4/11(Sat)

今日の生放送

 

ーー目次ーー

1. 「DMP」とは?

2. DMPの基礎と実践

3. 「DMP」をさらに学んでみよう!

 

かいせつ先輩

ビジネスパーソンのなかでもとくに広告やマーケティングなどの仕事をしている方であれば、「DMP」という言葉を見聞きしたことがあるのではないでしょうか。

 

ウェブ上で広告や施策を展開するためにはとても重要なワードなので、基礎知識と効果的な使い方は必ず覚えておきたいところ。そこで今回は、DMPの基本から実践まで、専門の講師の方に解説してもらいました。「これからウェブ広告を打ち出さなければならない」という方は必見です。

 

「DMP」とは?

 

猫田くん

そもそもDMPとは、どんなものなのでしょうか?

 

かいせつ先輩

DMPはData Management Platform(データマネジメントプラットフォーム)の略称で、“データを使うためのマーケティングの基盤”という意味があります。

 

ウェブブラウザの情報やアンケートデータなど、さまざまな情報を掛け合わせて、ユーザー一人ひとりにあったウェブ広告やDMなどを配信できるようにするためのプラットフォームです。

 

たとえばスマートフォンで物件情報を検索したあとに、画面上に物件に関する広告が表示されることがありますが、そういったウェブ広告などにDMPが活用されていることがあります。詳しくは講師の方に解説してもらいましょう。https://schoo.jp/class/4151

 

先生のご紹介

 

 

簗島 亮次 株式会社インティメート・マージャー代表取締役社長

慶應義塾大学 大学院 政策・メディア研究科を2010年首席で卒業。卒業後は、グリー株式会社にて、プラットフォーム開発に関連する複数の部門でマネジャーを兼務。世界最大級の統計アルゴリズムコンテスト RSCTC 2010DiscoveryChallengeにて世界3位。日本最大級を誇る約4億のオーディエンスデータを用いて、企業のDMP構築やデータ活用マーケティングを支援。同社のDMP導入企業は、470社を超える。データを活用したマーケティングについて「MarkeZine」や「販促会議」などにて執筆。共著として『アドテクノロジープロフェッショナル養成読本 ~デジタルマーケティング時代の広告効果を最適化!』を技術評論社より出版。

 

DMPの基礎と実践

 

 

簗島先生:まずはDMPの基礎についてお話します。

 

 

大きく分けると上の画像のとおり、左側に「外部データ」などがあり中央上には「自社データ」、その下にデータを溜めておく「DMP」、右側はデータを使うためのマーケティングツールで「広告配信」などがあります。

 

DMPの中に何が入っているのか左側のほうからお話させていただくと、そもそもDMPはスマートフォンやPCのブラウザの情報をベースにしたツールで、そのツールに対して左側の「外部データ」は我々がネットワークしているメディアやアンケートデータを紐づけしています。

 

たとえば、最近保険や旅行に関するウェブサイトを見ていたとすると、「この人は保険や旅行に興味があるんだな」と把握し、そこにアンケートデータを掛け合わして年齢や性別などを紐づけます。

 

ほかには、我々はあまり持っていませんが、「この人は何を買ったのか?」という「購買データ」のPOSデータや、「その他データ」としてオフラインや郵便番号データなどのような位置情報をブラウザデータに紐づけて、その属性のなかから「保険に興味のある20代の男性」を抽出するといったことができます。

 

さらに抽出したデータを使ってターゲットを明確にし、ターゲットに対する施策を打つことができたり、そのデータに自社が持っているCRMやアクセスデータなどを掛け合わせて広告配信をしたり、ウェブサイトを改善したりできます。ほかにも、アンケートやMA/CRMとの連携も増えていて、eメール/DMの施策に対してデータを使用しているんです。“データのハブ”みたいなことをやっているのがDMPになります。

 

DMPにはたくさんのデータが入っていることと、そのデータを活用する先がいっぱい繋がっているため、“データ活用のための箱”と思っていただけるとよいかなと思います。

 

受講生代表:こうしたものを見ると本当にいろんなデータソースがあるんですね。

 

簗島先生:割とウェブに繋がっているデータであれば、DMPに登録されるデータ、搭載できるデータなので、データソースはいっぱいありますね。

 

受講生代表:具体的にはどういったデータが紐づけられているんでしょうか?

