10/2(Fri)

今日の生放送

かいせつ先輩

誰かに本気で励まされたことで、やる気が出たという経験はないかな?自分の言葉で相手のやる気を引き出すことができれば、自分も嬉しくなるし相手も良い結果を残すことができそうだよね。

 

スポーツの現場で生まれた相手のやる気を引き出すコミュニケーション術のことを、ペップトークというんだ。そこで今回オススメしたい授業が、やる気を引き出すコミュニケーションスキル「ペップトーク」

 

本授業では、ペップトークの基本情報から実践する際のポイントまで幅広く学べるよ。ペップトークという言葉を初めて聞いた人でもわかるように先生が解説してくれたから、チェックしてみてね。


 

 「ペップトーク」とは?

猫田くん

ペップトークって何?

かいせつ先輩

ペップトークは、もともとアメリカで誕生したコミュニケーション術なんだ。スポーツの試合が始まる前に監督やコーチが選手を励ますために行う、短い激励スピーチのことだよ。

 

ポジティブな言葉を相手に伝えて、やる気を引き出すことがルールなんだ。今ではスポーツの世界だけでなく、ビジネスや家庭でも広く取り入れられているよ。

 

ペップトークについては、授業でも先生が詳しく解説してくれたよ。

 

先生のご紹介

岩﨑 由純 (いわさき よしずみ)日本ペップトーク普及協会 代表理事

アスレティック・トレーナーとして四半世紀にわたってNECレッドロケッツで活動。その間、全日本ジュニアやナショナルチームに帯同。 1992年バルセロナ五輪では全日本女子チームのトレーナーとして参加。 2010年からは現場で培ったテーピングや、コア・コアコンディショニングの普及をしながら、全国で講演活動を開始。 ペップトークをテーマにした講演やイベントは年間250回を数える。 スポーツ界だけでなく教育やビジネスの世界からも招聘されるようになり、全国各地で普及に努めている。

 

 

岩﨑先生:ペップトークとは1つの単語ですが、PEPだけで「元気・活力・活気」といった意味があります。これにTALKがつくと、「激励演説」という意味になります。校長先生が壮行会で生徒たちに「頑張っておいで」と励ます際のスピーチも、スクールペップトークと呼ばれますね。

 

私がいたスポーツの世界では、試合が始まる直前のロッカールームで監督やコーチが選手たちに「さぁ行ってこい」と、心を込めて本気で背中のひと押しをする最後のスピーチをペップトークといいます。最終的に何を言われるかによって、やる気になるかどうかが決まるので、ペップトークはとても重要です。


 

やる気を引き出すコミュニケーションスキル「ペップトーク」

 

かいせつ先輩

ここからは、授業で先生が説明してくれたペップトークのポイントについて学んでいくよ!ペップトークは相手のやる気だけでなく自分のやる気を引き出すときにも使えるから、相手や自分に良い影響を与えたい人はぜひ実践してみてね!

 

 

岩﨑先生:ペップトークにおいて大事なポイントは、言葉選びです。どんな声がけをするかというイメージをして、相手が前向きな気持ちになれる声がけをするので、本番前でなくても普段から活用できます。受験前になると受験生の前で「落ちる」や「滑る」という言葉を使わないようにすると思いますが、それと同じことなんです。本当に大事な試合前に「ミスをするな」「負けるな」という後ろ向きな言葉は言わないで、前向きな言葉を伝えるのが重要なポイントです。聞く側が内側からやる気になるような言葉を選んであげることが大切なんですね。

 

「落ちる」「滑る」「ミスをするな」などの言葉を、私たちは悪魔の言葉と呼んでいます。反対に伝えたときに相手がやる気になる言葉は、魔法の言葉です。ただし、「頑張れ」という言葉が嫌いな人もいますよね。すでに頑張っているのに、と思ってしまう人もいます。そのような捉え方をする相手の場合は、普段のコミュニケーションのなかでその相手がやる気になる声がけを見つけておく必要があります。いざってときには、やる気になる言葉を伝えてあげる。ペップトークにおいて、普段のコミュニケーションはとても重要なんですね。魔法の言葉は教科書を見たり講演を聞いたりして見つけるものではなくて、目の前の相手のなかにあるものです。

 

 

続いて、ペップトークを構成するうえで重要な2つの変換についてお伝えします。私どもが代表を務めております日本ペップトーク普及協会では、「ポジティ語」という造語を作っています。ポジティブと言語を組み合わせた言葉ですね。そのなかには、「とらえ方変換」と「してほしい変換」の2つがあります。目の前にある事実を、ネガティブなサイドで捉えるかポジティブなサイドで捉えるかです。例えば難しい課題が与えられたときに、「無理、できないよ」と捉えるか「すごい、やりがいがあるね」と捉えるかの違いは、とらえ方変換と呼びます。

 

もう1つのしてほしい変換は、目の前にいる人にしてほしいことを伝えるという意味です。例えば、小学校で「廊下は走るな」とよく張り出されていますが、これはしてほしくないことを伝えています。そうではなくて、「廊下は静かに歩きましょう」としてほしいことを伝えるのが、してほしい変換です。この変換がうまくいくと、例えば手が震えるほど緊張している子に対して「手が震えているのは、あなたが本気になった証拠だよ。自分の本気を信じよう」と、緊張を本気に変換することで背中を押すペップトークができます。

