10/10(Thu)

今日の生放送

 

 

かいせつ先輩

職場やビジネススクールなどで、フレームワークという言葉を聞いたことはないかな?フレームワークはビジネスでもプライベートでも活用できる便利なものなんだけど、詳しいことはよくわからないという人もいるかもしれないね。

そこでオススメしたい授業が、 ビジネスフレームワークの基本

本授業では、ビジネスフレームワークとは何か、そしてどんな種類があってどんなときに活用できるのかという基本を学べるよ。フレームワークを知ると日常生活でも仕事でも試したくなるから、ぜひチェックしてみてね。


 

「フレームワーク」とは?

猫田くん

フレームワークって何?どんな効果があるの?

 

かいせつ先輩

フレームワークは日本語で「枠組み」という意味で、ビジネスで使うフレームワークのことをビジネスフレームワークというよ。フレームワークに当てはめることで情報や状況を整理しやすくなって、仕事が効率的に進められるんだ。

ビジネスフレームワークの意味や活用の仕方、メリットについては、授業でも先生が詳しく説明してくれたよ。

 

 

松本先生:フレームワークは和訳すると「枠組み」なので、ビジネスフレームワークはビジネスで使う枠組みということです。企画を考えたり会議をしたりするときに、考えが堂々巡りになってしまうことはありませんか?

その原因として、考えが整理されていないことやどこを話しているのかわからないということがあると思います。フレームワークのイメージとしては本棚で、今自分が考えているのは上段の左側だな、今みんなで話し合っているのは中段の真ん中だな、と視覚的にわかるようになるんですね。

また、ビジネスフレームワークは戦略を考えるために活用できる道具でもあります。企業の経営に当てはめて考えると、どうやって商売していくのかという方針を考えるのに役立ちます。企業経営だけでなく、自分がどう生きていくのかということにも使えますね。

そしてビジネスフレームワークを活用することで、意思疎通が円滑になります。そもそも自分の考えがとっ散らかっている状態で相手に何かを伝えようとしても、なかなかうまくいきませんよね。整理した状態で渡せば、相手もわかりやすいです。

 

 

ビジネスフレームワークを活用できると効率的に考えられるので、動きというか動き出しが早くなります。

例えば企画書を書かないといけないのにぼんやりしてしまうことがあるかと思いますが、枠組みが決まっているとここから始めれば良いという順番が決まっているので、ある程度自動化できると思います。

また、多面的に考えられるようになります。一面的にしか見られないと視点の抜け漏れがあるので、相手はあまり納得できません。

 

 

そこにつながるのですが、ビジネスフレームワークを学ぶ前に、大前提となる考え方があります。それが、「MECE」です。難しい英語が並んでいますが、「モレなくダブりなく考える」ことですね。

 

 

例えば、「あなたの年齢を教えてください」という質問と、「20才以下」「20〜30才」「31〜40才」という3つの選択肢を用意したとします。これだと、41才以上の方はモレているので困ってしまいますよね。

また、20才が選択肢でダブっています。これだとデータを集めても使えません。モレやダブりのある分析やその分析に基づく戦略は、信頼性が低いものになってしまいます。だからこそ、ビジネスフレームワークを環境分析や戦略立案に用いる時は、MECEという大原則を守っていただきたいと思います。

 

 ビジネスフレームワークの基本

 

かいせつ先輩

ここからは、授業で先生が解説してくれたビジネスフレームワークの基本を確認していくよ!今回は環境分析に使える3つのビジネスフレームワークをメインに説明してくれているから、仕事やプライベートに役立てよう!

 

 

松本先生:ここで、代表的なフレームワークをご紹介します。

今回紹介する環境分析については、「3C」、「5フォース(5F)」、「VRIO分析」があります。次回授業では戦略立案について学びますが、そこでは「SWOT分析」、「アンゾフマトリクス」などが挙げられます。

種類はほかにもたくさんあるんですが、まずは環境分析から戦略立案という流れを意識してほしいんですね。

戦略を立てましょう、自分がどこに進んでいくのかという方向を考えましょうというときに、分析をしないと思いつきでいくしかないんです。だからこそ、環境分析をしてから戦略立案を行うという流れを意識してください。

 

 

ここからは、環境分析の代表的なフレームワーク3つを詳しく説明していきます。まずは定番フレームワークの3Cです。

3つのCで分析をするものですね。それぞれのフレームのなかには、「顧客(Customer)」、「競合(Competition)」、「自社(Company)」が入ります。今回は円が重なっている図をご紹介していますが、それぞれが重ならないものも存在します。

考える順番としては、まずお客さんですね。自社で作っているモノを欲しがってくれるお客さんが、どれくらいいるのか。難しい言葉でいうと、市場規模ですね。そのお客さんは一体どこにいるのか、性別や年齢はどうか、どんなニーズがあるのかみたいなところを分析していきます。

一方で、そのお客さんを狙っている競合がいますよね。競合がどんな製品やサービスを提供していくのかを分析します。

そして自社は、どんな製品やサービスを提供しているのか。実際に提供しているモノだけでなく、モノを提供するにはどんな自社の強みを活かしていくのかというところまで分析するのが大事ですね。人は自分的な視点だけ考えがちです。

自社ではこういうことができるから、お客さんはきっと買ってくれるはずだ、という感じですね。そうではなく3つの観点から、事業環境を把握していきます。

 

 

ここで、とあるゲームメーカーさんの例をご紹介します。家庭用ゲーム機の継続プレイヤーは、2016年では1,539万人いました。これが市場規模だとします。そこには、ハードウェアの高機能化で勝負している競合がいます。

