4/4(Sat)

今日の生放送

ーー目次ーー

1. 「チームビルディング」とは?

2. 150人のチームをマネジメントするリーダーが教える、成果を出すチームビルディング

3. 「チームビルディング」をさらに学んでみよう!

 

かいせつ先輩

「リーダーとしてメンバーをまとめなければならないが思うようにいかない」

「部下の育成方法がわからない」

「社内の雰囲気がギスギスしている」

 

そういった悩みを抱えているビジネスパーソンの方には、「チームビルディング」という授業がおすすめ! この授業ではスマートなマネジメントのヒントを学ぶことができるよ!

 

「チームビルディング」とは?

 

猫田くん

かいせつ先輩、ときどき「チームビルディング」っていう言葉を見聞きするんですけど、そもそも「チームビルディング」ってなんですか?

 

かいせつ先輩

「チームビルディング」っていうのは、マネジメントの手法のひとつで、強い組織をつくるための取り組みのことだよ。

チームメンバーが主体的に自分らしさや多様性を発揮しつつ、お互いにかかわり合いながら、チーム一丸となって共通のゴールを達成しようとチャレンジする、そういった組織をつくるために「チームビルディング」があるんだ。

メンバーの一人ひとりが自分らしさを発揮しながら、チームとなって同じゴールを目指し、成果を出せるのが理想的なチームといえるんだけど、実際にはなかなか難しいんだよね。

だから今回は、「チームビルディング」のキーポイントにもなる、“主体的に自分らしさを発揮する”ということをメインに解説しよう!

 

先生のご紹介

白井 孝大  パーソルキャリア株式会社(旧インテリジェンス)

大学卒業後、2002年にパーソルキャリアに入社し、一貫して人材紹介事業に従事。法人営業約6年、個人サービス約8年の経歴を持つ。現在、転職支援事業部のGMとして、3部門、25チーム(配下150名)のマネジメントとサービスづくりに従事。

 

150人の組織をマネジメントするリーダーが教える、成果を出すチームビルディング

白井先生:それではここからチームで成果を出すために大切なことをお話します。

まずは、自分のチームが機能しているかをチェックしましょう。確認するための項目は、以下の8つです。

 

 

1. 風通しが悪く率直な意見交換が見られない

2. お互いの主張が目立ち、探求的な問いかけや内省はめったにない

3. 本音が語られるのは給湯室、喫煙所、居酒屋

4. トラブルシューティングや対処療法に追われている

5. 社員、管理職の間に大きな溝があり、お互い失望感を持っている

6. 仕事を自分でつくる姿勢がなく、上司や親会社の指示に従う

7. 市場創造や新事業を目標としながら、実際は行われない

8. 社員たちは、未来やビジョンについて、話し合わない

 

上記の8つはうまく機能していないチームが陥りやすい事例です。では、実際にこういう状況にならないようにするための話をしましょう。

今回の話は2つの理論から成り立っています。ひとつ目はマサチューセッツ工科大学・ダニエルキム教授が提唱する「成功循環モデル」です。

 

 

これには「悪循環モデル」と「好循環モデル」があり、「関係の質」、「思考の質」、「行動の質」、「結果の質」の4つの同じ構成要素がループのような形になっています。

「関係の質」が何かというと、組織の関係の質ですね。上司と部下だったり、部下同士だったりという「関係の質」が良好かどうかということと、「思考の質」は考え方ですね。「行動の質」は実際の行動で、あとは組織としてアウトプットしている「結果の質」。この4つがループになっています。

「悪循環モデル」は「結果の質」から考える組織です。組織として「業績、成果が上がらない」という結果が生まれてしまうと、次のループの「関係の質」で上司やリーダーからの指示命令が増えるんですね。

受講生代表:成果を上げようとするから?

白井先生:そうですね。業績が上がらないと、上司がハイパフォーマンスのメンバーを分析し、ほかのメンバーに対して「お前もアレしろ、コレしろ」と指示が増えるんです。

このように指示命令が飛んでくるようになると、組織としてギスギス感が生まれてしまいます。ギスギス感が生まれると、メンバーは受け身的な発想になって、言われたことをやらないといけない状況に陥り(思考の質)、結果的に「行動の質」としては怒られないように行動するという形になる。

そうなると、成果が上がらなくなり、また指示命令が飛んでくる。このようにぐるぐるぐるぐる繰り返され、悪循環に入ってしまうんです。

一方で「好循環モデル」は、「関係の質」から考えます。組織としてうまくいっていない場合に、上司も部下もその結果を認めるんですね。悪い状況や結果になってしまったら、改善する方法を一緒に考えます。

