10/7(Mon)

今日の生放送

事例で学ぶモチベーション向上の法則

 

かいせつ先輩

やらなきゃいけないことはたくさんあるのに、やる気が出ないというのはよくあるよね。モチベーションを高めてやることを終わらせてしまいたいけど、モチベーションの高め方を知らない人も多いんじゃないかな。

そこでオススメしたい授業が、「【事例で学ぶ!】やる気やモチベーションを高める方法と法則」。

本授業では、事例を見ながらモチベーションを管理するヒントを学べるよ。やる気が起きないと悩んでいる人や、モチベーションの高め方がわからない人は、是非チェックしてみてね。


「モチベーション」を高める方法は?

猫田くん

そもそも「モチベーション」って何?どうやったら高められるの?

 

かいせつ先輩

モチベーションとは、「人が何か行動するときの動機づけや目的意識」のことだよ。

つまりモチベーションは、行動を起こすときに必要となる心理的な原動力のことなんだ。行動を起こしたり目標を追ったりするためには、モチベーションを維持することが大切だね。

モチベーションは気合いでコントロールできるものではないから、高め方を知っているかどうかが重要なんだ。モチベーションを高める方法については、授業で先生が詳しく解説してくれたよ。

 

事例で学ぶモチベーション向上の法則

 

かいせつ先輩

ここからは、授業で先生が解説してくれたモチベーション向上の法則を学んでいくよ。どんなモチベーションがどんなときに高められるかを知って、必要なときにモチベーションを高められるようにしよう!

池田先生:モチベーションを高める方法として、まずはセルフトークをご紹介します。

セルフトークとは、自分自身と対話することです。日頃気づかないうちに頭のなかで独り言がずっと回っているので、どんなふうに自分に話しかけていくとモチベーションが生まれるんだろうということですね。

 

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これに関して、課題を解くという実験があります。

アナグラムという、単語の順番を入れ替えることで別の単語を作る問題を解いていく実験がイリノヒ大学で行われました。

実験の参加者の方々にアナグラムを解いてもらうときに、Aチームには「私はやる!(I will)」と自分に言い聞かせてもらいました。

一方Bチームには「私はやるつもりがある?(Will I ?)」と自分に質問してもらいました。どちらのチームの方が課題を多く解いたでしょうか?

モチベーションを高く持って解いていくのであれば、AでもBでもどちらでも良いわけです。

そうではなく、やらされているとなったときにどちらが多かったというと、Bチームの人の方がAチームの人よりも、平均して50%多くアナグラムを解いていました。

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これは面白いもので、「私はやるんだ!」と自分に言い聞かせていると、心のなかで「でも時間がかかるかも」とか「でも解けないかも」というふうに、否定の言葉が出やすくなってしまうんですね。

Will というのは未来のほかに、意志という意味もありますよね。この解く「つもり」というところに目を向けると、実はパフォーマンスが上がります。問いでモチベーションを導くという、セルフトークのスキルですね。

「私はやる!」というと、やるかやらないかという行為に目がいきやすいんです。「部屋を片付けるぞ!」というと、「でも忙しいし」「でも疲れているし」というふうにNOが出てくる可能性が上がってしまうんですね。

一方「私はやるつもりがあるか?」だと、「疲れているけどやるつもりはある」というふうにYESが出てきやすいんです。3回YESが続くと4回目もYESが出やすいというのを利用して、YESを積み重ねることが大切です。

例えば「私は部屋を片付けるつもりはある?」と問い、「疲れているけど片付けるつもりはある」。じゃあ「ここに落ちているペットボトルを拾うつもりはある?」というふうに、行動が少しずつ動いていく。これはモチベーションのなかではすごく大切なポイントなんですね。

どういうことかというと、私たちの多くがやっているかやっていないかを見て、やる気があるかないかを判断してしまいやすいんです。特に他人に対して、やっていない人を見るとその人の性格を「やる気がない」と判断してしまいがちです。

同じように自分の行動を見てやっていないと、「私はやるつもりがないんだ」と、行動と意志って本当は分かれているんですけど、これを一緒にして考えてしまうことが多いです。

だからこの「やるつもりがあるか」というのは自分だけではなくて、他人にも聞いてもらいたいですよね。

例えば部屋を片付けていない子供がいたときに、「片付けていないから片付けるつもりがない」とくっつけてしまうのではなく、「片付けるつもりはあるの?」と聞いてみたら「片付けるつもりはあるんだけど、どこから手をつければ良いかわからない」と返ってくるかもしれないです。

自分に対しても「やるつもりはある?」とお伺いを立ててみると、1歩目2歩目が動きやすくなりますね。

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ここで、おすすめの実践方法をご紹介します。

「1日良くしよう」とか「1日頑張ろう」と思うと苦しくなってしまう人も多いので、「今日はどういう1日にするつもりがあるのかな」と自分自身に訪ねていく。

「企画書作らなきゃ」ってやるとモチベーションが下がってしまうこともあるので、「この企画書をどういうふうに仕上げるつもりがある?」と、「つもり」の方に目を向けていくだけで、私たちの行動はスムーズに1歩前に進めます。

よく質問いただくんですが、例えば部屋を片付けるとなったときに「30分くらい片付けないと意味がないんじゃないか」と思っている人が多く、それがハードルを上げているんですね。

そうではなく、本当に1歩目を踏み出す意志があるのかを考えてみましょう。

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続いてのモチベーションの事例は、習得型・照明型です。

これはぜひ、意識の持ち方として押さえておいてほしいところですね。これは中学生のテストの成績の実験で、心理学者のルース・バトラーさんが行いました。

何を比較対象にすれば、人のモチベーションは上がるのだろうというのがキーワードです。

人はいつも比較する生き物なんですね。でも、何と比べるかが実はセンスの見せ所です。

中学生たちを2チームに分けて、テストをやってもらいました。Aチームには「他の学生と比較してあなたの成績を評価する」と伝え、Bチームには「あなたの成績の上がり具合を基準にして評価する」と伝えました。

この場合、生まれたモチベーションの違いはどうでしょうか?そして、成績がより伸びたのはどちらでしょうか?

