8/16(Tue)

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教養とは

<目次>
1:教養とは?
2:教養がある人の特徴
3:教養の必要性・身に付ける意味
4:教養の身に付け方・高め方
5:教養に関するおすすめ授業3選
6:まとめ

さまざまな情報やコンテンツが手軽に閲覧できるようになり、価値観が多様化した現代で、仕事の同僚やクライアントとの会話で「共通の話題が思いつかない」や「話を上手く広げられない」と感じる方も少なくありません。

ここでは、そんな悩みを抱えているビジネスマンに役立つ、教養がある人の特徴や教養を高める方法をご紹介します。

 

教養とは?

教養に関連する言葉に「知識」や「リベラルアーツ」がありますが、それぞれの言葉の意味にはどのような違いがあるのでしょうか。次で教養の意味を理解するために、それぞれの言葉の意味と違いについてご紹介します。

 

「教養」の意味

教養とは「学問、知識などによって養われた品位」(『精選版 日本国語大辞典』1979、小学館)を意味する語として日常的に使われている言葉ですが、実は次のように使われるシーンによって意味合いが異なります。

< 大学の一般課程としての「教養」 >

旧来の日本では専門的な分野にも対応できる基礎的な知識を身に付け、医学や法学などの専門課程に進むために必要な課程を「教養」と定義していました(いわゆる教養課程)。つまり日本の教育分野では、どのような専門性にも 通用する幅広い学問を「教養」と呼んでいたと言えます。

< 総合的な課題解決力としての「教養」 >

一方で、早稲田大学 国際教養学部や 立命館大学グローバル教養学部など、専門課程としての教養を扱うケースもあります。ここでの教養は、専門分野をあえて特化させず柔軟な課題解決力を養うことを目的に教えられています。

また、人材育成の観点で用いられる「教養」も、総合的な生きる力・課題解決力としての意味合いを持つことが多いです。

例えば、文部科学省におかれている国の教育振興を担う中央教育審議会では教養を「専門分野の枠を超えて共通に求められる知識や思考法などの知的 な技法の獲得や、人間としての在り方や生き方に関する深い洞察、 現実を正しく理解する力」(2002年)と定義しています。

さらに、2001年12月の教育制度分科会(中央教育審議会の分科会)では「新しい時代に求められる教養の全体像は、変化の激しい社会にあって、地球規模の視野、歴史的な視点、多元的な視点で物事を考え、未知の事態や新しい状況に的確に対応していく力」とも述べられています。

つまり日本では思い込みや思考のクセから抜け出し、課題を解決していく技術・知識の獲得を示す意味でも「教養」が使われているのです。

 

教養とリベラルアーツの違い

リベラルアーツはギリシャ・ローマ時代の「自由7科」(文法、修辞、弁証、算術、幾何、天文、音楽)が起源で、現代では主に母国語で論理的に物事を考えたり、伝えたりする力や、英語で同様のことを行う力、人間らしい知覚を活かした課題発見能力と問題解決能力のことを指します。

日本においてはリベラルアーツ=教養と翻訳されることが多い一方で、前述の通り使用するシーンによって「教養」の意味合いは異なります。後段で挙げた、自ら考え・課題を解決していく力を養うために必要な教養は、リベラルアーツと同義と言えるでしょう。

つまり、リベラルアーツが社会の中で課題を見出し、答えを見出すための力を意味するのに対し、教養は法律や医学などの専門分野を学ぶ前に必要な基礎学習課程を意味する場合があるので「教養とリベラルアーツは学ぶ目的や内容が異なる」と指摘されることもあるのです。

 

教養がある人の特徴

ここまで、教養という言葉の意味について解説しました。それでは、私たちが普段口にする「社会人として教養がある人」とは、どのような人を指すのでしょうか?次で主な特徴を5つご紹介します。

 

特徴1.幅広い分野の知識を持っている

冒頭で解説した教養の意味にあるように、教養とはさまざまな知識の蓄積の後に現れる人格のことです。そのため、教養がある人は一つの分野に限らず、さまざまな分野の知識を持っていると言えるでしょう。

 

特徴2.論理的かつ柔軟な思考ができる

目まぐるしく変化する社会の中で教養を活かせる人は幅広い知識を持つだけではなく、それらを用いて課題を分析し、解決して、新しい価値を創造できる人です。これは深い知識の上に成り立つ論理的で柔軟な思考力がなければなりません。

 

特徴3.場面や相手に合わせた会話ができる

教養がある人は書籍やさまざまなコンテンツだけではなく、対人でのコミュニケーションから知識を蓄積することで社会で働くために必要な教養を身に付けています。

教養を社会で働くために必要な知識や情報のことを指す場合、日本人が国内で働くために必要になるのが敬語や丁寧語などの相手を敬う言葉遣いも教養がある人は身に付けられていると言えるでしょう。