 

 

続いては「イメージを現実化する」というテーマです。実は成功ってイメージしていても現実化しないことがあるんですが、失敗のイメージは非常に実現性が高いんです。ネガティブなイメージは、すごく実現しやすい。だったら成功のイメージをしながらチャレンジしてみましょうというご提案なんですね。

 

例えば、ゴルフで「俺ここでいつも池ポチャしちゃうんだよね」とおっしゃるゴルファーの方がいたとすると、私はいつも「安心してください、今日もしますよ」と言っています。言葉にしたということは、イメージしただけでなく脳の別の部分も使って自分の耳でも聞いているわけですから、どんどん池ポチャのイメージが強くなって現実化してしまう。また、キャディーさんが情報として「このホール、右に打ったらOBです」と教えてくれるんですが、そうするとみんな吸い込まれるように右に打ってしまうんです。だから、「ここは左キープでいきましょう」と言ってほしいんですね。

 

しかも日本語って、イメージとなる目的語を先に言うんですよ。例えば、「ピンク色のアフリカゾウをイメージしないでください」と言われると、先に言われているからどうしてもイメージしちゃいますよね。だから「ミスをするな」というと、ミスをイメージしてしまうんです。だからペップトークでは、イメージさせたい言葉を相手に伝えるのが重要です。

 

 

続いては、セルフペップトークについてです。意識的に良い言葉を選んで自分に言い続けることで、自分自身を励ましていこうということです。座右の名でも自分で作った言葉でも、それをカードやメモに書いて持ち歩き、「困難なことがあったとき用」や「やる気になったとき用」などいろいろなセルフペップトークを用意して、声に出したり心のなかで連呼したりするのが良いですね。

 

 

次のテーマは、「自分の口癖を検証する」ことです。できないと思ったときに思わず「あーできない」と言ってしまうことってありますよね。今回の授業で、自分の口癖に気づければ良いと思います。ついネガティブな言葉を言ってしまってもダメだと思わず、受け入れてほしいんですね。自分はこういうときにこんなネガティブなことを言ってしまうとわかったら、次同じ状況になったときにはどういうふうに捉えてみよう、どういう言葉にしてみようと変えていきましょう。

 

 

次は、「思い込みの自己イメージを変える」というテーマです。これまでの経験などから、自分自身のイメージを作り上げているケースは非常に多いんですね。例えば、「親がこうだから自分もこうだ」と決めつけると、本当にそうなってしまう。あるいは「自分はこういうタイプだからこれはできない」など、思い込みで自己イメージをしてしまっている人が多いんです。それを少し変えてみたいと思うなら、言葉から変えてみましょう。

 

言葉から変えてみて、できることからやってみるというのが、とても大事です。もし自分自身にこうなりたいなと思うものがあれば、そのイメージを言語化してみる。実は人って、できるもしくはできるかもしれないことにしかいけないんですね。とんでもなく無理なことは、投げ出してしまう危険性がある。だから昨日までの自分を受け入れて、昨日より今日、今日より明日を良くすれば良いです。

 

ここでのポイントは、「水平比較」をやめて「垂直比較」をすることです。水平比較というのは、他人との比較です。他人と比較すると、自惚れたり落ち込んだりしてしまいます。そうではなくて、自分自身と比較する垂直比較が必要です。自分が昨日より今日、今日より明日と少しでも変化しているかどうか。少しでも変化していれば、それは垂直比較的に成長といえます。1番の子も最下位の子も、そこから自分の改善に向けて頑張れば良いんです。

 

 

最後のテーマは、「ドリームサポーター 夢を支える人」です。このようにペップトークの講演を全国ですると、「うちの学校に来て生徒(選手)にペップトークしてください」と言われるんですが、残念ながらそれはできないんです。ペップトークの説明はもちろんできるんですが、ペップトークそのものができるのは、生徒や選手たち、あるいは目の前にいる相手の普段の頑張りを知っている人だけなんです。相手の人となりや性格を知り、何を目指してどんな目標を持っているのか知っている人ということで、そういう誰かの夢の実現や目標の達成を本気で応援する人をドリームサポーターと読んでいます。ペップトークができるのは、ドリームサポーターです。

 

今回の授業を聞いて、普段自分はネガティブな言葉を伝えてしまっているなと感じた方は、言い換えると相手の改善すべき点が見えているわけです。だから言葉を変えるだけで、最強のペップトーカーになれます。

 

Q&A!みんな気になる、あの疑問に先生が回答

かいせつ先輩

ここでは、授業を受けた方の質問とそれに対する回答を紹介していくよ!

Q1:文字に起こして「ありがとう」などを呟き続けることも良い効果があるのでしょうか?

 

A1:「ありがとう」とたくさん書くことでイメージもたくさんできるので、良い効果があると思います。

 

Q2:岩﨑先生にとって、日本の未来はどうなってほしいですか?

 

A2:ペップトークを通じて、日本の子どもたちの自己肯定感を高めていきたいと思います。よく言われていますが、日本の子どもたちは海外に比べて自己肯定感が低いんですね。ですからペップトークやセルフペップトークで自己肯定感が高い子どもたちを増やして、日本を支えてほしいと思っています。

学びのハイライト

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