一緒に考えると「思考の質」でお互いの気づきだったり、共有だったり、当事者意識だったりが生まれます。

そうなると、「もっとこういうことをやろうか」とか「そういうことはやった方がいいと思います」という積極的で自発的なチャレンジが生まれ、結果的に成果につながったり、お互いの信頼関係が高まったりします。

仮に、いい成果が出なかったとしても、それを一緒に考えて共有しチャレンジすることで、どんどん好循環モデルに入っていくという形です。

もちろん、「好循環モデル」に入ったほうがいいので、どうやって「好循環モデル」をつくっていくのかということをマネジメントの視点からお話ができればなと思います。

さきほどの4つの要素は2つのグループに分かれます。まずひとつ目は、目に見えないグループの「結果の質」と「行動の質」です。

受講生代表:たしかに「結果」も「行動」も見れますね。

白井先生:そうですね。「こういう結果が出ている」、「こういうことをやっている」というのは見えます。

一方で2つ目のグループである「関係の質」と「思考の質」は目に見えないんですよ。

受講生代表:たしかに。

白井先生:メンバー同士がうまくいっているか、何を考えているかはなかなか目に見えないんですよね。

「悪循環モデル」に入ってしまう場合は、どちらかというとマネジメントサイドが目に見えるところにフォーカスをあててスタートしてしまうことが多いです。「結果の質」から入ってしまい、どうしても「悪循環モデル」に入ってしまいます。

一方で「好循環モデル」を生み出せる場合は、「関係の質」に着目しながらここからループを回します。「関係の質」に着目するといい循環につながるので、悪循環から好循環に組織を変えていくためには、「結果の質」ではなく「関係の質」から着手していくことがすごく大事かなと思います。

ちょっとまた難しい話が続きますけど2つめの理論は、心理学者のタックマンさんという人のチームビルディングモデルです。基本的な組織はこういう形で進みますよという話で、4ステップぐらいあります。

 

 

1ステップ 「結成期」

2ステップ 「混乱期」

3ステップ 「規範期」

4ステップ 「達成期」

チームや新しいプロジェクトをつくると、まずみんなで集まって様子見の時期があります(結成期)。

それを越えて、お互い意見をぶつけたりだとか、対立する時期(混乱期)があって、お互いのことが分かるようになり、個人の役割や組織のルールが明確化され(規範期)、最終的に成果につながる(達成期)という流れかなと思います。

多くのチームは前述のようなステップを踏もうとします。たとえば、最初にお互い自己紹介をしたり、お互いの意見を言い合うためにミーティングを持ったり。しかし、実際に半年や1年過ぎてもまだずっと様子見のままや、意見がぶつかりあったまま組織が壊れた状態で終わってしまうことがあります。

同じようなステップを踏みながらも“できるチーム”と“できないチーム”がある理由を私なりに考えると、ひとつ決定的な違いがあるかなと思っています。

それはステップ1「結成期」の前に、ステップ0「リーダーの安心安全の場の形成」というプロセスがあるかどうかの違いです。

 

 

「安心安全の場」とは、セキュリティのことではなく心理的な話です。

たとえば、明日クビを切られるかもしれないとか、ものすごく組織的な圧力があるなかで、言いたいことを言うようなプロセスを踏むことは、難しいのではないかと思います。大前提としてリーダーが安心安全な場を形成できていることがすごく重要です。

前述の話を補足する説明として、Googleの「プロジェクト・アリストテレス」という話があります。Googleが2012~2016年くらいに、Googleのなかでどうやったら完璧なチームが生み出されるのかということを、いろんな分野の統計の専門家やエンジニア、心理学者などが集まり180チーム以上のチーム分析をしました。

検証結果は、成果を出していく組織に共通しているポイントは、心理的安全性を確保されてるという話だったんですね。

僕も心理的安全性はすごく重要なんじゃないかなと思っています。心理的安全性が何なのかということはよくわからないと思うので、ここから説明していければ思いますが、その前に…。

チームメンバーが各組織の中を見ると「戦略・方針立案」→「実行計画立案」→「実行」→「成果」→「賞賛」→「メンバー」という「賞賛サイクル」が回っていることが多いと思うんですね。