迫力のある映像が見られるゲーム機を提供する競合がいるなかで、自社はそこと勝負せずにどうするか。これ市場規模は1,530万人ですが、実はゲーム機を持っている人は5,000万人いるんですよ。つまり、飽きて使わなくなっている人が3,500万人もいるんですね。じゃあ飽きられないために、コアなゲームファンではない人たちも家族で気軽に楽しめるゲーム機を自社が投入すれば、明確に差別化されます。

 

それぞれの領域にアルファベットをつけた図が、こちらです。Aというのは、お客さんのニーズにはハマっていないですよね。お客さんがこういうの欲しいと考えているけれど、どこの会社も提供していないとすれば、Bになります。

一方、自社としてやっているけどまだお客さんのニーズに響いていなければCです。

そしてDは、自社が得られていないお客さんのニーズを競合が取っています。一方Eは、お客さんのニーズを自社が取れている状態です。こんなふうに、お客さんのニーズや自社で提供しているモノ・サービスがどこに当てはまるかを考えてみます。

例えばBであれば競合も取れていないわけですから、自社がハマれば大きなニーズを取れますよね。逆に自社の強みだけを考えてしまうと、Cをどんどんやってしまうことになります。

今ご紹介した3Cは、自社の中身も分析していますし、競合や顧客など外側の世界も一緒に分析しているため、少し難易度が高いんですね。もう少しブレイクダウンして分けて考えることから始めた方が良いと思います。

そこでまずは外側から分析していきましょうというのが、外部環境分析のフレームワークである5フォースです。フォースというのは「力」という意味で、自分のところの市場には5つの力が働いているよということです。

 

 

その5つの力が、こちらです。真ん中に自社がいて、その近くを取り巻いているのが既存業者(競合)です。そことの競争は常に起こっているので、既存業者間の圧力というのが1つ目の力です。

そして、ここがもし儲かる業界だとしたら、どんどん新規参入が起こりますよね。例えばAIなどではどんどんベンチャー企業が参入しているので、もともといる人たちからすると新規参入の脅威ということです。

また、古くなってきた製品やサービスに取って代わるような製品が出てきます。これが下から出てきている代替品の脅威というやつです。例えば家の固定電話に携帯電話が代替したイメージですね。

ほかに2つ力がありまして、例えば製品を作っている人だとしたら、原材料や部品が必要になってきます。そこで、売ってくれる人たちの交渉力というのがあります。そして、実際に我々が製品やサービスを作って売ると、買ってくれる人がいて、買い手の交渉力というのがあります。

売り手の交渉力から説明します。原材料や部品を売ってくれるときに、それがレアなものであればあるほど高く売れますよね。「高く買ってくれるなら、売ってあげてもいいよ」という交渉になるわけです。

そこで部品を買って、高く買ったらそれだけ製品も高くなりますよね。でも世の中には安くて良いものがいっぱいあるので、高く売れないこともあります。「安く卸してくれるなら、置いてあげてもいいよ」と買い手の交渉力が働くことになります。この両サイドからの圧力がかかってくるんですね。

この5つのパワーのなかで、企業は生きていく必要があります。この業界の力関係を分析したときに、ほかのプレイヤーのパワーが強すぎるとその業界は儲かりづらいといえます。実際にご自身がいる業界を分析することももちろんですが、新規参入するときにどうなのか確かめるのに適したフレームワークです。

続いて、内部環境分析のフレームワークとしてVRIO分析というものをご紹介します。ここで質問ですが、競争に勝つためには何が必要でしょうか?答えは、強みです。schooさんでも、いろんな授業を提供してみなさんを楽しませるという強みがあると思うんですが、実際それが本当に強みなのかを分析しないといけませんよね。

 

 

そこで使えるのが、VRIO分析です。それぞれの言葉の頭文字を取っている言葉ですね。一番左の「価値(Valuable)」というのは、その資源に価値があるのかということ。schooで今配信しているこの授業には、価値があるんでしょうか。ありますよね。

さらに隣の「希少性(Rarity)」ですが、こういった授業をほかのサービスでも提供していくのであれば、あまり希少性はないですよね。そして、「模倣困難性(Inimitability)」とは真似するのが難しいですか?ということです。

schooで授業を作るということ自体はそんなに難しくないと思うんですが、それを毎日提供できて、毎日見てくれるユーザーのみなさまがいるというのは、一朝一夕で真似できないですよね。すごく真似しづらいので、模倣困難性があると思います。

最後の「組織(Organization)」は、こういった価値があって希少性があって真似するのが難しいという貴重なものを、組織として常に継続してやっていけますかということです。schooではリハーサルから本番まで面倒見てくださる優秀なスタッフの方がいらっしゃるので、組織としてきちんとされていると思います。

このように、自社の持つ経営資源を分析し、競争優位性を維持できるか評価します。実際に4つの軸で見たときに、全部チェックがつけられると強みとして認定できますね。

経営資源とは、企業のなかにある人・モノ・カネ・情報などです。競争優位性というのが、強みです。競争していくときに使えるような強みということですね。これが維持できるのかというのが大切です。

 

Q&A!みんな気になる、あの疑問に先生が回答

かいせつ先輩

ここでは、授業を受けた方の質問とそれに対する回答を紹介していくよ!

Q1:5フォースの分析で出てくる結論は、例えば何に活かすことができますか? 

A1:まず1つは、すでにその業界にいる場合に、業界で今起こっているもしくは今後起こりうる脅威を明確にしてピンチを事前に防げます。例えば原材料価格が今後高騰するという脅威があれば、自社で別の仕入れルートを作る必要があるというふうに、どこに重要度を置けば良いか考えながら戦略を立てられますね。

もう1つは、これから新規参入を考えている場合に、儲かりやすさを事前にチェックできます。価格交渉がすごくてどんどんみんな新規参入してきてという業界だと、儲かりにくいですよね。

 

今日の生放送

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

まとめ記事の記事一覧