4/19(Fri)

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TikTokとは?使い方と人気の理由、ビジネスでの活かし方を解説!

<目次>
1:TikTokとは?サービスの特徴
2:TikTokの使い方
3:企業でのTikTokの活用目的
4:TIkTokを企業活用するメリット
5:TIkTokを企業活用するデメリット
6:TikTok運用のポイント
7:TikTokの企業活用例
8:TikTokやSNSの運用方法を学べるSchooの授業を紹介!
9:まとめ

コンテンツマーケティングの一環としてSNSマーケティングに取組む企業が増加する中、Z世代(1996年〜2012年生まれの世代)をはじめとした若年層へのアプローチに効果的なプラットフォームとしてTikTokが注目されています。

ここではTikTokを活用したマーケティングに役立つ、TikTokの特徴や企業がTikTokを運用する際のポイントをまとめて解説します。

< この記事で参考にしている授業 >

人はなぜTikTokを使うのか?

人はなぜTikTokを使うのか?

Z世代のSNSコミュニケーションからひもとく「共感消費」

Z世代のSNSコミュニケーションからひも解く「共感消費」

 

TikTokとは?サービスの特徴

TikTok とは

TikTokは中国のByte Dance社が提供している、動画投稿と閲覧に特化したSNSです。「踊ってみた」をはじめとしたダンス・音楽関連のコンテンツイメージが強いプラットフォームですが、実際に利用してみるとさまざまなコンテンツが展開されていることがわかります。

まずはじめにTikTokの全体像がイメージしやすいよう、ユーザーやプラットフォームの特徴を見ていきましょう。

 

短尺動画を投稿/共有できるサービス

TikTokは15秒~3分の短尺動画を投稿・共有できる、2016年に中国でリリースされたサービスです(日本でのサービス開始は2017年)。好きな時間に飽きることなく、サクッと視聴できる手軽さが短尺動画の魅力であり、TikTokのサービスの強みだと言えるでしょう。

Tiktokのヒットに伴い、ユーザーの可処分時間の奪い合いとなっている各SNSや動画プラットフォームでも追随する動きが出ています。例えばInstagramは2020年にリール機能を、YouTubeも2020年にショート動画機能をリリースしています。

またTikTokではアプリ内で動画の撮影・編集・投稿が一貫して行えるので、他のプラットフォームで短尺動画を投稿するよりもユーザーにとって利便性が高いのも特徴です。さらにTikTokで投稿した動画はInstagramのストーリーズやYouTubeのショート動画でもそのまま投稿することが可能なので「TikTokらしい動画」が他のプラットフォームでも視聴され、ユーザーが自然とTikTokを認知する流れに繋がっています。

 

Z世代の情報ニーズとマッチしたプラットフォーム

Byte Dance社はTiktokの正確なユーザー数を公表していませんが、全世界で10億人以上、日本においては1700万人以上のMAU(月間アクティブユーザー数)があるとされています(※)。

更に、SNSの動向データを毎年更新しているDatareportalによれば、TikTok広告の視聴者のうち最大シェアの38.9%がZ世代である18歳~24歳です(※2)。つまり、Tiktokは非常に大きなユーザー数を抱えるだけでなく、Z世代から強く支持されているSNSと言えます。

TikTok for Business『Z世代白書』によれば、Z世代は一面的な価値観への疑問から、複数のジャンルに興味を持ち、不完全な情報を求める(情報の真偽を判断するため)傾向にあると言います。

このような「多様・多角的」な情報や「新しい出会い」を求めるZ世代にとって、広告を含めた情報・コンテンツを強要されることなく視聴できるTikTokは、情報収集の場として活用されやすいと言えるでしょう。

※参照:TikTok公式サイト(英語)※2参照:TikTokの統計と動向(英語)

 

おすすめ機能で好みに合ったコンテンツが簡単に見られる

Tiktokのホーム画面では利用デバイスによらず「おすすめ」フィールドが自動で表示されるようになっています。このように、ユーザーは動画を探す手間なく、自分好みの動画を次々と視聴することができるのがTikTokの特徴の1つです。