 

簗島先生:さきほどの内容の詳細についてお話させていただくと、もっとイメージがつきやすいと思います。

 

 

たとえば属性データのアンケートデータは、年齢、性別、年収、子どもの有無、未既婚といったような情報を紐づけていたり、それ以外にも我々のブラウザの情報に対して「このブラウザの人はどういったウェブサイトをよく見ているのか、何に興味を持っているのか?」を類推する元のデータが入っています。

 

ほかにもアクセス元のデータから「この人はどういったエリアからアクセスしているのか?」や企業IPから「どういった企業からアクセスしているのか?」といった情報を紐づけているんです。さらに、機種や端末、解像度、通信環境、クローラーのようなBOTのデータが紐づいていて、さまざまなデータを一元管理することで、それを使ってマーケティングができる環境を提供しています。

 

受講生代表:なるほど。たしかに最近スマートフォンで何かを検索しているときに、現在地の近くにあるスーパーで売られている安い商品がパッと表示されるんですね。なんでだろう? と思っていたんですが、さきほどのような感じで私のところに出てきているんですね。

 

簗島先生:そうですね。若干怖いものを扱っている感じにはなるんですけど、やっぱりこういったさまざまなデータをベースにして、お客様に対して情報を伝えていくことは、怖いというよりも適切なものが自分のもとに届くと思っていただけるのがいいかなと思います。

 

DMPは運用型広告やネットリサーチなどに利用されている

 

簗島先生:DMPに登録されているデータ単体だと、「自分がターゲットにしたい人はこういった人達ですよ」というところまでしかわからないんですけど、ターゲットの人達に対して何らかのアクションを起こさないとお客さんになってくれません。

 

さきほどの話に出てきたようなバナー広告やインターネット広告を通じて、自分たちが狙いたい人達に対して情報を伝える必要があり、データ単体ではあまり価値がでません。

 

 

そこで上のスライドのようなデータを活用することに繋がるのですが、データ活用の代表的なところでいうと、6個くらいあるかなと思っています。

 

たとえばいちばん代表的なところは、「運用型広告への活用」です。我々のデータを使って自分の狙いたい人達にバナー広告を届けます。あるいは「ネットリサーチの活用」や「LPOツールへの活用」、「MAツール/CRMへの活用」をして自分の顧客の顧客体験をよくするといった使い方もありますね。

 

それ以外にもさきほどのPOSデータを使っているケースによくあるんですが、「データ分析への活用」や自分でターゲティングをする作業が必要なものであれば、DMPのデータを使って何らかのツールに連携させていただくというのが一般的なよく使う方法です。

 

マーケティングプロセスにおけるDMPの立ち位置は?

 

簗島先生:さきほどのデータの活用先とは異なりますが、マーケティングプロセスにおけるDMPの立ち位置として、“だれに”を明確にして適切な人にメッセージを届けるための役割として、下のスライドに5W1Hを記載しております。

 

 

さきほども少しお話をさせていただいたところで、データって単体ではそんなに価値がないのですが、「だれに」をファーカスするためにデータを使っていただいて、それ以外の「いつ」「どこで」はメディアやデバイス、企画、プランニングに使い、「なにを」はメッセージングやクリエイティブに使って、「どう」はどういった方法でメッセージを伝えるかというように、マーケティングプロセスの「だれに」のところを担っているのが実際のDMPの立ち位置です。

 

DMPは単体では活用できないけれども、マーケティングプロセスの途中にあったり、いろんなツールと掛け合わせることで価値が出たりすると、イメージを持っていただけるとよいかなと思います。

 

受講生代表:いろんなツールを掛け合わせることで価値が出てくるという話をしていただきました。これよりはDMPでできること・できないことについてご紹介いただきましょう。