また、教養がある人の中にはグローバル化していく社会の中で、対話をしながら課題を解決するために世界共通語でもある英語でのコミュニケーションができる人もいます。

 

特徴3.マナーが身に付いている

マナーとは、相手に敬意を示したり相手を気遣ったりすることで社会生活を潤滑に送ることを目的につくられたルールです。

教養がある人はさまざまな国や文化の知識を得る中で、相手と良い関係を築くためにビジネスマナーやテーブルマナーなどを身に付けている傾向があるようです。

 

特徴4.説明や会話が上手い

教養がある人はさまざまな分野の知識を持っている上に、人と円滑な関係性を構築することに秀でています。そのため、言葉にされていなくても表情や雰囲気から相手の気持ちを理解しやすいとも言えるでしょう。

このように相手の立場に立って物事を捉えられる人は自身が持っている知識を説明する際も適切な難易度やスピードで説明ができたり、日常会話でも相手が喜ぶようなテーマや相手が知らない知識を上手く話すことができる傾向があります。

このことから、会話した相手に「また話したい」と思わせられるのも教養がある人の特徴です。

 

特徴5.謙虚である

教養のある人は相手を思いやれる人格者であることや、さまざまな知識を得るだけの向上心があることから、謙虚であることで人生をとおして多くのことを知り、経験したいと考える傾向があるようです。

 

教養の必要性・身に付ける意味

ここまで、教養の意味や教養がある人の特徴について、ご紹介してきました。それでは、そもそもなぜ教養を身に付ける必要があるのでしょうか?

例えば、グローバル化による社会・経済の変化により、社会に共通の目的や目標が失われやすくなり、生まれた人間関係の希薄さや閉塞感を解決できる力が教養によって培われることが挙げられます。

そのため、これまでの日本では、大学や大学院などの高等教育における問題として、教養が取り上げられることが大半でしたが、教養を身に付けることは生涯の課題であり、年齢や職業を超えてすべての人に教養を身に付けるための努力が求められると言えるでしょう。

 

教養の身に付け方・高め方

社会人以降も教養を身に付ける意味が分かった一方で、教養は個々人の生活環境や人間関係によって身に付け方が異なるので、具体的な教養の身に付け方が分からないと感じる方も少なくありません。

ここでは、教養の身に付け方やさらに教養を高める方法が分かるように、Schooが公開している動画を交えながら学ぶべきことと、学び方をご紹介します。ぜひ参考にしてください。

 

学ぶべきこと

新しい時代の教養を養うために必要なのは、母国語で論理的に物事を考えたり、伝えたりする力、世界語と言うべき英語で同様のことを行う力、人間らしい知覚を活かした課題発見能力と問題解決能力です。

学問的な意味での教養の分野を踏まえながら、教養を身に付けるために学ぶべきことの例を次でご紹介します。

 

人文科学系

< 歴史 >

人類が歩いてきた道のりを学ぶことを通して、現在の社会の成り立ちを理解する。

< 地理 >

産業や暮らし、文化など、人間社会と地形や気候との関係を学ぶ。

< 哲学 >

過去の哲学者の思想を通し、物事を疑い、整理しながら物事の本質を見極められるようになる。・文学・芸術・人類の創造的な活動を学ぶことで、人間について考える。

 

自然科学系

< 物理学 >

自然の法則と、物理学の研究内容や研究成果の意義を理解して、科学技術と人類について考える力をつける。

< 化学 >

化学の基礎を理解することで、私たちの生活を支える化学物質や化学反応を利用したシステムについて理解する力をつける。

< 生物学 >

人間を含む生物の体の仕組みや生態系などを理解することで、健康や地球環境問題などについて理解する力をつける。

 

データ科学系

数学や統計学、機械学習、プログラミングなどの理論を活用して、莫大なデータの分析や解析を行い、有益な洞察を導き出す。ビジネス上の問題を定義し、データを整理・分析することで課題の解決提案ができるようになる。

 

社会科学系

< 社会学 >

社会調査や統計の利用、フィールドワークなどを通して、社会の問題や構造、仕組みを解明する。

< 法学 >

法律とは何かを学んだり、実際の法律を学ぶことを通して、皆が幸せに暮らすための社会のルールについて考える。

< 政治学 >

皆が幸せに暮らせるための社会制度の在り方を考え、それに基づいた政策や行政を学ぶ。

< 経済学 >

富の分配や景気変動など経済学の観点から、社会課題の解決の道をさぐる。

 