おすすめ機能はYouTubeなど他のSNSでも取り入れられていますが、Tik Tokはその精度が特に高いSNSとして知られています。TikTokのおすすめ機能にはByte Dance社の主力サービスであるニュースアプリ「Toutiao(今日頭条)」で磨かれた機械学習技術が活用されています。

つまりTikTokは高精度の機械学習によって、ユーザーの好みに最適化されたコンテンツが自動で表示されるように設計されているのです。

 

ダンス・ハウツーなどさまざまなジャンルがある

またInstagramやFacebookなどのSNSと比較してTikTokの特徴となっているのが多様なコンテンツジャンルです。TikTokの人気ジャンルには次のような項目があります。

  • ・ダンス/踊ってみた系
  • ・音楽/歌ってみた系
  • ・YouTube切り抜き系
  • ・ハウツー系
  • ・コスメ/ビューティー系
  • ・おもしろ/ネタ系
  • ・グルメ系
  • ・癒し系

多様なコンテンツジャンルが存在する理由にはTikTokのメインユーザーであるZ世代のコンテンツ消費傾向が関係していると考えられます。Z世代の主なコンテンツ消費特徴は次の通りです。

  • 1.協調やコミュニケーションを目的とした大量のコンテンツ消費(倍速視聴など)
  • 2.こだわりのコンテンツや興味を惹かれるコンテンツが購買に繋がる

さまざまなジャンルの短尺動画を提供しているTikTokのコンテンツ力や、興味がないコンテンツはスワイプで簡単に飛ばせる仕様は「大量かつ時間をかけずにコンテンツを消費したい」Z世代のニーズにマッチしていると言えるでしょう。

※参照:『TikTok For Businessオフィシャルユーザー白書第3弾』

 

投稿テーマを考えなくても良いので、気軽に投稿できる

SNSの利用が盛り上がるには多くのユーザーが投稿を行う必要がありますが、Tiktokにはユーザーの投稿を活性化させる仕組みも存在します。その一つとして効果を発揮しているのが、特定の期間行われる「ハッシュタグチャレンジ」です。

「ハッシュタグチャレンジ」とはTikTokや企業が公式で設定したテーマに合った短尺動画を投稿する企画です。TikTokユーザーはハッシュタグチャレンジ用に設けられたテーマを基に動画を撮影すれば良いので、短尺動画の企画を考える手間なく新しいコンテンツを気軽に投稿できる環境が整えられていると言えるでしょう。

 

TikTokの使い方

TikTok 使い方

ここまでTikTokがZ世代のニーズに合致したコンテンツプラットフォームになっている点やユーザーの特徴を解説してきました。次では実際にTikTokを利用する方法(アプリ版)を順に解説します。

 

アカウントの登録・設定

TikTok登録方法

まずはApp StoreやGoogle PlayからTikTokのアプリをダウンロードします。ダウンロード後、アプリを起動し、以下の手順でアカウントの登録をしましょう。なおTikTokの利用目的が短尺動画の視聴だけであれば、アカウント登録は不要です。

  • 1.メニュー画面右下の「プロフィール」を選択
  • 2.画面中央の「登録」ボタンをクリック
  • 3.「電話番号またはメールで登録」「LINEで続ける」などから登録方法を選択
  • 4.情報入力または外部サービスとの連携をする

上記の流れでアカウントを登録したら、「プロフィールを編集」を選択してユーザー名やプロフィール画像を設定します。企業アカウントとして利用する場合はYouTubeチャンネルやInstagramアカウントをはじめとした外部SNSのリンクも設定しておくとユーザーの興味・関心に合わせたコンテンツ提供がしやすくなるでしょう。

 

