研修テーマを人気・階層別に紹介|研修テーマの決め方も解説
社内で毎年おこなう研修は、果たして効果的なのか疑問に思ったことはないでしょうか。 研修を効果的なものにするかどうかは、講師や教材の質ではなく、研修テーマに問題がある場合があります。 この記事では効果的な研修方法や研修テーマの決め方について分かりやすく紹介します。
- 01.人気の研修テーマ
- 02.階層別の研修テーマ
- 03.研修テーマの決め方
- 04.オンライン研修|Schoo for Business
- 05.まとめ
01人気の研修テーマ
HR総研が実施した調査によると、テーマ別研修で最も実施されているのはコンプライアンス研修で52%。次いでハラスメント研修が50%で続いています。
上位にはメンタルヘルスや個人情報関連研修が並んでおり、全社員に必要な研修が人気なようです。
この章では、人気の研修テーマについて詳しく紹介します。
▶︎参考:HR総研:人材育成(テーマ別研修)に関する調査 結果報告
コンプライアンス研修
コンプライアンス研修とは、従業員・組織がコンプライアンス違反を防止することを目的として、業務に関連する法律や規則などを身につけるために行われる研修のことです。
コンプライアンスに対しての理解は社員・会社を守るために必須であり、全社員を対象に研修が実施されます。
主な内容としては、SNSの取り扱いや、著作権や特許権、36協定などがあり、知識のインプットが中心になるのでeラーニングで研修を実施している企業が多いです。
ハラスメント研修
ハラスメント研修とは、社員のハラスメントに対する理解を深め、ハラスメントが起きないような組織をつくるために行われる研修のことです。
2020年6月に「労働施策総合推進法」が改正され、パワハラ防止措置が事業主に義務付けられたことにより、ハラスメント防止研修に取り組む企業が増えました。
ハラスメント研修を管理職にしか実施していない企業も多いですが、主にハラスメントを受ける対象である新入社員や若手社員に対しても研修を実施することで、ハラスメントが発生しないような職場を社員全員でつくり、深刻化する前に相互に指摘し合えるようになるでしょう。
メンタルヘルス研修
メンタルヘルス研修は心の健康を守るために行う研修です。社員の数が50名以上の企業ではストレスチェックが義務となっており、メンタルヘルス対策への関心が年々高まっています。
社員個人としては、レジリエンスやセルフストレスマネジメントについてを学び、管理職は社員のストレスマネジメントについての知見を研修で深めます。
リモートワークが浸透し始め、丸一日顔を合わさずに仕事をすることも増えてきた中で、社員個人に自身の精神状態を安定させるスキルを身につけてもらうことは、企業にとっても重要な課題となっています。
個人情報関連研修
個人情報保護研修は、情報管理の重要性やリスクを従業員が学ぶための研修です。情報漏洩に対する世間の目は年々厳しさを増していて、情報管理を一度誤ってしまえば社会的信頼を失うおそれがあります。
また、行政からの処分や賠償金の支払いなど、情報漏洩によって企業は多くの痛手を負いかねません。こうした事態を回避するためには、全従業員が情報漏洩のリスクや適切な情報管理を理解しておくことが重要です。
特にリモートワークを許可しており、カフェやコワーキングスペースで仕事をする人が多い企業では、個人情報流出の危険に晒されることが多くなるため、適切なネットワーク環境の選び方や、離席時の注意事項などを定期的に研修で学んでもらう必要があります。
DX研修
研修テーマとして、近年人気が出ているのがDX研修です。経済産業省も率先してDXを支援しており、日本全体でDXの必要性が叫ばれています。
しかし、DX以前にデジタルリテラシーやインターネットの基礎知識が不足している社員を抱えている企業も多く、DX研修でデジタル人材の育成に注力し始めている企業が増えているのです。
02階層別の研修テーマ
新入社員から管理職まで、階層別で必要な研修テーマは異なります。
この章では、階層別の研修テーマを紹介します。
新入社員
新入社員に対しての研修テーマとしては、以下のようなものが挙げられます。
- ・社会人としてのマインドセット
- ・ビジネスマナー
- ・Excel
- ・PowerPoint
- ・Word
- ・コミュニケーション
- ・ロジカルシンキング
- ・プレゼンテーション
この中でも、特にマインドセットとビジネスマナーは多くの企業で新入社員研修の内容にしています。
Excel・PowerPointなどのOAスキルやロジカルシンキングに関しては、新入社員の人事預かりの期間が1週間以上の企業であれば、研修内容に含んでいる傾向が高いです。
若手社員
若手社員に対しての研修テーマとしては、以下のようなものが挙げられます。
- ・課題解決力
- ・ストレスマネジメント
- ・コーチング
- ・タイムマネジメント
- ・キャリアデザイン
若手社員は自走や自律が求められると同時に、後輩の育成も担う必要があります。そのため、タイムマネジメントやコーチングのようなテーマが研修されることが多いです。
また、若手社員の3年以内離職に悩む企業も多くあり、キャリア形成の支援に注力するためにキャリアデザイン研修を実施する企業も増えてきています。
中堅社員
中堅社員に対しての研修テーマとしては、以下のようなものが挙げられます。
- ・リーダーシップ
- ・プロジェクトマネジメント
- ・ファシリテーション
- ・目標管理
- ・フィードバック
- ・チームビルディング
中堅社員の定義は企業によって様々ですが、係長やリーダーのようにチームを牽引する役割を担う人が多い階層です。そのため、リーダーシップやチームビルディングといったマネジメントスキルが研修テーマとして選ばれます。
また、中堅社員はプロジェクトオーナーとなり、周囲の人を巻き込んで成果を出すことが求められるため、ファシリテーションやプロジェクトマネジメントなどのスキルも研修テーマとして採用されることが多いようです。