国際学系

< 語学 >

外国語の力をつけることで、国際化社会の中でのコミュニケーション力をつける。

< 国際関係学 >

安全保障や国際協力の理念や手法、状況などを学ぶことで、国際社会について理解を深める。

< 国際文化学 >

異文化を学び多様な価値観を理解することを通して、世界の人々が協調して暮せる国際社会について考える。

 

これらの教養を高めるためには学習機会の整備が必要とも言われています。

例えば、親としての心構えや役割、地域での活動の在り方を学ぶための機会や、老いや死などに向き合い、人生の円熟期を豊かに過ごすための学習機会などは特に重要です。

また働く人が学位取得を目指して学習する機会や、国際社会で通用する高いレベルの教養を身に付けるための学び直し(リカレント学習)の機会も教養を高めるために必要だと言えます。

 

学び方について

GoogleやYahoo!などの検索エンジンを使えばすぐに答えが分かりますが、知識を自分なりに解釈して教養へと昇華させるには、それなりの時間が必要です。

この点では読書をすることで、ページに自分が考えたことや疑問を感じたこと、仕事で実践したいことをメモしたり、別のノートにまとめることで知識がその人の価値観や人格、思考力に変化して、最終的には教養になるでしょう。

また本や作品と接しながら、それらを体系的、横断的に理解することで、得られるものを増やしてゆくことも大切です。

この時に学ぶ対象のジャンルやカテゴリーはできる限り幅広いと良いでしょう。その時々、年齢や環境によって、具体的にどんな対象に興味が向くかは変わってくるからです。

また、得た知識を仕事や日常生活の対人関係を円滑にするためや心地よい会話をするために使えるようになるには、会話をする相手が詳しい分野について話を聞いてみることも有効だと言えます。

 

教養に関するおすすめ授業3選

ビジネス数学第一人者が教える「説明の技術」

ビジネス数学

先生プロフィール

深沢 真太郎(ふかさわ・しんたろう)

深沢 真太郎(ふかさわ・しんたろう)
ビジネス数学教育家。一般社団法人日本ビジネス数学協会代表理事。数学的なビジネスパーソンを育成する「ビジネス数学」を提唱し、述べ1万人以上を指導してきた教育の第一人者。日本大学大学院総合基礎科学研究科修了。理学修士(数学)。

この授業はビジネス数学教育家・深沢 真太郎さんの著書「ビジネス数学の第一人者が教える 史上最高にわかりやすい説明術」について学べます。「言いたいことはあるのに分かりやすく説明できない」という悩みをお持ちの方におすすめです。

ロジカルに読み解くアートの世界~アートの見方、解釈の仕方が分かる

アート 見方

先生プロフィール

山口 真人

山口真人(やまぐち・まさと)
コンテンポラリーアーティスト。法政大学経済学部卒業後、2008年にアート&デザインスタジオ IDEASKETCH,INCを立ち上げ、現代アートの研究をしながら、グラフィック、ミュージックビデオ、インタラクティブ、空間などのアートディレクションも手がける。

アートに対して抱きがちな疑問を起点に、アートを取り巻く環境やアーティスト・作品への解釈のポイントを、楽しく、ロジカルに学んでいきます。アートを身近に感じ、自分なりの解釈・言語化をするサポートを行うことを目指したい方におすすめです。

読みっぱなしで終わらない読書術

読書術

先生プロフィール

矢沢 大輔

矢沢大輔(やざわ・だいすけ)
仕事の成果が上がる読書法・学習法を教えているラーニングトレーナー。著書に本を効率よく読めて、本の内容を人に伝えられるようになる、読書術・アウトプット速読法を記した『アクティブ・ブレイン式 記憶できる読書術』(2011)がある。

「教養を高めよう!」と思ってさまざまな分野の本を読んでも、自分の言葉で相手に説明するのは難しいですよね。この授業では、教養を身に付けるための読書に役立つ、認知科学を応用した読書術を学びます。書籍の内容を人にうまく教えるようになりたい方におすすめです。

 

まとめ

教養とは、高等教育の中では専門的な知識を学ぶ前に必要な基礎的な学問を意味しますが、社会人の間では知識を得ることで形成される人柄や品位を表す場合もあります。

また「新しい時代に求められる教養」として、変化の激しい時代に自分で課題を見出し、答えを導き出すリベラルアーツのような意味で用いられる機会も増えており、日本では教養が多様な意味で用いられているのが現状です。

そのため、自分が求める教養が学問としての教養なのか、社会人としての品位なのか、または教養ではなく、リベラルアーツなのかしっかり理解した上で学び始められると効果的だと言えます。

Schooでは新しい時代に求められる教養として、リベラルアーツや歴史、アート・芸術などのスキル・知識を学ぶ講座や生放送授業を公開しています。ぜひ気になる授業を受講してみてくださいね。

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