レコメンド画面から気になる動画を視聴する

アカウント登録の際にフォローしたアカウントやカテゴリに合った短尺動画がメニュー左下の「レコメンド」から視聴できます。

前述したように機械学習によるおすすめ機能なので、TikTokアプリ内で視聴した動画や「いいね」の傾向、またフォローや視聴したアカウントのジャンルから行動履歴に合ったコンテンツが提供されます。

また、レコメンド画面右上の検索アイコンを選択すると「あなたにおすすめ」の項目内に好みに合った画像検索キーワードが一覧で表示される仕組みになっています。

トレンド画面から人気の動画を視聴する

「トレンド」とはTikTokアプリ内のページの1つで、TikTokコミュニティ内で人気上昇中の短尺動画やクリエイターが検索・閲覧できるようになっています。なおユーザーによってはトレンドのメニュー位置に「友達」タブが表示される場合もあります。

 

アカウントをフォローする

レコメンドやトレンドから短尺動画を視聴するだけではなく、気に入ったクリエイターのアカウントをフォローすれば、最新の動画をチェックできます。

またフォローしたクリエイターの動画ジャンルの傾向から、TikTokのアルゴリズムがユーザーの興味を学習するため、レコメンドの精度が向上する仕組みになっています。

 

撮影・投稿する

TikTok撮影方法

TikTokメニュー中央の「+」ボタンを選択すると、アプリ内で短尺動画の撮影・編集・投稿が一貫して行えます。短尺動画の撮影・投稿は以下の流れで行いましょう。

  • 1.ポップアップの案内に従ってカメラとマイクのアクセスを許可
  • 2.フォトモーション(写真を楽曲と組み合わせて動画として投稿)/カメラを選択
  • 3.カメラを選択した場合は「15秒」「60秒」「3分」から尺の長さを選択
  • 4.動画内で使用する楽曲やフィルターを選択
  • 5.画面下中央の撮影ボタンを押下する

また「カウントダウン」機能を活用すれば1人でも動画撮影が可能なので、企業アカウントを運用し始めた小規模チームでも気軽に動画撮影・投稿ができる仕組みになっています。

 

企業でのTikTokの活用目的

Tik Tok 企業運用 目的

ここまで解説したように、TikTokはZ世代をはじめとした若年層のニーズにマッチしたSNSであり、ダンス/踊ってみただけではなく、グルメやノウハウ系まで幅広いコンテンツジャンルが存在します。

また最近の調査では、TikTokを活用する企業の増加から、ユーザーの平均年齢が34歳であり、リーチする年齢層も幅広くなっているとも言われています。次ではTikTokを活用する企業の主な目的を2つご紹介します。

 

商品・サービスの認知拡大

TikTokの強みであるレコメンド機能やInstagram・YouTubeをはじめとした他プラットフォームへの拡散性の高さはユーザーと商品・サービスの「新たな出会い」に繋がりやすいと考えられています。

特にファッションやコスメなど、ECサイトで商品販売を展開している業界では商品やサービスの認知を拡大させるチャネルの1つとして積極的に活用されている傾向があると言えるでしょう。

Schooオリジナル授業『Z世代のSNSコミュニケーションからひも解く「共感消費」』に登壇されている長田麻衣さんによれば、TikTokのメインユーザー層であるZ世代は自由に使える金額が限られていることや、SNSによって常に友人や知人と繋がっているコミュニティ特性から、商品購入の際に「失敗したくない」気持ちが他世代よりも強いと言います。

そのため、Z世代にとって自分の嗜好に合ったコンテンツを気軽に視聴できるTikTokは「商品・サービスの情報収集の場」でもあるのです(※)。

※参照:「情報収集の場に進化しつつあるTikTok」

 

採用活動

また企業の新卒採用活動にTikTokが活用される事例も見られるようになってきました。TikTokは制作費用や工数も従来の採用活動と比較すると安価で済むからです。

外部の求人サイトに求人情報を掲載する場合や自社サイト内のコンテンツとして採用情報を掲載する場合はコンテンツの制作コストや関係者とのやりとりが発生し、費用・工数がかかってしまいます(就職みらい研究所『就職白書2020』によれば、新卒採用における採用単価の平均は93.6万円)。

