10/2(Fri)

今日の生放送

 

登場人物

かいせつ先輩

ずっと卒業しない先輩。なんでもわかりやすく解説するのが趣味。


猫田くん

好奇心は強い方だが、面倒くさがりですぐ人に聞いちゃう人。聞き方は失礼だが、なぜか憎めない。


 

かいせつ先輩

 

ここ数年で一気に知名度が増した言葉として、RPAがあるね。RPAは今後ますます活用が進んでいくといわれているし、導入を考えている人も多いんだ。でも、実はRPAについて詳しく知らないという人もいるかもしれないね。

そこでオススメしたい授業が、RPAの現在を知る 「-RPA DIGITAL WORLD TOKYO 2019-」。

本授業では、大規模なRPAイベントを前に先生がRPAについて教えてくれたよ。RPAの現状や未来について詳しく知ることができるから、これからRPAを導入したいと考えている人はこの授業を役立ててね。

 

 

「RPA」とは?

 

なになくん:RPAってここ数年でよく聞くようになったけど、どういうものなの?

 

かいせつ先輩

RPAは「ロボティック・プロセス・オートメーション」の略称で、定型業務をPCのなかでロボットが代替してくれる概念のことだよ。請求書の作成やデータ収拾といったバックオフィスの業務で、特に活用されているんだ。

RPAの基本情報や活用シーン、効果については、授業でも先生が詳しく教えてくれたよ。

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武藤先生:まず、まだRPAを導入していない方に見ていただきたいんですが、RPAを導入する前としたあとのある会社のオフィスの様子です。RPAを導入する前は80名の方で業務を担われていたんですが、導入後は赤く囲っている部分をRPAがPCで行い、RPAと人が一緒に働くことで現在は13名で今までと同じ業務をこなしています。

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RPAとは何かというのを改めてご説明すると、人がPC上でこれまで行っていたルーチンワークを、ロボットがPCの中で代行してくれるものです。RPAというのはあくまで概念で、その概念を実施するためにRPAツールというソフトウェアを使って、ロボットを作ったりロボットを動かしたりしています。今は国内で20社ほどのツールが展開されていて、このソフトウェアを使って作られたロボットのことを、一般的にはRPAロボットやデジタルレイバーと呼びます。

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ここで、我々のグループで使っているロボットの事例をご紹介します。経理では月末になると請求書の作成をすると思うんですが、毎月400枚程度作っていました。1枚作るのに2〜3分かかってそれが400枚分なので、それなりに時間がかかります。今はRPAを活用し、Excelに必要な情報をすべて入れておきます。あとはロボットを起動させると、業務は終了です。翌朝担当の方が会社にくると、ロボットが請求書をすべて作ってくれている。請求書の数が増えていってもかかる時間はほとんど変わらないので、人員を増加しなくても運用を回せるのがすごいところですね。

 

RPAの現在を知る -RPA DIGITAL WORLD TOKYO 2019-

 

かいせつ先輩

ここからは、授業内で先生が解説してくれた、RPAの現状について学んでいくよ!RPAが日本でどのように活用されているのか、今後はどうなっていくのかという最新情報を知れるから、チェックしてみてね!
 

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武藤先生:RPAがブームとなったのが、2017年です。なぜブームが起きたかというと、人手不足の問題があるからです。日本の生産労働人口は、毎年60万人ずつ減っています。このままいくと2045年には5,000万人を下回り、2030年までには今から約1,000万人減るといわれています。1,000万人ってあまりイメージがわかないと思うんですが、イギリスのロンドンの生産労働人口と同じです。なので、あと10年足らずのうちにロンドンの生産労働人口が丸々なくなるイメージですね。これはものすごいインパクトだと思います。今、政府でも外国人の労働者を受け入れようとしていますが、それ自体は大体45〜50万人といわれているので、減っていく数に対して全然足りていないんですね。

あとは、ビジネスの世界では今後グローバル化がますます進んでいきます。海外ではITのテクノロジーを活用して、驚くほど少ない従業員数で大きな収益を作っている会社が出てきています。こういう会社と今後競っていかないといけない。そんななかで日本の生産性は先進国のなかでも非常に低いんですね。

