーチ養成スクール「NEXT」を開講。10冊の著作の累計発行部数は25万部を超え、中国、台湾、韓国など海外でも広く翻訳されている。おもな著書に、「本気で変わりたい人の行動イノベーション」(秀和システム・だいわ文庫)『指示待ち部下が自ら考え動き出す! 』(かんき出版)、『先延ばしは1冊のノートでなくなる』(大和書房)などがある。 公式メルマガ「行動イノベーション365・ネクストステージを目指す! 行動のヒント」を配信中!
リーダーのためのコーチング

リーダーとして、チームをマネジメントする上で、「メンバーとの信頼関係を高めたい」「やる気を上げたい」「主体性を引き出したい」 このような目標・テーマをお持ちの方は多いのではないでしょうか? 1人でも部下がいるリーダーなら必ず役に立つコーチングスキルの基本をご紹介します。
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株式会社コーチ・エィ 国際コーチ連盟マスター認定コーチ
上智大学文学部卒業。 日本で最初のコーチング・ファームである株式会社コーチ・エィのエグゼクティブ・コーチとして、これまで約300人の経営者や管理職を対象にコーチングを実施。組織の風土改革や業績向上のために、リーダー自身の意識や行動をどう変革するかをテーマとしてきた。 また、リーダーが実践的、体系的にコーチングを学べる「Coachacademia」の講師を18年勤めており、2万人以上のコーチ型リーダーを養成している。
「1on1」に不可欠な心理的安全性と心理的柔軟性

終身雇用制度が崩壊しつつ、キャリアの積み上げ方にはその人それぞれの道があり十人いれば十人分の正解があると思います。 「人生100年時代」と耳が痛くなるほど聞きますが、結果的に健康で自由な選択肢のもと長期的に働ける時間が長くなるからこそ、「自分はどう生きたいか」という、自らの人生をご自身で選択し、デザインできる時代になりました。 だからこそ、迷い、戸惑い、わからなくなる方も多いと思います。 組織に属していても複業や起業やさまざまな働き方が考えられる時代になってきているので、求められる役割に応えることや仕事に追われることだけではなく、「自分」を起点としたキャリアデザインを一人ひとりがしていく必要があります。 と同時に、場所を選ばない働き方が浸透し対面よりもオンラインでの接点が多くなった時代に、従来のコミュニケーションスタイルではメンバーの状態を知ることや本音を引き出すことが難しいと感じています。 組織のリーダーやマネージャーは、相手としっかり向き合ってメンバーの成長のために一生懸命に伝えられることをできるだけたくさん伝えようとしているだけなのに、メンバーからの反応が薄かったり、納得のいかないような顔をされ、自分のマネジメントに自信がなくなったなどと感じてしまった経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか。 「1on1」では相手の状況や本音を聞き出すことと、目的を一緒に作り上げることが大事です。 そのベースに必要なのが、メンバーが話したいと思ってくれるような「心理的安全性」を築くことと、メンバーの意見を傾聴し考えを押し付けない「心理的柔軟性」を持つことです。 今回の授業では、「心理的安全性」と「心理的柔軟性」の2つのキーワードをもとに、どのような「1on1」が成果を最大化するために価値を発揮するのか、プロラグビーコーチで人材育成プロデューサーの二ノ丸さんからお話を伺います。
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プロラグビーコーチ/人材育成プロデューサー
1979年生まれ。ラグビーを始めるため名門・啓光学園中学・高校、同志社大学に進学し、SH(スクラムハーフ)として活躍。 大学卒業後は、ラグビーの本場ニュージーランド留学を経て、ジャパンラグビートップリーグ・クボタスピアーズでトップリーガーとして選手生活を送り、2006年に引退。 引退後は、株式会社クボタにて、法務部、広告宣伝部で従事するなど社業に専念する。 2012年に日本ラグビーフットボール協会リソースコーチ(協会から任命を受けたトップコーチ)となり、 U17/U18ラグビー日本代表コーチを歴任するなど、特にユース世代選手の発掘・育成・強化に携わる。 2016年には約15年勤務した株式会社クボタを退社し、人材育成プロデュース事業、スポーツコーチング事業,デュアルキャリアサポート事業を主に展開する「Work Life Brand」を設立し、代表に就任。 全国屈指の強豪チームである奈良県立御所実業高校ラグビー部をはじめ全国10チーム(他競技であるカーリングチーム含む)とコーチング契約を結びサポートしている。 オンラインでの講演・研修も実施しており、コロナ禍におけるオンラインの講義は国内外で180回を超える。 2021年、指導者と保護者が学び続け、選手を含めた全ての人びとが幸せになることを理念とした、「#他競技から学ぼう」の代表プロモーターとして活動をスタート。 テレビ解説、ラジオなどのメディアにも出演中。
「1on1」に不可欠な心理的安全性と心理的柔軟性を無料視聴する
シンプルに問題解決へ導くリーダーシップ

変化の激しい時代にAIと共存する私たちは、持続可能な社会を次の世代に引き継ぐために今ある課題に向き合っています。 テクノロジーを活用しつつ、人間にしかできない分野を見極め効率よく進めていくことはこれからの時代に求められるリーダーシップです。 成果の出せる組織において、自律した一人ひとりのメンバーがハイパフォーマンスを発揮し、課題を解決できるようにリーダーがマネジメントする方法を組織マネジメントに携わってきた中尾隆一郎さんに分解していただきます。<
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中尾マネジメント研究所 代表取締役社長
中尾マネジメント研究所 代表取締役社長 兼 LIFULL取締役、旅工房 取締役、博報堂フェロー、東京電力フロンティアパートナーズ 投資委員、LiNKX監査役。2019年中尾マネジメント研究所を、自律してマネジメントできる経営リーダを育成するために設立。仕事をするスタンスとして、世の中に役立つ会社の世の中に役立つテーマである事。そして当社が役立てる内容、形で、『気持ちの良い方々と一緒』にプロジェクトを進められる事を大事にしています。リクルートグループ29年間でIT会社社長、住宅領域での事業開発担当執行役員などを通じて事業執行、事業開発、管理会計、マーケティング、人材採用、組織創り、KPIなどのスキルを習得。著書として『最高の結果を出すKPIマネジメント』12刷。『「数字で考える」は武器になる』6刷など13冊。最新刊として『世界一シンプルな問題解決』を2022年2月19日発売。
4.管理画面で受講者の学習状況を可視化できる
Schooビジネスプランには学習管理機能が備わっているため、研修スケジュールの作成を容易に行うことができます。さらに、社員の学習進捗度を常に可視化することができる上に、レポート機能を使って学んだことを振り返る機会を作ることも可能です。ここでは学習管理機能の使い方を簡単に解説します。

まず、Schooビジネスプランの管理画面を開き、「研修を作成するという」ページで作成した研修の研修期間を設定します。ここで期間を設定するだけで自動的に受講者の研修アカウントにも研修期間が設定されるため、簡単にスケジュールを組むことができます。

この、管理者側の管理ツールでは受講者がスケジュール通りに研修を受けているかを確認することができます。もし決められた研修をスケジュール通りに行っていない受講者がいれば注意したり、話を聞くことができるなど、受講者がしっかりスケジュールを守っているかを確認することができます。
08まとめ
リーダーやリーダーシップについて解説してきました。リーダーの役割自体は生産性と組織力の向上で共通していますが、リーダーシップのスタイル自体には多種多様なものがあり、自身とチームメンバーの特性や状況によって適したものが大きく変化します。リーダーを目指すのであれば、自身に合ったスタイルを把握した上で、必要なスキルの習得に努めましょう。