また短尺動画でわかりやすく企業情報を伝えられる上、TikTokのユーザー層から新卒採用の対象になる20代の若年層に情報が届きやすい点も企業が活用に踏み切りやすい理由の1つだと言えるでしょう。

 

TikTokを企業活用するメリット

Tik Tok デメリット

前述の通り、TikTokは個人利用に留まらず、SNSマーケティングの観点から企業利用にも向いているプラットフォームだと言えます。次では、TikTokの企業活用メリットをまとめて確認していきましょう。

 

潜在層にリーチしやすい

TikTokはレコメンド機能による、コンテンツファーストなプラットフォームです。そのため、企業名や商品・サービス情報を認知していない潜在層にもリーチしやすい点が大きなメリットだと言えます。

基本的にフォローしているアカウントの情報がタイムラインに表示されるInstagramやFacebookとは異なり、企業アカウントをフォローしていないユーザーのアプリ画面上にも短尺動画が表示される可能性が高いと言えるでしょう。

この特性を裏付けるのが「TikTok売れ」です。TikTok売れとは、TikTokで紹介された商品が拡散を経て爆発的に売れる現象を指します。

「TikTok売れ」の事例として挙げられる一例に、筒井康隆氏が1989年に発表した小説『残像に口紅を』が挙げられます。この作品は小説紹介系クリエイターの動画が話題となり、2021年7月以降に10万部以上の増刷がされました。

 

参入企業がまだ少ない

TikTokを活用している企業数はYouTubeやInstagramと比較すると少ない傾向にあるため、競合他社と異なるチャネルで商品・サービス認知が広められると言えるでしょう。

また、2023年2月21日からTikTok運営企業のByte Dance社がテレビでもTikTokアプリを楽しめるアプリ「TikTok TV」の提供を開始しており、短尺動画を活用した露出シーンを増やしたいと考えている企業にとって、新たな販路開拓となるかもしれません。

 

動画の撮影・編集がアプリ内で簡単にできる

前述の「TikTokの使い方」でもご紹介したように、TikTokはアプリ内で撮影・編集・投稿まで一貫して行えます。また速度調整やカット挿入、ズームアウト/ズームインなどに対応しているため、動画編集ソフトを使えるメンバーが組織内に居ない場合でも簡単に動画を活用したプロモーションができるのです。

創業間もないスタートアップ・ベンチャー企業や、少人数の企業・社員の平均年齢が高めの企業でSNS運用を始めたいと考えている担当者にとって、操作性の良さや手軽さはメリットだと言えるでしょう。

 

ユーザー参加型のキャンペーン企画が可能

TikTok For Buisiness(TikTok広告)プランの「ハッシュタグチャレンジ」を用いれば、ユーザー参加型のキャンペーン企画を実施できます。

ハッシュタグチャレンジの企画・運用によってUGC(ユーザー生成コンテンツ)が生まれるため、企業アカウントの投稿として短尺動画を発信するよりも、幅広いユーザーの間で話題になりやすいメリットがあると言えるでしょう。

 

グローバル展開が可能

公式のデータが発表されていないため、TikTokユーザーの国別割合を把握することは難しいですが、運営会社が中国に本拠地を構えている点から、世界のTikTokユーザーのうち2/3弱は中国に在籍するユーザーだと言われています。

またTikTokが発表しているグローバルレポートを読めば、アメリカやオーストラリア、韓国をはじめとした海外企業がTikTokをブランド認知に活用していることが分かります(※)。

これらの情報やTikTokが短尺動画によるビジュアル重視のSNSであることから、異なる言語の国にも商品やサービス・企業情報を認知させられる可能性は十分にあると言えるでしょう。

※参照:TikTok What’s Next 2023 トレンドレポート

 