こうした日本のビジネスを取り巻く環境があって、2017年に第3次AIブームが起き、今すぐ使えるAIがないというところが課題になりました。ただ、人手不足といった課題は待ってくれません。そこで定型業務に限定はされるんですが、すぐに使えてわかりやすい効果が出るRPAが、大手の会社を中心に注目されるようになりました。

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実際、今RPAの市場は急成長しています。ソフトウェアの市場だけでも、2025年までに約5,000億円に広がると予測されています。実はソフトウェアの市場以外にもRPAの教育講座や人材開発といった周辺の市場も広がっているので、実際の市場はより広大なものになっているという実態があります。

日本の大手会社の約8割が、トライアルも含めて何かしらRPAの活用に取り組んでいるんです。マーケットの変化としては、2018年の後半から大手の動きを見ながら先進的な中堅・中小企業でもRPAを導入しようという動きが徐々に拡大しています。

よくどういう業界で広がっているんですかという質問がありますが、右のグラフで見るとわかるとおり、日本のあらゆる業界・業種でRPAの導入が始まっています。もともと金融での導入事例が非常に目立っていたんですが、今はメーカーやサービス業、情報・通信など日本のあらゆる業種で導入が進んでいる状況です。いずれもバックオフィスと呼ばれるような人事、経理などでの活用が多いですね。ただ、一部営業やマーケティングといったフロント業務での活用も少しずつ広がってきています。

 

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今Excelを使わない人ってほとんどいませんよね。おそらく今後RPAも仕事で当たり前のように使っていく世界が来ると見ています。実際2021年までに少なくとも100万人を超える方々が、RPAのソフトウェアを当たり前のように日々のビジネスに活用していくと予想されています。これは少なくシミュレートしているので、さらに増えることも考えられますね。

そして今、先行してRPAを導入している会社では、ある課題が出てきています。RPAを導入した当初は情報システム部門や現場の部門でRPAを使ってみるというケースが多いんですが、全社展開をしていくにつれてロボットの数が多くなると、どの部門で何のロボットが動いているのかをきちんと管理しないといけません。そうしたときに、RPAを推進する専門の部門ができてきています。例えばある会社だとロボティックイノベーション室ですとか、組織のなかでそのような新しい部門ができています。おそらく数年もするとこういった部門というのが当たり前に存在するようになるのではと予測しています。

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AIの識者の方にインタビューをさせていただいた結果、皆さん共通して話していたのが、遅かれ早かれ人とロボットが協働する世界がやってくるということです。Google元副社長の村上さんは、ロボットに任せる領域がどんどん増えていくだろうと話しています。そうすると人が付加価値を出す領域はどんどん高度化していき、仕事は働く義務から働く権利になるだろうとしています。

人工知能学会元会長の松原さんは、そのときの組織のあり方というのも、人とロボットが共に働くことを前提とした組織づくりになり、人事など人の評価のあり方も変わっていくと予測しています。

そしてマツコロイドで有名な石黒教授は、高度な付加価値を出すために、人はより学習しないといけないということで、人は人生の8割を学習に充てるようになるだろうと予測しているんですね。

 

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ただ、今のRPAはオートメーションという文脈のなかでは初期の初期だと見ていただくとわかりやすいかと思っていて。今RPAを先行して導入された会社では、RPAでここまで自動化できる、ここはできないというのがだんだん見えてきています。今は紙の問題がもう1回出てきていて、紙をデジタル化するためにOCRという技術を用いるようになる。紙をデータ化することで、初めてAIの機械学習が活用できるシーンが出てきます。なので、今後ますます色々なテクノロジーと融合しながら自動化が加速し、促進されていくと見ています。

 

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今後テクノロジーと融合することで自動化がさらに加速するのであれば、人は何をすべきでしょうか。人とロボットが一緒に働く時代というのは、遅かれ早かれ訪れます。そのときにビジネスで成功するためのルールというのも変わってくると、我々は考えています。今までは人を前提とした組織づくりやビジネス設計がされていましたが、これからは人とロボットを前提とした組織づくりやビジネスが当たり前になってきます。するとルールも当然変わってきますよね。