メンバーからすると、「戦略、方針」があり、これをマネージャーや部長が立案をして、実行計画があって、それを実行していく。そうすると成果が出る。成果が出ると賞賛される。組織の中でこういうループが回っていると思います。

PDCAサイクルと言いながら、ぐるぐる回して成果を出していくという形なので、マネジメントの方々は日々この精度をどれだけ上げられるかというのに力を使っているんですけれども、実はこのサイクルのなかには弊害もあります。

どういう弊害なのかというと、「成果」を出さないと「賞賛」されないんですね。

受講生代表:なるほど(笑)。たしかにそうですね。

白井先生:たとえば弊社は、目標は高めで、数字や業績を追っていますが、実は達成率はチームで3割くらいなので、7割くらいは毎月達成感がない状況が生まれています。達成感が生まれないと、どうしても自効力感が落ちるんですね。

私も日々、マネジメントに携わらせていただいて、実際に現場のメンバーと話をするんですけれども、「賞賛サイクル」が強いマネージャーのメンバーに「仕事どう?」と話をすると、だいたい「成果を出せていなくて申し訳ないです。すみません」といわれます。

「賞賛サイクル」は成果を出すうえですごく重要なんですが、一方で自己効力感の低下みたいなことも生んでしまうため、もうひとつのサイクルを回さなければならないと思っています。

「承認サイクル」というもので、メンバーからすると、「やりたいこと、思っていることを言える」、それを言うと、そのまま上司が承認してくれたり、それを仲間が認めてくれたり、かつ応援してくれる。

 

 

そうすると自分は主体性を発揮できて、それに向けてスポットライトがあたったり、承認されたりすると、メンバーとしてはモチベーションが上がるんですね。

たとえばメンバーがお客さんに対して、「自分はこういう提案をしたいんです。すぐに足元の成果にはつながらないけど、お客さんが望んでいるから提案したい」と言うと、私はそれを認めて応援し、実際にやらせます。

結果、メンバーはお客さんに承認され、スポットライトを浴びる。そうするとメンバーはやりがいを感じます。

ただしこれの難しいところは、メンバーが「○○をやりたい」と発言しても、上司やリーダーは「賞賛サイクル」に寄ってしまい「そんなことよりも成果の出ることをやれよ」となりがちです。

「賞賛サイクル(成果ドライブ)」はいわば成果を出していくためのサイクルです。一方で「承認サイクル(エンジン)」は自分を認めてくれるサイクルで、「賞賛サイクル」を支えるエンジンのようなイメージになるので、まずは「承認サイクル」をしっかりつくることが重要でしょう。

「承認サイクル」が回ると、メンバーの自己効力感が上がることが多くなります。こういうサイクルをつくれることが、僕の感覚ではさきほどの安心安全な場なんじゃないかと思っています。

成果を追う一方で、メンバーのなかで「承認サイクル」が回っていると、自分は承認されている、安心安全な場にいると感じられるはずです。

受講生代表:では、「賞賛サイクル」と「承認サイクル」を上司にあてはめて考えてみたいと思います。

白井先生:「嫌な上司」と「好感のもてる上司」の情報をネット上からいくつか抜粋しました。

 

 

「嫌な上司のコミュニケーション」の場合は、「やる気あるの?」とか「なんでこんなこともわからないの?」、「ちゃんと考えてる?」、「言われたことだけやっていればいい」、「うちの会社はこうだからしょうがない」、「昔はこうだった」、「言い訳はいいからやって」などを言いがちです。

これは「賞賛サイクル」のコミュニケーションで、上司として思うように部下をコントロールしたいという気持ちの表れです。

一方で「好感のもてる上司のコミュニケーション」の場合は、「自分の思うままにやれ、責任は俺がとる」や「そのままでいい、ダメなときはちゃんという」、「見ている人は見てる、俺もそのひとり」、「私も昔はそうだった」、「君にしか頼めない、助けほしい」このようなコミュニケーションです。

こちらの中身の質を見ると、「承認サイクル」になっています。部下がやりたいことを言えて、それを上司が承認してくれるループが回っています。

受講生代表:それでは、ここまで教えていただいたことを白井先生にまとめてもらいましょう。

白井先生:チームで成果を出すために重要なことは、まずはリーダーが「結果の質」ではなく、「関係性の質」に着目しながら組織をマネジメントしていけるかがポイントです。

また、安心安全の場と言いましたが、メンバーがしっかりと承認されている実感を持てるようなサイクルをループとして持てているかが重要になります。

 

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