TIktokを企業活用するデメリット

TIk Tok デメリット

TikTokは短尺動画の制作・投稿がアプリ内で完結する手軽さや商品やサービスを認知していない潜在層にも動画がリーチしやすい仕組みが企業にとってのメリットでした。

一方、他のSNS運用と同じくTikTokの運用にもデメリットは存在します。次では企業がTikTokを運用する際に注意したいデメリットを見ていきましょう。

 

炎上リスクがある

TikTokはコメント欄にユーザーが意見や感想を入力できるようになっているため、企業が意図していない文脈でコンテンツを解釈されてしまう可能性も少なくありません。

コメント欄への入力を制限したりコメント欄自体を公開しない設定も可能ですが、InstagramやYouTubeへのコンテンツ連携がしやすく拡散力が高いTikTokでは、他のSNS以上に炎上の際の情報拡散リスクに配慮する必要があるでしょう。

炎上リスクを最小限にするためには、以下のような取組みが考えられます。

  • ・運用ルールやコンセプトを定める
  • ・チェック体制をつくる
  • ・企業アカウントの炎上事例と傾向を知る

 

著作権侵害のリスクがある

TikTokはJASRACと包括提携を結んでいるため、JASRACが管理している楽曲であれば、短尺動画内で使用できるようになっています。一方、CD音源/カラオケ音源の利用、JASRACが管理していない海外楽曲を利用するなど、アプリ外の音源を使用する場合は著作権侵害のリスクがあります。

楽曲を利用した短尺動画を撮影・制作する場合はTikTokアプリ内で提供されている楽曲から選択するようにしましょう。

 

効果が出るまで手間と時間がかかる

TikTokはユーザーの好みや行動履歴に合ったコンテンツが表示されやすいプラットフォームです。そのため、投稿する短尺動画が集客や認知に対する効果を挙げるためには、ある程度のクオリティが必要だと言えます。

例えば、同じ「ノウハウ系」コンテンツであっても競合他社と比較して動画のクオリティが低い場合や企画に新規性がない場合、PR感の強いコンテンツであった場合は特に目標にしていた効果が出るまで時間がかかる可能性が高まります。

 

TikTok運用のポイント

Tik Tok 運用方法

ここからはTikTok運用のメリット・デメリットを理解した上で、効果を出すためのアカウント運用のポイントを解説します。

 

プラットフォームの特性を理解した上で運用する

TikTokは潜在層を含めた自社商品・サービスと親和性の高いユーザーの認知・集客、情報拡散に効果的なプラットフォームです。

そのため、TikTok内で商品やサービスを無理に購入させようとするのではなく、LINEや自社サイトなどと掛け合わせて自社や商品・サービスの情報をより詳しく提供した上で購買まで繋げるよう心がけましょう。

 

運用目的に合ったアプローチ方法を選択する

TikTokを企業が運用する際、ユーザーにアプローチできる方法は主に次の3通りです。運用目的によって効果的なアプローチが異なるため、運用目的を明確にした上で運用を開始しましょう。

  • ・TikTok広告…運用目的:ブランドへの接点最大化
  • ・自社公式アカウント…運用目的:ブランドへの理解促進
  • ・TikTokクリエイター…ブランドへの接点最大化/好感度向上

 

ビジュアルコミュニケーションを意識する

Z世代をはじめとしたSNSユーザーの発信傾向として挙げられるのが「ビジュアルコミュニケーション」です。

ビジュアルコミュニケーションとは、フォント・画像・動画などの視覚的情報を用いて行われるコミュニケーションです。特にZ世代のユーザーが多いTikTokでは以下のポイントを意識すると好ましいと言われています。

  • ・コンテンツ全体に統一感を持たせる
  • ・文体よりフォントを最適化する
  • ・ビビットな色味より空間の空気感を重視する

TikTokは視覚的情報(動画)と聴覚的情報(楽曲・BGM)が重視されるSNSです。またユーザーの特性とプラットフォームの設計上、「興味がない」または「面白くない」と判断されればスワイプで簡単に視聴対象から外れてしまう可能性が大きいと言えます。