管理職
管理職に対しての研修テーマとしては、以下のようなものが挙げられます。
- ・マネジメント
- ・戦略立案
- ・リスクマネジメント
- ・キャリア開発支援
- ・目標設定
- ・部下の育成
管理職は部門を率いる役割を担っており、メンバーに働きかけて組織としての成果を高める能力が求められます。そのため、マネジメントや目標設定のような研修テーマが選ばれます。
また、管理職の大きな役割はメンバーの育成です。キャリア開発支援をしたり、フィードバックやコーチング、ティーチングを使い分け、メンバーの成長を支援する能力が中堅社員の時よりも高いレベルで求められます。
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03研修テーマの決め方
研修テーマの決め方は、主に以下の3つがあります。
- 1.経営戦略・人材戦略から考える
- 2.階層ごとのコンピテンシーから決める
- 3.組織課題から決める
研修を代表とする人材育成の目的は、組織が戦略を達成するため、あるいは組織・事業を存続させるために、社員を育成することです。
つまり、研修テーマの決め方も経営戦略や人材戦略、階層ごとに必要なスキル、組織課題から考えることになります。この章では、研修テーマの決め方について詳しく紹介します。
1.経営戦略・人材戦略から考える
研修テーマは、まず経営戦略や人材戦略に紐づいた内容で考える必要があります。
例えば、経営戦略がDX推進であれば、研修テーマも自ずとDXとなるでしょう。その際には、経営戦略を紐解き、いつまでにどのようなスキルを持った人材が何人必要かを考える必要があります。
中期経営計画や期の戦略を、人材要件に落とし込み、研修テーマ・内容を決めると、研修がやりっぱなしの状態にならず、経営に資するものとなるはずです。
2.階層ごとのコンピテンシーから決める
階層やグレード、等級ごとに、必要なスキルを定義して、階層ごとに研修テーマを決める方法もあります。
まだ、それぞれの等級ごとのコンピテンシーを定義できていない場合は、各等級の社員で活躍している人を分析し、どのようなスキルを発揮しているかを確認しましょう。
階層ごとのコンピテンシーを作成することで、まだ研修や教育機会の提供が不十分だった層が浮き彫りになり、全体の人材育成戦略の見直しにもつながる可能性があります。
3.組織課題から決める
組織課題から研修テーマを決める方法もあります。「若手の離職が多い」・「セクショナリズムが強まっている」といったような組織課題があれば、その課題に対して研修としてはどういうアプローチをして解決に助力するのかを考えましょう。
ここで注意が必要な点として、研修だけで組織課題は解決しないということです。例えば、「若手の離職が多い」という課題があった場合に、管理職にマネジメント研修を実施し、若手にはキャリア研修を、組織としては報酬制度の見直しや職場環境の改善、等級の見える化などを実施するといったように、多方面から組織課題に向き合う必要があります。
04オンライン研修|Schoo for Business
Schoo for Businessは、国内最大級8,500本以上の講座から、自由に研修カリキュラムを組むことができるオンライン研修サービスです。新入社員研修や管理職研修はもちろん、コンプライアンス研修からDX研修まで幅広く実施できることが特長です。また、eラーニングによる研修のため、日々の業務で忙しい方でも隙間時間で受講できます。
受講形式 | オンライン (アーカイブ型) |
アーカイブ本数 | 8,500本 ※2023年5月時点 |
研修管理機能 | あり ※詳細はお問い合わせください |
費用 | 1ID/1,650円 ※ID数によりボリュームディスカウントあり |
契約形態 | 年間契約のみ ※ご契約は20IDからとなっております |
Schoo for Businessの研修テーマ
Schoo for Businessには、国内最大級8,500本以上の講座があり、階層別研修からテーマ別研修、職種別研修まで1つのサービスで実施することができます。
階層別研修
テーマ別研修
職種別研修
Schoo for Businessの特長
研修設定や受講管理も簡単で、研修に関する無駄な工数を大幅に削減できるので、研修効果を高めるのに必要なグループワークやディスカッションといったアウトプットの時間に研修担当者の工数を充てることができるようになります。
また、カスタマーサクセスの支援も充実しているので、研修に関する悩みや課題などをメールやチャットで相談いただくことが可能です。
大企業から中小企業まで幅広く導入
Schoo for Businessは、大企業から中小企業まで幅広く、ご導入いただいております。利用用途も各社さまざまで、IT人材育成もあれば階層別研修やDX研修としての利用、自律学習としての利用やキャリア開発の目的で導入いただくこともあります。
導入事例も掲載しているので、ご興味のあるものがあれば一読いただけますと幸いです。以下から資料請求いただくことで導入事例集もプレゼントしております。そちらも併せて参考にいただけますと幸いです。
05まとめ
研修テーマについて紹介しました。 研修テーマは幅広く様々な内容があるため、会社の業務内容と、育てた人材をどこで使うかによって決めなければなりません。 どの研修テーマにするかは費用対効果が重要です。全社員に幅広く色々な研修を受講させれば色々なことができる社員を多数育成できますが、研修にかかる費用も多くなります。 一方で、スペシャリストとして特定の分野だけに限定して研修をおこなうと、配置転換や、会社の方針変更などがあった時に、柔軟に対応できなくなるというリスクもあります。 会社の社員の育成方針に合わせて、適切な研修テーマを選ぶようにしましょう。