例えば広告ビジネスでは、広告代理店がどのメディアに広告を出稿するかとか、出した結果がどうだったとかを、一生懸命データを取りながらまとめている状態です。この辺もすべてロボットが代替することで、今までの広告の価格を下げて提供できるようになり、ビジネスのあり方も変わってきます。こういうことが、色々な業界で起きてくるといわれています。

なので、我々はビジネスパーソンのスキルもキャッチアップしていかなければいけないと思っています。ロボットに任せてよりクリエイティブな仕事をって表現が多いんですが、現実的にはクリエイティブな仕事をするために、個人個人が変化する時代においてスキルをアップデートしていく必要がありますね。

そのなかで今我々が考えている身につけるべきスキルが、「テクノロジー」「ファイナンス」「マネジメント」の3つ。どんどん新しいテクノロジーとの融合が始まっていくことに加え、より身近なテクノロジーが出てくるので、新しいテクノロジーを当たり前のように学びながらビジネスにどう使っていくかというのが重要です。そうすると個人単位でビジネスの表現も広がってくるので、ファイナンスの知識が必要になってきます。ファイナンスというと経理部門や経営者の特殊なスキルというイメージがありますが、これからは個人でビジネスの表現が広がるので、ファイナンスの知識は不可欠になってくると思います。あとは、マネジメントですね。今までは人をマネジメントするのが前提でしたが、これからは人とロボットをマネジメントすることが重要です。

 

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最後に、ちょっと補足です。RPAというのは所詮ソフトウェアでありツールなんですが、導入した会社では従業員の仕事に対するマインドセットに変化が起きています。今までは人を前提としていたので、目の前の作業を人がやるのが当たり前でした。今はこれはロボットに任せればいいや、これは人がやらなきゃいけないというように、頭のなかでこれは生産性がないルーチンだからロボットに任せよう、これは判断や企画が必要だから人がやろうと判断するようになっています。これは大きなマインドセットの変化です。1人1人がマネージャーとなって、ロボットという部下を自分のビジネスのなかでどう活用していくか。

作業というのは、仕事の本質的な価値ではないんですね。仕事の本質的価値は、人の問題を解決することや、人を喜ばせることにある。そこにどれだけ人が時間を使っていけるかが、今後仕事における本質的な価値につながってくるのではないかと思います。

 

Q&A!みんな気になる、あの疑問に先生が回答

 かいせつ先輩

ここでは、授業を受けた方の質問とそれに対する回答を紹介していくよ!

Q1:RPAに任せることで生まれる危険性はないのでしょうか?

 

A1:ロボットが増えていくフェーズになると、ガバナンスとセキュリティの問題が必ず出てきます。どこでどういったロボットが動いているのか把握できないと、ブラックボックス化してしまいます。組織や人事の移動があったときに何のロボットが動いているかわからないという事態にならないように、しっかりと管理していく必要がありますね。

 

あとはセキュリティの問題については、ロボット自体が悪さをすることはないんですが、人が本当はアクセスしてはいけない社内のデータをロボットに収集させるとか、本来あってはならないロボットの使い方をする危険性はあります。誰がそのようなロボットの使い方をしたのか、ロボットにIDをつけてロボットを運用する権限者を紐づけておく必要があります。これはルールを作ることで解決できる課題だと思います。


 

Q2:RPAが得意としている業務はあるんでしょうか?また、不得意分野もあれば教えてください。

 

A2:1番得意とするのは、転記作業や情報収拾です。例えばアプリケーションから別のアプリケーションにデータを転記したり、競合他社の販売製品の価格を調べたりですね。

 

不得意な領域は、判断が伴うような業務です。人がルーチンだと思ってロボットを作っても、業務を分解すると判断が伴っていたりするケースもあるので、そういったところは今のRPAではルール化できないので対応できません。

 

学びのハイライト

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