そのため、ユーザーの反応が良い動画の構成を分析し、自社のコンテンツに応用しましょう。

 

機能的情報と情緒的情報を使い分ける

またTikTokで発信されている情報は「機能的情報」と「情緒的情報」に分類が可能であり、情報の性質に合ったコンテンツの企画・制作を心がけると効果が出やすいと言えます。

  • ・機能的情報:ノウハウ系の短尺動画/リーチ拡大やフォロワー獲得
  • ・情緒的情報:ポエム系の短尺動画/ファン獲得

また上記のように、TikTok運用の目的に合ったタイプの情報提供とコンテンツ制作を心がけた上で、機能的情報と情緒的情報の発信順序にも注意しましょう。

一般的には、TikTokアカウント運用初期では機能的情報を発信して商品やサービスの認知を広げ、その後情緒的情報を発信することでファン化させるのが好ましいとされています。

 

編集を工夫する

TikTokはユーザーが好まないコンテンツを無理に視聴することがないよう、プラットフォームの設計がされています。そのため、TikTok用の短尺動画を編集する際は以下をはじめとした「スワイプさせない」「離脱を抑える」工夫をしましょう。

< スワイプされない工夫 >

  • ・冒頭にインパクトを持たせて集中させる
  • ・冒頭にタイトルを挿入して何のコンテンツかわかりやすくする

< 離脱を抑える工夫 >

  • ・不要な間をカット
  • ・映像やBGMを要所で切り替える
  • ・オチや視聴者が知りたい内容を動画の最後に構成する

また上記の工夫を取り入れた短尺動画を複数本公開して、PDCAを迅速に回すことも重要です。公開した本数が多ければ、自社コンテンツの中で効果が高い短尺動画の傾向が掴みやすくなるでしょう。

 

ユーザーが反応しやすいコンテンツにする

またコンテンツファーストであるTikTokは、コメント数や共有・保存数が多いコンテンツがリコメンドされやすい傾向にあるとも言われています。

そのため、ユーザーが何らかの感想や意見を持ちやすい動画の企画・構成にすることで、UGCが生まれ、多くのユーザーに自社の商品・サービス情報を認知させやすくなるでしょう。

 

TikTokの企業活用例

Tik Tok 企業例

ここからはTikTok運用で成功している企業事例を4社ご紹介します。

 

ドミノ・ピザ

Tik Tok ドミノピザ

インフルエンサーを起用したコンテンツでは、料理番組にも登場する人気芸人や人気インフルエンサーを起用して商品をPRしています。視聴者にPR感を与えない企画・構成となっている点が特徴です。

また公式アカウントの投稿ではピザの作成風景を短尺動画で紹介しており、「最後まで見たくなる」工夫がされています。さらにアカウントのプロフィールには企業の公式HPと公式アプリのダウンロードURLが記載されており、認知から購入までの導線が漏れなく設計されています。

※参照:【公式】ドミノ・ピザ

 

ローソン

TikTok ローソン

ローソンの公式アカウントでは新商品やスイーツレシピを発信しています。また定期的にハッシュタグチャレンジ企画の開催や、人気芸人・インフルエンサーを起用したPR短尺動画も投稿しています。

ローソンの公式アカウントの特徴は、機能的情報(新商品紹介・レシピ紹介)と情緒的情報(芸人やインフルエンサーを起用したさりげない商品紹介)のバランスの良さが特徴だと言えるでしょう。

※参照ローソン

 

サンリオ商品企画部

TikTok サンリオ

サンリオのキャラクターグッズ紹介やサンリオ商品企画部に在籍する社員のデスク風景などの機能的情報を発信しながら、メルヘンな世界観・ブランドも合わせて発信している点が特徴です。

※参照:サンリオ商品企画部

 

Tastemade Japan

TikTok tastmadejapan

TastmadeJapanでは公式アカウントに寄せられたコメントに応える形式でレシピ動画を発信しています。

またバレンタインデーや季節イベントに応じたレシピも公開しており、機能的情報をユーザーのニーズに合わせたテーマとタイミングで発信している点が特徴です。

※参照TikTokアカウント:TastmadeJapan

 

TikTokやSNSの運用方法を学べるSchooの授業を紹介!