 

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まずはモチベーションのタイプからいくと、Aチームの「他人と比較しますよ」と伝えた人たちは、「能力を示したい」「ミスを減らしたい」というモチベーションを示しました。

一方Bチームは「頭を鍛えたい」「問題解決能力を高めたい」というモチベーションを示しました。

そして成績が大きく伸びたのはBチームで、テストが楽しかったという声も多かったんです。Aチームのように他の人と比較すると言われると、間違いを恐れやすくなってしまうんですね。

 

ここで、モチベーションの2つのタイプをご紹介します。

他人との比較で評価すると言われた人たちは、「BE GOOD」証明型のモチベーション。よく見せたい、よく思われたいというモチベーションになります。

つまり、他人との関係のなかでモチベーションを作っていこうとする。

これは目の前のものに勝てるときはモチベーション上がりやすいんですが、難しいものにぶつかるときに「できない」と自分をよく見せられないので、自己弁護が多くなる。

または、テストも自分がよく見られなくなる可能性が高くなるから、避けようとする。

もう1つ、Bチームの方は「GET BETTER」習得型のモチベーションです。

「もっとよくなろう」というのがキーワードで、できるかできないかは別として、挑戦や素直さを楽しめるようになります。できないものに向き合うときに、この2つの違いが明確になりますね。

証明型の人、習得型の人というのは存在しません。誰でもどちらのパターンにもなり得るので、2枚のカードをうまく自分のなかで使い分けていくと良いと思います。

 

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モチベーションというのはモチベーションがあるかないかではなく、取り組むものとセットなんです。

何に対してモチベーションがあるのかないのか。だからおすすめの実践方法としては、改善したい分野でより良くなるつもりがあるかと、分野を自分のなかで決めてもらいたいんですね。

できる・できないではプレッシャーが大きくなってしまうので、自分自身が改善したい分野は何か考えてみましょう。

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最後に、役割のパワーについてご紹介します。普段役割について、どれだけ無自覚に生きているのだろうと考えてみましょう。スタンフォード大学で、囚人役と看守役という実験がありました。まず学生に、囚人と看守の役を与えます。

囚人役の学生は囚人服に着替え、キャンパスの地下に作られた刑務所に入ります。そして看守役の学生は制服に着替え、囚人役を監視しました。そんな役割分担をした結果、どうなったか。

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それまで同じ学生だったのに、看守役は囚人役に腕立て伏せを強要したり、夜も眠らせないようにしたりしました。

そして囚人役は実験後すぐ、看守役に対して服従的な態度を取るようになりました。役割に合わせて、すぐ行動が変わってしまったんです。振る舞いと性格って、関係がないんですよね。

与えられた役割の上に性格が乗っかっているんですが、行動は役割が作っているので、性格には関係ないんです。

だから本来その人が明るくても、囚人役を与えたことで服従的になってしまう。そして面白いのが、役割というのは気づいていないと、役割を着たままそこら中に出かけていってしまうんです。

そこで是非考えていただきたいのが、「普段どのような役割を割り当てているか」。

「どのような役割を自分は持つことができるのか」も考えてみましょう。「役割リスト」を持っていると良いですよね。色々な役割を持って着せ替え人形のように遊んでもらえると良いかと思います。

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役割っていうのは、自分がどんな環境にいるかにすごく影響を受けます。また、どんな服を着ているか、どんな仕事をしているのかも影響を与えます。仕事と服装と環境によって、役割は設定しやすい。

そしてポイントは、役割がゴールも設定してしまうということです。自然と目指すものが選ばれていってしまう。

「自分はみんなをまとめる役だ」と思っていると、「こういうリーダーになりたい」というゴールが作られていく。逆に「自分はからかわれる役だ」と思っていると、「みんなを引っ張っていきたい」というゴールが出にくくなってしまうんですね。

だから環境と服装と仕事っていうのを、牢屋に当てはめないのが大切です。

 

Q&A!みんな気になる、あの疑問に先生が回答

 かいせつ先輩

ここでは、授業を受けた方の質問とそれに対する回答を紹介していくよ!

Q1:どうしても意志が出ない場合、行動してからその先に感情が生まれるものだと聞きましたが、それは無理が生じやすいですか?

A1:人間の脳みそは、やっていることを正当化するように動いていきます。だから動いていないときに考えると、動かないことを正当化してしまう。

なので、意志がなかなか生まれないときは、「1分だけ動こう」と決めます。1分だけ手をつけて、それでも嫌なら辞めようと決めると、長くできたりします。ゆるゆるな感じで良いんです。自分自身を優しく前に導いてあげるのが大事です。

 

Q2:この役は自分は必要ないという場合に、役を捨てることはできるのでしょうか?一旦作られた役は消えないのでしょうか?

A2:役割は、学習しているだけなんです。環境と服装と仕事が引き金となってその役割がよく出てくるので、自分自身のなかでその役割が出てこなくなればどんどん弱くなっていく。捨てるというか、出にくくなるということですね。

だから新しい役割も、出にくいかもしれないけどその役に入り込めるように自分で色々設定していくという時間と労力をかければできます。

学びのハイライト

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