 

データがやるべき仕事と人がやるべき仕事を切り分ける

 

 

簗島先生:お客様はよくDMPを魔法の箱と思われるケースが多く、データがあればいままでできなかったことができるんじゃないかと、結構クリエイティビティの高い要求をされることがあります。でも、DMPはそんなにクリエイティビティの高いことができるわけではありません。

 

どちらかといえば、クリエイティビティの高い仕事は、人がやったほうが効率的です。「いままで誰もやっていなかったことをデータでやりましょう」とか、「何らかの新しい発見をデータを使ってやりましょう」とかは意外とうまくいくことはないですね。

 

DMPというかデータができること・できないことを理解していただくことがDMPで何ができるかを理解する上でわかりやすいかと思います。

 

 

DMPというかデータが得意なところでは…。

 

・機械的に一定のルールのもと作業を行う

単純作業をルールに基づいて行うのはすごく得意です。

 

・毎日同じ作業を実施する

定期的に同じ行動をとることもデータの得意分野になります。

 

・一定の対象から優先順位を無機質につけて作業を行う

たとえば「こっちのほうが数字が大きいからこっちを選びましょう」といったように無機質な選択も比較的得意です。

 

一方で苦手なところでは、「いままで狙えていなかった新しいターゲットを狙いたい」「だれもやったことがないマーケティングプランを創造する」は非常に苦手です。

 

実際のところ、イメージとしてデータとかAIとかの話に出てくるんですが、得意なのは将棋や囲碁で、よく「プロに勝ちました、すごいですね」と話が出てきます。とはいえ将棋ができるからといって、すごくクリエイティブなこともできるというわけではありません。ただ単に将棋などが得意だったから人より強いだけで、クリエイティブ作成やプランニングは苦手です。

 

データは過去にやったことの中から見つけ出してくるだけのことをやっているので、やっぱりやったことのないことをデータの中から見つけるのは苦手ですね。クリエイティブ作成やプランニングは人がやったほうがよいです。

 

よく「自分はクリエイティブ作成やプランニングは得意だけど、データは苦手で…」という相談を受けることがあるんですが、クリエイティブやプランニングが得意な人ほどデータを使ったほうが苦手なことをやらずに済むので、よいのではないかなと思います。

 

さきほどの話でも出てきましたが、DMPをうまく活用するためには、データがやるべき仕事と人がやるべき仕事をちゃんと切り分けることが重要です。

 

何かやりたい企画や施策があったときに人がやるべきことは、たとえば以下の項目を挙げられます。

 

・ターゲティング、商品のテーマ、グランドデザインを作成する

・ターゲットに対して伝えたいメッセージを考える

・ターゲットに対して心地のいいサイト動線を作成する

・いままでのやり方を抜本的に変える

 

企画や施策をやるなかで同時に何かしらの比較をやるなら、以下のような項目はDMPが向いています。

 

・一定のルールでターゲットのフラグをつける

・一定のルールでターゲットから取り除く

・特定の条件を持った人に何かを見せる

・特定のルールでリアルタイムに条件を変更する

・毎日同じことをする

 

こういったように人がやるべきこととDMPがやるべきことを切り分けることで活用してください。

 

Q&A!みんな気になる、あの疑問に先生が回答

かいせつ先輩

ここでは、授業を受けた方の質問とそれに対する回答を紹介していくよ!

受講生代表:DMPによって通販の世界も変わるんでしょうか?

 

簗島先生:通販やダイレクトマーケティングの領域も僕らのデータやDMPのデータを使うことが増えていて、今後も広がったらいいな、広げられたらいいなという思いはあります。

 

受講生代表:DMPのこれからについて教えてください。5年後10年後にどうなっていると思いますか?

 

簗島先生:DMPをマス広告などに使う方法は今後も残っているのではないかと思います。データを使って個人に近づけているのはすごく価値があり、いままで一対一でできなかったマーケティングをデータを使うことによってどんどん一対一に近づけていけることは、これから5年後10年後にも残っていくのではないでしょうか。

 

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