ここまで解説してきたTikTokのプラットフォームの特徴や、Z世代のコンテンツ消費・購買特徴は次のSchoo授業でまとめて学べます。

SNS運用やSNSマーケティング・広報に携わっている方、これから学びたい方は気軽に覗いてみてくださいね。

 

人はなぜTikTokを使うのか?

人はなぜTikTokを使うのか?

< 授業概要 >

この授業では短尺動画アプリTikTokの特徴とユーザーの傾向について解説します。TIkTokの自社運用や広告出稿、短尺動画の制作に取り組もうと考えているマーケター、採用担当者など若年層向けにコンテンツを発信する機会がある方におすすめの授業です。

先生プロフィール

千葉 沙紀

千葉 沙紀(ちば・さき)
サムライト株式会社メディアマーケティング局R&DグループTikTok担当チーフ。大学卒業後、新卒で旅行会社に入社。入社直後からコロナの影響で思うように仕事ができず、個人でTikTok、YouTubeの運用を始める。 自身の経験を生かしながら、さらに動画マーケティング領域に従事、研究をしたいと考え、サムライトに入社。 現在は研究開発チームでTikTok事業の開拓に従事。定期的に自社ウェビナーにも登壇している。

 

Z世代のSNSコミュニケーションからひもとく「共感消費」

Z世代のSNSコミュニケーションからひも解く「共感消費」

< 授業概要 >

この授業ではデジタルネイティブであるZ世代がSNSを通してどのようなコミュニケーションを行っているか、データや具体的な事例からひも解き、Z世代の消費行動の裏にあるインサイトを考えます。Z世代をターゲットにしたSNS運用を担当している方やマーケティング担当者におすすめです。

先生プロフィール1

りょかち

りょかち
コラムニスト・コンテンツプランナー。1992年生まれ。学生時代より各種ウェブメディアで執筆。新卒でIT企業に入社し、アプリやWEBサービスのマーケティングに従事。 現在では、若者やインターネット文化について幅広く執筆する。著書に『インカメ越しのネット世界』(幻冬舎刊)。その他、朝日新聞、幻冬舎、宣伝会議(アドタイ)などで連載。

先生プロフィール2

長田麻衣

長田麻衣(おさだ・まい)
株式会社SHIBUYA109エンタテイメント・マーケティング戦略部エキスパート/SHIBUYA109 lab.所長。総合マーケティング会社にて、主に化粧品・食品・玩具メーカーの商品開発・ブランディング・ターゲット設定のための調査やPR サポートを経て、2017年に株式会社SHIBUYA109 エンタテイメントに入社。SHIBUYA109 マーケティング担当としてマーケティング部の立ち上げを行い、2018 年5月に若者研究機関「SHIBUYA109 lab.」を設立。宣伝会議等でのセミナー登壇・TBS『ひるおび!』コメンテーター・その他メディア寄稿・掲載多数

 

まとめ

TikTokは精度の高いリコメンド機能によって、ユーザーの嗜好に合わせたコンテンツを提供する短尺動画SNSです。

また強制的なコンテンツ視聴がないため、知人や友人とのコミュニケーションのきっかけとして、大量のコンテンツを消費するZ世代のニーズにマッチしたSNSだと言えます。

さらに企業のアカウント活用も増えており、ポイントを踏まえたアカウント運用によって、商品やサービスの認知拡大やファンの獲得に効果があると言えるでしょう。

SchooではSNSマーケティングを含む、動画マーケティングに関する生放送授業を無料で公開しているので、ぜひ活用してくださいね。

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